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August 2018

東京-新大阪間、「スマートEX」で10000円

 東海道・山陽新幹線のインターネット予約、「スマートEX」がサービスを開始してから、間もなく1年になります。JR東海やJR西日本のクレジットカードを新たにつくる必要なく、手持ちのクレジットカードがそのまま使えるという便利さから登録者数は増え、130万人を突破しました。

 そこでJR東海及びJR西日本はさらに「スマートEX」を広めるため、1周年記念キャンペーンを行います。乗車日の21日前までの予約で、乗車駅を6時台あるいは11~15時台に出発する「のぞみ」普通車指定席をお得に利用することのできる「EX早特21」を、さらに1000円下げて発売します。大人1人当たりの値段は、東京・品川-名古屋間が7800円、東京・品川-新大阪間が10000円、東京・品川-岡山間が12000円、東京・品川-広島間が13000円、名古屋-博多間が12000円です。この値段での利用期間は10月10日から11月11日まで、発売期間は9月10日から10月21日までです。乗車日の1か月前の10:00から21日前の23:30まで発売します。

 なお、「エクスプレス予約」の会員も、キャンペーン期間中、同じ値段で「EX早特21」を利用することができます。
(参考:JR東海ホームぺージ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000038100.pdf、JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/08/page_12961.html)

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JR九州、日田彦山線をバス転換する意向

 日田彦山線の添田-夜明間は2017年7月の九州北部豪雨で大きな被害を受け、運休を続けています。

 この日田彦山線、需要が極めて少ないにもかからわず鉄道を復旧させるというがありましたが、鉄道を維持するような社会的価値がないことは明らかです。そこでと言うか、やはりと言うか、バスへの転換案が出てきました。

 この提案はJR九州から出されました。被災した区間は赤字です。被災する前の2016年度の数字ですが、2.6億円の赤字です。どうしても鉄道が欲しいのなら、沿線が財政支援をしなければいけません。JR九州は沿線が鉄道施設を所有・維持し、運行のみをJR九州が行う、上下分離方式の提案も行っていましたが、負担を嫌って、自治体は反対しています。お隣の久大線クラスの需要があればともかく、そうでなければバスになっても文句は言えません。完全に地元は甘えているだけで、鉄道会社の足を引っ張るだけの行動です。需要の極めて少ないローカル線を廃止にすれば、その経営資源を鉄道が得意とする幹線に振り向けることができるのですから。

 JR九州としては、日田彦山線にBRTを導入することも考えています。険しい山道を回避するため、県境にある長さ4.3キロの釈迦岳トンネルの線路を舗装し、BRTが走るバス専用道路にすることも考えています。
(参考:産経ニュース https://www.sankei.com/region/news/180828/rgn1808280027-n1.html、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20180828/k00/00m/040/156000c)

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元阪和線の205系0番台も奈良線で

 阪和線に225系を投入したことに伴い、阪和線は223系、225系で統一されました。これまで走っていた車両のうち、103系、205系は阪和線を追われることとなりました。しかし、国鉄型の103系はともかく、205系はまだまだ走ることができます。205系のうち、阪和線オリジナルの1000番台は奈良線に行きましたが、JR京都線などと行き来していた0番台はどうなったのでしょうか?

 0番台も、1000番台同様、奈良線に行っています。阪和線時代は6両でしたが(一時期は8両だったこともあります。また、JR京都線、JR神戸線で走っていたときは7両でした)、奈良線では4両になっています。抜き取られた電動車ユニットは吹田総合車両所本所に留置されているとのことですが、そのまま廃車になるのでしょうか?

 当然、205系が奈良線に入るということは、103系が追い出されるということになります。加古川線、播但線のように大きく改造されたものを除けば、JR西日本では大和路線、奈良線あたりが最後の103系の活躍の場ということになります。103系は大阪環状線の323系投入によっても減っていくでしょうから、こちらについても注目したいところです。
(参考:railf.jp https://railf.jp/news/2018/08/19/203000.html)

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予讃線9月13日全線復旧でキャンペーン

 平成30年7月豪雨では、JR四国の路線も大きな被害を受けました。しかし、最後まで残っていた予讃線卯之町-宇和島間も運転再開の目途が立ちました。9月13日に運転再開の予定です。これに伴い、JR四国は四国運輸局などと「四国観光復興キャンペーン」を行います。お得なきっぷも売り出します。

 まずひとつが、「四国全線開通謝恩フリーきっぷ」。開通日(9月13日)から12月2日までの金・土曜日出発で、3日間特急自由席が乗り放題となります。なお、開通日から3日間は曜日を問わず利用可能です。発売額は大人10000円、子供3000円です(子供は大人と同一行程のみ発売します)。似たようなきっぷにJR四国の特急が3日間乗り放題となる「四国フリーきっぷ」(大人16140円)がありますが、これより6140円も安いのです。なお、「四国全線開通謝恩フリーきっぷ」は出発日の1か月前から前日までに購入する必要があります。

 もうひとつが、「卯之町~宇和島間開通謝恩きっぷ」。開通日(9月13日)~17日、22~24日に限り、その間の1日間ですが松山-宇和島間(伊予長浜経由も含みます)の特急自由席が乗り放題となります。大人2000円、子供1000円です。松山-宇和島間の特急自由席往復が5980円なので、お得具合がよくわかります。なお、こちらは9月12日から23日の発売で、利用当日の購入はできません。発売箇所は伊予北条-宇和島間の主要駅等です。

 あと、2日間特急自由席乗り放題の「JR四国全線フリーきっぷ」と1泊2食がついた「JR四国宿泊プラン」というものもあります。基本的には2人以上でないと利用できませんが、プランによっては1人で利用できるものもあります。
(参考:JR四国ホームぺージ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2018%2008%2027%2003.pdf、http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2018%2008%2027%2002.pdf)

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貨物列車の迂回運転は29日未明から

 以前にも記事にした山陽線迂回の貨物列車についてですが、準備が整い、実際に走らせることになりました。

 迂回する貨物列車は名古屋貨物ターミナル-福岡貨物ターミナル間を1日1往復します。名古屋貨物ターミナル8月28日発、福岡貨物ターミナル8月31日発から迂回運転を始めます。迂回区間は岡山貨物ターミナル-倉敷-伯耆大山-米子-益田-新山口-幡生操車場間で、伯備線、山陰線、山口線を経由します。岡山貨物ターミナル-米子間はEF64が、米子-幡生操車場間はDD51が牽引します。DD51は四日市で使っていたもののうち3両を移して使います。

 ダイヤを簡単に書くと、下りは名古屋貨物ターミナル20:37-岡山貨物ターミナル翌3:47-幡生操車場翌21:15-福岡貨物ターミナル翌23:37、上りは福岡貨物ターミナル1:55-幡生操車場4:34-岡山貨物ターミナル22:12-名古屋貨物ターミナル翌7:40です。編成は機関車1両に貨車6~7両、コンテナは30~35個積むことができます。意外と短くて、輸送量はあまりありません。現在、トラックと船の代行輸送で通常の19%の輸送量を確保していますが、山陰線等への迂回によって増えるのは1%だけ。合わせて20%になるだけです。

(追記1)
 山陽線の全線復旧は9月30日の予定です。つまり、貨物列車の山陰線迂回運転もそれまでということになります。

(追記2)
 ところが、台風24号の影響により、山陽線柳井-下松間が不通となりました(10月15日再開予定)。そのため、10月5日(下り、上りは6日)から山陰線経由の貨物列車を走らせます。

(追記3)
 7月の西日本豪雨以来運休が続いていた山陽線の貨物列車ですが、10月13日から運転を再開しました。
(参考:JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/08/page_12921.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/10/page_12678.html、産経WEST https://www.sankei.com/west/news/180824/wst1808240105-n1.html、朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASL8S4TGKL8SPLFA002.html、JR貨物ホームぺージ https://www.jrfreight.co.jp/storage/upload/cb4d824e356269c70717a91c2b8998bb.pdf、https://www.jrfreight.co.jp/storage/upload/72c32b888a6dd07a3eecda51b889aa58.pdf、東京新聞ホームぺージ http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018101301001182.html)

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路面電車の床が木に

 昔のものはともかく、最近の電車の床は塩化ビニール製マットです。ところが、6月のことですが、岡山電気軌道で走っている路面電車のうち1両の床が、「オリエント急行」や伊豆急の「THE ROYAL EXPRESS」にも使われた、高級木材のチークに変わりました。「MOMO」や「KURO」などの観光列車ならともかく(岡山電気軌道では、すでに4両が導入当初からチーク材ではありませんが天然木を採用しています)、普通の路面電車では珍しいことです。

 床がチーク材になった車両は、1992年から運行しているものです。高島屋のイメージ広告をラッピングしています。東京のインテリアメーカーに委託して、厚さ3ミリのチーク材の化粧合板を床にはめ込んでいます。茶色のもの、薄茶色のものが混ざっています。乗客によれば、木のにおいもするようです。

 この車両、東山線と清輝橋線で1日約15往復するようです。また、岡山電気軌道は好評なら、ほかの車両にも増やすそうです。
(参考:山陽新聞digital http://www.sanyonews.jp/article/727843、日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31439080W8A600C1LC0000/)

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高野山新ケーブルカーのデザイン

 高野山へのケーブルカーを54年ぶりに新造するという話は以前にも書きましたが、新しいケーブルカーの車両デザインは決まっています。

 新しいケーブルカーも2両編成。長さ約14メートル、幅約3メートル、高さ約3.3メートルです。定員は現行(261人)より大幅に減って181人。客車はスイスのキャビンメーカー、CWA社が、それ以外は日本ケーブル株式会社が製造します。

