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北海道新幹線新八雲駅は牧場の中

 北海道新幹線が札幌まで開業すれば、途中にいくつかの駅ができます。新函館北斗駅の北隣にできるのは、新八雲駅(仮称)。日本で唯一、太平洋と日本海の両方に面する町、人口約1.6万人の北海道八雲町にできます。

 新八雲駅は、在来線とは併設されず、町外れにできます。駅ができるところは酪農地帯で、牧草地が広がっています。八雲町は乳牛が約1万頭、肉牛が約2000頭いて、牛乳の生産量は道南一です。北海道酪農発祥の地にふさわしく、酪農が盛んなのです。そんな場所に駅ができるのですが、普通、郊外の新幹線の駅なら、駅前に広場や駐車場があり、ビルがいくつかできます。ホテルもできます。ところが、八雲町はそういうことをしないのです。

 新幹線が開業しても新八雲駅の目の前には、牧場が広がります。駅前広場や駐車場は横にずらし、目の前に牧草地帯が広がるようにするのです。新八雲駅と町中心部を結ぶ交通機関の整備はしますが、それ以外は今の景観を壊さないようにします。観光施設として、地元のものが味わえるレストランなどはつくるようですが、宿泊施設は新駅近くにつくらない予定です。通過客に対しても、できるだけ防音壁をつくらず、車窓から牧場を見ることができるようにします。乳牛はデリケートな動物ですが、馬とは違って騒音に慣れることができるようです。牛乳の生産にはあまり影響を及ぼさないようです。

 八雲町の関係者は、新八雲駅の状況を冷静に見ています。東京からの「はやぶさ」がたくさん停まるとは考えておらず(大多数が通過すると考えています)、本州からの観光客がたくさん来るとも考えていません。札幌や函館からの観光客が日帰りで訪れるのが主流だと考えています。ですから、レストランを整備する価値はありますが、ホテルを整備する価値は低いのです。
(参考:デイリー新潮ホームぺージ https://www.dailyshincho.jp/article/2018/08140731/?all=1)

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