大自然が魅力の北海道。その中でも、道東の大自然はさらに魅力的です。しかし、道東を鉄道だけで回るのでは、その魅力の一部しか味わえません。道東の鉄道が充実していないからです。
そこで、ウイラーは9月、10月の期間限定の企画として、「Eastern Hokkaido Nature Pass」というものをつくりました。これは、(1)釧網線(釧路-網走間)2日間乗り放題 (2)「摩周湖周遊レストランバス」 (3)「知床探検バス」 のセットで、大人1人当たり9800円です。(2)は9月と10月でコースが異なりますが、約2時間半の短いコースです。各便とも25席で、1日3便走ります。1回だけ乗車することができます。何か所かでスナック類をつまむもので、コース料理が出るわけではないようです。(3)は知床方面への路線バスが1日乗り放題のほか(一部対象外のものあり、なお知床から羅臼に行くこともできます)、1回だけ定期観光バスにも乗ることができます。
線路から外れているためなかなか行きづらい知床ですが、このきっぷなら、その知床にも行きやすくなります。遅い夏休みを取った人や、秋に休みを取ることができる人には、ありがたいきっぷです。なお、ウイラーは、このきっぷの利用者やインターネットでの意見を参考に、釧網線の観光需要について調査を行います。
(参考:ウイラーホームぺージ http://travel.willer.co.jp/tour/hokkaido-nature-pass/、YOMIURI ONLINE https://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20180726-OYTNT50054.html、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/81010)
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香川県東部のさぬき市にもコミュニティバスが走っていますが、ここのバスの運賃は平日と休日で大きく変わります。平日は200円ですが、休日(年末年始を含みます)は2.5倍の500円にもなります。
もっとも、さぬき市にはコミュニティバスが5系統ありますが、休日も走るのは1系統、志度-多和線のみです。実はこの系統、四国88か所の志度寺、長尾寺、大窪寺を結ぶルートを走っているため、休日にもある程度の需要が見込めるのです。
高速バスの類なら、観光客の利用が少ない平日に安い割引運賃を適用することはよくありますが、路線バスで平日と休日に2.5倍の差があるのは珍しいと思われます。
(参考:さぬき市ホームぺージ http://www.city.sanuki.kagawa.jp/life/conference/cbus)
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京都は訪日外国人にとって、日本の伝統文化に触れることのできる、魅力的な街。多くの外国人が訪れます。
そこで阪急は、訪日外国人にも快適であることを目指して、駅や車内におけるインバウンド施策を進めることにしました。施策にはいくつかありますが、そのひとつが「京とれいん」の増備。現在は6300系を改造した1編成があるのみですが、2編成目として7000系を改造したのを投入します。6300系は車両の規格の都合から、神戸線や宝塚線で走ることができないのです。現在の「京とれいん」のイメージをそのままに、「ご乗車になられたときから京都」をコンセプトにして、京都を五感で感じることのできるデザインにする予定です。
2編成目の「京とれいん」について、詳しい内容や運行開始日は秋ごろに発表する予定です。
(参考:阪急ホームぺージ http://www.hankyu.co.jp/files/upload/pdf/180522r.pdf、「鉄道ジャーナル」2018年8月号 鉄道ジャーナル社 )
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京都丹後鉄道も平成30年7月豪雨の影響で、一部区間で運休していますが、これが無事復旧するという前提で記事を書きます。
京都丹後鉄道の食事つき観光列車、「丹後くろまつ号」ですが、10月5日から内容をリニューアルします。まず、2014年度から2015年度にかけて実施していた「地酒コース」が「ほろ酔いコース」となって復活します。その時期で一番おいしい丹後の地酒を3種類用意します。丹後のおつまみも用意しています。オイルサーディン、スモーク生ハムなど数種類です(オイルサーディン、スモーク生ハム以外は有料です)。丹後由良では途中下車し、酒蔵見学と地酒の試飲を行います。地酒の飲み放題も行います。「ランチコース」のワイン飲み放題もそうですが、京都丹後鉄道では初めての試みです。
次に、「ブランチコース」は「スイーツコース」になります。昼前に天橋立に到着するという、午前中で完結するコースなので、そのまま天橋立観光に行くことができます。スイーツの街、福知山にある「パティスリーカフェカタシマ」が季節の食材をふんだんに使い、目でも季節を感じさせるものをつくりました。途中、大江で30分ほど停車します。駅前の大江山鬼瓦公園の散策や、丹後地方の特産品が売られている、地元住民による「駅マルシェ」でお土産を買うこともできます。
また、「丹後くろまつ号」の利用者に限り、一日乗車券が700円という低価格で買うことができます。「丹後くろまつ号」の乗車前もしくは乗車後にこのフリーきっぷを使って、京都丹後鉄道を旅することもできます。
(参考:京都丹後鉄道ホームぺージ http://trains.willer.co.jp/news/2018/0713.html、http://trains.willer.co.jp/index.html)
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鉄道が運休したままの日高線ですが、並行する国道にバスが走っていますので、それを使うこともできます。しかも、バスには高速バスもあります。鉄道が走っていたときでも苫小牧で乗り換えないといけませんが、高速バスなら札幌や新千歳空港に直行できます。
日高線沿線から新千歳空港に向かうバスとして、道南バスの「特急うらかわ号」があります。これを建て替えるかたちで、8月1日から新千歳空港-浦河ターミナル間に「特急ひだか優駿号」が走ります(「特急うらかわ号」は7月31日で廃止になります)。道南バスが運行し、新千歳空港-浦河ターミナルの所要時間は3時間5分、運賃は2620円です。一部高速道路を使い、苫小牧市中心部を通らないため、従来から1時間短縮することになりました。予約は不要で、えりも、日高、苫小牧方面のバスとも接続が配慮されています。
また、「特急ひだか優駿号」の運行にはJR北海道も協力しています。そのため、南千歳で乗り換えて札幌方面に行くことができるとともに、「特急ひだか優駿号限定札幌片道きっぷ」というものも売られています。バスから降りるときに運転士に言えば乗車証明書がもらえ、それを持って南千歳で購入します。南千歳から札幌市内まで500円で乗ることができます。
(参考:JR北海道ホームぺージ http://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20180720_KO_Hidaka%20yusyunngou.pdf、道南バスホームぺージ http://donanbus.co.jp/topics/2018/07/20/%E5%B9%B3%E6%88%9030%E5%B9%B48%E6%9C%881%E6%97%A5%e3%80%80%E6%B5%A6%E6%B2%B3%E7%A9%BA%E6%B8%AF%E7%B7%9A%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%A4%E6%94%B9%E6%AD%A3%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/、北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/206734)
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8月2日から7日までの間、全国的に有名な青森ねぶた祭が行われます。多くの人が見に訪れる祭りですので、臨時列車も走ります。
その中で特筆されるのが、快速「ねぶたライナー」。八戸-青森間に8月2日から7日までの毎日1往復しますが、三沢、野辺地、浅虫温泉の3駅しか停車しない下りは、八戸-青森間を69分で結びます(八戸15:47発、青森16:56着。反対の青森21:15発の上りは、途中12駅に停まるため1時間24分かかります)。八戸-青森間は普通列車で90分かかりますので(それでも100キロ近くあることからそれなりに速いです)、20分以上の短縮になります。八戸-青森間を60分台で結ぶ、自社車両による営業運転は青い森鉄道では初めてです。東北線時代の特急の所要時間が約60分なので、それと比べても悪くはない数字です。なお、下りはセミクロスシートとバリアフリートイレのある、青い森703系で運行します。
このほかにも、野辺地-青森間で合計7本の臨時列車を走らせます。前日の8月1日には、浅虫温泉で花火大会があり、そのときも浅虫温泉-青森間を中心に臨時列車を走らせます。
(参考:青い森鉄道ホームぺージ http://aoimorirailway.com/archives/15883、http://aoimorirailway.com/wp/wp-content/uploads/2018/06/de99d609290cf0e5af72104729964687.pdf)
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北陸新幹線敦賀-新大阪間は「小浜-京都ルート」に決まりましたが、すぐ着工できるわけではありません。財源が足りないためですが、現行の計画だと完成は2046年になってしまいます。気が遠くなるような話です。
関西と北陸を行き来する人にとって、敦賀が目的地という人は少なく、乗り換えはないほうがありがたいです。早期に開業させて全線開業するのが望ましいのですが、着工まで15年、開業まで30年もかかるとは不自然な話です。現在、2017年度から1~2年の間で駅位置などを決めるためのルートの詳細調査を行っていて、その後4年程度をかけて環境影響評価を行います。2022年度ごろに完了する予定なので、北陸新幹線が敦賀まで開業する2023年春には敦賀以西も着工できる計算となります。
そこでというか、やはりというか、早期着工を求める声は強くあります。与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームの座長である岸田自民党政調会長も、25日の福井新聞社のインタビューにおいて、北陸新幹線が敦賀まで開業した後、すぐ着工できるようにしたいと考えていると発言しています。15年という工期も短縮したいとしています。
福井へのリップサービスという意味もありますし、財源をどうするかという話はこれからですが、北陸新幹線の早期開業は望むところです。北海道新幹線全線開業よりは遅くなるでしょうが、できる限り早く開業させることを望みます。鉄道がその持てる力を発揮するのは、大都市の大量輸送か新幹線のような高速鉄道なのですから。
(参考:福井新聞ホームぺージ http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/629363)
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京阪は9月15日に、ダイヤ改正を行います。今回の改正は好調な「プレミアムカー」の利用状況を反映したもの。特急のサービスが充実するのです。
まず全車両座席指定の「ライナー」は増発します。平日朝ラッシュ時に出町柳発淀屋橋行きを1本(出町柳7:40発)増発し、樟葉発は6:42発になります。下りは3本体制になります。これまでなかった上りも登場します。平日夜に淀屋橋発出町柳行きを2本運転します。淀屋橋19:03発、21:50発です。また、「ライナー」の運転区間が京都に伸びたことに伴い、ライナー料金も変更されます。大阪市内-京都市内間を利用するときは380円、そのほかの場合は300円です(「ライナー」の停車駅は特急と同一になります)。なお、下りの場合は出町柳→七条間のみの利用はできず、京橋→淀屋橋間はライナー券なしで利用できます。上りは逆に淀屋橋→京橋間のみの利用はできず、七条→出町柳間はライナー券なしで利用できます。
「プレミアムカー」の運転時間帯が拡大され、本数も増えます。「プレミアムカー」のある快速特急「洛楽」・特急の割合は、平日は198本中95本(上下合わせての数字、以下同じ)から199本中105本に、休日は193本中113本から195本中118本に増えます。これまで快速特急「洛楽」には「プレミアムカー」はありませんでしたが、ダイヤ改正後の休日の快速特急「洛楽」には、「プレミアムカー」がつきます。なお、現行ダイヤではごくわずかですが、「プレミアムカー」のある急行がありました。しかし、今回のダイヤ改正で消えることになります。
このほか、特急を中心に、若干の増発があります。
(参考:京阪ホームぺージ http://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/2018-07-17_daiya.pdf)