 ケーブルカーでまず目立つのはデザイン。海外からのインバウンドが増加し、国際色豊かな高野山のイメージとつながる、和洋折衷のデザインとなっています。ヨーロッパ風の流線型の車体が朱色で塗られています(窓周りは黒)。高野山・壇上伽藍の根本大塔を思い出させる色とされています。朱色は、高野山までのアクセス列車となる、特急「こうや」、「天空」、2300系にも採用されている色で、合わせて高野山への旅の期待感を持たせるものとするようです。眺望性も向上しています。従来の車両に比べて大型の窓ガラスを採用し、ケーブルカーからの四季折々の景色を車窓から楽しむことができます。特に車両の前面は大型の曲面ガラスで、斜面を自らが実際に上り下りしているような臨場感を味わうことができるようです。朱色と黒を引き締める色として、1号車は白、2号車はオレンジをアクセントとして使っています。

 中に目を移すと、内装全体に木目調の装飾を施し、和を基調としたデザインとします。座席には木材を使用し(折りたためる構造となっていて、混雑時には詰め込めます。定員の減少をこれでカバーするのでしょうか?)、背もたれは圧迫感を感じないように、格子状にします。照明は調光式LEDを使った間接照明です。床面は滑りにくい材質で、車内段差部にはつまずかないように足元灯を設置します。車内には車椅子スペースを設け、扉の開口部も750ミリから900ミリに拡大します。電動車いすでも乗り降りできます。

 このケーブルカーの新造期間中(巻上げ機なども新造します)、ケーブルカーの運行をやめて、バスによる代行輸送を行います。代行輸送を行う期間は11月26日から2019年2月下旬までです。バス代行輸送や列車運行の詳細については、2018年10月ごろに改めて発表されます。
(参考:南海ホームぺージ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/180606_2.pdf)

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名鉄、下小田井に折り返し線設置か?

 5か月ほど前の話ですが、3月末に名鉄は2018年度の設備投資計画を発表しました。

 ここで目を引くのが、犬山線下小田井付近に折り返し設備を整備すること。異常時の輸送力を確保するためとのことです。

 具体的にどのような渡り線を設置するのか書いていないので、どのような効果があるのかよくわかりませんが、名鉄は名古屋に集まるかたちで走っているので、名鉄名古屋付近でトラブルが起きれば、全線に影響を及ぼします。折り返し設備の設置である程度影響を緩和できるのならば、望ましいことです。
(参考:名鉄ホームぺージ http://www.meitetsu.co.jp/profile/news/2017/__icsFiles/afieldfile/2018/03/26/release180326_ceprogram.pdf)

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マレーシアの高速鉄道、中止? 延期?

 以前、マレーシアに高速鉄道をつくるという記事を書きましたが、その後どうなったのでしょうか?

 大きく流れが変わったのは、5月の政権交代に伴う、マハティール首相の就任。高速鉄道はクアラルンプールとシンガポールの間、約350キロを約90分で結ぶというもので、ナジブ前首相が推進し、2026年の開業を目標としていました。政権交代の直後、マハティール首相は多額の費用がかかることを理由に中止する方針を決め、シンガポールと協議をしていました。

 しかし、すでに用地買収が進み、多額の金額が出ています。また、中止になれば、マレーシアはシンガポールに多額の違約金を支払わなくてはならないようです。そこで、マレーシアとシンガポールは高速鉄道事業を中止にはせず、延期をすることで合意をしたようです。開業時期をどの程度遅らせるかは、今後協議します。

 もっとも、マレーシアの高速鉄道は、大部分がマレーシア国内を通り、シンガポールの部分はごくわずかです。それなのに、シンガポールの受ける経済的な利益は大きいと言われています。鉄道の整備は望ましいことですが、再び前に進むまでには時間がかかるようです。

(追記1)
 9月5日、マレーシアとシンガポールは高速鉄道の着工を2020年5月まで延期することを合意しました。これに伴い、開業時期は2031年1月に延期されました。

 なお、マレーシアは延期したことにより、シンガポールに約12億円を支払います。2020年5月末までに着工できなければ、違約金はさらに増えます。

(追記2)
 マレーシアとシンガポールを結ぶ高速鉄道ですが、2020年12月(新型コロナウイルスの影響で合意期限が延びていました)になっても合意ができなかったため、計画は中止になってしまいました。今後、具体的な金額は不明ですがマレーシアからシンガポールに違約金が支払われます。
(参考:日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3457894024082018NNE000/、朝日新聞9月6日朝刊 中部14版、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/103402)

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「カムイ」にも「えきねっとトクだ値」

 札幌-旭川間にも「えきねっとトクだ値」の設定がありますが、使えるのは「ライラック」だけです。しかし、10月1日乗車分からは「カムイ」にも適用されることになりました。「カムイ」も「ライラック」と同じく、通常価格4810円(普通車指定席、以下同じ)のところ、45%引きの2630円。これで札幌-旭川間で「えきねっとトクだ値」の設定があるのは、14往復から24往復に増えます。また、「ライラック」と「カムイ」は続けて走ることが多いため、「えきねっとトクだ値」を利用できる列車の間隔が開くことも多かったのですが、10月からは一部を除いて約30~60分間隔で利用することができます。

 道東方面に関しては、札幌-帯広間の「スーパーとかち」について、札幌-帯広間を結ぶ特急が「スーパーとかち」に統一されてから10年目を迎えることから、「お先にトクだ値」を設定していました。割引率は55%で、札幌-帯広間は通常価格が7220円のところ、3240円です。この「お先にトクだ値」ですが、11月30日乗車分まで設定を延長することとなりました。

 また、今回は「えきねっとトクだ値」の対象とならなかったのですが、今後、札幌-稚内間の「宗谷」についても「えきねっとトクだ値」を設定する予定です。
(参考:JR北海道ホームぺージ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20180817_KO_TokachiKamuiTokudane.pdf)

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JR西日本も北陸新幹線フリーゲージトレイン断念

 北陸新幹線は2022年度末には敦賀まで延長される予定です。そうなると、現在金沢まで走っている「サンダーバード」は敦賀より先には走ることができないようになってしまいます。新幹線と在来線では軌間が異なるからです。

 この軌間の問題を乗り越える技術がフリーゲージトレインでした。北陸新幹線でも敦賀に軌間変換装置を取り付け、富山-大阪間の直通運転を行う予定でした。実際に敦賀に装置を置き、実験を行っていましたが、いつの間にか装置は廃止されていました。このことから十分想定されることでしたが、JR西日本も北陸新幹線にフリーゲージトレインの導入を断念することが明らかとなりました。長崎でもそうですが、耐久性の技術的な検証に時間がかかり、車両のコストも通常の新幹線の2倍程度かかるからです。これにより、約20年かけて500億円を投じた、フリーゲージトレインの新幹線導入が失敗に終わることになりました。

 結局、北陸新幹線が敦賀まで開業する2022年度末から新大阪まで全線開業する2046年まで、(金沢よりはなようですが)敦賀での乗り換えを余儀なくされます。金沢まで開業している現状なら富山まで行く人以外は乗り換えの必要はありませんが、敦賀まで開業すれば富山まで行く人も金沢まで行く人も福井まで行く人も乗り換えを迫られます。ともかく、財源を確保し、敦賀以西も早期に着工し、早期に全線開業させることを強く求めます。
(参考:YOMIURI ONLINE https://www.yomiuri.co.jp/economy/20180824-OYT1T50112.html、福井新聞ホームぺージ http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/684158、中日新聞ホームぺージ http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20180825/CK2018082502000033.html)

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高山線運転再開で高山有名旅館がJR利用者限定プラン

 平成30年7月豪雨で一部区間が運休していた高山線ですが、8月11日に飛騨金山-下呂間が復旧し、名古屋や大阪から「ひだ」が走るようになりました。これを記念して、高山の有名旅館、本陣平野屋花兆庵は、JR利用者限定プランを発売しています。

 JR利用者限定プランでは、本陣平野屋花兆庵の月替わり会席で提供する飛騨牛鉄板焼を、特選飛騨牛鉄板焼にグレードアップします。特選飛騨牛は希少なものであるため、1日2組限定です。12畳の純和風客室が用意され、料金は2人で1室を利用した場合、1人25920円からとなります。9月30日までの宿泊がプランの対象となります。

(追記)
 運休が続いている高山線坂上-猪谷間ですが、11月下旬に運転を再開する見込みです。飛騨古川以北で運休している「ひだ」も、全線での運転を再開します。
(参考:マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20180823-683041/、中日新聞ホームぺージ http://www.chunichi.co.jp/s/article/2018083190232223.html)

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路線バスに乗れば、宮沢賢治記念館などが無料

 宮沢賢治記念館や花巻新渡戸記念館などは、花巻の中心部からは離れていて、東北新幹線の新花巻から歩いて行かない限り、路線バスの土沢線で行くことになります。

 花巻市は、その土沢線を観光客にも使ってもらいたいため、土沢線のバス停のうち、賢治記念館口、札長根、新渡戸記念館入口のいずれかで降りる人に対して(上下線いずれでも可)、運転士が「施設優待券」を渡し、それを対象となる施設(宮沢賢治記念館、賢治童話村賢治の学校、花巻市博物館、花巻新渡戸記念館)で提示すれば、入館料がすべて無料となります。最初に入った施設で係員が「施設優待券」に日付を記入します。その日なら、4施設どこに行っても無料となります。4施設すべて回っても、同じ施設に何回入っても構いません。なお、「施設優待券」はバス乗車と同じ日でなくても使えます。

