2019年度下期開業予定の相鉄・JR直通線。26日、JR東日本と相模鉄道は、国交相に運賃の認可申請を行いました。
相鉄・JR直通線のうち、JR東日本が担当するのは、鶴見-羽沢横浜国大間、8.8キロ。相鉄・JR直通線は鶴見を通過しますが(武蔵小杉-羽沢横浜国大間ノンストップです)、運賃計算上は鶴見から分岐するかたちとなります。相鉄・JR直通線の運賃も東海道線等と同じ、東京の電車特定区間の運賃を適用します。また、特定都区市内制度が羽沢横浜国大駅にも適用され、羽沢横浜国大駅は横浜市内の駅になります。さらに、鶴見-羽沢横浜国大間は東京近郊区間に追加されます。相模鉄道が担当する羽沢横浜国大-西谷間2.1キロについては、通常の運賃のほかに30円の加算運賃が加わります(定期券にも加算運賃は適用されます)。なお、開業までの間に消費税率が上がる場合は、変更認可申請を行います。
さて、相鉄・JR直通線を使ってJR東日本と相鉄の駅との運賃はどのようになるのでしょうか? 二俣川からだと東京、渋谷、新宿までいずれも754円(以下、いずれもICカード利用時のもの)。大和からだと東京、渋谷、新宿までいずれも806円、海老名からだと東京、渋谷、新宿までいずれも858円です。ライバルと比較すると、大和から小田急で新宿に行けば453円で済みます。大和から小田急で中央林間に行き、そこから東急で渋谷に行くと483円です。大和から横浜まで相鉄で行き、そこからJRで東京に行っても722円です。それを考えると相鉄・JR直通線経由は乗り換えなしで便利ですが、お金はかかります。
(追記)
JR東日本と相模鉄道は連絡運輸の協定を結んでいないため、新宿-海老名間といったJR東日本と相鉄にまたがる区間の切符を買うことはできません。ICカードが普及しているので、それで対応できると割り切ったようです。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2018/20190229.pdf、相模鉄道ホームページ https://www.sotetsu.co.jp/news_release/pdf/190226_01.pdf、「鉄道ジャーナル」2020年2月号 鉄道ジャーナル社 )
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東京のターミナル駅のひとつである品川駅。新幹線、そして将来はリニアも停まり、JR東日本管内で乗車人員が5番目です。
その品川駅ですが、通勤・通学時間帯には北側コンコース・自由通路が混雑しています。しかも、品川駅周辺の開発が進み、利用者はますます増えると考えられることから、京浜東北線の乗り場を変えること等によって、混雑を緩和させることにしました。
現在、京浜東北線(大宮方面)から山手線外回りに乗り換えるとき、階段の上り下りが必要となります。そこで、京浜東北線(大宮方面)の乗り場を3番線から4番線に移し(4番線は現在使われていません)、使われなくなった3番線は潰してホームを拡幅します。幅が9メートルから13メートルになります。その拡幅されたホームから山手線外回りに乗ることができ、同一ホームでの乗り換えが可能になります(現在の山手線ホームは内回りのみのホームとなります)。京浜東北線(大宮方面)の乗り場の変更は2019年秋ごろ、ホームの拡幅、京浜東北線(大宮方面)と山手線外回りの同一ホームでの乗り換えが可能になること、現在の山手線ホームの内回り専用化はいずれも2022年ごろの予定です。
そのほか、2027年以降順次、北側コンコース内の改札口増設(2か所)、通路の拡幅(7メートルから18メートルに拡大)、バリアフリールート拡充のためのエレベータの設置、商業施設等の整備を行います。
(追記)
2021年12月5日から、京浜東北線(大宮方面)と山手線外回りの同一ホームでの乗り換えが可能となります。
(参考:JR東日本東京支社ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2018/tokyo/20190226_t01.pdf、https://www.jreast.co.jp/press/2021/tokyo/20210914_to01.pdf)
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吉備線がLRT化することは以前に記事にしましたが、岡山市が新駅設置に向けた協議のたたき台として出したものによれば、岡山市内には5つの新駅を設けるようです。
新駅は、岡山-備前三門間を除いた、備前三門-足守間の各駅間に1つずつ設置します。新駅は高齢者でも歩いて行くことが出来るように配慮され、各地区の人口が多いところにできるだけ近くなるようにします。
一部の駅では、移設も行います。備前三門駅周辺の1キロほどは、併用軌道になります。併用軌道の両端に駅を置く予定で、備前三門駅は併用軌道の東側に移設します。また、足守駅も駅前広場が狭く使いづらいので、東側に移設するようです。
このたたき台はすでに各町内会に示しており、住民の意見も聞いて、秋に作成する予定の基本計画に反映させる予定です。
(追記)
足守は移設せずに現在の駅をそのまま使います。スペース不足のためです。交換設備は予定通り設けます。
(参考:山陽新聞digital http://www.sanyonews.jp/article/860528/1/、https://this.kiji.is/672048480936199265?c=648454265403114593)
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つい先日、南海浜寺公園付近が高架化になったときの阪堺について記事を書きましたが、どうやら同じ場所に軌道を敷き直すのではないようです。軌道の位置が変わるのです。
詳しくは3月に2回行われる地元説明会で発表されるのでしょうが、どうやら阪堺は南海本線と並行して走り、浜寺公園駅の東に浜寺駅前駅をつくって、そこを終点とするようです。南海本線に沿って走るところは単線でつくられ、現在の南海本線を越える線路は廃線となります。
(参考:堺市ホームページ http://www.city.sakai.lg.jp/shisei/toshi/rittaisuishin/honsen/oshirase_honsen/df_filename_73441920.html)
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いよいよ3月2日、愛知環状鉄道で「TOICA」が使えるようになります(ほかの交通系ICカードも使えます)。その愛知環状鉄道での「TOICA」サービスについて、愛知環状鉄道から発表がありました。
「TOICA」は愛知環状鉄道の全駅で使うことができますが(チャージも駅の営業時間中に限りできます)、「TOICA」や「TOICA定期券」を発売するのは一部の駅に限られます。発売するのは、岡崎、中岡崎、北岡崎、三河豊田、新豊田、八草、瀬戸口、瀬戸市、高蔵寺の各駅のみです。岡崎や高蔵寺では、JR東海のきっぷうりばでの対応となります。また、愛知環状鉄道の「TOICA」及び「TOICA定期券」のデザインはJR東海と同じものであり、記念の「TOICA」の発売もありません。
「TOICA定期券」は通勤定期と通学定期を発売します(ともに1、3、6か月)。学期ごとの通学学期定期券はこれまで通り磁気での発売とします。JR東海との連絡定期券も発売します(名鉄、リニモ、バスとの連絡定期券はこれまで通り発売しません)。「TOICA定期券」の支払いは現金のみとなります。
愛知環状鉄道で気をつけないといけないのが、岡崎駅を通る場合。岡崎駅で降りるときは、0番線にある水色の「ICのりかえ改札機」にタッチしてから岡崎駅の自動改札機にタッチします。岡崎駅から乗るときは、岡崎駅の自動改札機にタッチしてから0番線でピンク色の「ICのりかえ改札機」にタッチします。岡崎駅で愛知環状鉄道とJR線を乗り換える場合は、0番線で「ICのりかえ改札機」にタッチする必要があります。JR線から愛知環状鉄道に乗り換えるときはピンクのを、愛知環状鉄道からJR線に乗り換えるときは水色のをタッチします。岡崎駅でのタッチを忘れると、正しい額で引き去ることができなくなります。もし岡崎駅でのタッチを忘れた場合は、降車時に改札機にタッチする前に車掌や駅係員に申し出る必要があります。反対にもうひとつの接続駅、高蔵寺駅を通る場合は、何もする必要がありません。「ICのりかえ改札機」がないのです。直通列車があるのと無いのとの差でしょう。
(参考:愛知環状鉄道ホームページ http://www.aikanrailway.co.jp/pdf/information/info_data_31_13.pdf)
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札幌の中心部、大通には大通バスセンターがあります。1975年に開業し、地下鉄東西線バスセンター前駅と直結しています。
ところがこの大通バスセンター、老朽化を理由に運営している札幌市は廃止を検討しています。廃止の理由としては、老朽化のほかにバスの本数減少もあります。最盛期の1977年には路線バスを含めて1日約1300便が発着していましたが、東豊線の開業によりバス路線が減り、現在は高速バス、路線バスの合計で約260便に留まっています。
