JR北海道、在来線特急の車内販売廃止&九州新幹線でも廃止
縮小を続けるJR北海道の車内販売。客室乗務員による車内販売は1997年3月に始まりました。一時期は短距離の電車特急を除いて全ての特急で車内販売サービスがありましたが、売り上げは2001年度の約8億円をピークに減少を続け、また恒常的に赤字であったことから(赤字のピークは2013年度の約3億円)、2015年1月の「スーパーとかち」を皮切りに車内販売を取りやめることにしました。新幹線を除けば、2018年6月からは「スーパー北斗」の3往復のみとなっています(このほか、一部区間で待受販売する列車もありましたが、利用者が少なく、半年あまりで終了しています)。また、客室乗務員の人材が不足しています。2014年ごろから逼迫し、2019年3月の見込みでは、必要とする人数(21人)に比べて、6人不足しています。赤字額も縮小していますが、2017年度で年間約1.5億円の赤字です。そこでJR北海道は、2月28日をもって「スーパー北斗」の一部で行っている車内販売を終了することにしました。在来線特急の車内販売はこれで全廃されるのです(北海道新幹線の車内販売は外部に委託しています)。
車内販売を終了するのはJR北海道だけではありません。JR九州も終了するのです。すでに「かもめ」、「ソニック」の車内販売を取りやめたJR九州で、今回廃止されるのは九州新幹線。「みずほ」や「さくら」の一部で行っている車内販売が、3月15日で終了するのです(同時に、グリーン車でのおしぼり配布等のサービスもなくなります)。売り上げが減ったのがその理由で(2017年度までの5年間で3割減りました)、山陽新幹線からの直通列車は、博多で車内販売が終わるのです。3月16日以降も車内販売を続けるのは、「ゆふいんの森」等の観光列車のみとなります(新幹線の車内販売を取りやめることによって浮いた人員は、観光列車に振り向けます)。
さて、話は変わりまして、JR北海道では、列車を利用した旅行商品(「ツインクル商品」)の「みどりの窓口」での取り扱いを、3月31日出発分で終了します。インターネット予約サービスの急速な普及に伴い、「みどりの窓口」での「ツインクル商品」の2017年度の売上高は、2011年度に比べて約60%も減少しています。宿泊券や航空券に至っては、ほとんどなくなっています。代替策として2月26日から市内通話のみの負担で電話をかけることができる「ナビダイヤル」を導入し、同じく2月26日からインターネット予約サービスはサービスが充実しているJR東日本のものを使うようにします。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190124_KO_Syanai%20Service.pdf、https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190124_KO_Ryokougyou.pdf、JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/train/service.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO4042720024012019TJ3000/)
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