 「施設優待券」が使える期間は8月1日から2019年3月31日までです。土沢線は平日8.5往復、休日4往復と少ないですが、うまく使えばお得に花巻観光ができます。ちなみに、花巻駅前から賢治記念館口までの運賃は380円、新花巻駅前だと150円です。
(参考:花巻市ホームぺージ https://www.city.hanamaki.iwate.jp/shimin/173/174/p009265.html)

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名古屋発尾張一宮行き臨時列車

 10月から12月にかけて、「愛知デスティネーションキャンペーン」が行われます。「愛知デスティネーションキャンペーン」では、名古屋城本丸御殿の重要文化財「竹林豹虎図」の特別展示、「リニア・鉄道館」の300X、モハ52の特別公開などの期間限定のイベントが行われ、一部を除いて500円で乗ることのできる周遊バス(全部で18コースあります)の運行がありますが、ここではJR東海の臨時列車について取り上げます。

 10月8日、11月11日、12月8日の3回運転されるのは、名古屋発尾張一宮行きの快速「モーニングトレイン一宮」。名古屋8:20発、尾張一宮9:05着の全車指定席制快速列車です。ラッピング車両(313系8000番台)を使います。快速で10分余りしかかからず、しかもこの区間には1つも待避できる駅はありません。東海道線のことですから、快速も普通もたくさん走ります。この中でどうやって走るのかと思ったら、貨物線の稲沢線を走るのです。

 10月20日、11月17日の2回運転されるのは、名古屋発武豊行きの快速「知多鉄道酢トーリー」。名古屋9:06発、武豊10:47着の全車指定席制快速列車です。途中、日本最古と言われるの現役駅舎がある亀崎と、日本最古と言われる跨線橋がある半田に停車します。半田ではレンガ造りの油庫の特別公開があります(乗車した人だけが見ることができます)。車両は10月20日がラッピング車両(313系8000番台)、11月17日がキハ75の3両編成です。11月23日、24日の2回運転されるのは、豊橋発東栄行きの快速「おいでん奥三河」。豊橋13:09発、東栄14:24着の全車指定席制快速列車です。途中、新城にも停まります。車両はキハ75の2両編成です。12月15日には全車指定席の急行列車、「愛知☆静岡DCトレイン」が名古屋-静岡間で走ります。名古屋発が373系の3両編成、静岡発がキハ75の3両編成です。このほか、団体専用列車がいくつか運転されます。

 ジェイアール東海パッセンジャーズでは、記念弁当も発売されます。愛知の醸造文化発信がコンセプトで、「醸幕之内」(1100円)と「醸鶏重」(900円)の2種類があります。8月30日から12月中旬までの発売予定で、名古屋駅や「リニア・鉄道館」で発売されます。「醸幕之内」は東海道新幹線の車内販売でも発売されます。9月27日からは東海道新幹線の車内販売で、コメダの監修によるブレンドコーヒーのアイスクリームが発売されます。
(参考:JR東海ホームぺージ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000038045.pdf、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/81446)

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肥後大津-阿蘇間に「くまモンラッピングバス」

 熊本地震以降、豊肥線肥後大津-阿蘇間は運休したままです。代行バスもありますが、熊本への通学需要を満たすだけの存在で、土曜は本数が減り、日祝は運休してしまいます。熊本市内から阿蘇に観光に行くには使えないダイヤです。

 そこでJR九州は、熊本市内から阿蘇に遊びに行きやすいように、8月19日から9月30日までの休日に、肥後大津-阿蘇間にバスを走らせます。1日2往復で、肥後大津-阿蘇間の所要時間は約1時間です。運賃だけで乗車でき、回数券や定期券でも構いません。

 バスは45人乗りの観光バス(有限会社七城観光バス所有)ですが、「くまモン」が全面にラッピングされています。外装だけではなく、車内にもたくさんの「くまモン」がいます。中も外も「くまモン」だらけです。
(参考:JR九州ホームぺージ http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2018/08/16/180816kumamonbus.pdf、https://www.jrkyushu.co.jp/byarea/kumamoto/info/__icsFiles/afieldfile/2018/04/20/180419_houhihonsenbus-2-3.pdf)

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養老鉄道に来るのは東急7700系

 養老鉄道の車両置き換えについての記事を以前書きましたが、その続報です。

 21日のことですが、養老線沿線の7市町で構成されている養老鉄道活性化協議会は、老朽化した養老鉄道の車両を置き換えることを発表しました。更新対象の車両は、導入から約50年が過ぎた15両。1966年から1970年にかけて製造されたものです。新しく導入される車両も15両で、養老鉄道の車両31両のうち、約半分を置き換えるのです。置き換えにかかる費用は6.1億円で、国、岐阜県、三重県、沿線市町からの補助金も使われます。

 新たに導入される車両は、東急池上線で走っている東急7700系。置き換え対象よりもさらに古い1963年から1966年にかけて製造されたものですが、車体以外の台車、電機品、内装などは1987年から1991年にかけてすべて取り替えられています。こんな古い車両(古い車両なので、15両の代金が6億円余りで済みます)でも塗装費や(VVVFインバータ制御や回生ブレーキを採用しているため)動力費等の削減を図ることができるのです。空気ばねなので、乗り心地もよくなります。この東急7700系、今後30年程度使う見込みですので、7700系が引退するころには製造から80年以上が過ぎることになります。

 東急7700系はステンレスですが、帯の色などで4つのパターンをつくります。赤帯、緑帯のほか、貫通扉あたりを黒く塗った、「歌舞伎」といわれるものです。帯の色は赤と緑の2つがあります。内装も東急時代から変わり、シートはひょうたん柄をあしらいます。一般席は緑、優先席は青になります。一部の3両編成の中間車には8席分だけですが、クロスシートを設けます(一部は転換クロスです)。すべての編成で車椅子スペースを設置し、デジタル表示の運賃表示版も設置します。

 東急7700系の養老鉄道デビューは2019年2月か3月の予定です。車両は9月から12月にかけて運ばれますが、改造に時間がかかるため、置き換えに2年かかります。2018年度中に3両編成2本(緑帯で貫通扉あたりが黒い「緑歌舞伎」、赤帯各1編成)をデビューさせ、残りを2019年度でデビューさせます。2019年度でデビューするのは、3両編成が赤帯で貫通扉あたりが黒い「赤歌舞伎」、2両編成2本が緑帯、1本が赤帯の予定です。廃車される車両のお別れイベントも行います。

(追記1)
 養老鉄道での東急7700系のデビューは2019年4月27日となりました。養老鉄道が全線開業してちょうど100年となる、記念すべき日です。

(追記2)
 2020年6月12日のことですが、7700系(養老鉄道でも7700系と言います)に乗ってきました。いわゆる「緑歌舞伎」の塗装で、真ん中の車両の転換クロスシートに座ってきました。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20180822/k00/00e/040/357000c、マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20180822-682510/、養老鉄道ホームページ https://www.yororailway.co.jp/100th/annex/14_Field06.pdf、鉄道ジャーナル」2019年7月号 鉄道ジャーナル

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東武日光への夜行列車に新宿発

 首都圏の私鉄では一番営業キロが長い、東武。旅行商品扱いとはいえ、観光シーズンには夜行列車を走らせています。

 これまで東武は、初夏と秋に浅草発東武日光行きの「日光夜行号」を走らせてきました。しかし今回は、JRから東武に乗り入れる「日光夜行号」を走らせることにしたのです。東京の西のほうに住んでいる人でも、「日光夜行号」を使って、混雑する時間を避けて、秋の日光に行くことができるのです。新宿発東武日光行きの「日光夜行号」は、10月5日、12日に、(従来からある)浅草発東武日光行きの「日光夜行号」は、10月13日、19日、20日に運行します。

 「日光夜行号」のダイヤは以下の通りです。新宿発については、新宿22:45発東武日光2:26着、池袋と大宮にも停まります。東武日光到着後、3時半ごろまでは列車内での仮眠ができます。快眠のためのアイマスクもあります。車両は「スペーシア」の6両編成です。浅草発については、新宿23:55発東武日光2:16着、北千住、新越谷、春日部にも停まります。東武日光到着後、3時半ごろまでは列車内での仮眠ができます。快眠のためのアイマスクもあります。車両は「スペーシア」の6両編成です。そして、東武日光からは4時に、湯元温泉と日光白根山ロープウェイに向けて、バスが走ります。

 なお、「日光夜行号」に乗るには、旅行会社が企画、発売する旅行プランを申し込むことが必要です。旅行プランには、往復乗車券、往復特急券などが含まれています。代金は東武トップツアーズが企画する浅草発湯元温泉行きの場合、大人7800円となります。
(参考:東武ホームぺージ http://www.tobu.co.jp/file/pdf/9917ac7435eb87f49fcce2cd2fed825b/180820.pdf?date=20180820102802)

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江の島で自動運転バスの実証実験、前橋でも

 バスの自動運転のは各地でありますが、小田急及び江ノ電も江の島周辺の公道でこの9月に行うことになりました。

 自動運転の実証実験は9月6日から16日の間、神奈川県と連携して行います。自動運転を行う区間は江ノ島海岸-小田急ヨットクラブ間(約1キロ)。通常、江ノ電バスが運転する区間から一部延長しています。10~16時の間に、平日は6往復、休日は小田急ヨットクラブ発のみ5本運転します。実験車両は日野ポンチョをベースとしたもので、レベル3相当で運転します。基本的には自動運転で行いますが、必要があれば運転士が対応します。

 さて、この江の島での実証実験、モニターも募集しています。モニターが試乗できるのは、9月11日から16日までの間で450人程度募集しています。費用は無料です。8月14日から事前予約制・先着順で応募を受け付けています。

 自動運転は前橋でも行います。日本中央バスが運行する、約1キロの前橋と中央前橋を結ぶ路線で行います(車両は群馬大学のものを使います。36人乗りの日野ポンチョです)。前橋の実証実験は6月から2019年3月まで行いますが、実際に営業運転を行うのは11月ごろの予定です。普通のバスに交じって、同じように運賃を取って走ります。なお、レベルは2で、運転士がハンドルやブレーキを操作すると、手動に切り替わります。

(追記)
 前橋での自動運転バスの実証運行は12月14日から2019年3月31日まで、週3~4回のペースで行われます。
(参考:小田急ホームぺージ https://www.odakyu.jp/news/o5oaa1000001bwk7-att/o5oaa1000001bwke.pdf、日本中央バスホームぺージ http://www.ncbbus.co.jp/route/auto.pdf、http://www.ncbbus.co.jp/route/pdf/shauto.pdf、産経ニュース https://www.sankei.com/region/news/180606/rgn1806060022-n1.html)

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近鉄のホーム柵は沈む?