大通バスセンターが廃止になっても、札幌の中心部には札幌駅に隣接する札幌駅バスターミナルと、大通バスセンターに近い中央バス札幌ターミナルがあります。これら2か所のバスターミナルには北海道新幹線開業に合わせて再整備構想があり、その2か所で高速バスの需要を賄うようです。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/279229、日テレNEWS24 http://www.news24.jp/nnn/news16431567.html)
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以前、当blogで群馬県内を東西に貫く東毛広域幹線道路にBRTを走らせる構想についての記事を書きました。どうやら、これが実現するようです。
群馬県は2月22日の、高崎駅東口-館林駅間の約50キロに、2021年からBRTを走らせる方針を明らかにしました。途中の停留所は十数か所なので、鉄道並みの間隔。4車線の道路なので比較的スムーズに走ると考えられ、専用レーンは設けませんが、BRTが信号待ちで停まらなくても済むように信号を制御するシステムを導入します。バスの位置がリアルタイムで分かるバスロケーションシステムや交通系ICカードの導入も考えています。
またBRTは、沿線市町の路線バスとも相互に乗り換えられるようにします。BRTとの接続をよくするために、路線バスの運行経路を見直す動きがあるようです。
(参考:上毛新聞ホームページ https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/113646)
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南海の加太線にはピンクと水色の「めでたいでんしゃ」が走っています。ピンクは女の子の「さち」、水色は男の子の「かい」です。
この2編成の「めでたいでんしゃ」、2018年11月に結婚して夫婦となりました。そして子供が生まれました。子供の「めでたいでんしゃ」は3月31日から運行を始めます。7100系の2両編成を改装して走らせます。
その新しい「めでたいでんしゃ」、どのようなものでしょうか? 外装のデザインは、「さち」や「かい」と同じように、加太の鯛を思わせるうろこ柄の車体です。色は縁起物などに使われる赤です。内装も「おめでたい」をイメージさせる縁起物をちりばめています。座席のシートもロールカーテンも縁起の良いものをデザインに取り入れています。床面は木目調になっていて、あみだくじになっています。魚の数で運勢を占うことができます。つり革も海の生き物をデザインした木の素材となっています。つり革のホルダーの裏側は、おみくじです。
(追記)
子供の「めでたいでんしゃ」の名前が「なな」に決まりました。母親、父親、娘の名前の頭文字をとると「さ・か・な」となります。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/190207_3.pdf、https://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/190725_2.pdf)
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南海本線の尾崎駅は2018年9月の台風21号で駅舎が焼失してしまいました。その後は待避線を潰して仮設の通路と改札口をつくって営業していましたが、再び駅舎をつくって、供用を再開することとなりました。
供用再開日は3月23日。橋上駅舎の改札口と自由通路、改札内外にある3基のエレベータ、改札外にあるエスカレータ1基です。これに伴い、これまで使われてきた仮設通路や改札口での営業を終了します。
3月23日の供用再開後、仮設通路や改札口、トイレの撤去を行い、現在潰している待避線の安全点検を行った後、4月6日から使用を再開する予定です。この時点でようやく待避線のある本来の姿に戻ることになります。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/190207_4.pdf)
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現在、南海は高野山ケーブルカーの新造工事を行っていて、その工事期間中は橋本からバスによる代行輸送を行っています。高野山ケーブルカーは3月1日に運転を再開する予定なので、代行輸送は2月28日までとなります。
さて、1年前も高野山ケーブルカーは運休していました。大雨で高野線の上古沢付近の土砂が流出したのです。このときもメインの代行輸送手段は橋本駅からのバスでしたが、実は高野下-高野山間に代行タクシーが運行されていました。高野下-高野山間の所要時間は55分で、極楽橋駅以外の各駅に停まりました。
代行タクシーは平日、休日ともに上下とも始発から6便だけ、あらかじめダイヤが決まっていました。ただ、タクシーなので定員はたったの4人。通勤や通学以外には対応できません。通勤や通学以外で利用したい場合は、事前に橋本駅か高野山駅に連絡する必要がありました。朝以外の時間帯については、橋本駅か高野山駅への電話受付により対応していました。
今回の運休時に代行タクシーがあるのかはわかりませんが、前回は高野山駅を除く高野下以南の利用者にも対応していたようです。
(参考:高野町ホームページ https://www.town.koya.wakayama.jp/img_data/2017/11/5b3088eebc25509afe572fb0139f5c67.pdf、南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/190201_2.pdf)
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東京モノレールとともに羽田への鉄道アクセスを担っている京急。京急蒲田から伸びる空港線は、何回か延伸工事が行われ、また輸送力増強工事も行われました。その費用を回収するため、天空橋-羽田空港国内線ターミナル間とほかの区間をまたがって乗車するときに、本来の運賃に加えて、170円の加算運賃を設定しています(通勤、通学定期にも加算運賃を設定しています)。
その空港線の加算運賃ですが、利用者が順調に増えて設備投資の回収が順調に進んでいるため(2017年度末時点で76%を回収しています)、10月1日から加算運賃の引き下げを行います(ただし、10月1日には消費税率が上がりますので、その分の運賃が上がります。この記事では運賃の新旧比較をしやすくするため、消費税率に伴う値上げはないものとしています)。新しい加算運賃の額は、50円。現行より120円も安くなるのです。通勤定期や通学定期もこれに従い加算運賃の引き下げが行われます。空港線のみの利用者(京急蒲田、糀谷、大鳥居、穴守稲荷の各駅と羽田空港国際線ターミナル、羽田空港国内線ターミナルの各駅相互間)に適用される20~30円の割引はなくなりますが、それを加味しても大幅な値下げです。現在407円(ICカード利用)の品川-羽田空港国際線ターミナル、羽田空港国内線ターミナル間が287円に下がるのですから。
この値下げは、ライバルの東京モノレールに対して価格面で優位に立つとともに、JR東日本が建設する方向で話が進んでいる羽田空港アクセス線に対する先制攻撃の意味があることでしょう。
(参考:京急ホームページ https://www.keikyu.co.jp/company/news/2018/20190219HP_18239TS.html、カナロコ http://www.kanaloco.jp/article/389387)
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新幹線などの切符を売っている、「みどりの窓口」。JR東日本では大幅に縮小していますが、JR西日本は一部が「みどりの券売機プラス」に置き換えられた程度です。
ところが、今から10年余り先の2030年度ごろには「みどりの窓口」が大幅に減るのです。現在(2018年度初め)には京阪神エリア(340駅)で180駅ありますが、それが2030年度ごろには拠点駅、新幹線駅など30駅程度に激減してしまいます。小さな駅でもある「みどりの窓口」が、ターミナル駅にしかない貴重な存在になるのです。
なぜこのように極端に「みどりの窓口」が減るのでしょうか? その理由のひとつが、JR西日本の従業員の年齢構成の歪み。2018年4月1日現在、JR西日本の従業員は約30300人いますが、そのうち55歳以上の人が30%超の9430人(定年後再雇用社員を含みます)。彼らは10年もすると引退してしまいます。その後に続く40~54歳の世代は合計しても4100人程度です。国鉄末期で採用を抑制していたため、極端に少ないのです。今後もそれなりに大量採用を続けるのでしょうが、少子高齢化により55歳以上の人の退職をカバーするようなことはできません。もうひとつが、インターネット予約の普及等で「みどりの窓口」に行かなくても、新幹線などの切符を買うことができるようになったこと。ICカードの利用者も増え、75%もの人が使っています。そこで、駅員の仕事を機械でも代替可能な「みどりの窓口」における切符の発券などから、機械ではできない客との対応に振り向けることにしたのです。有人駅がことごとく無人駅になるのではないようなので、駅員が券売機の操作方法を教えることもできます(これも駅員が今後行う業務として残ることになります)。
