北越急行、12月に10%値上げ
北陸新幹線金沢開業までは、特急がたくさん走っていた北越急行。新幹線開業に伴う特急廃止により利用者は激減し、大きな打撃を受けました。
北越急行は2014年6月に「北陸新幹線開業後の経営計画」を策定し、何とかして北越急行を存続させようとしました。内部留保を有効に活用しながらコストの削減を図る(特急廃止によって過剰となった設備の削減も含まれています)自助努力と、設備や車両の更新費用に国等の補助金を活用することが存続策のメインですが、運賃値上げをすることも存続策のひとつに挙がっています。
とりあえず特急廃止から3年間は値上げをせず様子を見ていましたが、厳しい経営状況であることには変わりありません。そこで5月29日、運賃値上げをすることを北陸信越運輸局に対して変更認可申請しました。消費税率の変更に伴うものを除くと、1997年の開業以来初めてとなる値上げで、実施予定日は12月1日です。
値上げは普通運賃と通勤定期が対象で、値上げ率は10%です。六日町-犀潟間の運賃は現行970円ですが、値上げ後は1080円になります。沿線自治体の要望により通学定期の値上げは行わず、逆に沿線付近に2つ(直江津、津南)ある中等教育学校への通学用に、高校生用より2割安い中学生用の通学定期を新設します。もっとも、この値上げで収支が好転するわけではなく、赤字額が若干縮小する程度です。2016年度は4.5億円の赤字で、2018~2020年度の3年間の合計で約17億円の赤字を見込んでいたところ、値上げによって16億円に縮小する程度です。
さて、今回の値上げと合わせて、今後の車両置き換えについても発表がなされています。もともと2024~2029年度に全車両を更新する予定でしたが、それを前倒しします。要望の多い、トイレを付けます。また、平日も休日も使うことができる一日乗車券を発売します。
(追記)
北越急行の平日も使える一日乗車券、「ほくほくワンデーパス」は12月1日から発売されます。購入当日のみ有効で、値段は1500円です。
(参考:北越急行ホームぺージ http://www.hokuhoku.co.jp/press/20180529.pdf、https://hokuhoku.co.jp/pdf/onedaypass181201.pdf、日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31115920Z20C18A5L21000/、朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASL5Y44WCL5YUOHB003.html)
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