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November 2018

しなの鉄道115系、今度は台鉄自強号色に

 しなの鉄道は115系を2019年度から8年間かけて新型車両に置き換えます。そしてその115系ですが、かつて見られた懐かしい塗装に変えているものもあります。

 そのしなの鉄道の115系に新しい塗装が登場しました。それは台湾鉄路管理局の車両、EMU100型電車をイメージした、黄色とオレンジの塗装。日本を飛び越え台湾の車両をイメージするとは予想外です。EMU100型電車は台湾鉄路管理局の中長距離用交流電車。1978年につくられ、主に西部幹線(基隆-台北-高雄間)の「自強号」(日本では特急に相当します)として走ってきましたが、2009年6月のダイヤ改正で定期運行から引退しました。それを115系で再現するのです。なお、しなの鉄道と台湾鉄路管理局にどういうつながりがあるのかと言えば、115系とEMU100型電車はほぼ同世代の車両で、沿線にはどちらも田中という駅が存在するからです。

 台鉄自強号色となった115系は、11月15日から北しなの線を含めた全線で走っています。12月1日には、この115系を使ったイベントも用意されています。また、台湾鉄路管理局も、しなの鉄道の塗装をイメージした列車を走らせることを考えています。
(参考:しなの鉄道ホームぺージ https://www.shinanorailway.co.jp/news/20181109_115jikyogo_press.pdf、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37664050S8A111C1L31000/)

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首都圏のJRに無人駅

 首都圏のJRの駅で、時間帯によっては無人になるケースがあるようです(これまでも「駅遠隔操作システム」で改札を無人化する動きはありましたが、そのときでも駅の中には駅員がいたようです)。

 そのひとつが3月から早朝時間帯が無人駅になった東船橋。始発から2時間ほど経過する6時45分ごろまで無人駅です。総武線ではほかにも下総中山や幕張本郷も、早朝時間帯は無人駅となっています。いずれも1日の平均乗車人員(2017年度)が2~3万人で決して少なくはないのですが、早朝時間帯は通勤、通学客が多く、駅員がいなくても影響は小さいようです。また、このあたりを無人化するだけで駅員の泊まり勤務をなくすことができるので、メリットは大きいのです。何か問題があれば近くの主要駅が対応します(客は近くの主要駅の駅員とインターホンで話します)。この動きは拡大していくようで、2019年からは山手線内の駅でも早朝時間帯の無人化を行うところが出てくるようです。

 ほかに人件費を減らす方法として挙げられるのは、グループ会社に駅業務を委託する方法です。完全子会社のJR東日本ステーションサービスが受託します。これも23区内で増えていて、2019年には秋葉原も全面業務委託することになります。1日平均乗車人数が25万人もいる駅です。列車の進路制御や信号取り扱いのある駅はともかく、それがない駅は駅業務をグループ会社に委託する方針です。

 なぜこのように無人化や業務委託を行うのでしょうか? 国鉄末期から分割民営化にかけての人員採用の歪みで、JR東日本の社員は55歳以上が約1/4もいるのです。彼らは5年すると定年退職するのです。既にその傾向は現れていて、JR東日本の単体社員数は、2018年3月末時点で約5.4万人。5年前に比べて4000人以上減少しました。少ない人数でやっていかないといけないのです(JR東日本は将来的な人口減少を踏まえて、JR東日本単体で約4万人でやっていける体制にすることを考えています)。ベテラン社員に関しては、60歳で定年退職した後、グループ会社で再雇用することにしています。グループ会社を含めたJR東日本全体の社員数は横ばいとなっています。もっとも、グループ会社の待遇はJR東日本に比べてかなり悪いようで、良いサービスを展開することによって利益を稼いでいるのではなく、人件費を圧縮することによって利益を稼いでいるとも言えます。JRや大手私鉄といった鉄道は過大な要求をされる割には公的なお金を出してくれず(そういう面では鉄道はほかの交通機関に比べて不利な立場にあります)、利益の範囲内でしか安全対策を含めた投資ができないという厳しい現実がありますが。
(参考:東洋経済ONLINE https://toyokeizai.net/articles/-/246932)

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JR四国、2700系を新製

 JR四国の予讃線、土讃線、高徳線で使われている2000系特急形ディーゼルカーは老朽化しているため、置き換えが必要となっています。一時期は振り子ではなく車体傾斜装置のある2600形で賄おうとしましたが、急カーブの多いところでは2600形の性能では対応できないことが判明しました。そこでJR四国は2600形とは別の新型車両をつくることにしました。それは2700系特急用ディーゼルカー。振り子式で、2両編成2本をつくりました。

 デザインコンセプトは2600形と同じく、「Neo Japonisme(ネオ ジャポニズム)」。そのためか外観は2600形によく似ています。2600形との違いは、2700系にグリーンのラインが入っていること。オリーブの緑で、香川県をイメージさせています。内装も2600形によく似ていて、座席は背もたれと連動して座面が前方にスライドするリクライニングシートです。各座席にはコンセント、ドリンクホルダー、コートフック等を備え、モバイルパソコンも使うことができるように、大きなテーブルにしています。定員は2600形と同じく2両で98人で、車いす対応多機能トイレもあります。2600形との違いは、洗面所が消え、インバウンド対策として荷物置場ができているぐらいです。なお、最高速度は時速130キロです(2600形は120キロ)。

 4両で約14億円かかった2700系は12月26日に高松運転所に搬入されます。年明けから試験走行を行い、2019年秋の営業運転を目指します。土讃線が主な舞台になるようです。2700系は2020年度までに40両導入する計画で、2000系を置き換えていきます。

(追記)
 2700系は、2000系や2600形との併結はできないようです。
(参考:JR四国ホームぺージ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2018%2011%2026%2004.pdf、産経ニュース https://www.sankei.com/region/news/181127/rgn1811270019-n1.html、railf.jp https://railf.jp/news/2019/01/23/140000.html)

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BRT、2019年春に3駅追加、うち1つは専用道上

 気仙沼線と大船渡線の一部区間で走っているBRTは、需要に応じて新たな停留所をつくるのが簡単だというメリットもあります。鉄道のような大掛かりな設備は要りません。そんな中、JR東日本は沿線自治体からの要望を踏まえて、2019年春に気仙沼線で1駅、大船渡線で2駅の新駅設置工事を行います。

 気仙沼線にできる新駅は、最知-松岩間にできる岩月。BRTの専用道上に乗降場、ホーム屋根、ベンチを設けます。BRTロケーションシステムの駅モニターもあります。2019年春開業予定です。

 大船渡線にできる新駅は、八幡大橋(東陵高校)-長部間にできる唐桑大沢と、脇ノ沢-小友間にできる西下。両駅ともにバスポールのみの駅です。両駅とも2019年春開業予定です。

 3駅とも運賃や発車時刻等はまだ決まっていません。決まり次第発表されます。
(参考:JR東日本盛岡支社ホームぺージ http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1540963002_1.pdf、http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1540963113_1.pdf)

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新潟県内の高速バス8路線、交通系ICカードでお得に

 新潟交通、越後交通、頚城自動車、アイ・ケー・アライアンスの4社は12月1日から、新潟県内のみを走る高速バス8路線において、「Suica」等の交通系ICカードでの支払いが可能となります。

 対象となる8路線は、巻潟東IC駐車場線、東三条線、燕線、長岡線、柏崎線、十日町線、上越線、糸魚川線。しかも、これら8路線において交通系ICカードで支払えば、約15%安くなるのです。例えば現金での支払い運賃が800円となる新潟駅前-東三条駅前間を交通系ICカードで支払えば、680円で済みます。現金だと980円になる新潟駅前-長岡駅前間で交通系ICカードで支払えば、830円で済みます。なお、バスではチャージできませんので、事前に残高不足にならないようにしておく必要があります。もし残高不足なら現金で支払いますが、そのときには割引は利きません。
(参考:新潟交通ホームぺージ http://www.niigata-kotsu.co.jp/~noriai/highway-bus/info/pdf/181102kousoku_ic.pdf)

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大井川鐵道、輪行バックレンタルサービスを始める

 自転車を列車に乗せる場合、一部を除いては輪行バックというものに入れないといけません。ただ、サイクリストでない限り、そのような輪行バックは持っていないでしょう。

 そこで大井川鐵道は、輪行バックを無料レンタルするサービスを始めました。利用できるのは、前輪を取り外すことのできる自転車。大井川鐵道に事前に予約しておく必要があります。輪行バックを借りることができるのは、新金谷と千頭の2駅。9:00から16:30の間、借りることができます。レンタル料は無料ですが、1000円の保証料が必要です(返却時に戻ります)。乗車には別途運賃と、片道260円の手回り品切符が必要です。1本の列車に積み込むことのできる自転車は3台までですが(SL列車は混雑状況によります)、団体で利用する列車や混雑が予想される列車には積み込むことができないこともあります。

 自転車の積み込みは金谷-新金谷間を除いて全線でできますが(乗降も自由です)、輪行バックの返却は新金谷と千頭の両駅に限られます。返却も9:00から16:30の間です。
(参考:大井川鐵道ホームぺージ http://oigawa-railway.co.jp/archives/18042)

