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板谷峠トンネルはフル規格でつくるべきかミニ新幹線にするべきか

 板谷峠にトンネルを掘るという話があります。現在の山形新幹線は地滑りや雪崩といった自然災害リスクがありますが、全長23キロという長いトンネルを掘ることによって(工期は着工から約15年)、そのリスクをなくし、運行の安定化を図ります。板谷峠のある区間は急勾配、急カーブが多く、雨や雪、風、動物との衝突といった輸送障害の起こる率も高くなっています。山形新幹線で起こる輸送障害のうち、板谷峠のある福島-米沢間で起きるのが4割を占めています。また、板谷峠にトンネルを掘ることによって、所要時間も10分ほど短縮されるようです。

 この板谷峠のトンネルで問題が起こっています。トンネルをフル規格でつくるべきかミニ新幹線規格でつくるべきかということです。JR東日本が現地を調査し、概算事業費を1500億円、トンネルの断面をフル規格でつくった場合、さらに120億円上積みされるという試算を得ました。そこで、フル規格の奥羽新幹線を目指す山形県と、トンネルの早期整備を求める米沢市など置賜地方の対立が起こっているのです。

 ただし、トンネルをミニ規格でつくってしまったら、もし仮にフル規格新幹線をつくるという話になった場合、やり直しがききません。山形新幹線をフル規格化するか、ミニ新幹線のままでいくかはともかくとして、トンネルだけはフル規格でつくっておいたほうが良いでしょう。
(参考:河北新報ホームページ https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201901/20190122_53004.html)

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