九州新幹線で貨物運送
中国で高速鉄道を使って貨物を運ぶ話を記事にしたばかりですが、日本にもその動きがあります。
「貨物新幹線」をリアルにやるようなその話の舞台は、九州新幹線。九州新幹線の定期列車をそのまま使い、早朝や深夜などの乗車率の低い便で乗客と貨物を同時に運びます(真夜中に行うことも考えていましたが、深夜は保線等の作業があるため断念しました)。一定の採算が見込めるのなら、事業化します。短期間のイベントや試験的なものはこれまでも例がありますが、事業化すればこれが初めての事例となります。
もう少し細かく見ていきましょう。貨物を運ぶ新幹線は、6両編成や8両編成の車両のうち1両を貨物専用にして走らせます。貨物を取り扱うのは、博多と鹿児島中央の2駅のみですが、需要があれば熊本でも取り扱うことを考えています。効率的な貨物の積み卸し方法や貨物を積んだときの座席シートの保護方法については今後検討します。
JR九州が新幹線での貨物運送を考えたのは、地方の過疎化や人口減少が進む中、実質的には赤字(JR九州の鉄道事業は2018年3月期に282億円の営業利益を上げていますが、上場に伴う経営安定基金の取り崩しなどがありますので、実質的には20億円の赤字と言われています)の鉄道事業の収益向上につながると考えたため。新幹線で成功を収めたならば、在来線特急でも貨物輸送を行いたいようです。
(参考:西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/476747/)
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