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津軽湯の沢も冬季は全便通過

 JR東日本はここ近年、利用者の極めて少ない駅について、冬季は全列車通過扱いにしています(その例はこちら)。この2018年の冬からは、新たに1駅が加わります。

 それは奥羽線の津軽湯の沢。3月のダイヤ改正で、夜間の列車が通過になったところです。2018年度からは、12月1日から翌年3月31日まで全ての列車が通過します。2019年度以降も12月1日から翌年3月31日までの間、全ての列車が通過します。
(参考:JR東日本秋田支社ホームぺージ http://www.jreast.co.jp/akita/press/pdf/20181119.pdf)

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「やまびこ」グリーン車でゆったり帰省

 混雑する年末年始に、小さな子供を連れて帰省するのは疲れるものです。子供ですから周りに迷惑をかけることも多く、精神的にも疲れます。

 JR東海の東海道新幹線ではそういう家族向けに「ファミリー車両」というものを行い、すでに定着していますが、JR東日本の東北新幹線においても行うこととなりました。育児に詳しいコンビ株式会社及び株式会社ベネッセコーポレーションと連携して、年末年始のグリーン車を貸し切り、子供連れ専用車両とします。子供連れ専用車両なので、周りも子供連ればかり。ほかの客を気にせずに安心して新幹線での帰省をすることができます。おむつ交換台のあるトイレや多目的室が同じ車両にあるのも評価ポイントです。

 子供連れ専用車両が走るのは、下りが12月26日から28日の3日間、上りが2019年1月4日から6日の3日間です。下りが「やまびこ45号」(東京9:40発、盛岡12:54着)、上りが「やまびこ50号」(盛岡14:07発、東京17:24着)です。東京、上野、大宮、仙台、盛岡の5駅のみ利用可能です(東京-大宮間、仙台-盛岡間のみの利用はできません)。旅行代金は東京-盛岡間が片道大人15400円、子供9600円。東京-仙台間が片道大人13400円、子供8600円です。乳幼児連れの人のみが利用可能で、小学生以上の人1人につきグリーン車を2席用意します。乳幼児の席としても、荷物席としても構いません。旅行代金には片道の乗車券、特急券、グリーン券のほか、キオスク等で使うことのできる500円分の金券がついています。コンビ株式会社からはプーさんの食器セットが1月中旬か下旬にプレゼントされます。

 発売開始は11月15日から、JR東日本の主要駅にある「びゅうプラザ」等で受け付けています。インターネットで申し込むこともできます。
(参考:JR東日本ホームぺージ http://www.jreast.co.jp/press/2018/20181109.pdf)

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「阿波エクスプレス神戸号」、神戸空港-新神戸駅間のみの利用も可能に

 神戸と徳島とを結ぶ、西日本ジェイアールバス、ジェイアール四国バス、本四海峡バスの「阿波エクスプレス神戸号」。神戸市内は、神戸空港、新神戸駅、三宮バスターミナル、高速舞子に停まります。

 「阿波エクスプレス神戸号」は高速バスですから、普通なら神戸市内のみの利用はできません。徳島まで行く人のみ乗ることができます。ところが、11月1日からは、神戸空港-新神戸駅間のみの利用もできるようになりました。新幹線が停まる新神戸駅から神戸空港へのアクセスとしても使えるようになるのです。神戸空港-新神戸駅間のバスが低迷しているというもありますが、もともと神戸空港に行くバスを活用しているのですから、新しく路線を開設するのに比べてかかるコストは小さいです。利用する人がいれば、その分収入が増えるのです。

 「阿波エクスプレス神戸号」で神戸空港まで乗り入れるのは1日13往復。所要時間は21~23分で、運賃は330円です。
(参考:本四海峡バスホームぺージ http://www.honshi-bus.co.jp/)

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「四国くるりきっぷ」でJR四国乗り放題

 JR西日本はJR四国全路線等が乗り放題で、京阪神及び岡山から四国までの新幹線、特急往復自由席もついた、「四国くるりきっぷ」を期間限定で発売します。

 発売期間は11月1日から2019年3月28日まで。「e5489」限定で、利用日の1か月前10時から3日前まで発売します。利用期間は12月1日から2019年4月2日までの連続する3日間、2019年3月31日利用開始分までです。四国自由周遊区間(JR四国全線、土佐くろしお鉄道窪川-若井間、ジェイアール四国バスの路線バス全線)が3日間乗り放題で(特急自由席も乗り放題です)、出発地から四国自由周遊区間までの新幹線及び特急の往復自由席がついています(京都-新大阪間は新幹線には乗車できません)。1人でも利用できます(子供のみの利用はできません)。

 出発地は4つ、京都市内、大阪市内、神戸市内、岡山です。それぞれ値段は、17500円、17000円、16500円、12000円です。大阪市内-松山間を新幹線と特急の自由席で往復すれば20820円、大阪市内-高知間だと19520円です。これが17000円で四国乗り放題とは、結構お得です。四国自由周遊区間以外での途中下車は、岡山のみ認められます。
(参考:JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/10/page_13303.html)

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高岡-高山間にバス、名古屋-高山間は増便

 高山に向かうバスについての話題を2つ。ますは新規路線のほうから。

 加越能バスは10月6日から、高岡駅前-高山濃飛バスセンター間に高速バスを走らせます。土日のみ1日1往復走らせます(高岡駅前7:20発、高山濃飛バスセンター11:10発。所要時間2時間25分)。途中の停留所は瑞龍寺口、新高岡駅、能作前、合掌の里(菅沼)で、合掌の里(菅沼)のみ乗降ともにできます(新高岡駅などほかの3か所は、高山行きが乗車のみ、高岡行きが降車のみ)。東海北陸道に近い新幹線駅である新高岡駅から高山に向かう便利な路線ですが、高岡発が早すぎて、新幹線から乗り換える便がないのが残念なところです。なお、途中、飛騨白川パーキングエリアで休憩があります。運賃は高岡-合掌の里(菅沼)間が1200円、合掌の里(菅沼)-高山濃飛バスセンター間が2500円、高岡-高山濃飛バスセンター間が3200円です。予約は加越能高速バスセンター、濃飛バス(高速バス予約センター)等での窓口や電話予約のほか、インターネットでもできます。

 次は増便の話。濃飛バスは名鉄バス、ジェイアール東海バスと共同運行している名古屋-高山線について、12月1日から2019年3月31日までの間、3往復を臨時増便し、1日15往復とします。臨時増便するのは高山行きが午前2便、午後1便、名古屋行きが午前1便、午後2便となっています。名古屋から高山への観光に便利な時間帯が増便され、多い時間帯には1時間に2本走ることになります。
(参考:加越能バスホームぺージ http://www.kaetsunou.co.jp/6048/、濃飛乗合自動車ホームぺージ https://www.nouhibus.co.jp/wp_rnw/wp-content/uploads/2018/10/0c60798ae779f987f56ac34d335ee911.pdf)

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吉野山ロープウェイ、2019年春に再開か?

 2017年4月の事故以来、運休を続けている吉野山ロープウェイ。修理をしようとしましたが、施設自体が老朽化していて、しかもその途中の2018年5月に前社長が路線バスを無免許の運転士に運転させていた疑いで逮捕され、辞任する騒ぎになっていました。

 ロープウェイの復旧どころか、今後の会社の存続すら危ういような状況でしたが、ようやく前に進む見通しが立ったことが判明しました。8月中旬に滋賀県にある索道メーカーと修理契約を結んでいて、2019年2月までに工事を終わらせます。その後、国の検査を受け、2019年春の再開を目指しています。

(追記1)

 吉野山ロープウェイは2019年3月23日に運行を再開しました。なお、同日から値上げがあり、片道450円となります。

(追記2)
 2019年5月7日からは、ロープウェイの運行は休日、月曜日、金曜日のみとなります。平日の火曜日から木曜日までは、代行バスによる運行となります。
(参考:「鉄道ファン」2018年12月号 交友社、吉野大峯ケーブル自動車ホームページ www.yokb315.co.jp/blog_detail.php?id=12012、www.yokb315.co.jp/blog_detail.php?id=12163)

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日田バス等、日田-湯布院間に期間限定でバス

 風情ある街並みが特徴の日田と、日本有数の温泉地である湯布院。国内の観光客にも、海外の観光客にも人気の街です。日田バスと亀の井バスは、12月1日から2019年3月31日までの期間限定で、この2つの街を結ぶ高速バス、日田-湯布院線を走らせます。地方の町同士を結ぶ珍しい存在のバスです。

 バスは日田バスセンタ-と由布院駅前バスセンターの間をノンストップで走ります。湯布院行きが3本、日田行きが2本の1日2.5往復です。所要時間は60分、大人の片道運賃は1850円です。予約もでき、「SUNQパス」も南部九州3日間を除いて使うことができます。

 なお、運行初日の12月1日には日田バスセンターにおいて、始発の到着便の出迎えを行います。バスの利用者先着500人に対しては、日田天領水(日田バスセンターにて配布)と湯布院温泉水(由布院駅前バスセンターにて配布)のプレゼントがあります。
(参考:日田バスホームぺージ https://hitabus.com/pickups/1071)

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京王、年末三連休に高尾山口行き臨時座席指定列車

 クロスシートに変えることのできる5000系は、「京王ライナー」等で使われています。この5000系を使った臨時座席指定列車が高尾山口に向けて走ります。高尾山口からの列車は11月に走りましたが、高尾山口への列車は初めてです。

