JR北海道も観光列車をつくる
JR北海道が他社から協力を受けて観光列車を走らせることは以前に記事にしましたが、JR北海道も観光列車などに使う車両を2種類用意します。
まずひとつは、通常は「宗谷」などの定期列車のほか、年末年始の繁忙期や修学旅行の臨時列車として使うことができる、特急タイプの多目的車両。観光シーズンは「フラノラベンダーエクスプレス」など観光地へのアクセス列車として走らせます。観光貸切列車として団体臨時列車というかたちで走らせることもできます。「スーパー北斗」や「スーパーとかち」で使われている261系1000代をベースに、261系5000代を2編成(各5両)つくります。新造の観光列車は、1992年の「ノースレインボーエクスプレス」以来28年ぶりのことです。「はまなす」編成と「ラベンダー」編成の2種類で、それぞれ北海道の代表的な花であるはまなす、ラベンダーをイメージしたデザインとなっています。定員26人の1号車には車内のイベントや食事などにも利用することのできるフリースペースを設置します。フリースペースには窓を向いて座る席が10席あります。4人掛けボックスシート4つと合わせて定員が26人なのです。地域の特産品などを販売することのできる、簡単な販売カウンターを設置します。多目的室はイベント等で個室としても使えます。掘りごたつ式のテーブルを挟んで2人で使うこともできます。残る定員200人ほどの2~5号車には食事などの際に向かい合わせにしても使用できるテーブルを備えます。全ての座席にコンセントもあります。「はまなす」編成は2020年10月ごろ、「ラベンダー」編成は2021年4月ごろに使用を開始する予定です。
もうひとつは、キハ40形2両を改造します。通常は定期列車として走り、観光・イベント用の臨時列車に使うもので、2018年に投入した「北海道の恵み」シリーズ車両4両に続くものです。名前は深みのある紫色をベースとした「紫水<しすい>」号、広大な大地をイメージした深い緑色をベースとした「山明<さんめい>」号で、9月ごろに使用を開始する予定です。車内は木製の飲食等で使用できるテーブルを新たに設置します。改造費は1両当たり約1000万円です。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190214_KO_Kankou.pdf、www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/88b714c8c7326e8f5f87d7286e70aa19.pdf、北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/276824、「鉄道ファン」2020年1月号 交友社)
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