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2018年10月から12月にかけて行われる、「愛知デスティネーションキャンペーン」。これに合わせてフリーきっぷを発売するという話はありましたが、このたび、正式にJR東海からフリーきっぷの発売の話がなされました。
フリーきっぷの名前は「愛知DCフリーきっぷ」と言います。愛知県内のすべての鉄道路線と主な観光地へのバスが連続2日間乗り放題(JRや近鉄の特急に乗る場合は特急券が必要で、名鉄の特別車に乗る場合は特別車両券が必要です)で、大人4000円、子供2000円です。JR東海は東海道線二川-岐阜間、中央線多治見-名古屋間、関西線名古屋-桑名間、武豊線、飯田線豊橋-東栄間、高山線岐阜-美濃太田間、太多線に乗ることができます。近鉄は近鉄名古屋-桑名間、ガイドウェイバスは鉄道部分のみ、あと名鉄、名古屋市営地下鉄、あおなみ線、愛知環状鉄道、豊橋鉄道、東海交通事業、リニモは全線乗ることができます。旅行商品とセットのかたちで主な旅行会社から発売されるほか、「エクスプレス予約」、「スマートEX」で愛知県を訪れる人に対しても発売します。利用期間は10月1日から12月31日までです(12月30日利用開始分まで)。また、名古屋城など愛知県内約40か所の観光施設などの入館料金等が割引になります。
「愛知デスティネーションキャンペーン」関連としては、次のようなものもあります。中央線を走る313系8000番台(3両編成)に、「名古屋おもてなし武将隊」のうち、三英傑(織田信長、豊臣秀吉、徳川家康)を各車両ごとにラッピングします。三英傑のほかに、愛知県内の有名観光地や「愛知デスティネーションキャンペーン」のロゴマークもデザインしています。このラッピングされた車両は、「愛知デスティネーションキャンペーン」の開催を記念した観光列車に使われますが(愛知環状鉄道にも乗り入れる予定です)、観光列車を運転しない日は中央線の定期列車として使われます。
(参考:JR東海ホームぺージ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000037799.pdf、http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000037804.pdf)
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2019年春開業予定の、おおさか東線新大阪-放出間。2008年3月に開業した放出-久宝寺間と合わせて、おおさか東線が全線開業します。新大阪-放出間には、学研都市線と共用する鴫野のほかに、途中4駅ができますが、その駅名が発表されました。新大阪側から、新大阪、南吹田、JR淡路、城北公園通、JR野江、鴫野、放出となります。奇をてらわない、わかりやすい駅名です。それでは、新しくできる4駅について詳しく見ていきましょう。
最初の駅の南吹田は、新大阪から2.0キロにある駅。仮称では西吹田でした。駅の所在地(吹田市南吹田)に合わせた格好になります。2つ目のJR淡路は、新大阪から3.3キロにある駅。仮称では淡路でした。阪急と接続するのですが、区別のためJRをかぶせています。3つ目の城北公園通は、新大阪から5.4キロにある駅。仮称では都島でした。駅の所在地は旭区ですが、都島区とも隣接しています。その2つの区を通る道路の名称を採用しました。また、かつてこのあたりは城北村と言いました。そういう関連性もあります。4つ目のJR野江は、新大阪から7.6キロにある駅。仮称は野江でした。京阪やOsaka Metro(谷町線野江内代)と接続するのですが、区別のためJRをかぶせています。鴫野は、新大阪から9.4キロのところにあります。
駅の設備に関して言えば、4駅とも8両対応の相対式ホーム2面を備え、エレベータとエスカレータがあります。運賃はJR京都線、学研都市線、大和路線と同じように、電車特定区間の安い運賃を適用する予定です。車両は201系(大和路線等と同じ、黄緑)が主体となるようです。
(参考:JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/07/page_12748.html、マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20180725-669225/)
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以前にも書きましたが、平成30年7月豪雨により、JR西日本の中国地方の鉄道などは大きな被害を受けました。これに関連する話題を2つ。
JR西日本は、岡山-徳山間の各新幹線停車駅から新大阪(大阪市内)まで、「こだま」の普通車自由席を利用することのできる、「こだま限定自由席片道きっぷ」を発売します。利用期間は7月28日から8月8日までで(予約時に利用日に指定します)、発売期間は7月26日から8月7日までです(利用日の前日まで発売します)。値段は岡山→大阪市内が3000円(所定額は5500円)、広島市内→大阪市内が5000円(所定額は9710円)などとなっています。「こだま」限定とはいえ、結構お得な設定です。1人からでも利用できますが、子供の設定はありませんので御注意ください。また、駅の「みどりの窓口」や旅行会社では購入することができず、「e5489」限定です。なお、プレスリリースによれば、この「こだま限定自由席片道きっぷ」は被災地でのボランティア活動をする人向けのきっぷとされていますが、使用目的には制約がなく、ビジネスや観光でも使えます。
さて、話は変わりまして、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」。こちらも豪雨の影響により、運行を見合わせていましたが、7月18日出発分より一部についてはコースを変更して運行を再開します。今回運行が決まったのは8月1日出発分まで(これ以降については、山陽線の復旧状況などを考慮しながら判断します)。このうち、7月18日出発分の「山陽・山陰周遊コース」は「山陰コース」(2泊3日)に、8月1日出発分の「山陽コース」(下り)は「山陰コース」(下り)になります。後の4回はいずれも「山陰コース」(下り)あるいは「山陰コース」(上り)ですので、予定通り走ります。ところで、新たに設定された「山陰コース」(2泊3日)はどういうものでしょうか? 「山陽・山陰周遊コース」の1日目は岡山での立ち寄り観光がありました。ところが、「山陰コース」(2泊3日)では城崎温泉での観光となります。17:30ごろに城崎温泉を出発し、車中泊となりますが、浜田で折り返します。2日目、3日目は「山陽・山陰周遊コース」からの変更はありません。
(追記)
「こだま限定自由席片道きっぷ」ですが、お盆明けも発売されることになりました。利用期間は8月21日から9月9日までです。岡山-徳山間の各新幹線停車駅から新大阪(大阪市内)までの片方向のみに使えます。
(参考:JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/07/page_12708.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/07/page_12697.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/08/page_12860.html)
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2017年7月の九州北部豪雨で日田彦山線は大きな被害を受け、一部区間は不通のままです。久大線はこの7月14日に復旧しましたが、日田彦山線はなかなか話が進みませんでした。
ところが、20日に福岡市で沿線自治体との協議会が開かれました。ここで、2019年4月までに復旧方法や費用負担について話し合い、早期に着工することで合意したという見かたがあるようです(ただし、被害が大きいため、運転再開時期は未定です)。
復旧に当たってのネックとなっているのが、70億円と言われる復旧費。JR九州は自社単独での復旧は困難だと考えています。そこでコスト削減策が考えられ、橋梁を架け替えではなく修繕にすることにより、鉄道の復旧費用を56億円に抑えました。改正鉄道軌道整備法も使います。この法律を適用させることによって、国と自治体が最大1/4ずつ負担します。上下分離にすれば、国と自治体の負担は最大1/3になります。
地元とすれば、鉄道の復旧はありがたい話でしょうが、JR九州が提供したデータ(不通区間の添田-夜明間の2016年度データ)を見る限りでは、日田彦山線は鉄道を走らせるだけの需要のある路線とは思えません。運賃などの収入は年間2800万円であるのに対して、運行経費や車両メンテナンスなどの費用は10倍以上の約2.9億円。輸送密度はたったの131人です(しかも減り続けています)。JR北海道の札沼線などと同じレベルです。バスで十分で、鉄道が廃止になっても文句は言えない水準です。鉄道として維持するのが不適当なところに資源をつぎ込むことによって、鉄道がその能力を発揮することのできる路線への手当がその分手薄になってしまいます。投資が必要な路線の足を引っ張ってしまうのです。しかも、JR九州は復旧した後も鉄道を維持することができるように自治体に協力を求めていますが、乗客増加策として地元が提示しているのは、周辺景観の整備や駅へのアクセス向上ぐらいで、そう効果的とは思えません。地元にとっては悪いですが、名誉ある撤退を望みたいところです。
(参考:産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/180721/rgn1807210034-n1.html、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20180723/ddl/k44/040/138000c)
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東北線で茨城県内にある駅は古河、ただ1つのみ。しかし将来、2つ目ができるかもしれません。それは古河駅の南3.2キロの古河市大堤地区に設置を予定している、南古河(仮称)。310メートルの長さのホーム2本に橋上駅舎を備えます。
この南古河の設置計画は最近、浮かび上がったものではありません。1983年に地元市町で設置促進期成同盟会が発足し、国鉄やJR東日本などに要望をしてきました。1994年に土地区画整理組合事業の基本計画案が策定され、地元住民への説明会が開かれましたが、一部地権者の反対が強く、そのままになってしまいました。
それが再び動き始めたのです。古河市は2017年度に9年ぶりに基礎調査を行いました。それによると、新駅の開業を2027年と仮定した場合、駅の建設費は106.2億円が必要だということが判明しました。前回調査時に比べて57.8億円も増えています。未実施の駅周辺の区画整理事業を行えば、2037年の1日当たり駅利用者数は約9000人ということになります。
新駅設置計画は古河市等が合併するときに盛り込まれたもので、古河市にとっては優先度が高いものです。建設費が高いのが気になりますが、駅がなければ鉄道があっても使えませんから、駅ができるに越したことはありません。
(参考:茨城新聞ホームぺージ https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15314800263226)
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伊豆半島は本州とつながっているので陸地を通っていけば船にお世話になる必要はありませんが、遠回りになってしまうところもあります。それをカバーするのが、清水港と土肥港(伊豆市)とを結ぶ駿河湾フェリー。約30キロの距離を70分で結びます。1971年に運行を開始したときは田子の浦(富士市)と土肥の間を結んでいましたが、2002年に清水港を発着するルートになり、翌2003年には運行会社が静岡観光汽船からエスパルスドリームフェリー(鈴与の子会社)に変わりました。2013年には海上の航路が県道223号線に指定されています。「富士山」とも読めます。
その駿河湾フェリーですが、燃料費やドックなどの維持管理費の負担が大きいため、2005年8月期以降、赤字続き。2017年8月期は約1億円の赤字でした。伊豆半島にも高速道路が整備されることなどから(利用者のうち、観光客の占める割合が85%と高いことも、マイナス要因です。天候などの要因で利用者数が変動しますから)、今後の事業継続は困難と判断し、2019年3月で駿河湾フェリーの運航を廃止する方針です。
この動きに対して静岡県や地元市町は何とかして存続させようと動いていますが、要は地元がお金を出すことができるか、ということでしょう。陸続きになっていますので、どうしても船がないと生活が成り立たない、というわけではないのが、存続にとって厳しいところです。
(追記)
どうやら、この駿河湾フェリー、静岡県と関係6市町(静岡、伊豆、下田市と3町)が協力しながら運航するようです。つまり、静岡県等が負担して運航を続けるのです。なお、実際に船を動かすのは、これまで通り、エスパルスドリームフェリーです。
