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秋田新幹線大釜駅に融雪装置

 東海道・山陽新幹線での失敗を受けて、東北新幹線等、後になってつくられた新幹線では、雪への対策がなされています。

 しかし、ミニ新幹線はそうではありません。フル規格新幹線のような万全の対策が取られず、遅れや運休が生じる原因になっています。また、フル規格新幹線内において台車付近から落雪するという現象が生じています。この落雪による輸送障害等を防ぐため、秋田新幹線の場合は2009年度から盛岡駅において人力による雪落とし作業を行っています。

 この度、JR東日本盛岡支社は田沢湖線大釜駅(盛岡駅のひとつ西)に融雪装置を置き、温水噴射による雪落とし作業を行うことにしました。秋田新幹線「こまち」が秋田から走ってきたことによって付着した台車付近の雪を溶かすのです。装置は約60度の温水を台車下部から噴射します。台車のカメラとセンサーで状況を確認し14台ある噴射ポンプで温水を自動噴射します。1編成当たりの噴出量は3分間で約50リットルにもなります。噴射された水は再び集められ、ボイラで加熱します。JR東日本盛岡支社は着雪対策のレベルアップを図るとともに(作業時間も7分から3分に短縮されます)、作業効率や作業員の安全の向上も図るとしています。

 設置工事は5月下旬から行いますが、配線の変更を伴う大掛かりなものです。現在、大釜駅は、駅本屋のホームに下り1番線があり、奥に本線がありますが、下り1番線を廃止し、奥に融雪装置のある上り1番線を整備します。駅の奥のほうに水路があり、融雪装置はその水路に近いところにつくるのです。融雪工事等設置工事は5月下旬から2019年11月末ごろまで行い、その後、2020年12月末ごろまでに下り1番線を撤去して、新しい下りホームを整備します。大釜駅での融雪装置は2019年度から使えるようになるので、盛岡駅での人力での雪落とし作業は2018年度までとなります。
(参考:JR東日本盛岡支社ホームぺージ http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1526285985_3.pdf、岩手日報ホームぺージ https://www.iwate-np.co.jp/article/2018/5/15/14270)

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