 高尾山口への臨時座席指定列車、「冬の高尾山ハイキング号」は12月22日から24日に走ります(天候等の理由で、ダイヤモンド富士を見ることができない場合でも運行します)。例年、冬至のころには高尾山の山頂からダイヤモンド富士を見ることができます。その時期に合わせて走るのです。10:28に新宿を出て、11:26に高尾山口に到着します。途中の駅に停まることはありますが、乗降はできないので、実質的にノンストップです。

 この「冬の高尾山ハイキング号」、旅行商品として走ります。乗車券、座席指定料金、温泉(京王高尾山温泉極楽湯)の入浴券(フェイスタオル付)、オリジナル手ぬぐい等の記念品がついて大人3000円、子供(4歳以上、3歳以下でも座席を使用する場合は有料です)2000円です。定員は各日400人、11月22日18時から12月9日24時までインターネットで受付を行います(はがきや電話での受付は行いません)。応募者多数の場合は抽選となり、12月中旬に当選者に対してメールを送ります。当日は新宿の京王西口改札前広場にて9時から受付を始めます。

(追記)
 高尾山口からの帰りは、11月と同じように、400円払えば乗ることができる、座席指定列車として走ります。3日間とも高尾山口17:53発で、高尾山口で17時から座席指定券を発売します。行きの「冬の高尾山ハイキング号」に乗った人は16時半から購入することのできる購入整理券がもらえます。
(参考:京王ホームぺージ https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2018/nr181122_wintertakao.pdf、https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2018/nr181214_takaosanhiking.pdf)

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東急、ハイグレード通勤バス等の実証実験を行う

 東急は東京都市大学、株式会社未来シェアの協力を得て、郊外住宅地を取り巻く社会の変化に対応し、いろいろな交通手段を用意する取り組み、「郊外型MaaS実証実験」を田園都市線たまプラーザ駅北側地区(横浜市青葉区美しが丘1~3丁目)を中心に行います。国内では初めてのことで、田園都市線たまプラーザ駅北側地区が選ばれたのは、田園都市線沿線で初期に開発された地区のひとつで、開発から約60年が経過し、住民の高齢化や建物の老朽化などが問題となっているからです。

 用意する交通手段は4つ。ひとつはハイグレード通勤バス、たまプラーザ駅から渋谷駅に向けて、Wi-Fiやトイレを備えた24人乗りバスを走らせます。二つ目はオンデマンドバス、スマートフォンから簡単に予約が可能なものとなっています。三つ目のパーソナルモビリティはより手軽な地域内移動に適したもので、坂道や狭い路地でも快適に走行できるものです。1人乗りの小さな車で、自分で運転します。四つ目のカーシェアリングはマンション内で行うものです。ハイグレード通勤バス以外は、たまプラーザ駅北側地区を中心とした短距離の交通機関です。

 4つの実証実験は2019年の1月下旬から3月下旬までの約2か月間行う予定です。地域住民などから約200人の実験参加者を公募し、それぞれの交通手段に対する評価や行動範囲の変化などを調査し、今後の事業展開の参考にします。
(参考:東急ホームぺージ http://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20181031-1.pdf)

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ケーブルカー新造期間中は橋本からバス

 以前にも書いたとおり、高野山ケーブルカーは11月26日から新造工事を行います。つまり、今のケーブルカーが走るのは、三連休の25日までです。

 それでは、ケーブルカーが新しくなるまでの間、高野山への輸送はどうなるのでしょうか? 運休するのはケーブルカーだけで、高野線は極楽橋駅まで運行を続けます。ただし、「こうや」は橋本-極楽橋間を運休し、「りんかん」として走ります。「天空」も運休します。

 高野山に行く人については、代行バスを走らせます。代行バスは橋本-大門南駐車場間をノンストップで走ります。大門南駐車場がケーブルカーの高野山駅の代わりとなり(高野山駅にバスが行かないのは、一部道路について降雪、凍結時に大型バスの通行ができないためです)、高野山内への路線バス(有料)はその大門南駐車場から出ます。代行バスの所要時間は約70分(道路状況によって変わることがあります)、途中京奈和道を経由します。橋本インターチェンジから紀北かつらぎインターチェンジまで使い、和歌山線で言うと笠田のあたりまで行きます。かなり西にシフトするのです。なお、ICカードを利用する場合、橋本駅で運賃の精算を行います。

 代行バスの始発は上下とも6:30で、日中の場合、平日は1時間に2本、休日は3本走ります。本数はそれなりにあります。気を付けないといけないのは最終の時刻、上下とも19時ごろが最終バスの発車時刻となります。かなり早いので、注意が必要です。
(参考:南海ホームぺージ http://www.nankai.co.jp/traffic/info/koya_cable.html、http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/181029_2.pdf)

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長崎新幹線を狭軌でつくり直すことはできないらしい

 長崎新幹線は武雄温泉-長崎間の建設のみが進んでいて、この区間は2022年度に開業します。

 ただ、この区間はフル規格でできます。九州一の大都会福岡(博多)までできあがるわけではありませんから、博多に行くには武雄温泉で乗り換える必要があります。今までなら所要時間2時間ぐらいの「かもめ」で直通することができますが、その真ん中ぐらいで乗り換えを迫られるのは、面倒です。高速バスでも同じような時間がかかりますので、長崎新幹線部分開業をきっかけにバスに流出する危険性は十分にあります。

 しかも、長崎新幹線の最終的な姿は決まっていません。フル規格にすれば効果は大きいことはわかりきっていますが、佐賀県の負担が大きいので、先に進んでいません。ミニ新幹線なら佐賀県の負担は抑えられますが、新鳥栖-武雄温泉間で三線化する工事が必要で、普通列車もそれなりに走る佐賀付近では将来的な運行に影響が出る危険性もあります。

 このように将来の姿が決まっていない以上、途中での乗り換えが必要な「リレー方式」に固定化されることも十分に考えられます。所要時間の短縮が小さい割には乗り換えが必要な、不便な方式です。将来のフル規格化のステップなら仕方ないかもしれませんが、そのような見込みがないのでは避けたいものです。その避けたいものに長期化されてしまうのです。

 逆に長崎新幹線を狭軌でつくってしまうという方法もあります。こうすれば、武雄温泉-長崎間が完成しても、博多との直通は維持されます。建設費は高いですが所要時間の短縮度合いは小さく、効果は薄いでしょうが、佐賀県の協力が得られない以上、仕方ありません。ベストではありませんが、「リレー方式」のような最悪の方法ではありません。ところが、その狭軌案も、今から変更することは難しいようです。すでにフル規格を前提にレールを敷きはじめているのです。今となっては、後戻りすることができなくなってしまっているのです。
(参考:「鉄道ジャーナル」2019年1月号 鉄道ジャーナル社)

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「ななつ星in九州」、全面改装か?

 この10月で運行開始から5年が経過したJR九州の豪華寝台列車、「ななつ星in九州」。これまで443本を運行し、延べ11888人が乗車しました。

 その「ななつ星in九州」ですが、時期は未定ですが、集客力の維持のために、全面的に改装するという話があります。どのように改装するかは全くわかりませんが、具体的になれば何らかの発表がなされることでしょう。
(参考:産経ニュース https://www.sankei.com/region/news/181016/rgn1810160006-n1.html)

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JR西日本の終夜運転、大幅縮小

 貨物列車等を除いて、日ごろは深夜に列車が走ることはないのですが、大みそかから元日の早朝にかけては、終夜運転を行うところがあります。JR西日本のアーバンネットワークもそれで、例年、終夜運転を行ってきました。2018年の大みそかから2019年の元日早朝にかけても終夜運転を行いますが、その路線は縮小されます。

 終夜運転を取りやめるのは、JR神戸線西明石-姫路間、奈良線城陽-奈良間、学研都市線京田辺-四条畷間、和歌山線王寺-高田間。かなり寂しくなっています。阪和線鳳-日根野間に日根野行き1本だけ運転していた臨時列車も運転されません。
(参考:JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/11/page_13417.html)

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宇都宮LRT、すべての扉にICカードリーダー

 宇都宮で新しくつくられるLRT、その車両とはどういうものでしょうか? 宇都宮市は13日、車両の概要案を発表しました。

 予備を含めた17編成(ピーク時に使うのは15編成)が用意されるLRTは3両編成で、全長は約30メートル(当初の予定より2メートル長くしました)、幅は約2.65メートル。定員は160人(うち座席は50)の予定です。シンボルカラーの黄色を座席や吊革に配し、宇都宮の伝統工芸の宮染めをイメージしたカーテンを備えます。車いすやベビーカー、大型荷物などを持ち込むことができるスペースを用意します。自転車を固定する設備を設置することも考えています。車両の電圧は路面電車によくみられる600Vではなく、750Vです。電気の安定供給や変電所の数を減らすことができるというメリットがあるからです。

 ワンマン運転を行いますが、混雑時に短時間で乗り降りができるように、すべての扉にICカードリーダーを設けます。乗客の9割以上がICカードを使うと想定されているため、ほとんどの客は運転席以外でも乗り降りできます。ICカードがない人の運賃支払い方法についてはこれから決めます。

 宇都宮市は早ければ11月下旬に、国に対して車両設計の認可の申請を行います。

(追記)
 宇都宮LRTの車両は、HU300形と言います。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20181114/k00/00m/040/077000c、東京新聞ホームぺージ http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/list/201811/CK2018111502000157.html、「鉄道ジャーナル」2021年8月号 鉄道ジャーナル社

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九大がいなくなっても地下鉄の駅前は箱崎九大前

 九大は9月に福岡市西区の伊都キャンパスへの移転統合が完了し、これまであった東区の箱崎キャンパスは一部を残して解体されることになりました(跡地の活用方法については、福岡市と九大が検討しています)。さて、箱崎キャンパスの最寄り駅は福岡市交通局の箱崎九大前。1986年に地下鉄箱崎線の延伸に伴って開業した駅なのですが(2017年度の1日平均の利用客は約3600人)、大学がなくなってしまったら駅名はどうなるのでしょうか?