(参考:中日新聞ホームぺージ http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/tokai-news/CK2018052602000108.html、日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30988540V20C18A5L61000/、https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35542940Z10C18A9L61000/、静岡新聞ホームぺージ http://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/516640.html)
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常磐線富岡-浪江間は東日本大震災及び福島第一原発事故の影響により、7年経った今でも運休中です。
その区間の中にあるのが双葉駅。この双葉駅、2020年春に運転を再開するときには、駅舎が変わります。JR東日本水戸支社は双葉町と協定を締結し、橋上駅舎になるのです。
橋上駅舎は自由通路も兼ねていて、東西の駅前広場、そしてホームにはエレベータも設置されます。現在2面2線の双葉駅ですが、運転再開時には大野-双葉間の単線化により1面1線になりますので、ホームへのエレベータは1つだけです。8月6日に工事に着手し、2020年春ごろに供用を開始します。総工費は約18.4億円です。
(参考:JR東日本水戸支社ホームぺージ http://www.jrmito.com/press/180720/press_02.pdf、福島民友ホームぺージ http://www.minyu-net.com/news/news/FM20180721-290824.php)
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極めて利用者の少ない路線をいくつも抱えているため、経営が苦しいJR北海道。
そのJR北海道に対して、国は財政支援をすることを検討しています。JR北海道は北海道新幹線が全線開業する2030年度までの長期的な支援を求めていますが、とりあえず2020年度までの2年間に限って支援を行うようです(大まかな内容は7月中に判明します)。以前に書いた記事の通りです。2年間に限定したのは、JR北海道が自立して経営ができるようにするには、今後の収支改善の状況や路線の見直しなどの状況を見ながら必要なら追加支援を行うのが良いと考えているからです。
財政支援の規模は2019、2020年度の2年間で総額約400億円。青函トンネルの維持管理費や貨物列車の運行で生じる費用負担の軽減、単独で維持困難な宗谷線名寄以北など7路線8区間の維持に充てます。財政支援は鉄道建設・運輸施設整備支援機構の特例業務勘定を用いますが、北海道や沿線市町村にも一定の負担を求めます。今回、2年間だけの支援となったのは、法律の都合もあります。2021年度以降も支援を続けるには、法律の改正が必要なのです。とは言っても、2年でJR北海道の経営状況が著しく改善されるとは思えないので、それなりの幹線機能のある路線まで廃止されたくなかったら支援は継続しないといけないでしょう。
さて話は変わりまして、JR北海道の利用者の少ない路線の中でもさらに利用者の少ない4線区。札沼線北海道医療大学以北などです。これらについてはJR北海道が廃止する方針であることは以前にも記事にしましたが、国のほか北海道も廃止は容認しているようです。一部自治体の中には廃止に反対しているところもありますが、利用者が少ないことは明らかで、北海道の承認も得ていることから、もし存続させたいのなら市町村レベルの地元自治体で何とかするしかないでしょう。石勝線のように条件闘争に持ち込むほうが賢明です。
(参考:Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180720-00010002-doshin-bus_all、Web東奥 https://www.toonippo.co.jp/articles/-/58112、朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASL7P5HWBL7PIIPE023.html)
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まだ組合との交渉の段階で発表はされていませんが、JR東日本千葉支社管内で、こういう話があります。
JR東日本千葉支社は、2020年に、外房線上総一ノ宮以南、内房線君津以南、そして鹿島線にワンマン運転を導入したいと考えています。総武快速線から千葉を越えて走る快速は、千葉を越えてもいくつかの駅を通過します。東千葉や巌根などが該当しますが、これらは駅のホームの長さが短いので、快速が停まることができないのです。そこでこれらの駅のホームを延長し、快速を停めます。千葉以遠各駅停車になるようです。
こうやって需要の多い区間とそうでない区間とで系統を分離するのですが、ワンマン運転の対象となる区間でも6両編成の電車が走ります。ローカル区間なので当然ホームドアはありませんが、規制緩和によってホームドアがなくてもカメラやモニターの整備によって6両編成でもワンマン運転ができるようにするのです。無人駅でもすべての扉を開けますので、(やってはいけないことですが)キセルがやりたい放題です。利用者が少なく、鹿島線を除いては「Suica」が整備されているので、それでカバーできると考えているのでしょう。
それにしても、以前にも書きましたが、外房線も内房線も千葉に近いところは利用者が多いのですが、離れるとガクンと輸送密度は減ります。外房線千葉-茂原間の2017年度の輸送密度は86013人(1987年度は67394人)ですが、茂原-安房鴨川間は5259人(1987年度は9373人)です。内房線蘇我-君津間の2017年度の輸送密度は56978人(1987年度は64005人)ですが、君津-安房鴨川間は3031人(1987年度は9331人)です。千葉から遠いところは輸送密度が減っていますし、内房線はアクアラインに負け、君津以北も若干減り、君津以遠は無残な状態です。千葉県がアクアラインみたいな大盤振る舞いを鉄道にやってくれるのならともかく、そういうことは期待薄ですから、コスト削減に血眼になるのも非難はできないのが現状かもしれません。夢のない話ですが。
(参考:国鉄千葉動力車労働組合ホームぺージ https://doro-chiba.org/nikkan/%E4%B9%97%E5%8B%99%E5%93%A1%E5%8B%A4%E5%8B%99%E5%88%B6%E5%BA%A6%E6%94%B9%E6%82%AA%E7%B2%89%E7%A0%95%EF%BC%81%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%B3%E9%81%8B%E8%BB%A2%E5%8F%8D%E5%AF%BE%EF%BC%81%E5%A4%96/、JR東日本ホームぺージ http://www.jreast.co.jp/rosen_avr/pdf/2013-2017.pdf)
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長崎新幹線をフル規格で整備すると効果が大きいことはわかりきっていますが、問題はその建設費の地元負担を佐賀県が負担するということ。長崎新幹線のフル規格整備で最も利益を受けるのは長崎県なのですが、受益と負担が釣り合っていないのです。
この問題について、これまで7月中に何らかの結論を出すこととなっていましたが、話はまとまらず、先送りにすることにしました。フル規格新幹線をつくるか、ミニ新幹線をつくるか、まだ方針が決まらないのです。今後も長崎新幹線の整備方法についての話を続けますが、佐賀県との話が進まず、簡単には決まりません。
一番いけないのは、「リレー方式」の固定化です。対して所要時間が短縮しないのに、乗り換えの手間がかかるのでは、最悪です。これだけは避けないといけません。また、案にはありませんが、佐賀県を説得することができないなら、武雄温泉-長崎間を狭軌車両が直通できるスーパー特急にするのが良いでしょう。効果は薄いでしょうが(特に諫早-長崎間は何のためにつくったか意義が小さくなります)、乗り換えのいる「リレー方式」よりは良いです。
(参考:朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASL7L3G2HL7LTIPE008.html)
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平成30年7月豪雨での各線の被害状況については以前に記事にしましたが、新たに判明したことなどを主要路線を中心に書いていきます。
JR東海の高山線についてですが、飛騨金山-下呂間は8月半ばに復旧する予定です。坂上-猪谷間は運転再開まで数か月かかる見通しです。
一番被害が大きいJR西日本についてですが、山陽線全線の復旧は11月中になります。三原-白市間が最後の区間となります。津山線の玉柏-野々口間は8月上旬、伯備線の豪渓-上石見間は8月中旬です。芸備線は下深川-広島間が23日に、狩留家-下深川間は9月中に復旧しますが、備後落合-狩留家間の運転再開まではかなりの時間がかかります(運転再開までかなりの時間がかかる区間はほかに、福塩線府中-塩町間、木次線出雲横田-備後落合間があります。芸備線で橋梁が流失した区間があるのですが、そのときに信号などを動かすケーブルも流されたので、芸備線のほかに福塩線、木次線の一部も止まっているのです)。呉線の坂-海田市間は8月上旬、広-坂間は11月中、三原-広間は2019年1月の予定です。
JR四国の予讃線についてですが、本山-観音寺間は8月10日ごろに復旧する予定です。八幡浜-卯之町間は20日に普通列車のみ運転を再開する予定ですが、卯之町-宇和島間の再開予定は決まっていません。このほか、JR九州、長良川鉄道、京都丹後鉄道、井原鉄道、錦川鉄道、平成筑豊鉄道にも不通区間があります。
このように不通区間が多いので、各地で代行バス等の運転が行われています。伯備線では不通区間をカバーするバスのほか、21日からは「やくも」の代替として岡山-米子間にノンストップのバスを5往復走らせます。すでに「やくも」の特急券(グリーン車もしくは指定席)を持っている人が優先ですが、空席があれば乗車のほかに自由席特急券を購入して乗ることができます。「やくも」は米子-出雲市間に5往復走るほか、「スーパーはくと」等に接続する臨時特急や快速が倉吉-米子間で走ります。
呉線では7月6日までに購入した、呉線を一部でも含む定期券、回数券を持っている人を対象に、バスや船を走らせます。バスは緊急車両のみが通ることができる広島呉道路の通行止め区間も一部使うもので、呉発広島行きが朝に、広島発呉行きが夕方に走ります。1日約30便、約1000~2000人が乗ることができるわけですが、乗車するには整理券が必要です。整理券は呉駅では5:15から、広島駅では18:15から配布します。平日の朝には呉港発広島港行きの船を運航します。呉港6:35発広島港7:50着の予定で、約550人乗ることができます。乗車には整理券が必要で、呉駅で5:15から配ります。船はJR西日本宮島フェリー所有のものを使いますが、車や自転車を載せることはできません。定期券等を持っていない人は、広島電鉄のバスが使えます。広島バスセンターと呉駅との間を1日16往復走らせます。
山陽新幹線を使った代替輸送もあります。山陽線のほか、呉線の利用者も山陽新幹線を使うことができます(ただし、西条などから連絡バスがある山陽線とは違って、呉線からの連絡バスはありません)。こちらは定期券、回数券のほか、乗車券でも7月6日までに購入したものは対象となり、特急料金を払わずに自由席に乗ることができます。東広島から広島に向かう朝の列車、広島から東広島に向かう夕方の列車が混雑しているので、臨時列車も運転しています。定期列車も通常8両編成のところ、16両にしているのもあります。一部の「ひかり」は東広島に臨時停車しています。山陽新幹線を使った代替輸送は、三原-広島間のほか、新岩国(岩国から連絡バスあり)-徳山間でも行われています。
(参考:JR東海ホームぺージ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000037758.pdf、JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/07/page_12678.html、JR四国ホームぺージ http://www.jr-shikoku.co.jp/info/、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/80974、産経WEST https://www.sankei.com/west/news/180717/wst1807170019-n1.html、朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASL7L5392L7LPTIL01Y.html)
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東急東横線、南武線のほか、横須賀線も停まる武蔵小杉駅は人気の街。しかし、この人気のために、駅は混雑しています。朝の通勤時間帯、駅構内に入れない人が数十メートルの列をつくることもあります。JR東日本も改札の増設、エスカレーターの設置、南武線下りホームの一部拡幅工事を行い、ある程度の効果を挙げることができましたが、まだまだ混雑しています。