「みどりの窓口」激減の代替として、「みどりの券売機プラス」を現在(2018年度初め)の50駅から、2030年度ごろには100駅程度に増やします。しかし、「みどりの窓口」、「みどりの券売機プラス」を合わせて230駅から130駅程度と、半分近くに減ってしまいます。今、「みどりの券売機プラス」があるのは快速が通過するような小さな駅が主体ですが、2030年度ごろには快速停車駅ぐらいになってようやく「みどりの券売機プラス」が設置されるということになるのでしょう。「みどりの窓口」も「みどりの券売機プラス」もないような小さな有人駅には、ICカードの購入やクレジットカードを利用した定期券の購入が可能な高機能型券売機を設置して対応します。特殊な切符ならともかく、新幹線の切符程度は機械に委ねても十分でしょうが、小さな駅でも新幹線の切符を買う程度の機能やインターネットで予約した切符を受け取る機能は欲しいところです。
早速それを先取りするような話があります。2月末に広島支社管内で3駅の「みどりの窓口」が廃止され、「みどりの券売機プラス」に置き換えられるのです。対象となる3駅は、山陽線の宮島口、柳井、可部線の大町。観光地への玄関となる駅や市の中心駅も対象となっています。外国からの観光客も利用する宮島口から「みどりの窓口」を追い出すというのは選択ミスと思われますが、このような動きはどんどん進んでいくのでしょう。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/02/page_13836.html、中国新聞ホームページ https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=506488&comment_sub_id=0&category_id=256)
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各地で縮小の話が相次ぐ、車内販売。ついこの間も、JR四国で車内販売廃止の案内がなされました。
そしてついに、JRの中では車内販売がまだ残っている部類のJR東日本でも、車内販売の縮小が発表されました。車内販売の売り上げが減り続け(ピーク時の2000年ごろに比べて半分以下となっています)、人手不足で従業員の確保が難しいからです。ダイヤ改正前日の3月15日で車内販売を取りやめるのは、「はやぶさ」(新青森-新函館北斗間)、「はやて」(新青森-新函館北斗間)、「やまびこ」、「こまち」(盛岡-秋田間)、「踊り子」、「日光」、「きぬがわ」、「スペーシアきぬがわ」、「草津」、「いなほ」(酒田-秋田間)です。なお、「グランクラス」のサービスはこれまで通り継続して行います。
話はこれで終わりではありません。車内販売が残る列車でも、大半が取扱品目を大幅に減らすのです。取扱品目を減らすのは、「はやぶさ」(東京-新青森間)、「はやて」(東京-新青森間)、「つばさ」、「こまち」(東京-盛岡間)、「とき」、「あずさ」、「かいじ」、「ひたち」、「スーパービュー踊り子」、「いなほ」(新潟-酒田間)。お弁当、サンドウィッチなどの軽食類、デザート類、お土産類、雑貨類の取り扱いを中止します。引き続き販売するのは、ホットコーヒー、ソフトドリンク類(ペットボトルでの販売)、菓子類、アルコール類、つまみ類ぐらいと寂しくなります。これまで通り弁当等も販売するのは、JR西日本エリアに乗り入れる「かがやき」、「はくたか」だけです。
(追記)
2019年5月からは、北陸新幹線の臨時列車からも車内販売がなくなります。ただし、「グランクラス」のアテンダントによる軽食サービス等は引き続き行います。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2018/20190222.pdf、JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/04/page_14107.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO4141286018022019000000/、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASM2M3TZXM2MUTIL00P.html)
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南海本線は連続立体交差事業が進み、現在事業が進んでいる堺市から高石市までの区間が完成すれば、難波から高石市と泉大津市の境ぐらいまでずっと立体交差となります。
さて現在、阪堺は船尾-浜寺駅前間で南海本線を越えています。しかし、南海本線を高架化すれば、阪堺は高さ不足になって通ることができません。そこで、高架化工事に合わせて築堤を壊して阪堺は地上に降りるのです。
その築堤を壊して阪堺を地上に降ろす工事をしている間、阪堺の船尾-浜寺駅前間は運休するようです。代替の交通機関についてはまだ決まっていませんが、何らかの対応がなされるようです。
(参考:日刊建設工業新聞ホームページ https://www.decn.co.jp/?p=53536、特定非営利活動法人浜寺公園駅舎保存活用の会ホームページ http://hamaderastation.com/npo/160216NL.pdf)
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東武東上線も3月16日にダイヤ改正を行います。
まず最初の目玉は、「川越特急」。特別料金がいらない列車が、池袋と川越の間を最速26分で結びます。運転本数は平日が下り2本、上り3本、休日が下り2本、上り4本と快速急行同様、限られた存在です。停車駅は朝霞台、川越、川越市、坂戸、東松山から各駅なので、快速急行や「TJライナー」とも異なります。
「TJライナー」は平日、休日ともに下りを増発します。平日は池袋17:30発を増発し、現行の13本から14本に増えます。休日は池袋21:30発及び22:00発を増発し、現行の9本から11本に増えます。なお、ダイヤ改正に合わせて「TJライナー」は座席定員制から座席指定制に変わります。それに伴い料金は若干上がりますが(下りは310円から360円に、上りは410円(ふじみ野からは310円)から460円(ふじみ野からは360円)になります)、今まで大人と同額であった子供の座席指定料金は半額となります。これまで下りの前売りはありませんでしたが、「TJライナーチケットレスサービス」で1週間前から購入できるようになります。
そのほか、休日早朝の東京メトロ副都心線からの快速急行3本を森林公園行きから小川町行きに延長し、休日の池袋発川越市行きの最終列車を15分繰り下げます。改正後は池袋0:30発となります。
(参考:東武ホームページ http://www.tobu.co.jp/file/pdf/15ec85a2bafba8a0095c7b1015d6281c/190129_2.pdf?date=20190129171520、http://www.tobu.co.jp/file/pdf/8ec1b6cc91ef33effbea794955431a1f/190129_1.pdf?date=20190129171435、「鉄道ジャーナル」2019年4月号 鉄道ジャーナル社)
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西武の新型特急車両「Laview」ですが、そのデビューの日が決まりました。
その日は、3月16日。池袋線・西武秩父線で走ります。2019年度までに池袋線・西武秩父線で走っている10000系「ニューレッドアロー」を置き換えることとなりますが(3月16日時点では「Laview」は7本だけですが、2018年度中に1本が増え、2019年度中にさらに5本増えます)、運行開始当初は1日5往復のみです(平日の上りは6本。なお、運行開始初日の3月16日は、早朝の「むさし64号」を10000系で運転します)。停車駅や料金は現行と同じです。
同じ3月16日には、ダイヤ改正も行います。池袋線については、設備の改修などにより若干のスピードアップがなされ、池袋-所沢間の最速が20分から19分に短縮されます。平日の夕方に特急を1本増発し、平日の朝ラッシュを過ぎた8時台には「S-TRAIN」を上り1本増発します。反対に夕夜間の上り「S-TRAIN」の運行を取りやめます。回送みたいなものだからでしょうか? 休日夜間の狭山線や飯能行きの増発もあります。休日夕夜間には池袋線と狭山線の直通も増えます。
新宿線では、休日の夜間に特急を2本増発します。「拝島ライナー」を17時台に1本増発し、夕方以降の一部準急を急行に格上げします。東村山駅付近の連続立体交差事業の進捗により、日中の新宿線と国分寺線の直通を休止します。夕夜間には多摩湖線の増発もあります。多摩線では、多磨駅の橋上駅舎化に伴い15年ぶりにダイヤ改正を行い、始発の繰り上げと最終の繰り下げを行います。運行時間が30分ほど拡大するのです。
(参考:西武ホームページ https://www.seiburailway.jp/news/news-release/2018/20190129Laview_debut.pdf、https://www.seiburailway.jp/news/news-release/2018/2019daiyakaisei.pdf、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2019/01/29/318566.html)
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JR四国も細々とではありますが、車内販売をやっています。「しおかぜ」のうち10本が丸亀-観音寺間で、「南風」のうち」12本が丸亀-琴平間でのみ車内販売を行っています。短い時間でのみの販売です。