 結論から言えば、地下鉄を運営する福岡市は、当面の間、箱崎九大前という駅名を残す方針です。駅名の変更を求める要望がなかったこともあり、当面はこの箱崎九大前のままとします。今後、跡地に新しい施設ができたときなどに利用者や住民の意見を踏まえて駅名の変更を検討したいと福岡市交通局は考えています。

 このように、大学が移転して消えたのに駅名に大学が残っている例はほかにもあります。有名なのが、東急の学芸大学と都立大学。駅名の元となった東京学芸大学は1964年に、東京都立大学は1991年に別のところに移転していますが、駅の名前はそのままです。もちろん、これだと受験生が間違えてやってくる危険性がありますが、1999年には地元住民に駅名の変更についてのアンケートを行ったところ、駅名の変更を求める人は全体の2/3を超えず、駅名は元のままとなっています。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20181029/k00/00e/040/266000c)

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地下鉄の駅で高濃度のPM2.5

 吸い込むと健康への悪影響があるとされるPM2.5。1000分の2.5ミリ以下の極めて小さな粒子が大気中を浮遊しています。このPM2.5を吸い込むと、アレルギー、気管支喘息、肺がん、不整脈などのリスクが高まると言われています。経済発展著しい中国で大量に発生し、日本に飛来することでも知られています。このPM2.5、意外なところで高いことがわかりました。それは地下鉄の駅構内、慶応大学などのチームが調査を行って判明しました。

 調査は7月17日、横浜市営地下鉄の駅で行われました。始発前の5時から20時まで計測を行ったところ、ピーク時(9時台)の1立方メートル当たりの平均濃度が120マイクログラム、地上の同じ時間帯の5倍に達することがわかりました。列車が運行を始めるとPM2.5の値は上昇し、ラッシュ時後の9時台がピークになります。その後ゆっくりと減りますが、夕方のラッシュになると増えます。列車が走っている6時から20時までの平均濃度は約80マイクログラム。環境省が定めた屋外の大気中の1日平均の基準である35マイクログラムの約2.3倍です。

 PM2.5の成分には様々なものがあります。金属、化学物質、有機物などいろいろなものがありますが、ここ地下鉄の場合は鉄が明らかに多いです。鉄は地上の濃度の約200倍でした。なぜでしょうか? 列車が駅に近づいてブレーキをかけるとき、車輪とレールがこすれます。このとき、車輪やレールが削れ、鉄を含んだPM2.5になるのです。パンタグラフと架線の接触では、銅が削れ、銅が2番目に多い原因になっています。

 このように地下鉄のPM2.5の濃度が高いことが明らかになりましたが、短時間しか滞在しない利用者なら特に問題はないようです。ただし、駅員などずっといる人や、呼吸器や循環器に疾患のある人、アレルギーの人、高齢者や子供は注意する必要があります。PM2.5に対応したマスクをすればよいようです。海外では既にPM2.5対策を始めたところもありますが、日本ではまだ認識がなされていないため、地下鉄でのPM2.5対策はまだ行われていません。
(参考:NHKホームぺージ https://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2018_1026.html)

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沿線自治体、日高線日高門別以遠の廃止を容認

 高波の影響などで2015年から運休したままとなっている日高線鵡川-様似間。沿線の自治体(むかわ町、様似町など8町)はその区間の復旧を求めていましたが、沿線の護岸工事などで多額の費用がかかり、しかもそこ工事は長期間にわたるものです。そこで沿線の町長たちは17日の臨時町長会議で重大な決断を行いました。

 その決断とは、利用者の比較的多くて、しかも高波による被害がない鵡川-日高門別間を除いて、日高門別-様似間の鉄路での復旧をあきらめ、バス転換を容認するというものです。これにより被災した護岸はJR北海道が復旧させる必要がなく、北海道が復旧させれば良いので、工事がしやすくなります。鵡川-日高門別間を鉄路で維持する場合にかかる沿線自治体の負担については、今後協議します。JR北海道に対する国の支援の内容を見て、早ければ次回12月25日の会合で正式に決まります。

 地元としては苦しい決断だったでしょうが、状況を冷静に考えると、廃止はやむを得ないところでしょう。地元にとって便利な代替バスを構築するほうが有益です。また、残る鵡川-日高門別間についても、どうしても鉄路で残さないといけないほど需要が多いわけではありません。輸送密度が200人を超えていますが、バスで十分ですし、もし鉄路が必要なら日高門別のある日高町が中心となって負担する必要が出てきます。

(追記)
 復旧区間(鵡川-日高門別間)から外れたところにある新ひだか町は、財政負担を行わないことを明言しました。お金を出しても町にメリットがないからでしょう。
(参考:日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37904210X11C18A1000000/、北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/249366、https://www.hokkaido-np.co.jp/article/253173、毎日jp http://mainichi.jp/articles/20181118/k00/00e/040/177000c)

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永平寺で自動走行実証実験を体験する

 昨日(16日)のことですが、福井の永平寺で行われている、自動走行実証実験を体験してきました。


 JR名古屋駅から北陸道高速バスの福井行きに乗る。名鉄バスの車両が発車(7:15)の7分ほど前に着き、客が乗り込む。隣には乗って来ないので(2人並んで座っている席はほとんどない)、隣に荷物を置く。バスは名神、北陸道を経由して福井に向かう。賤ヶ岳サービスエリアで休憩したのち、福井県内のインターチェンジで停まって客を降ろすが、降りたのは武生での1人だけ。順調に走ったため、終点の福井駅東口には定刻(9:50)より5分ほど早く到着した。

 永平寺に向かう京福バスの「永平寺ライナー」も福井駅東口から出る。10:00とちょうどよい時間だ。観光バスタイプの車両に乗るのだが、席はほとんど埋まっている。永平寺に行くにはいい時間の直行バスなので混んでいるのだ。バスはほんの少しだけ高速道路(中部縦貫道、無料)を通り、定刻の10:28に永平寺に到着。途中、いくつかの停留所で乗り降りできるが、乗降は全くなかった。せっかくここまで来たので、永平寺に行く。永平寺にはいくつかの建物があるが、全て廊下でつながっていて、靴を脱いで歩く。冬の厳しい気候を考えてのことだろうか? 法堂<はっとう>では何かはわからないが、法要が行われていた。再び永平寺のバス停に戻るが、次に乗るのはバスではない。自動走行の車に乗るのだ。最近、自動走行の開発が進み、ところどころで実証実験が行われている。永平寺でも京福の廃線跡を利用した実証実験が行われていて、11月30日まで実際に人を乗せて実証実験を行っている。たまたま16日に休みが取れたので、実証実験の実施者である永平寺町(の関係会社)に電話し、実証実験に乗車することにしたのだ。自動走行の車に乗るのはこれが初めてだ。本来、平日は地元町民のみ乗車することができるが(休日はそのような制限なく、たまたま永平寺を訪れた観光客でも乗車できる)、事前に電話すれば町民でなくてもよいようだ。ちなみに運賃は無料である。実証実験の車両は12:10発だが、10分前に乗り場に着くように言われていたので、ちょうど10分前に乗り場に行く。実証実験の乗り場は、バス停から階段を上がったところ、かつての駅の跡だ。

 すでに実証実験の車両は停まっていた。電話で言われた通り、ゴルフ場のカートみたいなもの(ただし、白だがナンバープレートを取得している)。防寒のため、横にビニールの風よけをつけている。電話したときのアドバイス通り、暖かい格好をしてきたので、乗車したときは寒くはなかった。乗り場で誓約書みたいなものを書いてから自動走行の車両に乗る。乗った車両は運転士を含めて4人乗りで、ほかに車椅子も1台乗せることができる(車両によって定員は異なるようだ)。客として乗ったのは地元の高齢の女性2人と、私。助手席に座る。

 発車時間になり、自動走行の車両は出発した。廃線跡の道路には電磁誘導線が埋め込まれていて、車両はそれに従って走る。レールの上を走る列車みたいなもので、電磁誘導線の上に障害物があると動けないのだ。運転士はトランシーバーみたいなもので管制と何度も連絡を取っている。車両にはカメラが取り付けられていて、人や障害物があると自動で停まるのだが、トラブルが発生したときのために乗せているのだ。自動走行の車両は途中の停留所ですれ違いも行い、定刻の12:53に終点の東古市(永平寺口)に到着した。アンケートを求められたので書く。