 近鉄は大阪阿部野橋で昇降式ホーム柵の実証実験を行っていますが、万能ではないことは以前にも書きました。そしてその近鉄は、従来にはないタイプの新しい昇降式ホーム柵の開発を行っているようです。数年以内に実証実験を行い、導入する予定です。

 それは、列車が到着すると柵が下がるタイプの昇降式ホーム柵。ホームの端に沿って何枚かに分けて設置された柵が同時に上下します。乗降時にはホームと同じ高さにまで柵が下がります。動力部はホームの下に設けます。同じ車両でないと対応できないホームドアはもちろんのこと、JR西日本で見られるような昇降式ホーム柵よりも自由度は高いです。反対に、列車が発車すると柵は上がるのですが、安全性に問題はないのでしょうか? センサーなどで安全対策を図るようですが。なお、柵の厚さや材質は決まっておらず、車両との隙間が小さいところはホームを削って対応するようです。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20180819/ddn/008/020/022000c)

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福山-三次間に「きんさいライナー」

 中国バスは8月17日から、福山-三次間に高速バス「きんさいライナー」を走らせました。1日2往復で、福山-三次間の所要時間は1時間50分、運賃は1400円です。途中、道の駅世羅など4か所に停まりますが、途中停留所と三次との間の利用はできません。すべて、福山発着のみの利用となります。

 このバス、尾道道などを経由しますが、尾道道を通るバスは3年ほどで廃止されています。今回は福山-三次間という短い区間での運転ですが、どうなることでしょうか? ちなみに、福山-三次間には福塩線もありますが、たとえ豪雨で不通にならなくても、競争相手にはならないでしょう。ローカル線過ぎて話になりません。
(参考:中国バスホームぺージ http://www.chugokubus.jp/3766、NHKホームぺージ https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20180818/0002087.html)

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仙台でも貨物線を使ったクルーズ船アクセス列車

 普段は乗ることのできない、秋田港クルーズ船列車運行が話題となったところですが(7月28、29日は、クルーズ船に乗らなくても利用できました)、宮城県、仙台市、仙台臨海鉄道等の協力を得て、仙台港でも走ることになりました。実は仙台港にクルーズ船が来ることはありましたが、交通が不便なため、松島などの著名な観光地に行かず、付近の商業施設で時間をつぶすだけでした。

 仙台港で走るのは、9月14日と26日の2日間。14日は仙台埠頭10:00ごろ発陸前山王経由で松島11:20ごろ着、松島15:20ごろ発仙台15:50ごろ着のダイヤで走ります。26日は仙台埠頭9:45ごろ発陸前山王経由で松島10:30ごろ着、松島15:00ごろ発陸前山王経由で仙台埠頭15:45ごろ着です。松島では昼食とともに松島観光(瑞巌寺など)を行います。2日間ともキハ48形「みのり」(3両編成、定員104人)を使います。

 この2日間の運行は、クルーズ船「飛鳥Ⅱ」に乗船した人のうち、オプショナルツアーに参加した人だけが乗車できます。しかし、クルーズ船に乗らなくても利用する機会はありました。仙台発着で利用できる旅行商品があり(仙台埠頭→松島間で利用できます)、大人1人4980円で乗ることができましたが(距離からすると高いようにも思えますが、貨物線に乗ることができるめったにない機会なので、その価値を考えると高くはないのでしょう)、8月15日の時点で完売になってしまいました。
(参考:JR東日本仙台支社ホームぺージ https://jr-sendai.com/upload-images/2018/07/201807264.pdf、http://jr-sendai.com/upload-images/2018/08/20180810.pdf、河北新報ホームぺージ https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201807/20180726_13029.html)

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金色の「泉北ライナー」用車両が「サザン」に

 「泉北ライナー」に使っている、金色の泉北12000系は、南海12000系と同じ仕様。ということは泉北12000系を南海本線で走らせることもできます。

 そこで南海と泉北は、8月20日から9月22日までの間、それぞれの所有する12000系を1編成ずつ交換して走らせることにしました。泉北12000系は南海本線の「サザン」の座席指定車両に、南海12000系は「泉北ライナー」になります。

 「サザン」として走る泉北12000系については、対象列車の指定席に乗車した人に、「泉北12000系 南海線特急サザン運行記念乗車証」を配付します。対象列車は、8月25日から9月22日までの休日において、始発駅をおおむね10~16時の間に発車し、泉北12000系で運用されているものです。上下合わせて3~5本が対象です。記念乗車証は堺-岸和田間で希望する人に配ります。そのほかの区間でも、希望があれば配ります。

 記念乗車証を8月25日から9月30日の間に対象施設で呈示すると、特典を受けることができます。対象施設はみさき公園と難波駅構内のいくつかの飲食店で、期間中なら何度でも利用することができます。
(参考:南海ホームぺージ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/180817_2.pdf)

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近鉄、9月以降も名阪間の特急料金1000円

 近鉄はこの8月限定で、名阪間の特急料金が安くなる、「早割7」、「ネットいつでも割」を売り出しています。この割引が9月以降も事実上延長して継続することになりました。9月1日から12月28日までの間、「名阪チケレス割」を実施するのです。

 対象となるのは、9月1日から12月28日までの乗車となる特急券で(今回は休日も対象です。8月22日に発売する特急券から適用します)、大阪難波・大阪上本町・鶴橋-近鉄名古屋間のみが適用となります。「名阪チケレス割」は3種類あります。乗車日の7日前までに購入する場合は、特急料金が大人1000円(通常価格から900円引き)、子供550円(同400円引き)になります。乗車日の前日までに購入する場合は、特急料金が大人1600円(同300円引き)、子供800円(同150円引き)になります。発車時刻までに購入する場合は、特急料金が大人1800円(同100円引き)、子供900円(同50円引き)になります。

 「名阪チケレス割」はチケットレスサービスで購入した人のみが受けられるサービスです。会員登録しなくても割引になりますが、会員登録をすれば、さらに購入金額の10%をポイントとして還元します。「近鉄特急netポイント」で引き換えてもいいですが、インターネットで予約して、それを駅で支払うことはできません。「名阪チケレス割」を適用した場合、特急券の変更はできず、払い戻しとなりますが、その場合の払戻手数料は500円です。ですから、変更の可能性があるときは、「名阪チケレス割」を使わずに、通常の料金で買うこともできます。「デラックスシート」を利用するときは別途特別車両料金が必要です。

 7日前までに買わないといけないという制約はあるものの、「名阪チケレス割」を使えば、運賃と合わせて3360円で名阪間を移動することができます(株優を使えば、もう少し安くなります)。かつてあった「名阪まる得きっぷ」並の値段で乗ることができるのです。値段として満足できる水準でしょう。
(参考:近鉄ホームぺージ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/tikeresuwari.pdf)

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飯田線耐久レース

 12日は200キロ近い長さのあるローカル線、飯田線に乗ってきた。

 豊橋で名物の稲荷寿司を買い(じゃことわさび菜の入っているバージョン)、豊橋8:11発の天竜峡行きに乗る。名鉄と線路を共有する区間にある2駅を除いては、各駅に停車する列車だ。飯田線には20年ほど前に乗ったことがあったが、そのときは南半分は特急に乗ったので、普通列車だけで飯田線を乗り通すのは初めてである。天竜峡に着くのは12:07なので、4時間近く乗ることになる。車両は213系の2両編成、飯田線に転用した時にトイレはついたが、ワンマンにはなっていない。前のほうの車両に空席を見つけて、座った。座席はほぼ埋まり、立っている人もいる。進行方向右側に座ったので、夏の光が入ってきて、まぶしい。日よけを下まで下ろすと景色が見えなくなるから(213系は中ほどで止めることができない)、手で日よけを持ちながら、半分ほど日よけを下ろす。