ところが車内販売を利用する人が減っているため、3月15日をもって終了することとなりました。JR北海道やJR九州でも車内販売を廃止するので、在来線の観光列車以外での車内販売は、原則としてJR東日本以外なくなることになります。
(参考:JR四国ホームページ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2019%2002%2014%2001.pdf)
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年間25万人の観光客で賑わう保津川下り。亀岡駅近くにある乗船場から嵐山の降船場まで約16キロを運航しています。
ところが、2020年春に乗船場の近くにサッカー場の京都スタジアム(仮称)ができます。それに絡んで、京都府は保津川下りの乗船場を、さらに約5.5キロ上流の月読橋付近に延伸する考えがあります。嵯峨野線の千代川駅付近です。新たな乗船場となる千代川駅付近の住民にとっては、バイパス道路建設や駅舎改築などの亀岡市北部のインフラ改善につながるとして歓迎の意向を示しているようです。
ただ、川下りを行うためには川の掘削が必要です。浅いところもあり、現状では多くの人が乗る船の航行は無理のようです。しかも、京都府側は川幅や水深の把握をしておらず、どこを掘削しなければならないのかわかっていないようです。川の掘削によって漁場に影響が出る恐れもあります。そして、肝心の運航会社の保津川遊船企業組合は観光客の要望を聞いてから考えるとのことで、今のところ賛否は明らかにしておりません。観光客の立場からすれば、長くなった分だけ時間もお金もかかります。延伸区間にそれだけの魅力があるのかどうかはわかりません。
(参考:京都新聞ホームページ https://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20190209000104)
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留萌線は留萌-増毛間が2016年に廃止されましたが、残る深川-留萌間もJR北海道は単独では維持困難と考えています。あまりの需要の少なさに、JR北海道は廃止してバスに転換することを考えています。
もし、この留萌線を鉄道で存続させるとしたら、どれぐらいの費用がかかるのでしょうか? JR北海道は2018年11月にすでに沿線市町に対して説明しています。それによれば、沿線自治体が負担しなければならない額は年間9億円。留萌線の2017年度の赤字額は7.32億円で、それに車両の補修や更新費用を上乗せすると9億円になるというのです。
沿線自治体が運営主体となり、実際の運行だけをJR北海道に委託するという上下分離方式を適用した場合も、沿線自治体の負担額は年間9億円程度になります。また、深川-石狩沼田間のみを存続させた場合も年間3億円以上の赤字が見込まれますので、それなりの負担が必要となります。
留萌線に沿ってすでに高速道路も整備されているので、鉄道には未来はありません。都市間輸送、ローカル輸送ともにすでにある程度は並行するバスで対応できます。沿線自治体が赤字を全額負担するほどのことがなければ、バスに転換するのはやむを得ないところでしょう。バスに転換した場合、JR北海道は初期投資費用などを支援するとのことです。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/271583)
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沖縄都市モノレールは、観光客や通勤客などが増加して混雑しています。1日平均の乗客数は、2004年度の3.2万人から2017年度には5.0万人に増え、朝の通勤通学時間帯の混雑率(定員に対する乗車率)は平均120%にもなっています。一番混雑するときには160~170%にも上ります。しかも、夏には路線が延長され、2020年には那覇空港の第二滑走路の供用が開始され、乗客はさらに増えるとみられています。
そこで沖縄都市モノレールは現在2両編成の列車を3両にすることを考えています(将来、さらに延伸がなされたときには4両編成にすることも考えています)。このほか、増便も考えられています。現在、朝ラッシュ時(7時半~8時半)には4分間隔で走っていますが、それをさらに短くすることも考えています。
列車を3両編成にしたり、増便したりするには、車両の新造のほか、駅の改築が必要となります。車両基地も大きくしないと行けません。駅は3両になっても対応できるようになっていますが、ホームドアをつくり直す必要が出てきます。そのお金(総額200億円以上)については、沖縄都市モノレールが出すほか、国庫補助や沖縄県、那覇市、浦添市の出資金も充てられます。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20190211/rky/00m/020/006000c、沖縄タイムスホームページ https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/412306)
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当blogでも何回か取り上げた熊本空港へのアクセス鉄道問題。熊本県は三里木駅から分岐させる案で話を進めています。
これに対して実際にアクセス鉄道を運営するJR九州(アクセス鉄道の整備は熊本県が中心となって設立する第三セクターが行います)はこれまで、三里木駅ではなく肥後大津駅からの分岐を希望していました。ところが1月25日に行われた記者会見で青柳JR九州社長は、熊本空港へのアクセス鉄道について、熊本県の正式な申し入れを受けて、熊本県の案通り三里木駅で分岐する案で話を進めることを明らかにしました。JR九州が肥後大津駅からの分岐を求めていたのは、肥後大津駅と熊本空港とを結ぶ無料の「空港ライナー」の利用者がそれなりにいると認識していたからです。
また、熊本空港へのアクセス鉄道ができれば、利用者が増えることから、豊肥線の一部区間について複線化することも考えなければならないとしています。一方、熊本県が求める事業費の一部負担については、JR九州側からはっきりとした発言はありませんでした。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://this.kiji.is/461715202402550881?c=92619697908483575&fbclid=IwAR3TL2EUi72XDl5dYohPXqczaCM-eg58hGCy_VSUo4W2dSlUIum1q7HN8ak)
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JR北海道が他社から協力を受けて観光列車を走らせることは以前に記事にしましたが、JR北海道も観光列車などに使う車両を2種類用意します。
まずひとつは、通常は「宗谷」などの定期列車のほか、年末年始の繁忙期や修学旅行の臨時列車として使うことができる、特急タイプの多目的車両。観光シーズンは「フラノラベンダーエクスプレス」など観光地へのアクセス列車として走らせます。観光貸切列車として団体臨時列車というかたちで走らせることもできます。「スーパー北斗」や「スーパーとかち」で使われている261系1000代をベースに、261系5000代を2編成(各5両)つくります。新造の観光列車は、1992年の「ノースレインボーエクスプレス」以来28年ぶりのことです。「はまなす」編成と「ラベンダー」編成の2種類で、それぞれ北海道の代表的な花であるはまなす、ラベンダーをイメージしたデザインとなっています。定員26人の1号車には車内のイベントや食事などにも利用することのできるフリースペースを設置します。フリースペースには窓を向いて座る席が10席あります。4人掛けボックスシート4つと合わせて定員が26人なのです。地域の特産品などを販売することのできる、簡単な販売カウンターを設置します。多目的室はイベント等で個室としても使えます。掘りごたつ式のテーブルを挟んで2人で使うこともできます。残る定員200人ほどの2~5号車には食事などの際に向かい合わせにしても使用できるテーブルを備えます。全ての座席にコンセントもあります。「はまなす」編成は2020年10月ごろ、「ラベンダー」編成は2021年4月ごろに使用を開始する予定です。
もうひとつは、キハ40形2両を改造します。通常は定期列車として走り、観光・イベント用の臨時列車に使うもので、2018年に投入した「北海道の恵み」シリーズ車両4両に続くものです。名前は深みのある紫色をベースとした「紫水<しすい>」号、広大な大地をイメージした深い緑色をベースとした「山明<さんめい>」号で、9月ごろに使用を開始する予定です。車内は木製の飲食等で使用できるテーブルを新たに設置します。改造費は1両当たり約1000万円です。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190214_KO_Kankou.pdf、www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/88b714c8c7326e8f5f87d7286e70aa19.pdf、北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/276824、「鉄道ファン」2020年1月号 交友社)