 このように初めて自動走行の車両に乗ったのだが、今の時点では実用化までの課題は多い。まずスピードが遅いこと。最高速度が時速12キロなので、並行して走る路線バスと比べて遅すぎるのだ。バスの3倍の時間がかかるのだ。また、自動走行とは言え、運転士を乗せないといけないので、自動走行によって運転士がいらなくなる訳ではない。意味がないのだ。運転士は緊急時の保安要員として必要だし、廃線跡が国道を横切るところは電磁誘導線がないため、手動で運転しないといけない。ほかの車と同じなのだ。キャパの小ささも問題だ。今回の実証実験のように、永平寺口と永平寺を結ぶ路線で導入するなら、大型のバスがいる。乗用車レベルの車では話にならないのだ。まずは実証実験を重ね本格実施に当たっての問題を抽出し(ここには適切な法整備も含まれる)、需要の小さい支線レベルから始めないといけないだろう。1人の管制で何台ものバスを動かすという自動走行は、すぐに使える技術ではなさそうだ。

 永平寺口からはえちぜん鉄道に乗る。次は13:20の勝山行き。元愛知環状鉄道の1両編成がやって来た。セミクロスシートの車両なので、後ろのほうのボックスシートに座る。運転士のほかにアテンダントが乗っていて、無人駅から乗ってきた客に切符を売っているが、肝心の客は少なく5人ほど。えちぜん鉄道は日中でも30分間隔で走る利便性の高さも良いところだが。終点の勝山ですぐ折り返すこともできたが(勝山に着いた1分後に折り返しが発車する)、次の14:20発にする。永平寺口から乗ったのと同じ車両で、アテンダントも同じ人だった。勝山から乗ったのもガラガラだったが、永平寺口か松岡あたりからだんだん乗ってくる。福井口の手前から高架になる。一時は北陸新幹線になる予定のところを間借りしていたが、高架化が完了し、新幹線の予定地は元の姿に戻っていた。

 JRの福井でお土産を買い、「ICOCA」にチャージしてから、帰りのバス(福井駅東口16:00発)に乗る。帰りはジェイアール東海バスの担当。帰りも隣の席が空いていたが、行きよりは客が若干多そう。鯖江や武生から乗った人を含めて20人ぐらいといったところか? バスは順調に走っていたが、一宮のあたりで事故があったようで、途中からノロノロ運転。日が暮れて真っ暗なので、どんな様子かわからない。結局渋滞を抜けるのに1時間以上かかり、JR名古屋駅に1時間以上遅れて着いた。
(参考:福井新聞ホームぺージ https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/727932)

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宗谷線の列車に佐川の宅配便を載せる

 全国的なドライバー不足に対応するため、宅配便の荷物を列車やバスで運ぶ動きがありますが、JR北海道でも行われることになりました。佐川急便と組んで行うのです。

 今回宅配便の荷物を運ぶのは、宗谷線幌延-稚内間。幌延町で1日に配達する荷物を宗谷線の普通列車に積み込んで、稚内から幌延まで運びます。幌延で幌延町担当のドライバーが荷物を受け取り、配達を行うのです。幌延町内の配達は幌延町にある天塩ハイヤーのタクシーが行います。佐川急便稚内営業所からの輸送は専用ボックスにて行います。

 この宗谷線の列車に佐川の宅配便を載せる取り組みは実証実験として行われ、11月から始めます。早ければ2018年度中に本格的に行うようです。また、JR北海道の列車を使わず、佐川急便のトラックで幌延町まで運び、そこからタクシーで配達する取り組みも2018年中に始めます。

(追記)
 2019年4月18日からは、復路でも列車を使います。空になった専用ボックスを列車を使って運びます。
(参考:JR北海道ホームぺージ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20181029_KO_SAGAWA%20JRHOKKAIDO%20Konasai.pdf、www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190411_KO_sagawa%20JR%20kakyakukonsai.pdf、
北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/242909/)

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JRおおさか東線、直通快速以外は線内折り返し運転のみ

 おおさか東線新大阪-放出間は2019年3月開業(予定)し、全線開通となります。11月13日JR西日本は、そのおおさか東線について、運行体系等の発表を行いました。

 列車は2種類。新大阪と奈良の間を久宝寺経由で結ぶ直通快速と、新大阪と久宝寺の間を各駅に停まる普通の2種類です。直通快速は、放出のほか、高井田中央(Osaka Metro中央線と接続)、JR河内永和(近鉄奈良線)に停まります。おおさか東線の列車は学研都市線等には乗り入れず、尼崎-奈良間の直通快速は運転を取りやめます。学研都市線に全く乗り入れず、直通快速以外は線内のみの運転に留まるのは意外です。車両は直通快速が207系、321系(7両編成)、普通が201系(6両編成)です。

 直通快速は1日4往復走ります。平日は朝に奈良発新大阪行きが4本(新大阪到着が7:00ごろから8:30ごろ)、夕方に新大阪発奈良行きが4本(新大阪発が17:30ごろから20:30ごろ)走ります。休日は朝に新大阪-奈良間が2往復(奈良発が8、9時台、新大阪発が10、11時台)、夕方にも新大阪-奈良間が2往復(新大阪発が17、18時台、奈良発が16、17時台)走ります。新大阪-奈良間の所要時間は約60分です。普通は早朝、深夜を除いて上下とも1時間に4本走ります。新大阪-久宝寺間の所要時間は約35分、新大阪-放出間は約20分です。運賃は初乗りが120円であることを考えると、電車特定区間に入ると考えられます。また、「ICOCA」による利用促進キャンペーンも考えられています。
(参考:JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/11/page_13393.html、マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20181114-osakahigashisen/)

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清里、野辺山の「みどりの窓口」廃止

 小海線の清里は昭和50年代から平成の初めまでの人気観光地にある駅、野辺山はJRで一番高いところにある駅として知られています。この両駅にはこれまで「みどりの窓口」がありました。ところが、10月31日で両駅の「みどりの窓口」が廃止されたのです。

 「みどりの窓口」が廃止になった理由は、利用者が減ったからです。清里の1日平均の乗車人員は、2000年度の373人から2017年度の192人とほぼ半減しています。野辺山も2003年度の254人から2017年度の166人と大きく減っています。このようなことから、清里のある北杜市側も「みどりの窓口」の閉鎖に強く反対することもなく、淡々としています。マイカー客が主体なので気にしていないようですが、そのあっさりした様子が、鉄道の地位の低さを象徴しています。

 11月1日からは、両駅に指定席券売機を設置しています。これまで駅長を含めて各2人体制で駅事務を行ってきましたが、案内担当の駅員を1人ずつ配置すれば足ることになります。駅の営業時間は8:40~17:10です。12月1日からはグループ会社に委託し、駅員はOBで賄います。
(参考:産経ニュース https://www.sankei.com/life/news/181030/lif1810300029-n1.html)

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50枚限定だが松山-宇和島間特急1日1000円乗り放題

 平成30年7月豪雨で大きな被害を受けた南予地域への誘客を図るため(観光客も前年同月に比べて減っています)、愛媛県やJR四国は乗り放題の割引切符を発売しています。

 「がんばってます!南予 南予観光きっぷ」と名付けられたこの切符は、予讃線松山-宇和島間の特急、普通列車の自由席が1000円(子供も同額です)で1日乗り放題になるもの。松山-宇和島間の特急自由席往復が5980円なので、ちょっと乗るだけで元が取れてしまいます(こんなに安くできたのは、愛媛県やJR四国が負担をしているからです。切符1枚につき、愛媛県は3000円、JR四国は1980円負担しています)。おいしすぎる割引切符です。11月17日から12月16日までの休日に利用することができます。

 しかし、世の中そんなに甘くはありません。発売枚数が少ないのです。JR四国や日本旅行で松山市内の宿泊のプランを申し込むか、道後温泉旅館協同組合に所属する旅館に泊まれば事前に購入することができますが(各日先着5人限り)、そうでなければ利用当日に松山駅に行かないといけません(7:00から12:30の間でのみ発売します)。しかも、発売するのは各日50枚だけ。あまりにも少ないのです。
(参考:愛媛新聞ホームぺージ https://www.ehime-np.co.jp/article/news201811090024、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/82005)

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内灘駅建て替え構想

 北陸鉄道浅野川線の終着駅は、内灘駅。金沢市を外れ、内灘町というところにあります。

 その内灘町ですが、10月28日までに内灘駅やその周辺の利便性向上、賑わい創出を求めて検討していた内灘駅周辺整備事業基本構想をまとめました。

 大きく変わるのが駅の構造。現在、内灘駅は1面1線のみで、列車は駅到着後に乗客を入れ替えて発車します。駅のキャパが小さいため、朝のラッシュ時には約100メートルの行列ができます。それが、駅舎を建て替え、1面2線(島式)にするため、あらかじめ列車を停車させ、列車に乗る人を車内で待たせることができます。

 新しい駅舎は、延べ床面積約700平方メートル。1階に待合所のほか、観光案内所や売店を設けます。2階にはカフェをつくります。駅前には朝市などを開くことができるイベントスペースやパークアンドライドの駐車場を整備します。公共交通と一般車の駐停車スペースを分離するのです。

 今後、北陸鉄道などと調整を行ったうえ、2026年度の完成を目指しています。
(参考:北國新聞ホームぺージ https://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20181029105.htm)

