大阪モノレールの堺延伸構想
現在、大阪モノレールは門真市まで開業していて、その南の瓜生堂まで延伸します。2019年度に着工し、2029年度に開業する予定です。そして、さらにその南に延伸する構想があります。もともとそういう計画だったと言えばそうですが、最終的な目的地は堺なのです。
1年ほど前のことですが、堺市、八尾市、松原市は大阪府に大阪モノレールの堺方面への延伸を要望しました。大雑把なルートは瓜生堂から大阪中央環状線を南下し、美原ロータリーから西に進んで南海の堺に至るもので、延長は約22キロ。駅がいくつできるかは未定ですが、既設鉄道路線との結節駅は7つを予定しています。投資額は2000億円を超えるようです。
なぜこの時期に3市は大阪モノレールの延伸を要望したのでしょうか? 実は、2019年度ごろに近畿地方交通審議会が開催されると言われています。ここで「中長期に望まれる鉄道ネットワークを構成する新たな路線」に選ばれたら、事業化に向かって進むことができます。そのためには、沿線自治体はやる気を見せないといけません。事実、大阪府は3市が連携して延伸を要望したことを評価しています。今後、3市と大阪府は延伸要望区間沿線のまちづくりをどうするのかということと、事業採算性などについて検証していきます。
もっとも、この路線がすぐ必要かと言えばそうではないかもしれません。確かに、中心部を通らずに衛星都市同士を結ぶのがあれば便利でしょう。ただ、大阪で急ぐべきなのは、国際空港の関空へのアクセスの強化、中途半端な高速鉄道網(リニア、北陸新幹線)を大阪までつなげることです。大阪モノレールの延伸は、それらに目途が立って余裕ができてから考えればよいでしょう。
(参考:日刊工業新聞ホームぺージ http://www.decn.co.jp/?p=92034)
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