 車内は少し空いて、中部天竜で20分停車。いったん駅の外に出ようとしたが、一転して激しい雨が降っている。駅の外に出るのを断念した。反対方向からの列車の到着が遅れたので、こちらも少し遅れて発車。ここから天竜峡までが秘境を走る区間だが、にわか雨で窓ガラスが曇って見えづらい。終点の天竜峡に到着。後続の茅野行きは12:33発だが、まだホームに停まっていない。いったん駅の外に出ようとするが、無人駅が多いためか精算を求める客が多く、なかなか改札を出ることができない。やっとのことで改札を出て、少しだけ駅の近くを散策していると、ホームに次の12:33発が入ったので乗る。実はこの茅野行き、これまで乗ってきた天竜峡行きと同じ車両である。2人掛けのシートを1人で座るという、ほどほどの混み具合で、豊橋で買ってきた稲荷寿司を食べる。

 このまま茅野行きに乗ればいいところだが、伊那大島に7分ほど停車している間に寝てしまい、気が付いたら列車は発車していた。このまま辰野まで乗っても、飯田線を乗り通したことにはならない。急いで時刻表を見て、七久保で折り返す。七久保で乗った天竜峡行き(七久保13:59発)は、313系3000番台であった。伊那大島を少し過ぎたところにある下平で降り、再び下平14:30発の駒ケ根行きに乗って北に向かう。こちらも213系だが、今まで乗ってきた列車に比べて明らかに空いていた。「青春18きっぷ」が使える時期なので、飯田線を乗り通すことができる列車に乗客が集中し、そうでない列車は空いているのだろう。

 駒ケ根で1番線に停まっていた、岡谷行きに乗り換える。こちらは313系の3000番台。JR東日本との境界である辰野で車掌は降り、2駅だけだがワンマン運転となる。本日初めてのワンマンだ。辰野からは中央線、元私鉄の飯田線とは違い、線路状態は良く、駅も国鉄らしく場所を取っている。飯田線のようにコンパクトではない。岡谷からはすぐに来た211系6両編成(信州色)で塩尻へ。

 所定のダイヤでは岡谷から乗った列車の塩尻着は17:13。当然ながら、塩尻17:05発の中津川行きには間に合わない。次の普通は18:50発だ。その間に辰野まで1往復しようと思っていたが、塩尻のホームには、その中津川行きと、塩尻17:03発の「しなの20号」が停まっていた。特急が出ないと、普通列車も発車しない。急いで中央西線のホームに行き、塩尻17:05発の中津川行きに乗ることができた。塩尻で夕食用の駅弁を買うことができなかったし、座ることもできなかったが(途中駅で空席を見つけて座った)、乗ることができただけでも御の字というべきだろう。

 さて、15分ほど遅れて発車した中津川行きだが、その後はスムーズに走り、8分遅れにまで縮めた。ところが、名古屋方面の雨で混乱していて、中津川のホームが空かない。駅の手前で停まったままとなり、結局、15分遅れて中津川に着いた。本来なら4分で接続する中津川18:55発の快速はまだ発車していなかったが、雨の影響で25分遅れて発車した。

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北海道新幹線新八雲駅は牧場の中

 北海道新幹線が札幌まで開業すれば、途中にいくつかの駅ができます。新函館北斗駅の北隣にできるのは、新八雲駅(仮称)。日本で唯一、太平洋と日本海の両方に面する町、人口約1.6万人の北海道八雲町にできます。

 新八雲駅は、在来線とは併設されず、町外れにできます。駅ができるところは酪農地帯で、牧草地が広がっています。八雲町は乳牛が約1万頭、肉牛が約2000頭いて、牛乳の生産量は道南一です。北海道酪農発祥の地にふさわしく、酪農が盛んなのです。そんな場所に駅ができるのですが、普通、郊外の新幹線の駅なら、駅前に広場や駐車場があり、ビルがいくつかできます。ホテルもできます。ところが、八雲町はそういうことをしないのです。

 新幹線が開業しても新八雲駅の目の前には、牧場が広がります。駅前広場や駐車場は横にずらし、目の前に牧草地帯が広がるようにするのです。新八雲駅と町中心部を結ぶ交通機関の整備はしますが、それ以外は今の景観を壊さないようにします。観光施設として、地元のものが味わえるレストランなどはつくるようですが、宿泊施設は新駅近くにつくらない予定です。通過客に対しても、できるだけ防音壁をつくらず、車窓から牧場を見ることができるようにします。乳牛はデリケートな動物ですが、馬とは違って騒音に慣れることができるようです。牛乳の生産にはあまり影響を及ぼさないようです。

 八雲町の関係者は、新八雲駅の状況を冷静に見ています。東京からの「はやぶさ」がたくさん停まるとは考えておらず(大多数が通過すると考えています)、本州からの観光客がたくさん来るとも考えていません。札幌や函館からの観光客が日帰りで訪れるのが主流だと考えています。ですから、レストランを整備する価値はありますが、ホテルを整備する価値は低いのです。
(参考:デイリー新潮ホームぺージ https://www.dailyshincho.jp/article/2018/08140731/?all=1)

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JR北海道の割れにくい窓、マレーシアへ

 JR北海道の列車の窓は、ガラスでできているのではありません。割れにくいプラスティックの一種である、ポリカーボネートを使っています。強化ガラスの2倍のコストがかかりますが、200倍以上の強さがあります。重さも2/3ほどで、断熱性にも優れています。

 なぜ窓がポリカーボネートでできているのでしょうか? JRになってから(1990年代)、列車の高速化が進みました。そのころ、冬場には車両についた氷雪が落下し、その塊がバラストをはね上げたり、あるいは氷雪そのものが飛んだりして、列車の窓にぶつかり、ガラスを破損する事故が相次ぎました。そこで開発されたのがポリカーボネートで、2006年から導入を進めています。

 この割れにくいポリカーボネートが、熱帯の国、マレーシア国鉄でも採用されることになりました。マレーシアでは車両への投石による窓の破損が相次いでいて、割れにくい材質ということで、JR北海道のポリカーボネートに目を付けたのです。8月末から取替作業を始めます。
(参考:北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/217787)

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中川運河の船に乗る

 かつて、中川運河は物流に欠かせない存在であった。しかし、貨物を運ぶ手段が船からトラックに移り、運河が使われなくなった。その中川運河に登場したのが、2017年10月から運航を始めた、「クルーズ名古屋」。その「クルーズ名古屋」に8月11日、乗ってきた。

 船の乗り場は、ささしまライブにある。名古屋駅から少々離れているので、市バスに乗って乗り場に行く。名鉄バスならささしまライブの中まで乗り入れるが、市バスの定期券を持っているので、市バスならお金を払わなくて済むのだ。船は予約できないので、少し早めに行く。高速道路の高架下に小さな待合室があり、そこで切符を買う。900円だ。観光用としては、高くはない。15:00発の便を手に入れることができた。

 出発10分ほど前に案内があり、船に乗る。妙にカラフルな、屋形船タイプの船だ。窓の上の部分も塗られているので、船からの眺望が利かないのは残念。船に関するアンケートがあったので、指摘しておいた。進行方向に向かって20席ほどの席があるが、実際に乗ったのは8人で、空いている。途中のキャナルリゾートでも乗り降りがあり、6人に減った。

 それまで、時折観光案内のアナナンスが流れるほかは静かで、エンジンの音が響くだけの船であったが、見どころはキャナルリゾートを出てからのところにあった。名古屋港と中川運河の間には水位の差がある。実は名古屋港のほうが水位が高いのだが、それを調整するために通船門というものを設けている。船は前後を水門で仕切られた、閘室というところに入る。閘室に入ると、前だけでなく、後の水門も閉じ、水位の調整が始まる。どんどん水が入ってきて、水位は1.5メートルも高くなる。水位の調整が終わると、前の水門が開き、船は名古屋港に向かって進む。実はこれ、パナマ運河と同じ仕組みで、パナマに行かなくても、名古屋で体験できるのだ。

 通船門を出てしばらく進むと、名古屋港。静かな運河とは違って、海なので波があり、船は揺れる。やがて船は名古屋港の船着き場に着いた。
(参考:クルーズ名古屋ホームぺージ http://cruise-nagoya.jp/)

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近江鉄道、上下分離で存続へ

 累積赤字が多いため、このままでは鉄道事業の継続が困難だとされている近江鉄道。累積赤字は過去20年間で30億円にもなります。その近江鉄道ですが、滋賀県や沿線自治体は、自治体が中心となって交通計画を策定する、地域公共交通活性化再生法を適用する方針です。

 地域公共交通活性化再生法に基づく協議会は、滋賀県や沿線自治体のほかに、近江鉄道、利用者、学識経験者も参加します。その協議会で、鉄道事業のありかたについて具体的にまとめた鉄道事業再構築実施計画をつくり、国交相に提出します。この実施計画において、上下分離方式を採用することなどが挙げられています。上下分離の導入はすでに滋賀県と沿線自治体が2017年から近江鉄道に関する勉強会を開いてきた中で出てきた話で、突如出てきたものではないのです。

 今後、月1回程度の協議を行います。また、鉄道事業を全面継続する場合と、一部区間をバスなどに転換する場合とを比較検討するため、岡山の一般財団法人地域公共交通総合研究所に委託します。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20180718/k00/00e/040/160000c)

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石勝線新夕張-夕張間、一部列車の夕張滞在時間を延長

 今年2018年が最後の夏となる石勝線新夕張-夕張間。最後を惜しむ人が訪れます。

 その石勝線新夕張-夕張間ですが、今日8月11日から、一部列車の夕張発の発車時刻が遅くなります。夕張12:34発と16:31発の2本が該当し、それぞれ12:38発と16:40発になります。前者は新夕張までの各駅の発車時間が4分遅くなり、後者は9分遅くなります。2本とも千歳行きですが、新夕張から先の各駅の時刻は変わりません。