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津波に対応して線路を付け替えることはしないのか

 地震の場所や規模によっては、地震発生後すぐに津波が発生することがあります。すぐに高台に逃げないといけません。そこで、たびたび乗車している列車から津波のために避難する訓練が行われています。10月30日には新宮市で、海外の高校生たちを中心に避難訓練が行われました。串本古座高校の生徒50人のほか、ヨーロッパや太平洋の島々の高校生120人も参加しました。

 将来来る可能性が高い災害に備えて訓練をすること自体は悪いことではありません。しかし、これは根本的な解決策ではありません。いくら訓練をしても津波から逃げ切ることができるのは、若い、体力のある人ぐらいでしょう。根本的な解決策、それは津波を避けるように線路を付け替えることです。道路の世界では、地方に赤字垂れ流し覚悟で高速道路をつくっています。それと同じような話です。高台に新しい線路をつくるのです。急カーブなども避けて、この時代に見合った、新しい線路をつくるのです。トンネルが多くなり、景色が見えづらくなるであろうことが欠点ですが。

 しかし、道路とは違い、貧乏な鉄道ではそのような抜本的な改良策は期待できないでしょう。将来のないローカル線なら、津波が来たらそれで廃線になっても仕方ないでしょうが(三陸のBRTのような、需要に見合った方法に転換することもあります)、主要幹線でも新幹線が来ない限り、税金を使ってそのような改良をすることは期待できないのです。ただただ、津波が来ないことを祈りながら鉄道を運営するだけなのです。
(参考:朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASLBZ321KLBZPXLB001.html)

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9号線に超低床車両

 明日11月12日、広電はダイヤ改正を行います。

 今回、ダイヤ改正の中心となるのは、9号線(このほか、5号線も多少の修正を行います。そのほかの系統ではダイヤの変更はありません)。八丁堀と白島を結ぶ支線です。

 さて、今回のメインである9号線では、2編成が折り返し運転をしていますが、このうちの1編成を超低床車両(1000形)に置き換えます。こういう支線でも超低床車両が頻繁に走ることになるのです。江波-白島間の直通運転は実態を反映して減りますが、白島発江波行きの直通が8:56発から7:56発に繰り上げられ、ラッシュ時間帯に使えるようになります。

 なお、朝のラッシュ時には、利用実態を反映してか、本数が減らされます。
(参考:広島電鉄ホームぺージ http://www.hiroden.co.jp/topics/2018/1029-1112traindia.html)

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岡山の街中から瀬戸内海の島への船が出る

 1960年代半ばまで、岡山の中心部を流れる旭川には多くの貨客船が出入りしていました。中心部に近い京橋に発着していたのです。ところが、そのような川を遡る船は来なくなりました。

 ところが、そのような船を復活させる動きがあります。10月26日、岡山市内の官民でつくる表町商店街活性化プロジェクト推進協議会は、岡山の京橋と瀬戸内海の島とを結ぶ定期船の運航を目指して、新会社をつくることを発表しました。新会社の名前は岡山京橋クルーズといい、岡山市表町商店街連盟、天満屋など協議会の構成団体が2000万円を出資し、11月中に設立します。社長には呉服店の福岡屋社長であり、協同組合岡山市栄町商店街の黒田代表理事が就きます。

 さて、京橋と瀬戸内海の島とを結ぶ船とはどういうものでしょうか? 中国運輸局などの許可をまだ得ていないため、航路も使用する船舶もまだ決まっていませんが、最大で定員70人程度の旅客船を購入し、複数の島に寄るようです。2019年春の就航を目指していて、2019年4月に開幕する瀬戸内国際芸術祭の会場とを結ぶことも考えています。

(追記)
 岡山京橋クルーズの船は、岡山の京橋から犬島(瀬戸内海に浮かぶ島、岡山市)を経て、牛窓に行きます。瀬戸内国際芸術祭開幕に合わせて2019年4月の就航を目指します。2019年7月以降は香川県の豊島などにも行くことを考えているようです。
(参考:山陽新聞digital http://www.sanyonews.jp/article/812781、http://www.sanyonews.jp/article/840735/1/)

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「スカイライナー」、2019年秋に大増発で20分間隔?

 上野と成田空港とを結ぶ京成の特急、「スカイライナー」。10月30日のことですが、利用客数が3000万人を超えました。約8年3か月での大台突破です。

 10月30日にその記念式典が成田空港駅で行われたのですが、そのあいさつで京成は2019年秋に「スカイライナー」を1編成増やすことを明らかにしました。現在の8編成から9編成になります。

 これにより、「スカイライナー」の運行本数は現行の59本から80本に増えます。現在は約40分間隔ですが、増備の後は、終日20分間隔で「スカイライナー」が走ります。特急料金がかかるので少々お高いですが、待たずに乗ることができるレべルです。そして速いです。
(参考:産経ニュース https://www.sankei.com/life/news/181030/trv1810300001-n1.html)

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京阪バス、京都市バスの運行から撤退

 京都市交通局の市バスは、市の職員だけが運転しているのではありません。民間のバス会社に委託している分もあります。京都市交通局は人件費などのコスト削減を目的として、全国で初めて公営バス事業を対象とした管理の受委託方式を導入しました。2000年度のことです。現在、市バス818台のうちほぼ半分の406台について、運行管理を民間6社に委託しています。

 ところが、この中のひとつ、京阪バスが2019年度をもって京都市バスの受託運行から撤退することとなりました。運転士や整備士の不足のほか、2019年度から京都市内で独自の循環バスを走らせるため、撤退することとなりました。本来は2018年度に撤退する予定でしたが、京都市交通局が慰留し、2019年度も一部の路線で受託運行を行うこととなったのです。この動きはほかのバス会社にも波及します。西日本ジェイアールバスも運転士不足により、一部路線の受託を取りやめます。京都市交通局は減便せず自前の運転士を増やして対応するようで、その人件費が増えます。2019年度で5億円です。

 京都市バスは観光客の増加により、2017年度の経常利益は約22.7億円。15年連続で黒字です。ところが、受託運行している路線が減れば、経費が増えてしまいます。また、残るバス会社からも運転士を確保するため、委託料の増加を求められ、7~8億円増えます。2割以上の増加です。実は、京都市バスが黒字になったのは、民間委託を行ったため。民間委託を本格化させる前の2002年度の赤字は50億円もあったのです。市バスの運転士の給与水準は京阪バスの倍近くなので、民間委託で人件費を抑えたのが黒字のからくりだったのです。

(追記)
 京阪バスの撤退等により、2019年度から10年間の京都市バスの赤字額は、当初の想定の4倍以上の100億円超に膨れ上がる見通しとなりました。
(参考:京都新聞ホームぺージ https://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20181107000176、https://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20181110000024、https://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20181205000033、日本経済新聞ホームぺージ https://r.nikkei.com/article/DGXMZO3753613008112018LKA000?s=0、MBSホームぺージ https://www.mbs.jp/news/kansainews/20181109/GE000000000000025220.shtml)

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山陽電鉄5000系、リニューアルで転換クロスは2両のみに

 山陽電鉄の5000系は、主に直通特急として使われる、看板車両。しかし、1986年の製造開始から30年以上が経過しています。そこで主要機器や車内設備をリニューアルすることにより、省エネとサービス向上を行うことにしました。2018年度は1編成6両に対してリニューアルを行います(リニューアル車両は10月30日から走りました。残る11編成も順次リニューアルします)。

 車両デザインに関しては、従来から側面に赤の帯がありますが、細い帯が追加されます。扉の横にはリニューアル車両であることがわかるように、グラデーションパターンを採用しています。車内に移りますと、1編成に2か所しかなかった車椅子・ベビーカースペースを全車両、6か所に設置します。優先座席を明確にするため、吊り輪をオレンジにします。扉には誘導鈴とドア開閉予告灯を設置します。LCD車内案内表示器を1両に3か所設置し、行先、駅名マップ、乗り換え案内、ドア開閉方向などの情報を日本語、英語、中国語(繁体、簡体)、韓国語で表示します。省エネに関しては、4M2Tから3M3Tとモーターを減らす(1号車の電装を解除します)ことによって従来のものに比べて消費電力を約25%削減します。室内灯などの照明装置をすべてLEDにし、消費電力を削減します。

 ひとつ、重要なことを書き忘れていました。数年前に1両をロングシートにしたばかりですが、今回のリニューアルでさらにロングシートが増えます。転換クロスシートで残るのは3、4号車のみです。そのうち1両は2人掛け+1人掛けシートです。座席のシート柄は兵庫県の花である「のじぎく」です。
(参考:山陽電鉄ホームぺージ http://www.sanyo-railway.co.jp/media/1540357349.pdf、神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201810/0011773623.shtml、鉄道ジャーナル」2019年1月号 鉄道ジャーナル

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東武、購入したSLの復元に挑戦

 以前にも記事にした通り、一般財団法人東武博物館は日本鉄道保存協会からC11を譲り受けました。江若鉄道、雄別炭礦鉄道、釧路開発埠頭で使われ、1975年から江別市内の倉庫で静態保存となっていたC11です。11月8日、このC11について、東武から発表がありました。静態保存していたC11を、動態保存できるように復元するというのです。JRではいくつか事例がありますが、大手私鉄では初めてのことです。2020年冬に復元を完了させる予定です。