そこでJR東日本は、横須賀線ホームを増設することにしました。現在の横須賀線武蔵小杉駅は島式ホームが1面だけの駅ですが、今のホームを上り専用にし、新たに下りホームをつくります。2面2線にするのです。下りホームの建設にかかる費用は基本的にJR東日本が負担します。2023年度供用開始予定です。下りホームの建設予定地はNECが所有していますが、JR東日本が買い上げるようです。
また、先ほども述べたように、横須賀線武蔵小杉駅を利用する人の中には東急東横線との乗り換え客もいます。彼らはいったん駅の外を出て歩くのですが、使えるのが中原消防署前交差点を通る1ルートしかないので、かなり混雑します。この対策として、南武線との乗り換え通路のあたりに新たな改札口を設けます。これにより東急からのアクセスが2ルートとなり、混雑の緩和に資すると考えられています。川崎市は4割程度の乗降客が新しい改札口を選ぶとみています。新たな改札口の設置費用は川崎市が負担し(アクセス用の市道を含めて20~30億円かかるようです)、横須賀線下りホーム新設後の供用開始を目指しています。
(追記)
武蔵小杉駅の下りホームは2022年12月18日から供用を開始します。また追加される改札口は2023年度に設置する予定です。
(参考:JR東日本ホームぺージ http://www.jreast.co.jp/press/2018/yokohama/20180717_y01.pdf、https://www.jreast.co.jp/press/2022/yokohama/20220916_y1.pdf、東京新聞ホームぺージ http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201807/CK2018071802000131.html、カナロコ http://www.kanaloco.jp/article/346703)
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新幹線の車両にはアルミニウム合金が使われていますが、高速化に対応するためにはさらに車両を軽量化しなければなりません。
そこで選ばれた材料は、マグネシウム。三協立山(本社:高岡市)などでつくる新構造材料技術研究組合は、マグネシウム合金を使った新幹線車両の一部を試作しました。マグネシウム合金はアルミニウム合金より3割ほど軽いのが長所なのですが、燃えやすいという欠点があり、これまで小型の機械部品程度しか使われていませんでした。この欠点をカバーするため、マグネシウム合金にカルシウムを加えて表面に空気を通さない薄い膜をつくり、これで以て燃えにくくすることができました。難燃性マグネシウム合金というものです。このほか様々な改良の結果、アルミニウム合金と同じような速さで成形することができるようになりました。また、鉄道車両はトンネルに入ったときに、気圧が大きく変わります。これに対応できるよう、強度が求められます。これにも対応できるようです。
新構造材料技術研究組合は、合金製法、溶接・加工技術、腐食防止塗料の開発を引き続き行い、研究期間が終了する2022年度以降の実用化を目指します。今は長さ1メートル分しかつくることができませんが、2019年度には5メートル、そして2022年度には25メートル分をつくることができるようにします。開発が順調に進めば、時速360キロを目指すJR東日本の新幹線で活躍するかもしれません。
(参考:北國新聞ホームぺージ https://this.kiji.is/379685648401106017)
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ETCが導入される前、ほぼ中間地点のサービスエリアなどで通行券を交換し、交換相手が入ったインターチェンジの近くで降りて高速料金を浮かすという不正がよくありました。東京と大阪の中間にある浜名湖サービスエリアがレストランなどの施設を共用しているので、通行券の交換という不正を起こす誘因になっていたのです。対策として何か所かに通行券を交換するバリアというものを設け、不正防止策としました。
時が過ぎて、高速道路を走る車はほとんどETCを搭載したものになっています。これなら以前のような不正は起きないと考えられ、いくつかあったバリアも撤去されました。ところが、ETCカードを途中のサービスエリアなどで交換して、不正に高速料金を免れるという事例が発生していたのです。
不正の手段はETC導入前と同じように、結構原始的です。参考にした記事ではどうやって不正が発覚したかわかりませんが、以前のようにバリアを設けるしか方法はないのでしょうか? ETCのチェックなら、以前のように料金所タイプでなくても、無線交信で対応できるでしょう。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20180514/k00/00m/040/130000c)
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2か月以上前の5月9日のことですが、京急は2019年3月期において鉄道事業で約236億円の設備投資を行うことを発表しました。
このうち214億円を占めるのが安全対策。盛り土や高架橋などの耐震補強工事を継続して行うほか、主要駅でホームドアの設置を推進します。そこでネックになるのが、違うドア数の車両が混在して走っていること。車両によってドアの位置が異なると、ホームドアを導入するのは難しくなります。そのため京急は新型車両を新造し(新1000形42両を新造します)、4扉車の廃止を前倒しします。
とは言っても、京急には2扉車と3扉車が混在しています。扉の数が違うのに、どうやってホームドアを導入するのでしょうか? かつて三浦海岸にあったように、特殊なホームドアを導入するのでしょうか? 実は2扉車も3扉車もドアの位置は同じなのでしょうか?
(参考:日刊工業新聞ホームぺージ https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00472713)
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富山には路面電車が2つあります。富山駅を境として南は地鉄の路面電車、北は富山ライトレールです。今は南北で分かれている富山の路面電車ですが、JRが高架化されると路面電車は接続されます。直通運転するのです。2020年3月のことです。
話には続きがあります。運賃は地鉄部分と富山ライトレール部分をまたいでも200円均一となるようですが、新たな情報が入りました。南北接続事業が完了した後は地鉄が富山ライトレール部分も運行を行うようなのです。民間企業である地鉄に運行を集約し、富山ライトレールは鉄道施設を保有する会社になるようです。
(追記)
富山の路面電車の南北接続は2020年3月21日になる予定です。当日は運賃が無料になるようです(しかし、新型コロナウイルスの影響により、無料運行は中止になりました。通常通りの運賃がかかります)。
(参考:北日本新聞ホームぺージ http://webun.jp/item/7470675、Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190807-00000005-kitanihon-l16、https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190806-00000004-bbt-l16、https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200306-00010001-tuliptv-l16)
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大阪と札幌を日本海経由で結んでいた豪華観光列車、「トワイライトエクスプレス」。人気の列車でしたが、北陸新幹線の開業及び車両の老朽化のため、2015年3月に最後の運行を終えました。
その「トワイライトエクスプレス」で使われていた調度品ですが、沿線の糸魚川市(ただし、停車はしていませんでした)がJR西日本から譲り受けました。2016年12月に起きた糸魚川大火からの復興のため、「トワイライトエクスプレス」の調度品を活用しようというのです。その糸魚川市の求めに応じ、JR西日本は輸送費などの実費だけで、そのほかは無償で譲ることにしました。
譲り受けた調度品は、食堂車や「スイート」で使われていたもので、テーブル、いす、カーテン、ベッド、絵画など約100点です。糸魚川駅周辺で2020年春の公開を目指します。
(参考:新潟日報ホームぺージ https://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20180331383952.html)
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外国人にも人気のリゾート地、ニセコですが、そこを通っている鉄道、函館線は普通列車しか通らないローカル線で、利用しづらいのが現状です。
このニセコ地区へ行きやすくするよう、バスを走らせているところもありますが(ニセコバスはシーズンのみですが運行を継続していますし、乗合タクシーですが毎日運行しているところもあります)、夏休みの間、新たなルートができることになりました。
北海道登別洞爺広域観光圏協議会、道南バス、JR北海道が協力してつくるこの新ルートは、洞爺駅前から洞爺湖温泉、ニセコビュープラザ、ニセコひらふを経て倶知安駅前に至るもので、洞爺駅前-倶知安駅前間の所要時間は1時間50分、運賃は1700円です。洞爺駅前-洞爺湖温泉、ニセコビュ-プラザ-倶知安駅前間のみの利用はできません。7月25日から8月17日までの間の24日間、1日1往復しますが、冬季の運行も計画しているようです。運行は道南バスが行います。
(追記)
運行初日の利用はありませんでした。
(参考:JR北海道ホームぺージ http://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20180706_KO_AccessBusBetweenToyaAndKuchan.pdf、北海道中央バスホームぺージ http://www.chuo-bus.co.jp/%E3%83%8B%E3%82%BB%E3%82%B3%E5%87%BD%E9%A4%A8%E7%B7%9A%E3%80%80%E8%A9%A6%E9%A8%93%E9%81%8B%E8%A1%8C%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%E2%80%A6/main_info/603.html、はこぶらホームぺージ https://www.hakobura.jp/news04/2018/02/post-328.html、室蘭新報ホームぺージ http://www.muromin.co.jp/murominn-web/back/2018/201807/180726.htm)
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広電に乗って広島駅前から中心部に向かう場合、いったん南東に向かってから西に行きます。まっすぐ行かないので、大回りです。
そこで広電は広島駅から駅前大橋を経て比治山下に向かう1.2キロの新路線、駅前大橋線をつくります。2024年度開業予定で(広島駅南口再開発の完成も同じ2024年度です)、広島駅と中心部をショートカットする路線です。
その駅前大橋線ですが、広島駅と稲荷町の間0.6キロの間については、架線がないのです。景観を保つためとのことですが、非電化にするのではなく、蓄電池の電気を使って走らせます。広島駅に乗り入れるすべて路面電車の屋根にバッテリーを取り付けるのです。当然ながら新車だけではなく、既存の車両にも改造して取り付けるのです。路面電車にバッテリーをつけて走らせることについてはすでに、2015年に東芝が鹿児島市電で実験していますが、そのときは既存の車両にバッテリーを座席の下に取り付けました。ですから既存の車両への改造は不可能ではなく、今後どうやって進めるのかは、車両メーカーや電機メーカーと研究します。
駅前大橋線で架線レス方式が実現すれば、応用が利きます。ほかの区間も架線を撤去して、全区間バッテリーで走らせるという考えもできます。そうすれば、景観の妨げになり、また保守が難しい架線を撤去することができます。バッテリーの技術の進展具合によりますが、そういう未来になるかもしれません。
(参考:タビリスホームぺージ https://tabiris.com/archives/hiroden20180705/)
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Osaka Metroはこの度、2018年度から2024年度までの7年間の中期経営計画を策定しました。この中で気になるところをピックアップします。
まずホームドアの設置については、御堂筋線が全20駅で2021年度までに、中央線が全14駅で2024年度までに設置します。そのほかも四つ橋線が西梅田、大国町駅で2021年度までに、堺筋線が堺筋本町駅で2019年度までに、谷町線が東梅田駅で2019年度までに設置します。Osaka Metroで利用者が1日10万人以上の駅は、四つ橋線西梅田駅、堺筋線堺筋本町駅、谷町線東梅田駅のほかは御堂筋線の7駅ですから、これですべての利用者の多い駅をカバーすることになります。総投資額は250億円です。