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真岡鐵道はC11とC12の2両のSLを走らせていますが、このうちC11を譲渡する方針です。今まで2両持っていたので、通年でのSL運行ができましたが、これからはそれができなくなります。ところが、この話、まだ続きがあるようです。
そもそもなぜC11を譲渡することとなったのでしょうか? SLを走らせるにはコストがかかるからです。6年に一度の全般検査には約1.45億円かかります。毎回の運行でも、少なくとも9万円の経費がかかります。ターンテーブルや下館への出入りに使うディーゼル機関車の経費なども入れると、満席になってもほとんど利益が出ない格好になります。また、これまではSLが2両あることを武器に、残りの1両を貸し出していました。春や秋にJR東日本あたりで走らせていましたが、これも減り、2018年度は全くありませんでした。しかも、近くの東武で「大樹」が走り、真岡鐵道のSLの乗客は減っています。数字にもはっきりと表れていて、真岡鐵道のSLの乗客数は、2両体制になった直後の1999年度の年間4.9万人から、2017年度の3.2万人に減っています。通常の輸送はさらに減っていて、高校生が減少したこともあり、ピークの1994年度と比べると6割以下にまで減っています。
このような理由で真岡鐵道は2両あるSLのうち1両を手放すこととなったのですが、譲渡先はまだ決まっていません。複数の自治体や企業が手を挙げていて、真岡鐵道サイドは、動態保存するところに譲渡したいという考えを持っています。ところが、場合によっては譲渡先から貸し出しを受けて、再び真岡鐵道でSLが走る可能性もないわけではないようです。
(参考:東洋経済ONLINE https://toyokeizai.net/articles/-/260902)
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以前、東急の「THE ROYAL EXPRESS」が北海道の大地を走るという記事を書きましたが、その続報です。普段伊豆を走っている「THE ROYAL EXPRESS」を北海道まで持って行くのか、それとも北海道で同じような列車を走らせるのか、その答えが出ました。
実は伊豆を走っている「THE ROYAL EXPRESS」をそのまま北海道まで持ってくるのです。先日の記事では違うことを書きましたが、直流電車を持ってくるという、常識ではあり得ないことが起こりました。2020年5~8月の約1か月間、週4日程度のペースで、札幌-道東エリアを走らせるのです。ただ、直流電車の「THE ROYAL EXPRESS」をそのまま走らせることはできないので、ディーゼル機関車2両と電源車をくっつけることとなります。ディーゼル機関車は除雪用のものを使うのでしょうか? 「THE ROYAL EXPRESS」の8両編成をそのまま使うとかなり長くなりますので、走らせることができる路線は限られると思われます。
北海道を走るのは、「THE ROYAL EXPRESS」だけではありません。JR東日本の「びゅうコースター風っこ」も走るのです。「びゅうコースター風っこ」が北海道を走るのは、7~9月の休日(合計15日間)。「北海道の恵み」を連結して、宗谷線を走ります。列車名は「風っこ そうや」号です。運転するコースは2種類あり、旭川から音威子府まで往復するものと、稚内から音威子府まで往復するものがあります。すでにダイヤパターンが決まっていて、いずれも旭川や稚内を朝7~8時に出て、音威子府で小休止。夕方に出発地に戻ります。
これらのイベントの分担について説明しますと、JR北海道が運行業務、着地でのおもてなし体制への協力及び全体統括、JR東日本と東急が既存の観光列車の提供とその運営、JR貨物が本州で使われている観光列車の北海道への運搬、となっています。
(追記)
「THE ROYAL EXPRESS」の電源車として、かつて「リゾートエクスプレスゆう」(2018年9月廃車)の電源車として使われていた、マニ50 2186が使われることとなりました。2019年7月3日、JR東日本が東急に譲渡するのです。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2018/20190211.pdf、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/87496)
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JR九州には、787系を改造した観光列車を走らせるという構想があります。沿線の観光地に停車しながら、3~5日かけて九州を一周するというものです。仮称を「九州一周特急」と言います。これまでと同様、水戸岡氏がデザインを担当します。春から設計を本格化し、デザイン案を年内に公表する予定です。
この「九州一周特急」、どんな列車になるのでしょうか? 何両編成になるか、また、定員は何人かは未定ですが、全席をグリーン車とし、個室もあります。ただし、「ななつ星in九州」とは違って、寝台はありません。夜は列車を降りて、ホテルや旅館に泊まります。当然ながら、停車する駅の自治体や観光団体と連携します。
先ほども述べたように、「九州一周特急」は787系の改造です。初めての電車による観光列車となります。基本的には鹿児島線、日豊線、長崎線などの交流電化区間を走りますが、運行ルートや停車駅は決まっていません。これから決めることになります。
(参考:ニュースイッチホームページ https://newswitch.jp/p/16319)
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ルクセンブルクはドイツ、フランス、ベルギーに囲まれた小さな国。神奈川県や佐賀県ほどの面積です。ただ金融業などが発達して裕福な国であるので、フランスなど周辺の国から国境を越えて通勤する人がいます。ただ、彼らは自家用車で通勤する人が多く、首都は渋滞しています。
そこでルクセンブルクは2019年夏から、国内の列車やバスなどの公共交通機関を全て無料にする方針です。交通渋滞の緩和や大気汚染対策が狙いです。すでにエストニアは2018年から国内の大半の地域で公共交通機関を無料にしていますが、国内全てを無料にするのは世界初のことです。
ちなみにルクセンブルクは公共交通機関の運営に年間約10億ユーロ(約1280億円)を使っていますが、すでに20歳未満を無料にしていることもあり、運賃収入は年間約3000万ユーロに過ぎません。たとえ運賃を無料にしても減収幅はそれほどではありません。また日本とは違って公共交通機関の運営に税金を投じるのが容認されているので、運賃を無料にするという政策を取ることができます。どんなに利用が少ないローカル線でもJRや大手私鉄に押しつけられてしまうところとは話が違います。
(追記)
ルクセンブルクの公共交通機関の原則無料化は、2020年3月1日から実施されました。
(参考:産経ニュース https://www.sankei.com/world/news/181207/wor1812070024-n1.html、「鉄道ファン」2020年6月号 交友社)
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高架化が進む阪神。従来地平にあった線路が高架になると、線路のあった部分が空いて、何らかに使うことができます。
そんな中、2018年3月に鳴尾駅周辺の高架化工事が完了し、高架下に新たなスペースができました。そこに新たにできるのは、大学。近くにある武庫川女子大学が高架下の約2200平方メートルを借り、大学施設をつくるのです。大学が高架下に入るのは全国でも初めてのようです。
施設は3か所に分かれます。一番広い延べ床面積約700平方メートルのスペースには、「武庫女ステーションキャンパス」が入ります。カフェレストラン、講義室、就職情報を提供するスペースなどが入ります。講義の中には住民が参加できるものもあります。「武庫女ステーションキャンパス」の東には2つの別館があります。トレーニングジム、スタジオ、学習支援室などが入ります。これら3か所の施設は2019年9月以降にオープンします。
(追記)
鳴尾駅の1日の乗降客数は24565人(2018年11月の1日平均)で、この数字は特急、快速急行、急行停車駅を除けば一番多いのです。
(参考:神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201812/0011893688.shtml、「鉄道ジャーナル」2020年2月号 鉄道ジャーナル社)
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1月に行われた山梨県知事選では、新人の長崎幸太郎氏が現職を破って当選しました。
その長崎新山梨県知事ですが、山梨県内にもできるリニア新幹線駅周辺の開発について、現在の計画を見直す考えを明らかにしています。
それどころか、駅そのものの場所が変わるという話もあります。リニアの駅を身延線に接続させるのです。こうなると駅は甲府市内から出るので、1月に再選したばかりの樋口甲府市長が真意を確認したいとしています。
すでに着工が行われているリニアの駅の場所が変わるとなれば、それは甲府市長でなくとも大事です。今から変更して2027年度と言われる開業の時期に間に合うのか、という話もありますし(個人的にはリニアの名古屋暫定開業は少々遅れても構わないと考えていますが)、山梨県全体の将来の計画にも影響します。一体どうなるのでしょうか?