 C11の復元が完了すれば、東武のSLはすでに「大樹」として走っているC11 207と合わせて2機体制となります。どちらか1機が長期検査に入っても(C11 207は、2020年冬に長期検査に入ります)、もう片方だけで運転を継続することができます。2機あるうちの一方をほかの線区で走らせることができます。
(参考:東武ホームぺージ http://www.tobu.co.jp/file/pdf/abde88271fdd12965438a14546becabe/181108.pdf?date=20181108130622、日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3754428008112018L60000/、北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/246400)

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3000系「プレミアムカー」は新造

 京阪の座席指定特別車両、「プレミアムカー」。今は10編成ある8000系のみに組み入れられていますが、以前に記事にした通り、2020年度中に3000系にも拡大します。

 「プレミアムカー」は8000系同様、6号車(京都側から6両目)に組み入れます。3000系は6編成ありますが、6編成とも「プレミアムカー」を組み入れます。これにより、昼間時は原則としてすべての特急に「プレミアムカー」が連結されます。

 3000系の外観は紺、白、銀色の組み合わせで成り立っています。「プレミアムカー」もこれを活かし、紺を基調に金色を扉周りに配しています。赤がベースで、扉周りが金の8000系と対照的です。座席数は8000系「プレミアムカー」と同じ40席、2列+1列であるところも8000系と同じです(ちなみに3000系の通常車両は45席です)。扉は8000系「プレミアムカー」と同じく1扉ですが、両開きとなっています(8000系は片開き)。そして大きく違うところは、8000系「プレミアムカー」が既存車両の改造であるところ、3000系は新造であること。でも、現行の3000系も8両編成なので、押し出された3000系車両はどこに行くのでしょうか?
(参考:京阪ホームぺージ https://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/2018-11-08_%E2%91%A0premium-car.pdf)

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山形新幹線にE6系

 山形新幹線は、E3系が使われています。しかし、10月26日から27日にかけて走ったのは、E6系。秋田新幹線用の車両です。

 なぜE6系が山形新幹線を走ったのかは推測しかできません。しかし、次のようなことが考えられます。東北新幹線の主力のE5系はこれからも増え、やがて「はやぶさ」以外もE5系に統一されると考えられます。宇都宮-仙台間で全ての新幹線車両が時速320キロを出すことができるようになるのです。しかし、山形新幹線の車両がE3系のままでは、時速320キロ運転に統一することができません。ミニ新幹線も、時速320キロに対応できるようにしなければならないのです。

 具体的な日程はわかりませんが、山形新幹線にもE6系が投入される可能性があると言えます。
(参考:railf.jp https://railf.jp/news/2018/10/27/203000.html)

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「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」は3コース

 西鉄が2019年春から走らせる食事つきの観光列車、「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」についてですが、運行開始日等が決まりました。

 運行開始日は2019年3月23日。金曜日、土曜日、日曜日、祝日に運行します。西鉄福岡(天神)から大牟田に向かう「ランチの旅」、逆に大牟田から西鉄福岡(天神)に向かう「ディナーの旅」の2つが用意され、料金(運賃、食事代、サービス料金を含みます。以下同じ)はどちらも8640円です。「ランチの旅」は西鉄福岡(天神)11:50発、大牟田14:14着で、柳川(13:42着)で下車することもできます。「ディナーの旅」は大牟田16:40発(金曜日は17:40発)、西鉄福岡(天神)19:13着(金曜日は20:13着)で、柳川(17:21発、金曜日は18:21発)から乗車することもできます。

 予約は専用サイトで11月1日から受け付けています。11月1日に受付開始したのは2019年3月23日から2019年4月29日運行分で、その後2019年5月運行分からは、運行日3か月前の1日に、1か月分の予約受付を行います。支払はクレジットカードかコンビニ(ローソン、ファミリーマート)で行います。

 また、2019年6月1日から3つ目のコースができます。「ブランチの旅」です。西鉄福岡(天神)を9:51に出て、太宰府に10:31(金曜日は10:30)に着きます。料金は3240円です。料理の内容は夏メニュー(6~8月)発表時に明らかになります。

(追記)
 「ブランチの旅」は乗車時間が40分と短いことから、食事は沿線人気店のパンとコーヒーの組み合わせとなります。

 なお、2月22日現在、3~4月分は「ランチの旅」、「ディナーの旅」ともに完売、「ランチの旅」は5月分も完売となっています。
(参考:西鉄ホームぺージ http://www.nishitetsu.co.jp/release/2018/18_110.pdf、http://www.nishitetsu.co.jp/release/2018/18_171.pdf)

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京都丹後鉄道、京都交通バス、丹後海陸交通バスが乗り放題の周遊券

 平成30年7月豪雨では、京都府北部も大きな被害を受けました。その京都府北部の観光復興を目指して、京都丹後鉄道、京都交通バス、丹後海陸交通バスが乗り放題となる周遊券、「海の京都ふっこう周遊パス」を期間限定で発売しています。

 「海の京都ふっこう周遊パス」の利用期間は10月5日から2019年3月31日まで。売り切れ次第販売を終了します。利用できる交通機関は、京都丹後鉄道が全区間の普通、快速、特急の自由席、京都交通バスが高速バスを除くすべての路線バス、丹後海陸交通バスが高速バス、登山バス、コミュニティバスを除くすべての路線バスです。値段は1日周遊券が2200円(子供は半額)、2日周遊券が3000円(子供は半額)と、通常よりいずれも1700円お得となっています。販売箇所は京都丹後鉄道の全有人駅、京都交通が東舞鶴チケットセンターなど3か所、丹後海陸交通が宮津案内所など3か所となっています。

 このパスを購入した人には、天橋立のケーブルカー・リフト、そして観光船の往復が1500円から1300円に、伊根湾めぐりの遊覧船が680円から600円に割引になります。京都丹後鉄道の宮津駅で販売している「丹鉄珈琲」も1杯無料です。11月30日宿泊分までは、条件を満たせば「ふっこう周遊割」で、補助金をもらってお得に泊まることができます。
(参考:舞鶴市ホームぺージ https://www.city.maizuru.kyoto.jp/kurashi/0000004632.html、朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/CMTW1810122700003.html)

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ライドシェアが公共交通の利用者を奪う?

 インターネットのサービスを使って、複数人で車に相乗りするというライドシェアは、都市交通を解決するひとつの方法とされています。しかし、実際はそうではないようです。どういうことなのでしょうか?

 詳しいことはわかりませんが、地下鉄やバスといった公共交通機関の利用が減っているのです。ニューヨークの地下鉄利用者は2年連続で減り、ロンドンやパリでもそのような傾向があるというのです。

 この原因として挙げられているのが、ライドシェア。複数人で車に相乗りすることによって車の台数を減らすことが想定されていたのですが、実は逆で、公共交通機関の利用者を奪っているようなのです。どういう手段で行うのかわかりませんが、ライドシェアの台数を規制する動きもあるようです。また、当然ながら車が増えるということは環境にも悪影響を与えますし(一気に多くの人を運ぶ鉄道やバスのほうが、環境にとって優しい乗り物です)、ライドシェアが導入されてから交通事故の死亡者が増えているというデータもあります。

 日本では「白タク」行為とみなされる恐れがあるため、ライドシェアはほとんど行われていません。一部ではライドシェアの規制を撤廃することを強く望む声もありますが、現状を考えるとライドシェアは公共交通が望めない過疎地を除いては、進めないほうがよいでしょう。
(参考:日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGKKZO3736171005112018MM0000/、BUSINESS INSIDER JAPAN https://www.businessinsider.jp/post-178193)

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高山線は11月21日復旧、芸備線は2019年秋に

 平成30年7月豪雨により大きな被害を受け、不通となっている区間についての復旧情報です。

 まず高山線ですが、11月21日に坂上-猪谷間の運転を再開します。飛騨古川以北が運休している特急「ひだ」も、全区間での運転を再開します。11月6日から運休区間の坂上-猪谷間を含む乗車券や特急券の発売を行います。復旧費用は約10億円です。

 そして、芸備線。白木山-狩留家間の第1三篠川橋りょうの橋脚が流されたため、これまで復旧の見通しが立ちませんでしたが、橋を架け替えることによって復旧させることになりました。新しい橋は橋脚が5つから2つに減ります。工事費は約13億円で、工事が順調に進めば2019年秋ごろに運転再開できるようです。
(参考:JR東海ホームぺージ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000038721.pdf、JR西日本ホームぺージ http://www.westjr.co.jp/press/article/2018/11/page_13356.html、日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37378640V01C18A1000000/)

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根室線の初田牛も廃止へ

 JR北海道はダイヤ改正のたびに利用者の極めて少ない駅を廃止していますが、2019年3月のダイヤ改正のときも廃止される駅があるようです。

 新たに判明したのは、根室線の初田牛。根室市内にある駅です。2013~2017年の1日の平均乗降者数は0.2人、当然ながら無人駅です。

 さすがにこれほど利用者が少ないようでは、廃止になっても文句は言えないところでしょう。
(参考:北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/242895)