御堂筋線の9駅、中央線の6駅についてはリニューアルを行います。2024年度までに200億円かけて行います。御堂筋線は南北の軸としてリニューアルの対象となることは当然かもしれませんが、中央線が東西の軸として選ばれたのは、IRの絡みでしょうか? 車内でのサービス向上策としては、大画面ディスプレイ搭載車両の投入(2022年度から)、目的地への案内、乗り換え情報の提供を行う車内AIコンシェルジュが挙げられます。2022年度からの予定で、通勤列車では国内初です。詳しいことはわかりませんが、駅には顔認証の改札ができるようです。
驚きはバスです。大阪市内はそう広くはないのですが、指定席の付いたバスを走らせます。中距離の5系統で、有料指定席のバスが走るのです。2022年ごろのようです。また、都心と近隣を結ぶ5系統で、深夜バスを導入します。平日の深夜に1便を走らせます。市内観光バス等の観光バス事業にも再参入します。コミュニティバスについては、2020年から自動運転でのサービスを始め、2024年までに20路線の開設を目指します。
(参考:Osaka Metroホームぺージ http://www.osakametro.co.jp/library/ct/20180709_cyuki_keieikeikaku/2018_2024_ckk.pdf、朝日新聞ホームぺージ https://digital.asahi.com/articles/ASL794PY0L79PLFA00M.html?rm=398、ABCテレビホームぺージ https://www.asahi.co.jp/webnews/abc_2_007_20180709009.html)
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ICカードが普及したとはいえ、駅には券売機があります。その駅の券売機がATMになるのです。世田谷線とこどもの国線を除く、東急の全駅でできます。駅の券売機でお金を引き出すことができるのは、日本初の取り組みです(2017年4月の改正銀行法で、金融機関以外の事業者でも現金の引き出しができるようになりました)。
この仕組みは次の通りです。事前にスマートフォンのアプリで、引き出し額の申請を行います。そうすると、QRコードが表示されますので、それを駅の券売機にかざします。キャッシュカードも要りませんし、暗証番号等の入力も必要ありません。スピードも普通のATMより速いです。横浜銀行やゆうちょ銀行など、提携している金融機関の預貯金の引き出しができます(利用者から手数料を取ります。コンビニATMと同じように100~200円程度徴収します)。2019年度にこのサービスの提供開始を目指しますが、それに先立ち、2018年度中に東急の一部の券売機で実証実験を行います(この結果によって利用可能となる時間帯や引き出し限度額を決定します)。ほかの鉄道会社がこのサービスの仕組みを利用するときは、それを提供します。
なお、この取り組みは東急の社内起業家育成制度によるもので、3番目の案件です。東急やその連結子会社の従業員がアイデアを出し、東急の支援の下、事業化します。提案者は今の仕事を離れ、専任で事業に取り組みます。成功すればそれに応じた報酬がもらえ、失敗した場合でも東急グループでの継続雇用が保証されます。
(追記)
2019年5月8日から、世田谷線とこどもの国線を除く東急の全ての駅で、券売機から銀行預貯金の引き出しができるようになります。引き出しできるのは横浜銀行とゆうちょ銀行。1万円、2万円、3万円の3パターンで引き出しできます。手数料は108~216円かかりますが、2019年6月30日までは手数料無料キャンペーンを行います。
(参考:東急ホームぺージ http://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/180713.pdf、https://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20190424-1.pdf、
日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32978750T10C18A7EA4000/、朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASL7F46MTL7FULFA01D.html)
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平成30年7月豪雨は、鉄道にも大きな被害を与えました。
JR西日本に関しては、山陽新幹線は運行しているものの、在来線は山陽線笠岡-海田市間、岩国-徳山間などで運休しています。現時点で1か月以内に復旧が見込めない区間は山陽線、伯備線、芸備線など9路線10区間。しかも結構深刻で、山陽線は盛り土が流されているため、全線の復旧には数か月かかると見られています。橋が流出した芸備線は復旧まで1年近くかかる見込みです。呉線については、坂-海田市間は9月に運転再開する予定です(坂では折り返すことができるようです)。JR四国では、予讃線などで運休しています。運休している区間のうち、本山-観音寺間の運転再開見込みは早くても1か月後、卯之町-宇和島間はかなりの時間がかかるようです。
このため、JR貨物にも影響を及ぼしています。山陽線、伯備線、予讃線で一部区間が不通となっているためです。運休している区間の1日当たりの輸送量は3万トン、JR貨物全体の3割にも及びます。12日からトラックと船での代行輸送を始めていますが、これでカバーできるのは通常の1割ほどにすぎません。そこで、山陰線を使って迂回輸送をすることを考えていますが、山陰線の大半は非電化区間なのでディーゼル機関車が必要で、運転士の訓練も要ります。そもそも山陰線は単線なので、迂回輸送をしても山陽線のような大量輸送はできません。
豪雨の被害は中国、四国地方だけではありません。JR東海の高山線と長良川鉄道の一部が運休しているのです。高山線では6月の大雨で不通となっていた区間は復旧しましたが、飛騨金山-下呂間、飛騨古川-猪谷間が不通のままです。しかも、一部を除いて再開の目途は立っていません。特急「ひだ」が運休しているので、高速バスに逃げることのできない下呂温泉では、宿泊客限定で中津川とを結ぶ予約制のバスを14日から走らせます。長良川鉄道は美濃市以北が運休しています。このうち、郡上八幡以北は17日に再開見込みですので、残る不通区間は美濃市-郡上八幡間です。
(参考:JR四国ホームぺージ http://www.jr-shikoku.co.jp/info/、朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASL7C4T52L7CPTIL01S.html、https://www.asahi.com/articles/ASL7C6HS4L7CPLFA00P.html、https://www.asahi.com/articles/ASL7D5RLXL7DPLFA00Z.html、https://www.asahi.com/articles/ASL7C3PXGL7COHGB005.html、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20180712/k00/00m/040/185000c、中日新聞ホームぺージ http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20180713/CK2018071302000022.html、中国新聞ホームぺージ http://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=448516&comment_sub_id=0&category_id=256)
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大宮を6時ちょうどに出る臨時の「はやぶさ」。定期列車の始発よりも早く着くことができるのが大きな特徴です。新函館北斗には9:41に着きます。この「はやぶさ」ですが、夏休みや連休以外の閑散期にも、需要が見込まれるのならば臨時運転するようです。
その理由は、大宮始発の「はやぶさ」が好調であったため。大宮始発の「はやぶさ」は2017年7月に初めて登場しましたが(ただしそのときは大宮を早朝ではなく、昼間に出ていました)、よく利用されていたのです。2017年度は12本運行され、乗車率は8割強。東京-大宮間は東北・北海道新幹線のほかに、山形、秋田、上越、北陸の各新幹線も加わりますので、増発したくても難しいのです。そこで、ダイヤの余裕がない東京-大宮間を回避することのできる、大宮始発の新幹線を活用することにしたのです。
また、JR東日本とJR西日本が共同で運行している、東北と北陸を大宮折り返しで結ぶ団体用の新幹線についても、需要があれば増発を検討するようです。
(参考:東京新聞ホームぺージ http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/list/201807/CK2018070502000158.html)
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朝の通勤ラッシュ時間帯は、短い時間に多くの通勤客等が集中します。この通勤客等を分散させることができたら、ラッシュの混雑は緩和されます。特に夏は昼間の時間が長いので、早く出勤することもほかの季節に比べるとやりやすく、しかも早く仕事を終えることができたら、日が高いうちからほかの活動にも充てることができます。
JR東日本は「夏の早起き応援キャンペーン」として、山手線内のマクドナルド64店舗において、決められた時間内(5~8時)にクーポン(7月2日から23日までの第1弾では、「ベーコンエッグマックサンドコンビ」)を使うと、ドリンクSを無料でMかLに変更することができます。第2弾は7月24日から8月10日までで、そのときの対象商品は「エッグマックマフィンコンビ」です。
(参考:JR東日本ホームぺージ https://www.jreast.co.jp/suicamoney/cp/asacoupon/index.html、日本マクドナルドホームぺージ http://www.mcdonalds.co.jp/company/news/2018/0618a/)
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京阪の有料座席指定車、「プレミアムカー」。2017年8月に登場しましたが、かなり利用されているようです。
京阪の特急は8000系だけではなく、3000系も使われています。しかし、「プレミアムカー」が連結されているのは8000系だけで、3000系のものには「プレミアムカー」はありません。日中の場合、2/3の特急にしか「プレミアムカー」はありません。そこで京阪は、2020年をめどに、3000系にも「プレミアムカー」を連結する方針です。これにより、すべての特急で「プレミアムカー」がつくことになります。
3000系は8両編成なので、中間車1両を改造して、「プレミアムカー」にします。早ければ2019年度にも改造工事に着手します。場合によっては、「プレミアムカー」を2両に増やして、団体客にも対応できるようにします。
(参考:ニュースイッチホームぺージ https://newswitch.jp/p/13645)
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ゆりかもめは2019年3月ごろに、2駅の改称を行います。
改称を行うのは、船の科学館と国際展示場正門で、それぞれ、東京国際クルーズターミナル、東京ビッグサイトに変わります。東京国際クルーズターミナルは東京都が船の科学館の近くで整備している新旅客船ターミナルの名前です。2020年6月完成予定とまだまだ先の話ですが、東京オリンピック・パラリンピック関連の印刷物で混乱しないよう、早目に駅名を変更することにしたのです。なお、船の科学館は現在、本館が休館しています。また、国際展示場正門の駅名を変えるのは、東京国際展示場の通称である東京ビッグサイトの名が知られていて、それに合わせるためです。
(参考:ゆりかもめホームぺージ http://www.yurikamome.co.jp/wp-content/uploads/2018/07/29246e403faf846decf8371d4cc421be.pdf、レスポンスホームぺージ https://response.jp/article/2018/07/09/311722.html、YOMIURI ONLINE https://www.yomiuri.co.jp/economy/20180710-OYT1T50012.html)
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モニターを通してオペレーターと会話しながら切符を購入することができる券売機はJR西日本の「みどりの券売機プラス」が有名です。オペレーターと会話することができるので、自動券売機が苦手な人でも買うことができます。有人の「みどりの窓口」ならば各駅に担当者を配置しなければなりませんが、「みどりの券売機プラス」なら複数の券売機をひとりのオペレーターで対応することもできるので、コストの削減もできます。