 廃止が近づくと乗客は増えます。新十津川でも同様のことを行いましたが、できるだけ列車の滞在時間を伸ばそうとしているのでしょう。今回の時刻変更によって、夕張12:26着の列車で来た人の滞在時間は8分から12分に増え、夕張16:23着なら8分から17分に増えます。
(参考:JR北海道ホームぺージ http://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20180810_KO_Yubari%20Line%20Time.pdf)

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青函トンネル保守工事で北海道新幹線最終列車繰り上げ

 北海道新幹線新青森-新函館北斗間(約149キロ)のうち、青函トンネルなど約82キロの区間については、新幹線と在来線が同じ線路を共用する、三線軌条という特殊な線路となっています。この共用区間では夜間を中心に多くの貨物列車が通り、保守作業ができる時間がほかの新幹線より短くなっています。しかも、在来線は1988年の開業から30年を経過しているため、かなり古くなっていて、しかも青函トンネルの中では多湿、漏水という厳しい条件から、劣化が進みやすいという状況にあります。

 そこでJR北海道は、9月1日から当分の間、共用走行区間の保守間合いを拡大して、保守工事を行います。主な保守工事の内容は、(1)経年による損傷、摩耗、腐食が進行している在来線のレールの交換 (2)経年による摩耗が進行している新幹線や貨物列車に電力を供給する架線等の交換 です。

 この保守工事のため、9月1日から北海道新幹線など一部の列車でダイヤを変更します。北海道新幹線については上り最終の「はやて100号」の新函館北斗を21:59から21:54に5分早めます。木古内も2分早くなります。奥津軽いまべつ発、新青森着の時刻には変更ありません。在来線特急については、「スーパー北斗」の一部列車で、土曜日と月曜日を中心に、最大6分程度の変更を行います。新幹線やその他の列車への乗り継ぎには影響がないようにします。最後に普通列車については、函館線(函館-長万部間)、室蘭線、千歳線の一部について、土曜日と月曜日を中心に、最大35分程度の変更を行います。この変更によって、森からの「スーパー北斗」、五稜郭からの道南いさりび鉄道に接続できないケースもあるようです。御注意ください。

(追記1)
 保守工事で影響を受けるのは、新幹線1本、在来線の旅客列車23本、貨物22本の合わせて46本です。貨物列車は最大5時間22分も変わります。

(追記2)
 台風21号と北海道胆振東部地震の影響により、9月2日から19日まで予定していた、北海道新幹線の青函トンネル内高速走行試験は中止されました。
(参考:JR北海道ホームぺージ http://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20180719_KO_SEIKAN_TN_ExpnsionWorkTime.pdf、河北新報ホームぺージ https://www.kahoku.co.jp/naigainews/201808/2018082801002638.html、鉄道・運輸機構ホームぺージ http://www.jrtt.go.jp/08-2Press/pdf/H30/pressh300912-1.pdf)

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JR西日本で「ICOCA」、「PiTaPa」を使えば最大5割引き

 以前、JR西日本で「PiTaPa」のポストペイサービスが受けられ、「ICOCA」や「PiTaPa」で割引等が受けられるようになるという趣旨の記事を書きましたが、具体的な内容が決まりました。

 「ICOCA」についてはポイントサービスがあります。事前に登録(無料)をしておけばよいのです(「SMART ICOCA」は登録をしなくても利用できます)。この登録された「ICOCA」で、JR西日本の(北陸や中国地方を含む)「ICOCA」エリア内の列車を利用した場合及び一部の「ICOCA」加盟店で「ICOCA」を使った場合に、1か月間(1日から末日まで、以下同じ)の利用実績に応じてポイントが貯まります。1ポイントは1円と換算され、利用した月の6日ごろ以降にチャージすれば、乗車や買い物に使うことができます。

 ポイントには2種類あります。列車の利用で貯まる「時間帯指定ポイント」(大人のみです)と「利用回数ポイント」、買い物で貯まる「電子マネーポイント」です。「時間帯指定ポイント」は、京阪神地区の特定区間(JR京都線、JR神戸線、JR宝塚線)において、平日の10~17時または休日に、同じ区間を1か月に4回以上乗車した場合、4回目以降の乗車については、その区間の運賃の30%もしくは50%のポイントが貯まります。「昼間特割きっぷ」の後継となるサービスですが、「昼間特割きっぷ」がかなりの格安きっぷだっただけに、よほど使わない限り高くはなります。4回目以降のポイント付与率が大きいだけに、3回目までは何もないというのが惜しいです。JR西日本の「ICOCA」エリアにおいて、同一運賃区間の利用回数が1か月間に11回以上の場合、11回目以降の乗車については、その区間の運賃の10%のポイントが貯まります。回数券に類似したサービスですが、11回目以降でないと安くならないので、割引率は回数券より下がります。こちらも10回目まで何もないというのが惜しいです。「電子マネーポイント」は原則200円で1ポイントの割合ですので、多くは期待できません。なお、「SMART ICOCA」の利用に応じて「J-WEST」ポイントが貯まるサービスは9月30日で終了します。

 関西私鉄のICカード、「PiTaPa」のポストペイでの利用も、10月1日からできるようになります。ポストペイができる範囲は、「ICOCA」とは違い、アーバンネットワークに限られます。割引も適用されます。「時間帯指定割引」(大人のみです)と「利用回数割引」です。内容は「時間帯指定ポイント」と「利用回数ポイント」に似ていて、こちらはポイントではなくて割引で対応します。
(参考:JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/08/page_12843.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/08/page_12844.html)

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JR九州、輸送密度2000~4000人未満の路線の維持は困難と社長発言

 JRや大手私鉄のように、沿線自治体などの補助金が見込めないところでは、どれぐらいの利用者がないといけないのでしょうか?

 青柳JR九州社長が7月25日に記者会見したところによれば、輸送密度が2000人未満の路線どころか、4000人未満でも厳しいとしています。鉄道として将来があるのは新幹線と福岡都市圏ぐらいで、あとは人口が減少するために厳しいとしています。JR九州で輸送密度が4000人を下回るのは、61区間のうち約4割(2017年度の数字)。輸送密度4000人未満のところを上下分離やバス転換などのかたちで切り離すと、かなりの路線が消えてしまいます。

 輸送密度4000人は大げさかもしれませんが、需要のないところまで鉄道を維持する必要はありません。鉄道がその効果を発揮するのは、新幹線、大都市近郊、特急がたくさん走る区間(ただし、特急しか走らせません)のみです。味気ないかもしれませんが、JRが経営努力でやっていけるのは、これぐらいしかありません。輸送密度が100人台の日田彦山線を復旧させるのはJR九州の観点どころか社会的にみても望ましくなく、バスに委ねるのが自然な区間です。無理に押し付けてはいけません。
(参考:YOMIURI ONLINE https://www.yomiuri.co.jp/kyushu/odekake/railway/20180726-OYS1T50007.html、宮崎日日新聞ホームぺージ http://www.the-miyanichi.co.jp/kennai/_33567.html)

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「山陰めぐりパス」は1人でも利用可能

 豪雨で出ばなをくじかれたかたちになってしまいましたが、8月1日に伯備線は全線で運転を再開しました。そこで、こういうきっぷを紹介したいと思います。

 それは「山陰めぐりパス」。「山陰デスティネーションキャンペーン」に合わせて発売される、期間限定のきっぷです。発売期間は6月1日から9月26日(利用開始日の1か月前から前日までの発売、9月27日出発分まで発売します。なお、平成30年7月豪雨の影響により、しばらくの間発売を制限していました)、利用期間は7月1日から9月30日のうち、連続する4日間です。

 きっぷの内容は、かつてあった「山陰めぐりパス50」に似ています。出発地は京都市内、大阪市内、神姫ゾーン(JR神戸線立花-姫路間、和田岬駅、新神戸駅)で、山陰線東浜-益田間などが自由周遊区間となっています。出発地からの往復は新幹線・伯備線経由(新幹線、在来線ともに特急普通車指定席が使えます。「のぞみ」「みずほ」にも乗ることができます。京都市内発着の場合、新大阪までは在来線新快速、快速、普通列車の自由席に限ります)か智頭急行線経由(「スーパーはくと」)です。行きと帰りで同じ経路を指定することはできず、違う経路を購入時に指定しないといけません。行きが新幹線・伯備線経由なら帰りは智頭急行経由、行きが智頭急行経由なら帰りは新幹線・伯備線経由でないといけません。なお、自由周遊区間では特急の普通車自由席に乗ることができます。自由周遊区間以外では途中下車できませんので、御注意ください。

 発売価格は、「e5489」で購入した場合と「みどりの窓口」等で購入した場合とでは異なります。「e5489」で買えば、京都市内発が13000円、大阪市内発が12000円、神姫ゾーン発が11000円、子供は出発地にかかわらず1000円です。ところが、「みどりの窓口」等で買えば、大人は500円ずつ上がり、子供は1250円となります。最近の傾向のようで、「みどりの窓口」のような有人窓口ではなく、駅員の人件費が要らないインターネットに誘導したいのでしょう。

 ただ、この「山陰めぐりパス」のメリットとしては、1人でも利用できること(子供だけの利用はできません)。2人以上という縛りがないので、そういう意味では気軽に使えます。