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40882480U9A200C1L83000/)
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京都市交通局の市バスの受託を断った京阪バスですが、3月に新たな路線をつくるようです。
その路線は京都駅と七条を結ぶ循環バス、歩くと少し時間がかかるところです。京都駅前に1月にオープンしたばかりの「ザ・サウザントホテルキョウト」(京都駅から北東へ徒歩2分)と七条駅前に停留所があり、15分間隔で走ります。運賃は230円なので、距離の割には割高に思えますが、京阪や系列ホテルの利用者には割り引くことも考えています。
京阪バスは山科方面へも循環バスを走らせます。京都駅前から西本願寺、東本願寺、大谷本廟前を経由して山科区内に至り、再び京都駅八条口に戻る系統です。こちらは30分間隔で運行します。
(追記)
京都駅と七条を結ぶ循環バスの運賃は230円ですが、京阪の利用者(七条などで乗継割引券をもらいます)は100円です。
また、西本願寺と京都駅を結ぶ路線が新たにでき、京都駅八条口から山科方面へのバスは、阪神高速の無料化により、どの停留所でも乗降可能な路線バスとなります。運賃も下がります。
(参考:京都新聞ホームページ https://www.kyoto-np.co.jp/economy/article/20190117000190、京阪バスホームページ https://www.keihanbus.jp/news/sysimg/00501/link_0S0x2.pdf、https://www.keihanbus.jp/pdf/kks/20190327_nishihonganji_daigoji_line.pdf)
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新幹線の車内アナウンスは自動放送で対応しているものと思っていましたが、JR東海は2018年12月から英語の車内放送を車掌の肉声で行っています。
英語ならネイティブの人に話してもらったほうが聞き取りやすいでしょうが、なぜ車掌に話させるのでしょうか? 訪日外国人が増えているので、車掌が英語でも対応できるようにするためです。強制的に話す機会をつくることによって、能力を上げようとしているのです。
さて、肝心の車内放送の出来はどのようなものでしょうか? やはり発音はつたないようですが、外国人からはそれでも構わない、という声があります。外国でカタコトでも日本語で話してくれると安心するのと同じで、日本の下手な英語でも外国人は受け入れるのでしょう。所詮、英語を母国語としない人が話す英語です。下手でも話が通じればいいのです。流暢に話すことができればそれはそれでいいのですが、そうでなくても恥ずかしがらずに話せば良いのです。単語の羅列でもどこへ行けばわからない外国人にとってはありがたいです。
なお、他社についてですが、JR西日本でも新幹線の車掌による英語での案内は試行しています。JR東日本では自動放送等で対応し、車掌の肉声で行う予定はないようです。
(参考:朝日新聞2月6日朝刊 中部14版)
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ローカル線の廃止の話が出るたびに沿線自治体からの反発を受けますが、その地元自治体はローカル線の維持にどれだけ努力しているのでしょうか?
その現状は厳しいものです。九州運輸局がアンケートを行ったところ(2018年9~12月に九州7県の152市町村に実施、109市町村が回答)、自治体の92.5%は鉄道事業者との連携が必要だと考えていましたが、実際に鉄道を維持するために積極的な対策を行うことを考えているのは22.4%に留まっています。
また、そもそも自治体の27.1%は鉄道の年間利用者数を知りません。現状がわかっていないのでは、対策を立てようもありません。地元住民がどのような目的で鉄道を利用しているのかについても、半分弱の自治体が具体的な調査をせず、感覚として捉えているだけです。このような現状に対して鉄道事業者は、自治体の交通網形成計画の策定に参加することができず、鉄道維持のための具体的な計画がないということを不満として挙げています。
自治体の鉄道に対する認識がこんなものだから、大して効果のない観光客の誘致で利用者の増加を図ろうとするのです。そのくせ維持を求める声だけは一人前。鉄道事業者と話がかみ合わないのは当たり前です。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40424450U9A120C1LX0000/、産経ニュース https://www.sankei.com/region/news/190128/rgn1901280001-n1.html)
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JR東海の次期新幹線車両、N700S。これまで確認試験車による走行試験が行われてきました。その結果を基に、JR東海は量産車の仕様及び投入計画を決定しました。
量産車の主な仕様(以前書いた部分は省略します)を挙げてみると、(1)台車カバーの形状変更や融雪ヒーター等の着雪防止対策を採用することにより、列車遅延を低減すること (2)緊急時に乗客と乗務員が通話できる装置を、司令所の係員とも通話できるように改良したこと (3)パンタグラフやブレーキ装置といった摩耗部品を長寿命化し、交換周期を約2倍に延伸することにより、検修作業の省力化を図ったこと があります。そして、N700Sはオリンピック直前の2020年7月にデビューしますが(5編成が一気にデビューします)、2020年度中に12編成、2021年度と2022年度にそれぞれ14編成の合計40編成を投入します。2022年度末の時点でJR東海が所有する新幹線の1/3弱がN700Sになります。工事費は補修部品の費用等を含めて約2400億円です。
さらに、既存のN700Aにも改造を施します。N700Sの機能のうち一部を追加する工事を行うのです。この改造工事にかかる費用は前述の工事費には含まれていません。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000039300.pdf、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40474050V20C19A1000000/)
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福島駅は東北新幹線と山形新幹線の分岐駅。駅の設備の都合上、山形新幹線は上り、下りともに下り線からでしか発着できません。
ただこれだと、下りは問題ないのですが、上りの場合は仙台方面からの東北新幹線がいったん本線を横断し、山形新幹線を併結して再び本線を横断して東京に向かいます。本線を2回も渡ることから、東北新幹線全体のダイヤに影響を与えます。しかも、冬季は降雪で山形新幹線に遅れが生じます。さらに厳しくなります。
そこでJR東日本は、福島駅の改良工事を行うことを検討しています。どういう工事になるのかはまだ決まっていませんが、山形新幹線が上り線にも直接接続できるようにするのでしょうか?
