第三セクターになる福井県内北陸線、赤字8.2億円
北陸新幹線が敦賀まで延伸したら、北陸線は並行在来線としてJR西日本から分離されます。この並行在来線の経営状況はどのようになるのでしょうか? 福井県は6月12日、福井県内区間について、開業から10年間の収支予測調査・経営基本調査結果を発表しています。
仮定として第三セクターの運賃水準が現行のままで(福井県や市町で第三セクターの収入を補填する基金をつくり、値上げをできるだけ抑制します)、インフラの所有も実際の運行も併せて行う場合、実質的な初年度である2023年度の収支は8.2億円の赤字となる見込みです。収入は運賃収入が14.8億円、貨物線路使用料等が18.1億円の合計32.9億円。これに対して、人件費が約310人分で15.6億円、運行経費や保守費等が21.4億円、償却費等が4.1億円の合計41.1億円で、差し引き8.2億円の赤字です。そして、開業10年後の2033年度はさらに悪化します。人口が減るため、運賃収入が1.5億円減り、13.3億円となります。貨物線路使用料は18.1億円なので、収入の合計は31.4億円です。反対に支出は人件費は変わらず15.6億円、運行経費や保守費等も変わらず21.4億円、償却費は開業後に整備する指令システムの分が増えることから9.4億円に増え、合計46.4億円。差し引き15.0億円の赤字です。これは厳しめの想定のようで、福井県としては新駅の設置等で利用者を増やして収支を良くしたいと考えています。
また、開業前に要する初期投資額は307億円と見込んでいます。福井県などが中心となって負担する予定ですが、その前にJR西日本と交渉し、初期投資額を100億円ぐらい減らしたいと考えています。
(参考:福井新聞ホームぺージ http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/606949、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20180613/ddl/k18/020/247000c)
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