そのモニターを通してオペレーターと会話しながら切符を購入することができる券売機を近鉄も導入しました。近鉄総合案内センターにいるオペレーターが遠隔操作を行うこともできます。基本的な特急券の変更や払い戻しもできます。クレジットカードや交通系ICカードで特急券を買うことができ、交通系ICカードへのチャージもできます。日本語のほか、英語、中国語(繁体字、簡体字)、韓国語での案内もできます。すでに7月2日、大阪難波駅に設置し、秋までに大阪阿部野橋駅など主要27駅に設置する予定です。主要駅なら有人の窓口もあるでしょうから、問題は少ないでしょう。機械が苦手な人は待たされるとは思いますが、有人の窓口に並べばよいですから。
その後も「リモートサポート付定期券特急券自動券売機」は順次拡大していく予定です。
(参考:近鉄ホームぺージ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/rimosapoken.pdf、JR西日本ホームぺージ https://www.jr-odekake.net/railroad/midori/ticket/plus.html)
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JR九州は4月27日から、一部の割引きっぷ(「九州新幹線2枚きっぷ」(福岡市内-熊本、上熊本、水前寺及び福岡市内-鹿児島中央))について、事前にLINE画面に表示されたQRコードを取得しておくことによって、券売機でスムーズに買うことができるサービスを行っています。
購入の仕方は次の通りです。まずスマホで購入したい割引きっぷを選択します。そうすると、スマホにQRコードが表示されるので、それをQRコード対応券売機の読取り部にかざします(QRコード対応の指定席券売機で「QRコードの読取り」を選択しておきます)。後は人数と支払い手段を選択するのみです。操作が減るので、スムーズに買うことができます。QRコード対応券売機は博多、香椎、熊本、水前寺、鹿児島中央の5駅に設置されています。なお、熊本、水前寺では鹿児島中央発着のもの、鹿児島中央では熊本等発着のものを買うことができません。
今のところ、扱うきっぷの種類が少なく、試行的なものですが、将来的には簡単にきっぷが買えるようになるかもしれません。
(追記)
JR北海道も、10月1日から2019年3月31日の間、一部の切符について、QRコードを指定席券売機にかざすことによって簡単に購入することのできる取り組みを試験的に行います。
(参考:JR九州ホームぺージ http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2018/04/27/180427NewsreleaselineQRticket.pdf、JR北海道ホームぺージ http://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20180925_KO_QRticket.pdf)
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札幌駅立売商会は、北海道命名150周年記念を盛り上げる取り組みの一環として、4月10日からアイヌ料理を現代風にアレンジした駅弁を販売しています。
この駅弁、イランカラプテ(「プ」は小さい字で表記します)は、アイヌ女性会議メノコモシモシ(「シ」は小さい字で表記します)が監修したもので、大根やサケの切り身などが入った汁物、オハウ(弁当用に煮凝りにしています)やキビ入り御飯、鹿肉料理、シシャモの春巻き、ハスカップなどが入っています。札幌駅構内の6店舗で発売され、1日30個限定で値段は1200円。9月まで販売しています。
(参考:日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29441460W8A410C1L41000/、北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/179340)
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3月30日からですが、東京バスグループに新しい路線が加わりました。東京と名古屋を結ぶ、「東名特急ニュースター号」です。
東京側の停留所は北区王子駅、東京駅(鍛冶橋駐車場)の2つ、名古屋側の停留所は名古屋駅、名古屋栄、愛知県庁前の3つです。ダイヤは名古屋方面行きが北区王子駅14:25発愛知県庁前21:20着、東京方面行きが愛知県庁前16:05発北区王子駅23:10着です。運賃は休日、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始が5200円、その他が4000円ですが、割引もあります。休憩は足柄サービスエリアと浜松サービスエリアの2回、20分ずつです。
話は変わりまして、大阪バスの路線バスに3つ目の路線が加わりました。布施駅南口から高井田中央駅、東大阪長田駅を経て市立東大阪医療センターに行く便で、7月1日から運行を始めています。布施駅南口-市立東大阪医療センター間の所要時間は約20分で、運賃は250円、高井田中央駅-市立東大阪医療センター間についてはほぼ1時間間隔です。病院発着という路線の性質のためか、午前の便は平日しか走りません。
(参考:東京バスホームぺージ http://www.tokyobus.jp/tomei/、大阪バスホームぺージ http://www.osakabus.jp/shinai/、大阪日日新聞ホームぺージ http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/180703/20180703040.html)
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兵庫県内の第三セクター、北条鉄道は途中に交換設備がないため、朝夕のラッシュ時でも1時間に1本程度しか走らせることができません。
そこで朝夕のラッシュ時に増発しやすくするよう、ほぼ中間の法華口に交換設備を追加することを考えています。新たに線路を敷き、使っていないホームを復活させて交換設備をつくります。これにより、30分間隔での運転もできるようになります。
交換設備の追加は国交省の認可を経たのち、2019年度の着工及び完成を目指しています。
(追記)
法華口の交換設備が完成したため、2020年6月28日から供用を開始しています。北条町行きのホームは構内踏切を渡って行くことになります。
また、2020年9月1日からはダイヤ改正を行い、増便しています。朝3往復、夜2往復の合わせて5往復を増便します。
(参考:神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/hokuban/201802/0011021182.shtml、北条鉄道ホームページ www.hojorailway.jp/topics/2020/8542.html)
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日本ではお金さえちゃんと払えば新幹線に乗ることができますが、中国ではそうはいかないようです。
実は、中国には社会信用システムというのがあり、この評価が低い人は一定期間、鉄道や航空機に乗ることができないのです。高速鉄道で喫煙をすれば180日間利用できないなどの制限があります。犯罪記録のほか、本人が買ったものや話した内容、これまでの活動内容も記録され、それが評価につながるようです。中国は2020年のシステム完成を目指していて、これまでに700万人近い人が処罰を受けたとも言われています。
細かいことはよくわからないのですが、こうやって多くの国民を反抗させずに押さえつけているのでしょう。中国のことですから、政府に反抗的な人の評価を下げ、鉄道や航空機に乗ることができなくなることぐらいは朝飯前のことでしょう。
(参考:レコードチャイナ http://www.recordchina.co.jp/b563415-s0-c30.html)
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井原鉄道は休日限定で全線(総社-神辺間)1日乗り放題の切符、「スーパーホリデーパス」を発売しています。発売期間は4月1日から2019年3月31日まで、利用期間は4月1日から2019年3月31日までの休日、ゴールデンウィーク(4月28日から5月6日)、お盆(8月11日から15日)、年末年始(12月29日から2019年1月3日)までです。値段は大人1000円、子供500円で、全線片道乗るよりも安いです(総社-神辺間1100円)。有人駅のほか、車内でも販売しています。岡山、倉敷、福山市内でも購入することができる箇所があります。
この切符、「開業19周年フリーきっぷ」としていますが、実は毎年発売されているものです。当分はそれどころではないでしょうが、落ち着いたら沿線へのお出かけには使いたい切符です。
(参考:井原鉄道ホームぺージ http://plus.harenet.ne.jp/~ibarasen/pdf/holiday30ryoumen.pdf、http://plus.harenet.ne.jp/~ibarasen/)
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千頭と寸又峡温泉を結ぶバスは、大井川鐵道の子会社、大鉄アドバンスが運行しています。年間15万人が訪れる寸又峡温泉への唯一の公共交通機関です。1963年に運行を始めました。
しかしこのバス、2018年度末で通年での運行が廃止されるようなのです(わざわざ「通年」と書くのは何か意味があるのでしょうか? 繁忙期には運転するのでしょうか?)。その理由は、利用者の減少。2017年度のバス利用者は約54600人、15年ほど前に比べて半減しました。定期券利用者に至っては、15年ほど前には約180人いましたが、今は数人です。赤字が続いているため老朽化したバスの更新費用を出すことができず、廃止を決断することにしたのです。
当然ながら地元は困ります。バス路線がなくなれば、観光客を呼ぶのに大きなハンディとなります。かと言って、民間会社にそのまま経営を強制させるわけにはいきません。バス廃線後の姿がよくわからないのですが、補助金を出すか、コミュニティバスを走らせるか、温泉旅館が共同で送迎バスを走らせるかなどで対応せざるを得ないでしょう。
(追記)
寸又峡へのバスは、2019年度も走っています。
(参考:静岡新聞ホームぺージ http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/510767.html、大井川鐵道ホームページ oigawa-railway.co.jp/ft/timetable)
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北海道新幹線の札幌駅は「修正東側案」に決まりましたので、現在の札幌駅の200~300メートル東に新幹線駅ができることになります。中央区北5西1街区に駅舎ができますので、地下鉄東豊線さっぽろ駅との乗り換えは容易です。約100メートルぐらいしか離れていません。
しかし、札幌市営地下鉄で一番利用者の多い路線は東豊線ではありません。南北線なのです。南北線は東豊線よりも約250メートル西側を走っていますので、新幹線駅との乗り換え距離は長くなります。既存の乗り換え通路を通ると約500メートルもするのです。商業施設の「エスタ」や札幌駅地下街を通れば移動距離は短くなるようですが、途中、階段やエスカレーターがあり、スーツケースを持っている人には使いづらいうえに、店が営業しない深夜や早朝には使えません。
さすがにこれでは長すぎますので、札幌市は、駅周辺の再開発に合わせて、新幹線利用者にも便利な地下通路をつくることを考えているようです。北海道の人口が札幌付近に集中していることを考えると、在来線で特急に乗り換える人よりも、地下鉄に乗り換える人のほうが多いでしょう。新幹線駅も地下鉄も動かせない以上、その中でできるだけの工夫はしなければなりません。
(参考:北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/203317)
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少し前に関空と洲本を結ぶ航路についての記事を書きましたが、その続報です。
7月5日のことですが、関空と洲本を結ぶ航路を運航する淡路関空ラインは、この航路の継続を断念することを発表しました。小型船にダウンサイジングして運行を継続するという話もありましたが、赤字を解消することができず、欠航率が上がると予想されるため、休止することにしたのです。1年ほどで再び消えることになったのです。淡路関空ラインは、淡路島内の3市等からもらった補助金6000万円について、返還することも考えています(その後、淡路関空ラインは補助金の返還を拒否する方針に変わりました)。
ただ、この航路は廃止されるのではなく、休止の状態なので、復活はあります。他社と共同運航したり、自治体から船の提供を受ける公設民営方式での運航をしたりということを考えています。2019年3月から半年ほど運航して、採算がとれるか見てみたいようです。
(追記)
10月5日、休止中の関空-洲本間の航路について、今後も好転の見込みがないとして洲本市等に廃止を申し入れました。これに対して洲本市、淡路広域行政事務組合は補助金交付の決定を取り消し、10月までに返還することを命令しました。
