駿河湾フェリー、2019年3月に撤退?
伊豆半島は本州とつながっているので陸地を通っていけば船にお世話になる必要はありませんが、遠回りになってしまうところもあります。それをカバーするのが、清水港と土肥港(伊豆市)とを結ぶ駿河湾フェリー。約30キロの距離を70分で結びます。1971年に運行を開始したときは田子の浦(富士市)と土肥の間を結んでいましたが、2002年に清水港を発着するルートになり、翌2003年には運行会社が静岡観光汽船からエスパルスドリームフェリー(鈴与の子会社)に変わりました。2013年には海上の航路が県道223号線に指定されています。「富士山」とも読めます。
その駿河湾フェリーですが、燃料費やドックなどの維持管理費の負担が大きいため、2005年8月期以降、赤字続き。2017年8月期は約1億円の赤字でした。伊豆半島にも高速道路が整備されることなどから(利用者のうち、観光客の占める割合が85%と高いことも、マイナス要因です。天候などの要因で利用者数が変動しますから)、今後の事業継続は困難と判断し、2019年3月で駿河湾フェリーの運航を廃止する方針です。
この動きに対して静岡県や地元市町は何とかして存続させようと動いていますが、要は地元がお金を出すことができるか、ということでしょう。陸続きになっていますので、どうしても船がないと生活が成り立たない、というわけではないのが、存続にとって厳しいところです。
(追記)
どうやら、この駿河湾フェリー、静岡県と関係6市町(静岡、伊豆、下田市と3町)が協力しながら運航するようです。つまり、静岡県等が負担して運航を続けるのです。なお、実際に船を動かすのは、これまで通り、エスパルスドリームフェリーです。
(参考:中日新聞ホームぺージ http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/tokai-news/CK2018052602000108.html、日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30988540V20C18A5L61000/、https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35542940Z10C18A9L61000/、静岡新聞ホームぺージ http://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/516640.html)
| Permalink | 0
「船」カテゴリの記事
- ホーバークラフト、2月中には運航開始か?(2025.02.02)
- 松山-小倉間航路、2025年6月で廃止(2025.02.02)
- 津軽海峡フェリー室蘭-青森航路、2025年4月1日から毎日運航に(2025.01.12)
- JR九州、日韓航路から撤退(2024.12.31)
Comments