伊豆にオールグリーン車の新たな観光特急
伊豆は首都圏から近く、家族や友人たちと気軽に行くことのできる、日本有数の観光地です。この観光地へ古くから観光用の列車が走っていましたが、JR東日本は新たな観光特急列車を走らせることにしました。
2020年春に運行開始予定のこの新たな観光特急列車は、東京・新宿-伊豆急下田間を走ります。1日に1~2本走ります。車両は新たにつくり、E261系と言います。70億円かけて8両編成を2本つくります。定期列車だけなら1編成で賄うことができるようですが、繁忙期には2編成をフル回転させて臨時列車にも起用されます。車両のトータルデザインは「KEN OKUYAMA DESIGN」が行いますが、外観は伊豆の圧倒的で雄大な自然を表現したものとなっています。ベースになる色は伊豆の海と空をイメージした紺碧色です。そこに車両前面から屋根上にかけてのホワイト(伊豆の砂浜が太陽の光を受けて金色に輝く様子を表しています)、車体側面のグレー(溶岩地形である城ヶ崎海岸の黒々とした岩石を表しています)を加えています。また、車内を開放的な空間とするため、各車両の車体側面の上部に天窓を設けています。内装に目を移しますと、伊豆急下田寄り先頭車の1号車は、1+1列のプレミアムグリーン車。定員は20人です。JR東日本初のもので、シートピッチは1250ミリあります。天窓と窓からの景色を楽しむことができるように、収納スペースは座席下に設けています。2号車と3号車はグリーン個室で、定員は各20人です。落ち着いてくつろげるカフェをイメージしていて、4人用と6人用があります。5~8号車は2+1列のグリーン車(シートピッチは1160ミリ)で、定員は合わせて104人です。8両合計の定員は164人です。客室はグリーン車だけで、普通車はありません。
そして残る4号車は、「ヌードルバー」と言い、こだわりの麺を目の前で調理するオープンスタイルのキッチンとなっています。麺のメニューは定期的に変更し、4号車のカウンター席、ボックス席で食べることができるほか、2~3号車の個室へのデリバリーも行う予定です。ただ、車内で食事ができるというのはありがたいですが(旅行商品以外で、少し奮発すれば車内の食堂車で食事ができるというのは、貴重な存在です)、麺は意外でした。国鉄時代に急行のビュッフェでそばやうどんは出されていましたが、それらは気軽に素早く食べられるもので、ゆったりと食事を楽しむものではありません。伊豆らしく、地魚を使ったお寿司にしてもよかったのではないかと思います。
なお、この新たな観光特急列車の登場に伴い、251系車両は使われないようになります。ともかく、新しい観光特急列車を楽しみに待つことにしましょう。
(追記2)
「サフィール踊り子」のカフェテリア(「ヌードルバー」と言われていたものです)は、スマホの専用サイトで予約することもできます。
(参考:JR東日本ホームぺージ http://www.jreast.co.jp/press/2018/20180502.pdf、https://www.jreast.co.jp/press/2019/20190505.pdf、https://www.jreast.co.jp/saphir/food/、
北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/187558、日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3020995008052018XQH000/、日刊工業新聞ホームぺージ https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00472505)
| Permalink | 0
「鉄道」カテゴリの記事
- 早春の平日にJR東日本1日乗り放題1万円(2023.12.06)
- ひたちなか海浜鉄道は2段階で延伸か?(2023.12.05)
「JR東日本」カテゴリの記事
- 早春の平日にJR東日本1日乗り放題1万円(2023.12.06)
- 「亀山オータムフェスティバル」で久留里線延長運転(2023.12.01)
- 宇都宮のLRTと茨城の私鉄に乗る(4)(2023.11.30)
- 宇都宮のLRTと茨城の私鉄に乗る(3)(2023.11.29)
- 宇都宮のLRTと茨城の私鉄に乗る(2)(2023.11.28)
Comments