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アプリをダウンロードすれば、駅や列車の混雑度がわかる

 9月28日から順次、東急はスマートフォン向けアプリ「東急線アプリ」のリニューアルを行います。

 今回のリニューアルでは、駅構内カメラから取得した画像を解析して活用する「駅視-vision<エキシビジョン>」を使い、従来からある「改札付近混雑度」(駅改札付近の混雑度をリアルタイムで表示するものです)の表示に加えて、ホーム上の混雑度をリアルタイムに表示する「ホーム上混雑度」の表示も行うことになりました。将来的には、ホームの混雑度のデータを集め、曜日・時間帯別のホーム上混雑度の統計データをグラフで表示します。ホーム上の混雑度がわかるので、このデータを基に混雑を避けて乗車することができます。当初は三軒茶屋、自由が丘で試験的に運用を行い、ほかの駅にも導入していきます。「改札付近混雑度」については2018年度中にこどもの国線、世田谷線を除く全ての駅で導入する予定です。

 また、田園都市線では平日のすべての列車において、車両別の混雑度を6段階に分けて表示しています。これを東横線、目黒線にも順次拡大します(11~12月に配信予定です)。空いている車両がわかりやすく表示されるので、空いている車両を選んで乗ることができます。田園都市線の50000系については、車両ごとのリアルタイムの混雑度や車内温度の情報のほか、ベビーカー、車椅子スペースの位置が表示されます。
(参考:東急ホームぺージ http://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20180927-1.pdf)

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中央線から富士急にE353系直通定期特急

 JR東日本は、2019年3月のダイヤ改正で、中央線から富士急に直通する、定期運転の特急を走らせるようです(現在は、「成田エクスプレス」の一部が休日に乗り入れるだけです)。

 現在の計画では、直通の特急は3両編成で、毎日運転。1日数往復運転します。新宿から3両編成で直通するのではなく、新宿-大月間は「かいじ」などと併合して12両編成で走ります。富士急では、富士山と富士急ハイランドの両駅に停車します。

 なお、「スーパーあずさ」の名称のですが、E353系化に合わせて「あずさ」に一本化し、消えるようです。

(追記)
 富士急に直通する特急列車の名前は「富士回遊」となるようです。E353系により、1日2往復します。新宿-大月間は「かいじ」に併結されます。
(参考:産経フォト https://www.sankei.com/photo/daily/news/181103/dly1811030016-n1.html、カナロコ http://www.kanaloco.jp/article/377295)

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南海高野線堺東駅付近の立体交差化について

 堺市の中心と言える駅は、南海高野線の堺東駅。しかし、その堺東駅は今でも地平駅のままです。

 ところが、その堺東駅付近に立体交差化の話があります。その区間は浅香山駅から堺東駅付近の約3.0キロ。大和川から三国ヶ丘駅の手前まで立体交差になります。自動車や歩行者のボトルネック踏切(1日の踏切自動車交通遮断量が5万以上の浅香山3号踏切、1日当たりの踏切自動車交通遮断量と踏切歩行者等交通遮断量の和が5万以上かつ1日当たりの踏切歩行者等交通遮断量が2万以上の踏切)などを含めて10か所の踏切を除却します。

 立体交差については4案が考えられています。なお、この4案には全線地下というものは考えられていません。というのも、浅香山駅を地下にした場合、大和川の護岸とぶつかり、経済性及び災害時の安全性において実現性が極めて低いことから、採用されませんでした。

 A案は堺東駅付近を除いて西側に仮線を敷設し、浅香山駅付近は1層高架、堺東駅付近は2層高架にするものです。現在立体交差になっている北花田口跨線橋を2層高架で乗り越えるのです。B案は堺東駅付近を除き西側に仮線を敷設し、全区間1層高架にするものです。このままでは北花田口跨線橋にぶつかってしまうので、北花田口跨線橋を撤去し、大阪和泉泉南線を地下化します。C案は堺東駅付近を除き西側に仮線を敷設し、浅香山駅付近は1層高架、堺東駅付近は1層地下にするものです。途中で高架から地下に切り替わるので、その境の浅香山5号踏切付近は通行できず、迂回を余儀なくされます。D案は浅香山駅付近と堺東2号踏切以南は西側に仮線を敷設し、浅香山駅付近から浅香山7号踏切付近まで現在線より東に高架をつくります。浅香山駅付近は1層高架、堺東駅付近は2層高架にするものです。

 さて、堺市はこの4案をどのように評価しているのでしょうか? 優劣ははっきりしています。社会的、経済的にみて、A案、D案は同等で、それに比べてB案は劣り、C案の評価がいちばん低いです。B案は跨線橋の撤去や大阪和泉泉南線の地下化を行うことでコストがかかるので、評価が低くなっています。C案は地下化を行うためコストがかかり、工事も難しいです。浅香山5号踏切付近で迂回を迫られることも評価を下げています。工期(用地買収の期間は除きます)もA案は約13年、D案は約11年であるのに対して、B案は約23年、C案は約20年かかります。ほかの面を見ても、A案やD案は致命的な欠陥はなさそうですが、B案やC案には致命的な欠陥がある箇所があります。

 これから考えると、A案やD案を軸に話が進みそうですが、まだ案をつくっている段階です。12月3日まで意見を募集しています。実際に立体交差化が行われるとしても、実現するのはまだまだ先のことでしょう。今の時点では、2040年度ごろの完成を目指しています。
(参考:堺市ホームぺージ http://www.city.sakai.lg.jp/shisei/toshi/rittaisuishin/kouyasen/kouyasenkankyou.html、朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASLBL6RQKLBLPPTB008.html)

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黒部ルートは新規開業にあたらない?

 欅平から先の黒部ルートについて、一般に開放するというがあります。この黒部ルートが一般開放されたとき、鉄道が新規開業するとみなされるのでしょうか? それについての記事がありました。

 黒部ルートが一般に開放されても、切符さえ買えばいつでも乗ることができるわけではありません。旅行商品を買わないと行くことができないのです。また、これまで黒部ルートは関電の工事用として使われてきたので、普通の鉄道のような安全性を保つ必要はありませんでした。これを一般用に開放するのですから、様々な安全対策工事が必要になります。第一、トンネルも2/3が素掘りの区間で、落盤が毎年のように起こっています。トンネル自体も狭いので、鉄道事業法の基準を満たすためには800億円の費用と16年の歳月が必要なようです(1996年に試算しています)。事実上不可能です。

 そこで、鉄道事業法に沿うように大幅な改良をすることをあきらめ、一般開放された後も、黒部ルート区間は無料のままになるようです。アルペンルートや黒部峡谷鉄道などほかの区間で稼いだり、ガイド料や保険料の名目でお金を徴収したりする方法が考えられています。2015年度から行われている「黒部峡谷パノラマ展望ツアー」もこの方法を取っていて、5000円のうち、黒部峡谷鉄道の往復運賃を除いた1800円分がガイド料や保険料ということになっています。国交省も、旅行商品として発売するだけなら、鉄道事業法の許可は要らないようです。

 ということは、一般開放されても現在の無料見学会の枠が広がるようなもので、鉄道が新規開業したとはみなさないようです。乗らなくても「完乗」のタイトルは維持できますが、やはり実際にある以上、行ってみたいものです。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/kuroberoute201810/)

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整備新幹線、儲かっているならもっと進めればよい

 整備新幹線は非常にゆっくりとしたペースながら建設が進み、開業した区間ではおおむね期待以上の効果を挙げています。

 ところが、今建設中の区間のうち、北陸新幹線金沢-敦賀間、長崎新幹線武雄温泉-長崎間は建設費が認可時の数字を上回っています。北陸新幹線は1.16兆円から1.41兆円に、長崎新幹線は0.5兆円から0.62兆円に膨れ上がっています。人件費の上昇や工法の変更、東日本大震災を受けての耐震基準の改定などが主な原因です。このように建設費が増えると、今後の工事の財源が足らなくなり、支障をきたします。

 そこで政府はJR各社に追加の負担を求める考えです。整備新幹線の開業によって新幹線を運営するJRの収支は良くなります。新幹線の建設費は国や地方が負担しますが、開業後にJRから貸付料のかたちで回収して、建設費の一部を賄うのです。その貸付料を増やしたいようです。JRは新幹線開業によって、想定以上の利益を上げるケースがあります。現在の仕組みでは儲かっていてもJRからそれ相応の貸付料を取ることができず、ただ眺めているだけです。貸付料の追加負担方法としては、貸付料の算定方法を変更する方法や、支払期間を30年から延長する方法が考えられています。もちろん、JR側は貸付料の追加負担に反対しています(10月24日に来島JR西日本社長が定期会見の場で、反対の意思を示しました)。確かに今から増額するのはおかしい話です。理屈がつくのは、(整備新幹線は開業から30年経っても収益の改善をもたらすことでしょうから)支払期間を延長することぐらいでしょう。東北新幹線や北陸新幹線に関しては、そのときに「根元受益」も反映させればよいのです。

 でも、JRが整備新幹線によって儲かっているから、追加の負担を求めるということは、整備新幹線が公共事業として優れていることを示しています。国や地方のお金を使うだけの価値のある事業なのです。今後行うことは、整備新幹線の建設を止めることではなく、むしろ積極的に進めることです。新幹線はお金はかかるものの、スピードでほかの交通機関を圧倒します。優れた交通機関です。在来線の特急利用実績から見る限り、まだまだ日本には新幹線をつくるだけの価値がある区間があります。もっと積極的に建設を進めればよいのです。
(参考:朝日新聞10月19日朝刊 中部14版、朝日新聞10月25日朝刊 中部14版)

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