(参考:福島民友ホームページ http://www.minyu-net.com/news/news/FM20190206-348677.php)
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2022年度に長崎新幹線が暫定開業すれば、現在長崎線を走っている885系が余ります。その余る885系を欲しがっている自治体があります。
それは佐世保市。885系のような振り子式の車両を入れると、博多-佐世保間で約8分、武雄温泉-佐世保間で約2分の所要時間の短縮が見込まれます。振り子式の車両を走らせるには路盤の改良も必要ですが、それも求めます。そもそも長崎新幹線が整備されるようになったのは、1978年に佐世保市が原子力船「むつ」を受け入れたため。そのため、路盤整備の費用は佐世保市ではなく、長崎県が負担するものと佐世保市側は考えています。
長崎新幹線が整備されても佐世保にはメリットがありません。そのため、佐世保などには長崎新幹線に対する不満があるようです。それを解消するためにも、何らかの対応策を考えないといけないのかもしれません。
(参考:長崎新聞ホームページ https://this.kiji.is/465175171071280225?c=39546741839462401)
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太平洋石炭販売輸送は、釧路にある日本でただひとつの石炭輸送専用鉄道。選炭場がある春採<はるとり>と釧路港の貯炭場がある知人<しれと>を結ぶ約4キロの鉄道です。JRなどほかの鉄道と接続せず(根室線より南のところを走っています)、この区間だけを行ったり来たりしています。太平洋石炭販売輸送は、1925年から運行を始めました。一時期、旅客を運んだこともありましたが、1979年に運行会社が太平洋炭礦から太平洋石炭販売輸送に変わり、1986年からは石炭輸送専用線となっています。
ところがこの太平洋石炭販売輸送、早ければ3月にも運休し、国交省に鉄道事業法に規定する廃止届を出した上で、6月に廃止になるようです。廃止の理由は、荷主の釧路コールマインの採炭量が減少したため。採石の1970年代後半には1日15本程度も走っていましたが、2002年の太平洋炭鉱の閉山を経て、採炭量がピーク時の1/5程度の約50万トンになってしまいました。1日1往復程度しか運行せず、それも運休となることもよくありました。廃止後は、トラックにより運ぶようです。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/273747/)
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京急が沿線の小中学生に駅名の変更案を募集したことは以前にも書きましたが、その結論が出ました。小中学生から出た1119件の意見を基に総合勘案し、京急が決定したのです。
出てきた結論は、意外なものでした。改称される駅は、最初から改称することが決まっていた産業道路を含めて4つだけ。産業道路は大師橋<だいしばし>、花月園前は花月総持寺<かげつそうじじ>、仲木戸は京急東神奈川<けいきゅうひがしかながわ>、新逗子は逗子・葉山<ずし・はやま>に変わります。突飛な改称がなかったのは(むしろ仲木戸は京急東神奈川となることによって、JRとの乗換駅であることがわかりやすくなりました)、高輪ゲートウェイが影響しているのでしょうか? 改称は4駅とも2020年3月になされ、旧駅名も副駅名扱いで、駅看板に残ります。
また、鮫洲など6駅については、副駅名がつきます。鮫洲は鮫洲運転免許試験場、大森海岸はしながわ水族館、京急鶴見は大本山総持寺、日ノ出町は野毛山動物園、追浜は横須賀スタジアム、汐入は横須賀芸術劇場です。
(追記)
京急の駅名変更は2020年3月14日に行われます。
(参考:京急ホームページ https://www.keikyu.co.jp/company/news/2018/20190125HP_18229TS.html、railf.jp https://railf.jp/news/2019/12/17/213000.html)
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有料座席指定列車「京王ライナー」がデビューしてちょうど1年となる2月22日、京王はダイヤ改正を行います。
今回もダイヤ改正は「京王ライナー」がメイン。これまで夕方以降の下りしかなかった「京王ライナー」ですが、朝の上りにも走らせます。平日はラッシュの前と後に京王八王子と橋本から1本ずつ、合計4本走ります。休日は時間帯をずらして新宿に9~10時ごろに到着するように、京王八王子から1本、橋本から2本の合計3本を走らせます。以前からある下りについては、休日において運行時間帯を拡大し、京王八王子行きが1本、橋本行きが2本の合計3本を増発します。2月22日乗車分からは「京王チケットレスサービス」での座席指定券の発行を7日前からに拡大します。駅での販売は乗車当日のみのままです。また、「京王ライナー」の号数表示を行先別に変更します。1~30号が新宿-京王八王子間、31~60号が新宿-橋本間です。
「京王ライナー」以外について言えば、平日朝の相模原線からの上りについて、2本を急行から準特急に変更します。ラッシュの前後となりますが、速達列車での通勤ができます。井の頭線も平日、10時前後に渋谷に到着する急行と各駅停車を1本ずつ増やします。
(参考:京王ホームページ https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2018/nr190122_timetable20190222.pdf)
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鉄道が事故などで不通になった場合、並行して走るライバル鉄道に振替輸送をしてもらうことになります。その振替輸送時の取り扱いについて、JR西日本、関西大手私鉄5社、大阪市高速電気軌道など18社局は3月16日から変更します。
変更点は3つ。まず、(1)振替輸送の乗換駅の拡大。現在は事前に鉄道事業者の間で決めた特定の乗換駅でのみしか利用できなかったのですが、3月16日以降は後述する振替乗車票の配布を省略する場合、振替乗車の対象となる乗車券の区間内であれば、乗換駅を乗客が任意に選択することができるようになります。 (2)振替乗車票の配布の省略。現在は振替輸送を利用する駅の改札口で振替乗車票をもらって、振替乗車をすることになりますが、3月16日以降は振替輸送の対象となる乗車券を提示すればそのまま振替乗車できるようになります。ただし、バスを使う場合及び近鉄の東海エリアにおける振替輸送については、これまで通り振替乗車票を配布します。 (3)ICカード乗車券は振替輸送の対象外。現在はICカード乗車券も振替輸送の対象となっていますが、3月16日以降は改札入場後のICカード乗車券を振替輸送の対象外とします。ICカード乗車券は券面を見るだけではどこからどこまで乗ろうとしているのかわかりません。そのため乗客がしなければならない手続きが面倒になります(乗ろうとしていた区間の運賃は、その日または後日に駅に行って支払うことになります。ただ、実際には支払いにいく人は少なく、乗車した区間との差額部分が徴収漏れになっていました。これが鉄道事業者にとって不満だったのです)。今後ICカード乗車券の利用者はさらに増えることが予想されるため、ICカード乗車券の利用者を振替輸送の対象外とし、ICカード乗車券利用者に「ICカード乗車券使用証明書」を配布する必要がなくなるため、浮いた時間で乗客にスムーズな案内ができるようにします。首都圏などでは従来からICカード乗車券は振替輸送の対象外なので、それに合わせた格好になります。なお、IC定期券は3月16日以降も引き続き、振替輸送の対象となります。
3月16日以降は、ICカード乗車券で乗車して途中で不通になってしまった場合、不通になってしまったところまでの運賃と、その後乗った区間の運賃を別々に払う必要があります。2枚の切符に分かれるので、不通にならずに乗り通す場合より、支払額が大きくなることがほとんどです。ほかの地域ではすでにやっていることですが、ICカード乗車券で乗る場合のリスクともいえます。徴収漏れが気になるのなら不通になった駅で全額徴収する方法もありますし、あるいはICカード乗車券利用者は振替輸送の対象としない代わりにICカード乗車券利用時に(1回の利用でも)少しでも安くして通常時にICカード乗車券を使うメリットを出さないといけないでしょう。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/01/page_13653.html、YOMIURI ONLINE https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20190203-OYO1T50019/)
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謎に包まれている国家、北朝鮮。実は5000キロ以上ある鉄道路線の8割が電化されています。日本が大体2/3程度ですから、結構高いです。北朝鮮の電化率が高いのは、金日成主席の方針。北朝鮮は戦前、日本領で、そのときに豊富な水力を使った電力開発が進んだのです。石炭などの燃料も豊富だったので、電化しやすかったのです。
ところが、戦前に日本人がつくった発電設備は老朽化し、しかも深刻な経済の低迷で、電力が不足しました。時刻表通りなら平壌から北部の恵山まで23時間ほどで到着しますが、10日もかかったという事例がありました。電化区間が多かったので、電力不足がマイナスに作用したのです。
ただ、最近はそれも改善されているようです。国際社会の経済制裁でこれまで輸出されていた石炭が輸出できなくなりました。その石炭が国内での発電に使われ、電力事情が改善されたのです。以前のような事態はなくなったようです。
もっとも、鉄道施設の適切なメンテナンスはなされていません。日本が統治していた時代のレールや枕木が未だに使われていて、安全面で危険な状態になっています。スピードも出せず、国際列車が走る平壌以北でも時速60キロがやっと。2018年5月に核実験場の爆破解体をしたとき、外国の記者の取材が認められましたが、そのときに記者を乗せた列車は約400キロの距離を11時間かけて走りました。外国の記者を乗せるということは、外国に北朝鮮の鉄道事情がわかると言うことであり、国の威信をかけるはずです。それでこの状況とは、厳しいです。
(参考:@niftyニュース https://news.nifty.com/article/world/worldall/12240-167271/)
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新東名新静岡-森掛川間(約50キロ)と東北道花巻南-盛岡南間(約27キロ)で最高速度時速110キロの試行が始まったのは2017年11月(東北道は12月)。あれから1年以上が経ったのですが、どうなったのでしょうか?