(参考:神戸新聞NEXT https://kobe-np.co.jp/news/awaji/201807/0011418260.shtml、https://kobe-np.co.jp/news/awaji/201807/0011418259.shtml、https://www.kobe-np.co.jp/news/awaji/201810/0011705707.shtml)
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琴平バス(コトバス)は、この7月から高松駅、高松空港、琴平から大歩危・祖谷エリア(かずら橋など)への直行バスを走らせています。1日1往復、高松駅・高松空港-大歩危・祖谷エリア間の運賃は2500円、琴平-大歩危・祖谷エリア間の運賃は1500円です。2割引きの学生運賃の設定もありますが、元ツアーバス系なのか、キャンセルした時の払戻手数料は出発の7日目から30%かかります(出発前日以降ならさらに上がります)。このバスに乗れば、かずら橋など祖谷エリアにも簡単に行くことができます。ホテル祖谷温泉での昼食と入浴を組み合わせたツアーもあります。
さて、この直行バスに使われる車両には、ほかのバスにないものがあります。それは、11列ある座席のうち、後4列を撤去してつくった、囲炉裏。祖谷の古民家風に改装しています。満席になる見込みがないからという理由で囲炉裏を設置したのですが、停車中ならかかしの人形と一緒に撮影をすることができます。
(参考:琴平バスホームぺージ https://www.kotobus-express.jp/campaign/iyabus.html、朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASL714TZBL71PUTB001.html)
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福島第一原発事故で大きな被害を受けた浜通りの双葉郡には、国際研究産業都市(イノベーション・コースト)の構想があります。しかし、双葉郡へは中通りにある東北新幹線の駅と直結する公共交通機関がありません。
そこで国や福島県などは、東北新幹線の駅(新白河、郡山、福島のどこから出るかは未定です)と双葉郡内の常磐線の駅(どこか1駅に絞ります)を結ぶバスを走らせます。今年(2018年)の秋から半年間ほど、実証運行として走らせます。また、国際研究産業都市の関連施設への交通手段として、常磐線の複数の駅にカーシェアリングの整備を行います。関連施設に行く人は最終的にはカーシェアリングを使うのです。新幹線駅と直結するバスとカーシェアリングは半年間、運行します。その後、利用状況などを見て、定期路線化につなげたいとしています。
さて、双葉郡ではありませんが、中通りの新幹線駅と浜通りとを結ぶバスがあります。そのひとつが、福島交通の福島・相馬線。かつて乗ったことのあるバスですが(旅行記はこちら)、5月31日で廃止されてしまいました。同じく中通りと浜通りを結ぶ実証実験のバスに、暗雲が漂っているような気もします。
(追記)
イノベーション・コーストへのアクセス路線となる、郡山と富岡を結ぶ路線の実証運行は、2019年3月8日に始まりました。平日のみ、1日3往復します。運賃は2200円です。
(参考:福島民友ホームぺージ http://www.minyu-net.com/news/news/FM20180601-275665.php、福島交通ホームぺージ http://www.fukushima-koutu.co.jp/upd/detail.php?update_id=1457&t=3&f=3、富岡町ホームページ https://www.tomioka-town.jp/soshiki/sangyoshinko/shoko/oshirase/2369.html)
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リニア中央新幹線は品川-名古屋間の建設が進んでいますが、残る名古屋-新大阪間については、ルートも駅の場所も決まっていません。
その名古屋以西のルートと駅の決定時期ですが、JR東海によれば5年後、つまり2023年ごろのようです。三重と奈良の両県に1つずつ中間駅を設置する方針です。以前記事にした通り、中間駅は亀山と奈良にできるのでしょうか?
(参考:伊勢新聞ホームぺージ http://www.isenp.co.jp/2018/06/29/19764/、中日新聞ホームぺージ http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20180629/CK2018062902000010.html)
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かつては全国各地で見られたDD51ですが、数をかなり減らして、今はJR東日本、JR西日本、JR貨物に若干残るのみです。そして、JR貨物のDD51は名古屋地区にいるだけで、それもDF200に置き換えられようとしています。
さて、その希少となったJR貨物のDD51ですが、5月下旬に国鉄色のDD51など3両(DD51が2両とEF64が1両)が愛知機関区の留置線に運び込まれました。この留置線は通称、解体留置線と言われ、ここに運び込まれた車両は解体されるようです。この留置線に運び込まれたDD51は2両とも国鉄色であり、そのまま解体されると、JR貨物の所有するDD51から国鉄色のものはなくなってしまいます。
今のところ、国鉄色ではないJR貨物のDD51はありますし、JR東日本やJR西日本のDD51は国鉄色のままです。国鉄色のDD51がすぐに消えるわけではありませんが、カウントダウンはゆっくりと進んでいるのでしょう。置き換え車両があるJR貨物とは違い、JR東日本やJR西日本がDD51の代替車両として何を用意するのかわかりませんが。JR西日本のキヤ143のような車両が代替車両になるかもしれません。
(参考:railf.jp https://railf.jp/news/2018/05/28/201000.html)
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現在、羽田に鉄道で行こうとすれば、浜松町からモノレールに乗るか、品川から京急に乗る必要があります。
ところが、都心と羽田を結ぶ路線、羽田空港アクセス線という構想があります。JR東日本が運営するもので、浜松町方面からの路線のほか、新宿方面からの路線、東京臨海高速鉄道からの路線の3つから成ります。浜松町-東京貨物ターミナル間は休業中の貨物線を使い、東京貨物ターミナル-羽田空港間は新たに路線をつくります。地下が主で、総事業費は約3200億円です。建設費の分担はこれから決めます。
さて、その羽田空港アクセス線ができるには、どれぐらいの期間がかかるでしょうか? 環境アセスに3年、実際の工事に7年かかるので、早ければ2028年度にも開業できるようです。早く費用の負担を決め、環境アセスに着手することが、早期開業の鍵となります。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20180704/k00/00m/040/100000c)
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「第2青函トンネル」については当blogでも何回か取り上げましたが、新しい話が入ってきました。第2青函トンネルを自動車専用道路としてつくるという構想です。
この構想を打ち出したのは、北海道内の有識者らでつくる、「第二青函多用途トンネル構想研究会」という名前の研究会。7月中に札幌市内で開かれるシンポジウムで発表する見込みですが、この構想の最大の特徴は、道路のトンネルだけを掘ること。トンネルの勾配は鉄道より急にできるので、第2青函トンネルの長さは約30キロほどに抑えられます(青函トンネルの長さは53.85キロ)。片側1車線で、道路の下には緊急車両用のスペースと避難路を整備します。早ければ10年程度でつくることができ、7229億円と試算される整備事業費は、通行料収入で48年程度で回収することができます(通行料金を大型車10500円、普通車5250円と想定し、1日当たりの走行台数が4000台の場合)。
ただこの構想、メンバーにトヨタの関係者が加わっているなど、道路整備を推進する勢力が入っています。途中追い抜きのできない片側1車線の道路では、遅い車がいれば渋滞しますし、速い車にあおられる危険性もあります。30キロという長さなのに、途中パーキングエリアがないというのも問題です。そして、肝心なことに、第2青函トンネルにつながる高速道路は今のところなく、新たにアクセス用の高速道路をつくる必要があります。それを考えると、第2青函トンネルに道路をつくるのは得策ではなく、鉄道をつくったほうが賢明かと思われます。貨物鉄道なら、新幹線と貨物を分離することができ、新幹線は青函トンネル内でもスピードを出すことができます。
(参考:Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180702-00010001-doshin-hok)
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6月に行われた滋賀県知事選挙で、現職の三日月氏が大差で勝ち、再選されました。その三日月滋賀県知事ですが、公共交通維持のため、県民税として税金を課すことも考えているようです。
そのきっかけと言えるできごとが、湖東地域を走る近江鉄道の経営問題(滋賀県内でローカル鉄道と言えば、近江鉄道と信楽高原鐵道ぐらいしかありません)。そのほか、目立ちはしませんが山間部のバス路線も経営が苦しいようです。これらについて、社会的に必要ならば、どうやって対応するかを考えたいとのことです。すぐに税金を課すのではなく、任期の4年間で考えていきたいとのことです。
公的資金を投入することなく経営できるのならそれに越したことはありませんが、社会的に必要であり、しかも自力ではやっていけないのならば、税金として負担することもやむを得ないでしょう。一地域のみの鉄道やバスならば、国がお金を出す必要はなく、地域で対応すればよいのです。需要が少なすぎて経営が成り立たないにもかかわらず、鉄道会社に無理に存続を強要したり、国に甘えることに比べると、はるかに評価できる態度です。ただ、鉄道として存続を求めるなら、それなりの需要があることが話の前提になるでしょう。滋賀県内でも、(需要が多い)JRに近いところなら、公共交通維持のために税金を追加で払っても、直接的なメリットはないのですから。
(参考:京都新聞ホームぺージ http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20180625000155/print)
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北陸新幹線が敦賀まで延伸したら、北陸線は並行在来線としてJR西日本から分離されます。この並行在来線の経営状況はどのようになるのでしょうか? 福井県は6月12日、福井県内区間について、開業から10年間の収支予測調査・経営基本調査結果を発表しています。
仮定として第三セクターの運賃水準が現行のままで(福井県や市町で第三セクターの収入を補填する基金をつくり、値上げをできるだけ抑制します)、インフラの所有も実際の運行も併せて行う場合、実質的な初年度である2023年度の収支は8.2億円の赤字となる見込みです。収入は運賃収入が14.8億円、貨物線路使用料等が18.1億円の合計32.9億円。これに対して、人件費が約310人分で15.6億円、運行経費や保守費等が21.4億円、償却費等が4.1億円の合計41.1億円で、差し引き8.2億円の赤字です。そして、開業10年後の2033年度はさらに悪化します。人口が減るため、運賃収入が1.5億円減り、13.3億円となります。貨物線路使用料は18.1億円なので、収入の合計は31.4億円です。反対に支出は人件費は変わらず15.6億円、運行経費や保守費等も変わらず21.4億円、償却費は開業後に整備する指令システムの分が増えることから9.4億円に増え、合計46.4億円。差し引き15.0億円の赤字です。これは厳しめの想定のようで、福井県としては新駅の設置等で利用者を増やして収支を良くしたいと考えています。
また、開業前に要する初期投資額は307億円と見込んでいます。福井県などが中心となって負担する予定ですが、その前にJR西日本と交渉し、初期投資額を100億円ぐらい減らしたいと考えています。
(参考:福井新聞ホームぺージ http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/606949、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20180613/ddl/k18/020/247000c)
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四国と九州の間を新幹線で結ぶという、夢のような構想もありますが、今は船に頼らざるを得ません。以前、陸上部分を臨時の高速バスでつなぐという内容の記事を書きましたが、陸上部分は鉄道でも行くことができます。