(追記)
 沿線が大きな被害を受けたJR西日本は、「がんばろう!西日本」キャンペーンを行います。そのため、現在発売中の「山陰めぐりパス」、「山陰フリーパス」(広島市内等発着)の利用期間が9月30日までの連続する4日間から、12月27日までの連続する4日間に延長されます。
(参考:JRおでかけネット http://tickets.jr-odekake.net/shohindb/view/consumer/tokutoku/detail.html?shnId=118000258、JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/180823_00_nihon_1.pdf)

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「新幹線自由席用早特往復きっぷ」、9月で発売終了

 近鉄特急との競争がある名阪間については、「エクスプレス予約」、「スマートEX」でなくても、割引のきっぷが売られています。それは、「新幹線自由席用早特往復きっぷ」と言われるもので、名古屋(市内)-新大阪(市内)間のみ設定がありました。往路の乗車日の1か月前から1週間前まで枚数限定で発売され、値段は往復で9150円です。

 ところが、東海道・山陽新幹線のネット予約サービスの進展を理由に、「新幹線自由席用早特往復きっぷ」の発売を終了することになりました。9月30日利用開始分で発売を終了します。JR東海のプレスリリースには載っていませんが、近鉄の「名阪まる得きっぷ」の廃止の影響もあるでしょう。ライバルの近鉄に安さでアピールできるきっぷがなくなり(その近鉄は期間限定でこういうキャンペーンを行っています)、JR東海も安売りのきっぷを廃止することができます。

 JR東海は「新幹線自由席用早特往復きっぷ」の代替商品として、「EXこだまファミリー早特」を挙げています。確かにこれを使えば、名古屋-新大阪間が大人1人当たり4200円となるなど魅力的な価格設定ですが、3日前までに(席数限定で、設定のない日もあります)、2人以上で使うことが前提です。1人の場合だと「EXこだまファミリー早特」は「新幹線自由席用早特往復きっぷ」の代替になりません。「エクスプレス予約」で名古屋-新大阪間を買えば、5580円します。「新幹線自由席用早特往復きっぷ」と比べると大幅な値上げになりますので、何らかの割引きっぷの設定が求められます。
(参考:JR東海ホームぺージ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000037922.pdf)

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貨物列車の迂回運転は伯備、山陰、山口線経由

 以前にも書きましたように、平成30年7月豪雨により、山陽線の一部等が不通となったままです。まだ遠距離の旅客については新幹線で代替できますが、貨物はそういうわけにはいきません。そのため、貨物列車を山陰線経由で走らせるというが浮上しています。その話はどうなったのでしょうか?

 検討は進んでいるようです。迂回ルートは伯備線が運転再開したこともあり、伯備、山陰、山口線経由で考えています。京都や大阪から山陰に向かうわけではないのです。伯備線は貨物列車が走っている路線で、EF64が使われています。山陽線はもちろん、EF210などの電気機関車が使えます。つまり、貨物列車が新たに走るのは山陰、山口線だけで、この区間だけDD51などのディーゼル機関車を手配すればよいのです。伯備線が復旧したので、山陰の西半分を賄うだけのディーゼル機関車があればいいのです。

 迂回運転を行うには、以下の作業が必要です。(1)運転士養成:迂回列車に乗務するJR貨物の運転士の教育をします。 (2)設備確認:貨物列車を安全に走らせるための設備の確認、線路が列車の重みに耐えられるかも含みます。 (3)ダイヤ調整:貨物列車のダイヤを入れます。 この3つの作業が完了次第、速やかに迂回列車を走らせるとのことです。

 貨物の迂回列車は、山陽線が復旧するまでの短い間だけですし、輸送力も小さいです。所要時間もかかります(大阪府-山口県間で、通常の4倍の20時間程度)。それでも、全く効果がないというわけではありません。少しでも輸送力をカバーするため、早期の運転を期待したいところです。
(参考:JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/08/page_12826.html、産経WEST https://www.sankei.com/west/news/180803/wst1808030096-n1.html、神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201808/0011509268.shtml)

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三重交通の高速バス4月に減便、四日市大阪高速線は西日本ジェイアールバスとの共同運行に

 4か月以上も前の4月1日のことですが、三重交通の高速バスでダイヤ改正がありました。今回のダイヤ改正の特徴は、減便。特に伊賀京都高速線、伊賀大阪高速線については、休日のみの運行になります(名古屋へは平日も走ります)。利用が低迷し、採算が取れないためで、9月末までの実績で路線の廃止をするか検討します。

 そして四日市大阪高速線については、7月21日から西日本ジェイアールバスも参入して、共同運行化しています。三重交通が近鉄四日市-大阪駅JR高速バスターミナル間を1日2往復(平日は1往復)し、西日本ジェイアールバスが長島温泉、近鉄四日市-大阪駅JR高速バスターミナル、三宮バスターミナル間を1日1往復します。4列シートのトイレ付き車両が使われ、定員は40人。運賃は近鉄四日市-大阪駅JR高速バスターミナル間で2800円、「早売5」もあります。なお、この改正により、土山バスストップ、大阪駅(東梅田駅)、新大阪駅北口には寄らなくなります。

(追記)
 4月のダイヤ改正によって休日のみの運行となった伊賀京都高速線ですが、9月末で廃止されることとなりました。
(参考:三重交通ホームぺージ http://www.sanco.co.jp/highway/2018/03/post-50.php、http://www.sanco.co.jp/other/release180620.pdf、http://www.sanco.co.jp/highway/2018/08/post-2.php、朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASL353S6KL35ONFB00B.html)

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岡山県内の岡山道、米子道などで休日定額乗り放題

 岡山市はこの秋、周辺12市町とつくる「岡山連携中枢都市圏」の交流促進を目的として、岡山道、米子道などで休日定額乗り放題にします。

 休日定額乗り放題を行うのは8月18日から12月24日までの休日。岡山道、米子道(落合ジャンクション-蒜山インターチェンジ間)のほか、山陽道、中国道の一部についても乗り放題です。この決められた範囲内なら普通車は1日2000円、軽自動車と二輪車は1日1600円で乗り放題となります。この休日定額乗り放題はETCを使うことが話の前提で、事前にインターネットで申し込む必要があります。期間中に、ETCカード1枚につき2回まで利用することができます。

 このほか、国道53号及び国道180号の混雑緩和を目的として、山陽道吉備サービスエリアに併設されている吉備スマートインターチェンジから出入りすると、一律150円引きます。これも社会実験のかたちで、10月上旬から11月下旬まで行います。
(参考:山陽新聞digital http://www.sanyonews.jp/article/719137)

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「リバティ会津」、2年目は利用者が大幅減少

 東京と南会津を結ぶ「リバティ会津」。出だしは好調でしたが、2年目はどうなったのでしょうか?

 5月時点のデータなので最近の状況はわからないのですが、25%ほど減っているようです。詳しいことはわかりませんが、普通列車を兼ねているため利用者の少ない駅であっても停まることや(鉄道側にとっては、特急と普通を別々に走らせる必要がないというメリットがあります)、会津側から見ると利用しにくいダイヤになっていることが原因と考えられています。また、会津田島まで特急料金がかかるため、「スペーシア」に比べるとかなり割高になるのも欠点でしょう。古いとはいえ、「スペーシア」のほうが看板特急で、「リバティ」は脇役みたいな存在ですから。
(参考:朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASL6V4CXNL6VUGTB007.html)

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東京都交通局、都バスの一日乗車券大人1枚で子供2人まで無料

 子供と一緒に公共交通機関で出かけると、どうしても子供の運賃がかかってしまいます。しかし、東京都交通局の都バスでは、7月14日から8月31日までの期間限定ながら、家族連れに嬉しいキャンペーンを行っています。

 「おでかけパスもキャンペーン」と名付けられたこのキャンペーンでは、都バス車内(青梅支所所管のバスを除きます)で手持ちの「PASMO」あるいは「Suica」(どちらも大人用に限ります)で、「都バスIC一日乗車券」(大人500円、前売は不可)を買うと、その有効期間中は同乗する子供2人まで、無料で乗車できるのです。子供用の一日乗車券(1人当たり250円)を買わなくても済むのです。

 ただ、注意点があります。まず、このキャンペーンはICカード限定で、紙や磁気カードの都バス一日乗車券などは対象外です。また、1枚のICカードには、ひとつのIC一日乗車券の情報しか載せることしかできません。すでに他社のIC一日乗車券の情報が入っていても、「都バスIC一日乗車券」を買えば他社の情報は消えてしまいます。すでに「都バスIC一日乗車券」の情報が入っていても、他社で一日乗車券を買えば「都バスIC一日乗車券」の情報は消えてしまいます。いずれの場合も、消えてしまった一日乗車券の再発行や払戻などはできません。
(参考:東京都交通局ホームぺージ https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/pickup_information/news/bus/2018/bus_p_201807058083_h.html)

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JR北海道、キハ40の更新を見送りへ

 JR北海道は、老朽化した普通列車用ディーゼルカー、キハ40の置き換え用として、新型の電気式ディーゼルカー、H100形を開発しています。すでに試作車2両を2月から走らせ、2019年度以降、数年かけて70両ほど更新する計画です。新車は1両あたり2~3億円しますが、燃費は向上し、整備や修繕費用が減るなどのかたちで、長期的には経営改善につながります。

 ところが、どうやら、この新型電気式ディーゼルカーへの更新が見送られるようです。原因は、国の支援がJR北海道の要望(2030年度まで年間300億円)に沿わず、2019、2020年度の2年間、400億円台に留まったこと。H100形を入れて、キハ40を置き換えるだけのお金がないのです。当面はキハ40が北の大地を走り続けることになります。