結論から言えば、最高速度を引き上げても、車の走行状況は変わらず、事故の件数も増えませんでした。警察庁が最高速度を引き上げる前後1年間の車が実際に走る平均速度を調べたところ、試行の前後でほとんど差がなかったのです。新東名は122~124キロ、東北道が110~115キロの範囲に収まっていたのです。もともと最高速度の規制が実態に合っておらず、制限速度を超えて走る車のほうが普通になっていたのです。最高速度を規制するのは、「これ以上スピードを出すと危険」というのを知らせる意味もあるのですが、新東名のような道路状況が良いところにおいて、その規制が実態に合っていなかったのです。
そこで警察庁は3月1日から試行をさらに進め、同じ新東名新静岡-森掛川間(約50キロ)と東北道花巻南-盛岡南間(約27キロ)で最高速度時速120キロにすることにしました。試行は少なくとも1年間は続け、問題がなければほかの高速道路にも広げます。高速道路で最高速度が120キロで走っても良いように設計されている区間は常磐道三郷料金所-日立南太田間、関越道川越-渋川伊香保間、名神小牧-養老サービスエリア間など全部で13路線19区間(合計約837キロ)あり、問題がなければそこにも広げるのです。
(参考:朝日新聞1月31日朝刊 中部14版、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO4066739030012019CR8000/、産経ニュース https://www.sankei.com/life/news/190130/lif1901300028-n1.html)
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現在最高速度時速260キロ止まりの東北新幹線盛岡-新青森間を最高速度320キロに引き上げるという話が出ていますが、最高速度が時速260キロに留まるのはその先の北海道新幹線も同じです。
以前にもそういう話を書きましたが、JR北海道も高速化を考えています。東京-札幌間を4時間半以内、新函館北斗-札幌間を1時間以内で結ぶことを考えています。高速化により利便性が高まり、運賃収入が増えることを期待しています。
(追記)
JR北海道は、北海道新幹線の最高速度を320キロに引き上げるために必要な追加工事(トンネル出入口の防音対策や高架橋の防音壁の追加工事)の費用約120億円を自社で負担することに決めました。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASM1K3H8FM1KIIPE004.html?rm=332、Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190510-00000001-hbcv-hok)
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これまで京都市の市バスは人件費が安い民間業者に委託していたこともあり、黒字経営だったのですが、運行を委託していたバス会社が撤退することによりコストが上がり、逆に赤字になってしまいます。
そこで、市バス事業の収支改善のための対策が考えられています。簡単に言ったら乗客1人あたりの運賃をどうやって上げるかと言うことですが、単純に運賃を上げるようなことはしません。京都市交通局自身が否定しています。
そうしたら、どうやって乗客1人あたりの運賃を上げるのでしょうか? 京都市交通局は2018年にバスのみ乗ることができる一日乗車券を500円から600円に値上げしました。これをさらに700円に上げるという話があります。観光シーズンには販売しないという案もあります。市バスの運賃(230円)に比べて昼間回数券の1枚あたりの値段が166円と安いため、この割引率を縮小するという話もあります。また、旅行用キャリーバッグなど大型手荷物の持ち込みについて、追加料金を徴収する考えもあります。
(参考:京都新聞ホームページ https://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20190120000049)
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札沼線北海道医療大学-新十津川間は2020年5月7日に廃止されます。廃止された後、細長い線路の敷地はどうなるのでしょうか?
札沼線終点の新十津川町の場合、サイクリングロードや公園になるのではないのです。農地になるのです。1月に新十津川町議会総務民生委員会で報告された新十津川町の整備計画によれば、鉄道が廃止されるとすぐに町内の線路や踏切の撤去に入ります。2020年度中にJR北海道が所有しているレールや枕木、踏切などを無償で借り、地元業者に委託して撤去作業を行います。2022年11月までの完了を目指し、費用はJR北海道が負担します。その後、2023年4月から鉄道用地を農地に転換する工事に入ります。
サイクリングロードや公園にしても活用されているか疑わしいところもあるので、農地にするというのはある意味潔いかもしれません。
(追記)
石狩月形の周辺では、トロッコの体験乗車ができる施設をつくることが検討されているようです。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/267087、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2020/05/07/334349.html)
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板谷峠にトンネルを掘るという話があります。現在の山形新幹線は地滑りや雪崩といった自然災害リスクがありますが、全長23キロという長いトンネルを掘ることによって(工期は着工から約15年)、そのリスクをなくし、運行の安定化を図ります。板谷峠のある区間は急勾配、急カーブが多く、雨や雪、風、動物との衝突といった輸送障害の起こる率も高くなっています。山形新幹線で起こる輸送障害のうち、板谷峠のある福島-米沢間で起きるのが4割を占めています。また、板谷峠にトンネルを掘ることによって、所要時間も10分ほど短縮されるようです。
この板谷峠のトンネルで問題が起こっています。トンネルをフル規格でつくるべきかミニ新幹線規格でつくるべきかということです。JR東日本が現地を調査し、概算事業費を1500億円、トンネルの断面をフル規格でつくった場合、さらに120億円上積みされるという試算を得ました。そこで、フル規格の奥羽新幹線を目指す山形県と、トンネルの早期整備を求める米沢市など置賜地方の対立が起こっているのです。
ただし、トンネルをミニ規格でつくってしまったら、もし仮にフル規格新幹線をつくるという話になった場合、やり直しがききません。山形新幹線をフル規格化するか、ミニ新幹線のままでいくかはともかくとして、トンネルだけはフル規格でつくっておいたほうが良いでしょう。
(参考:河北新報ホームページ https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201901/20190122_53004.html)
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