JR四国と宇和島運輸は、松山または宇和島から八幡浜までのJRと、八幡浜港から別府港までのフェリーがセットになった、「豊予海峡横断きっぷ」を発売しています。発売期間は3月28日から2019年3月31日まで、松山、宇和島発は出発日の1か月前から、別府港発は出発当日限り(事前予約要)で発売します。松山、宇和島発はJR四国の「みどりの窓口」などで買えますが、別府港発は宇和島運輸別府港案内所のみです。利用期間は4月28日から2019年4月6日(2019年3月31日出発分)までです。
「豊予海峡横断きっぷ」には有効期間が2日間の片道タイプと、7日間の往復タイプがあります。値段はそれぞれ、松山-別府港が片道5000円、往復9500円、宇和島-別府港間は片道3800円、往復7300円です(いずれも子供は半額)。JRは特急の普通車自由席が、フェリーは2等客室が利用できます。なお、八幡浜-八幡浜港間の交通機関は「豊予海峡横断きっぷ」に含まれておらず、別途購入する必要があります。
(参考:JR四国ホームぺージ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2018%2003%2027%2002.pdf)
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以前に記事にしたことがありますが、鉄道でも道路でもつくったものは適切に維持管理をしないと、大きな事故につながってしまいます。
そんな中、新たな事実が判明しました。高速道路6社において、修繕更新費用が新規建設費用を上回ったのです。2005年の民営化以降初めてのことです。
なぜ修繕更新費用が新規建設費用を上回ることになったのでしょうか? 首都圏の環状道路など大規模な新規建設工事が進んだことがひとつです。山場を越えたのです。これに対して、開通から50年が過ぎ、老朽化した高速道路が増えています。修繕更新費用が増えるのは当然のことです。2018年度は17%増えました。
今後も修繕更新費用は増えていくことでしょう。そうなると、お金には限りがありますから、新規建設費用に充てることができるお金は減ります。需要の多い路線から進め、そうでないところは建設をあきらめることが必要でしょう。採算が取れないにもかかわらず、新直轄路線にして、国に負担を押し付けてはいけません。誰がつくっても、適切な維持管理は必要になりますから。
(参考:日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXKZO32349580Y8A620C1EA5000/)
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3か月もの前のことですが、東急は2018年度を初年度とする新しい中期3か年経営計画を発表しています。
この中で注目されるのが、田園都市線の折り返し設備の増強。田園都市線にトラブルが起きたときに(起きないに越したことはないのですが。トラブルが起きるのを防ぐために、田園都市線の地下区間での設備更新を急ぎます)、できるだけ影響を小さくしようとするためのものです。
設置される場所は、用賀。もともと用賀には二子玉川寄りに上り線(渋谷方面)から下り線(中央林間方面)に移すことのできる渡り線があります。渋谷付近でトラブルがあればこの渡り線を使って折り返し運転ができますが、これを増強します。下り線から上り線に移すことができる渡り線を整備します。折り返し運転ができる列車の本数を増やすことができます。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/80086)
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長崎電気軌道は8月1日から、停留所名の大幅な変更を行います。35年ぶりのことで、全体の1/3に当たる13か所も一斉に変わるのです。
停留所名の変更のパターンは4つに分けられます。(1)沿線の観光施設等を停留所名にします。松山町、築町などです。 (2)乗り場がいくつもある停留所について、別の名前にします。西浜町が該当します。 (3)停留所名と現状が乖離しているところを解消します。公会堂前、市民会館前が該当します。 (4)○○前、○○下のように、前や下などがついているものについて、それを外し、最寄りの施設が何なのかを明確にします。長崎大学前などです。
それでは、8月1日に変更する停留所を全て挙げましょう。(1)長崎大学(現:長崎大学前) (2)浦上車庫(現:浦上車庫前) (3)平和公園(現:松山町) (4)原爆資料館(現:浜口町) (5)大学病院(現:大学病院前) (6)新地中華街(現:築町) (7)崇福寺(現:正覚寺下) (8)めがね橋(現:賑橋) (9)諏訪神社(現:諏訪神社前) (10)メディカルセンター(現:市民病院前) (11)大浦天主堂(現:大浦天主堂下) (12)浜町アーケード(現:西浜町(アーケード入口)。4、5系統の乗り場です) (13)市民会館(現:公会堂前。新市庁舎完成時には市役所(仮称)に改称されます)
(参考:長崎電気軌道ホームぺージ http://www.naga-den.com/publics/index/579/、朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASL703SQQL70TOLB003.html)
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「ななつ星in九州」専用ラウンジ「金星」は、「ななつ星in九州」に乗る人だけのもの。しかし、「ななつ星in九州」が車両メンテナンスのために運休していることを利用して、6月29日から7月7日までの9日間、「金星」はだれでも利用できるようになります。「ななつ星in九州」のスタッフが「カフェ&ストア」としての営業を行うのです。初めての試みです。
「カフェ&ストア」の営業日時は6月29日から7月7日の11:00~16:30。なお、月曜日から木曜日の間は、カフェの営業は行わず、ストアだけ営業します。カフェでは「ななつ星in九州」の車内で提供しているスイーツやドリンクを提供します。オリジナルコーヒーや紅茶、クルーが選んだ九州7県のドリンクはいずれも800円、スイーツとのセットは1500円です。カフェの利用は原則1組1時間限りで、混雑状況によっては整理券を配布します。また、カフェの営業時間中には、ピアノの生演奏が行われることもあります。ストアではオリジナルグッズの販売を行います。オリジナルタンプラー(2000円)は車内での販売に先立ち、販売されるものです。車内での販売は「ななつ星in九州」が運行を再開する7月14日からです。
(参考:JR九州ホームぺージ http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2018/06/26/180626_001.pdf、https://www.cruisetrain-sevenstars.jp/news/)
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ほかの鉄道会社でもそうですが、平日に比べて利用者が少なく、観光需要が見込める休日に限って、お得な切符を発売するところがあります。JR四国もそのひとつで、その中には、(1)利用前日までに購入すれば、週末や休日にJR四国全線(瀬戸大橋も含みます)と土佐くろしお鉄道の窪川-若井間の普通列車普通車自由席、JR四国の路線バスが2060円で1日乗り放題となる「四国再発見早トクきっぷ」(「青春18きっぷ」と同じく、特急やグリーン車には乗ることができません) (2)同じく利用前日までに購入すれば、週末の高松-徳島間の特急自由席が安くなる(通常の運賃・料金が5280円のところ、2680円になります。「Sきっぷ」なら5040円です)、「週末自由席早トクきっぷ」 があります(帰りは有効期間内であれば、平日でも利用できます)。
これら2つのきっぷはJR四国の37駅で発売していますが、この7月1日からは14駅増えて、51駅になります。増えた駅は香川県が引田など3駅、愛媛県が伊予市、徳島県が勝瑞、南小松島など7駅、高知県が伊野など3駅です。高松や徳島近辺でないと需要がないような「週末自由席早トクきっぷ」も購入することができます。
(参考:JR四国ホームぺージ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2018%2006%2027%2001.pdf、http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2018%2006%2027%2002.pdf、JR四国ツアーホームぺージ http://www.jr-eki.com/ticket/brand/1-0RS)
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奈良県の県庁所在地は奈良。ところがその県庁所在地を変更する話があります。
3月のことですが、奈良県の県庁所在地の橿原市周辺への移転を求める初めての決議案が、奈良県議会において賛成多数で可決されました。定員44人のうち出席した議員(議長を除きます)は40人、このうち23人が賛成し、17人が反対しました。地域別にみると、反対派が多いのは奈良市選挙区と生駒市選挙区のみ。賛否同数が2選挙区、賛成多数も2選挙区で、後はすべて全員賛成でした。
なぜ県庁の移転に賛成する議員が多かったのでしょうか? それは、県庁所在地の奈良市が北に偏っているからなのです。奈良市などの北部は大阪のベッドタウンとして人口が増えましたが、南部は衰退するばかりです。そこで奈良盆地の中でも比較的南側の橿原市あたりに県庁を移し、奈良県内の南北格差を是正しようとしているのです。はっきり言って、ほかの県の人間には関係ない話で、奈良県内だけの事情で行われた決議です。リニアの駅と同じように。
もっとも、このような決議がなされたからといって、すぐに県庁が移転するわけではありません。実際に移転するには様々な問題を解決しなければならず、この決議自体がパフォーマンスということもあります。荒井奈良県知事自体も、県庁の移転に積極的ではないようです。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20180417/k00/00e/040/294000c、https://mainichi.jp/articles/20180324/ddl/k29/010/539000c)
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新潟と十日町を結ぶ高速バス路線は、越後交通が運行しています。1日2往復していて、片道2時間20分ほどで、運賃は1950円です。2016年度は約3.4万人が利用しました。ところが、越後交通はこの路線から撤退します。運転士不足がその理由で、たとえ行政の支援があっても撤退する方針には変わりありません。
そこに名乗りを上げたのが、泉観光バス。旧ツアーバス系の会社で、新潟から東京方面への高速バスを走らせるとともに、五泉市内や新潟市の一部で路線バスを走らせています。泉観光バスは以前から県内で完結する高速バスの運行にも興味を持っていて、新潟交通の路線を引き継ぐことにしたのです。
運行会社が変わるのは10月1日から。泉観光バスはルート、停留所、運賃を変えずに運行します。
(参考:産経ニュース https://www.sankei.com/region/news/180323/rgn1803230018-n1.html、新潟日報ホームぺージ https://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20180322382177.html)
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以前、宗谷線名寄以北にある一部の町(中川、幌延、豊富)で、事前に町に申し込むことによって中川町は名寄までの、幌延町と豊富町は稚内までの特急料金が実質的に10円になる取り組みについて記事にしましたが、その続報です。
例えば、幌延-稚内間の自由席特急料金は1130円なのですが、町民は事前に手続きすれば10円(+運賃)で乗ることができます。それでは、差額の1120円はだれが負担しているのでしょうか? 実は、この差額を負担しているのは幌延町等の地元ではなく、JR北海道なのです。JR北海道が負担して、地元の人をほぼただで特急に乗せているのです。
このことは、次のように考えることもできます。すなわち、名寄以北で普通列車を走らせる価値はほとんどない、ということです。名寄-美深間と幌延-稚内間については朝夕の通学時間帯だけ普通列車を走らせ(1~2往復程度)、後は石勝線みたいに特急料金0円として走らせてもいいのです。稚内付近の通学需要については特急用車両をアルバイト的に使ってもよいのですが、特急の運行が効率的過ぎて、朝の通学時間帯に使える車両がありません。半分回送みたいな感じで1往復だけ普通列車(小駅を通過する快速?)を走らせるダイヤにするのが良さそうです。
(参考:「JRは生き残れるのか」 梅原淳著 洋泉社、JR北海道ホームぺージ https://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/region/pdf/senku/04.pdf)
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