 とは言っても、先ほども述べたとおり、キハ40は老朽化しています。JR北海道の普通列車用ディーゼルカーは205両ありますが、そのうち164両が寿命と言われる30年を経過しています。その164両のうち、キハ40は126両を占めています。本当はこのような老朽化した車両を置き換え、安定した運行を行いたいところですが、新車が来ないとどうしようもありません。古い車両をだましだまし使うことになります。車両故障による運休が出て、修理できずに廃車にすることもあるでしょうし、ゆとりをもたせるために本数を減らすことも十分にあり得ます。
(参考:北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/215441)

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ガソリンスタンド廃止対策で移動式給油所の実験

 過疎地では公共交通機関が成り立たないので、最終的には車に頼らざるを得ません。しかし、そういうところではガソリンスタンドの経営は成り立たず、撤退するところもでてきます。ガソリンスタンドが3か所以下で経産省が「ガソリンスタンド過疎地」と定めた市町村は2017年度末で312もあり、全市町村の2割を占めています。当然ながら増加傾向にあります。

 政令指定都市の浜松市と言えども、北にある天竜区も同じような状況です。区内のガソリンスタンドは2006年には30か所ありましたが、現在は16か所とほぼ半分に減っています。近くのガソリンスタンドまで15キロを超え、車で行くとカーブした道を30分以上もかかるところもあります。

 そこで浜松市は移動式給油所の実証実験を行うことにしました。11月から2019年1月にかけての合計21日間、天竜区内の給油所の跡地など3~4か所にタンクローリーや移動式の計量器(タンクローリーから直接給油できるもの)を置きます。必要な人員はタンクローリーの運転手、危険物取扱者の資格を持つ給油者、交通誘導員、総括監督員などです。採算が取れないから撤退したはずなのに、結構人手が要りそうな気もします。すでに経産省の補助金の申請も行っています。

 ところで、ガソリンは引火しやすいため、消防法では原則としてガソリンスタンドにはガソリンを貯蔵する地下タンクの設置が義務付けられ、それがないところでの給油は認められていません。浜松市の考えている移動式給油所もそれに抵触するため、実証実験の実施に当たっては、災害時などに設置が認められている臨時給油所の扱いとなります。浜松市はこの実証実験で安全性に問題がないことを証明し、規制緩和につなげたいとしています。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20180729/k00/00e/010/198000c)

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混雑していれば一般道にも課金?

 高速道路とは違って、一般道を走っても通行料はかからないのですが、こういう提案もあります。

 国交省の若手キャリア官僚らでつくる政策立案チーム(本省34人と地方出先機関の103人で構成、本省のメンバーは30代の課長補佐が多い)は、(自分たちが省の中心になって働く)2030年を想定した政策集を出しました。その中で、そのころには自動運転車が普及して大都市でも車を通勤に使う人が大幅に増えると考えています。そこで、彼らはたとえ一般道であっても渋滞が激しいところには課金し、需要を抑制したり鉄道を使うことを促したりすることを提言しています。また、人口減少がさらに進むところでは、住宅やインフラ、公共交通は縮小するのはやむを得ないと考えています。

 一般道との出入りが制限され、料金所で課金することのできる高速道路とは違って、一般道でどうやって課金するのかは難しいです。ただ、ETC(かそのグレードアップ版)をすべての自動車につけるのを前提にすれば、不可能というわけではありません。車がガソリン車の時代ならガソリン税というかたちで実質的な道路使用料を徴収することができたのですが、ハイブリッド車や電気自動車はこれからも増え続けますから、ガソリンで走ることを前提とした制度ではやっていけません。細かいことはともかく、自動車の走行距離などで自動車使用料を徴収する仕組みを構築しないといけないでしょう。

 また、過疎地域ではJRや大手私鉄に、バスで十分なローカル線を維持せよと押し付けることは不自然です。バスあたりの需要に見合った交通モードに転換するか、どうしても鉄道が欲しいのなら第三セクターのような地元で責任を取ることのできる経営主体に変えないといけません。
(参考:東京新聞ホームぺージ http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018073001002333.html)

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くま川鉄道の朝のラッシュ時が混む理由

 熊本県の第三セクター、くま川鉄道の平日朝の乗車率は130%にもなります。大都市の鉄道ならともかく、地方の第三セクター鉄道が、なぜそこまで混むのでしょうか?

 もともとくま川鉄道の利用者で8割もの多数を占めていたのは通学生でしたが、年々減少していました。それが変わったのが、2015年。県立高校の再編によって、沿線にあった多良木高校が2019年に閉校することになり、生徒の募集をやめました。そこで地元の高校がなくなった多良木町や湯前町に住む生徒は、この地域では主要都市になる人吉方面に行くことになり、朝の混雑が激しくなったのです。無人駅が多いため、朝のラッシュ時には、本社から係員がやってきて、車内の奥に行くように誘導し、何とか乗客を詰め込んで運んでいます。乗降時間が長くなるため、列車も遅くなることがあります。

 増便や増結をすれば話は解決するのですが、くま川鉄道の持っている鉄道車両は5両のため、増便や増結は難しいです。しかも、くま川鉄道の車両はすべて観光仕様のため、詰め込みが利かないのです。水戸岡氏のデザインの欠点です。通学に適した新車を購入する費用もありません。2019年には多良木高校が閉校するため、さらに混雑は悪化するとみられています。

 通学客が増えるということは、その分だけ収入が増えることになります。くま川鉄道の場合、確かに定期券利用者は増えました。しかし、定期券以外の利用客は減り、経営への改善効果はありません。バスで混雑を解消しようとすれば、なぜ鉄道がいるのか、という話になってしまいます。喜んでばかりではいられない話です。
(参考:西日本新聞ホームぺージ https://www.nishinippon.co.jp/nnp/anatoku/article/434798/)

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発車メロディーの音を小さくすれば駆け込み乗車は減る?

 駅で発車ベルが鳴れば、何とかして乗ろうと、どうしても列車に向かって走ってしまいます。駆け込み乗車になってしまいます。

 そこでJR東日本は8月1日から、常磐線各駅停車の亀有-取手間で、車両に設置された車外向けスピーカー(1両に左右合わせて4か所あります)でドアの開閉を知らせる実験を始めます。常磐線各駅停車が選ばれたのは、沿線に蒲田の「蒲田行進曲」のような、御当地メロディーがないからです。

 なぜ車外向けスピーカーを使うのでしょうか? 駅の発車メロディは音量が大きく、ホームから離れた改札口付近でも聞こえてしまいます。発車メロディが聞こえるので、駆け込んでしまうのです。そこで発車メロディを駅からではなく車両から鳴らすことによって、ホーム以外では聞こえないようにします。これで駆け込み乗車を減らそうとしています。

 常磐線各駅停車にはJR東日本の車両のほか、東京メトロや小田急の車両も走っていますが、これらについても車両から発車メロディを鳴らします。駆け込み乗車を減らす効果があれば、ほかの路線にも拡大するようです。
(参考:日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3353945028072018CC0000/、千葉日報ウェブ https://www.chibanippo.co.jp/news/national/520282)

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平成30年7月豪雨、呉線、山陽線の一部で暫定的な部分運転へ

 8月になりましたので、平成30年7月豪雨で被災した路線についての新たな動きをまとめました。

 まず今日8月1日ですが、伯備線が復旧し、運休していた「サンライズ出雲」も走るようになりました(8月1日出発分から)。

 呉線、山陽線については不通が長引いていますが、一部区間で暫定的な部分運転を行います。呉線の広-呉間は8月20日から、山陽線の白市-八本松間は8月21日からです(八本松は折り返しのための仮設ホームをつくります)。これらの暫定的な部分運転区間は朝夕の通勤通学時間を中心としておおむね終日運転を行う予定ですが(ただ本数は減ります)、日中に検査を行うため、昼間の運転がない日もあります。なお、8月2日に坂-海田市間で運転再開するのに合わせ、朝にあった災害時緊急輸送船は8月1日をもって運航を終了します。

 全般的にみても、運転再開の時期は早くなっているようです。山陽線の全線の復旧は1か月早くなって10月中に、呉と広島が鉄路で結ばれるのは2か月ほど早くなって9月中です。運転再開まで少なくとも1年以上とされていた路線のうち、芸備線備後落合-三次間と福塩線府中-塩町間に関しては、2019年1月から3月の間に復旧します。復旧まで1年以上かかるのは芸備線三次-狩留家間だけとなります(木次線出雲横田-備後落合間は「調査中」の扱い)。

 JR四国も早くなります。予讃線の本山-観音寺間は8月9日、伊予市-伊予大洲間(海回り)は8月10日に復旧します。卯之町-宇和島間も9月中には運転再開の予定です。予土線は8月10日に復旧します。なお、JR四国の復旧に要する費用は約20億円、2018年度の減収額は約10億円を見込んでいます。

(追記1)
 木次線は8月8日に運転再開の見込みです。芸備線の鉄橋がケーブルごと川に流されたため、信号の操作ができなかったのですが、伯備線からの予備ルートで対応することができ、復旧できたのです。

(追記2)
 呉線の広-呉間は8月20日から、山陽線の白市-八本松間は8月21日から暫定的な部分運転を行いますが、車両検査のため、呉線は日曜、山陽線は土曜の昼間3時間ほどの間、列車の運行を取りやめます。
(参考:JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/07/page_12807.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/08/page_12678.html、http://trafficinfo.westjr.co.jp/express.html?id=23、JR四国ホームぺージ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2018%2007%2030%2001.pdf、朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASL865TZ0L86PTIL035.html)

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