糸島に新駅、そして九大に鉄道案
来年、2019年の春に、筑肥線に新たな駅が開業します。
新駅ができるのは波多江-筑前前原間。駅名はすでに決まっていて、糸島高校前です。両駅からほぼ中間に位置しています(波多江-糸島高校前間、糸島高校前-筑前前原間ともに1.3キロずつ)。新駅に糸島高校前と名付けた理由は、新駅周辺に糸島高校があり、かつ糸島市内に糸島の名前がついた駅がないからです(代表駅は筑前前原)。建設費は9.4億円、駅前広場やアクセス道路などの周辺整備を含めると25億円、1日当たりの乗車人数は2314人を見込んでいます。
さて、筑肥線の沿線には九大の伊都キャンパスがあります。福岡市と糸島市にまたがるところです。今は一部学部だけの伊都キャンパスですが、秋にほかの学部も一部を除いてやってきます。この伊都キャンパスは筑肥線から少々離れていて、交通アクセスはバス、自転車、車に頼らざるを得ないのですが、通勤・通学時間帯には周辺道路での渋滞等が発生しています。そこで出てきたのが、伊都キャンパスと筑肥線の駅とを結ぶ新たな公共交通システムの導入の話です。
新たな公共交通システムには3案あります。鉄道、モノレールや新交通システム、LRTの3つが考えられていますが、筑肥線への直通運転が可能なこと、所要時間の大幅な短縮が図られること、建設費と今後50年のコストが最も安いこと(単線での建設を前提にしています)、の3つの点から考えて、鉄道が最も有利だと結論付けられました。モノレールや新交通システムは建設費も維持費も高く、LRTは建設費は安いが維持費がかかるからです。筑肥線との接続点は約4キロと一番近くて、建設に支障する建物が少ない波多江が考えられていて、事業費は260~290億円。途中に1駅ができるようです。所要時間は現在バスで15分かかるところが、鉄道だと7分になります。1日当たりの利用者は8500~12000人、年間収入は5.4~7.6億円、維持管理費は年間4億円と推計され、上下分離方式にすれば、開業後50年以内に黒字化すると見込まれています。
今後糸島市はこのコンサルタント会社の調査結果を踏まえて、福岡県、九大、九州経済連合会、JR九州あたりと検討していくようです。鉄道の整備は理想的かもしれませんが、道路事情が許せば、とりあえずは連節バスを導入するのがいいかもしれません。
(参考:JR九州ホームぺージ http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2018/05/30/180530_001.pdf、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20180531/ddl/k40/020/328000c、https://mainichi.jp/articles/20180609/ddl/k40/100/331000c、西日本新聞ホームぺージ https://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_toshiken/article/423189/、テレビ西日本ホームぺージ https://www.tnc.co.jp/news/articles/NID2018060602051)
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