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April 2019

オーストラリアで貨物列車の自動運転

 国土の広いオーストラリアで、往復800キロもの距離を自動運転する貨物列車があるようです。

 この貨物列車は、オーストラリア西部の都市、パースから北に約1500キロ離れたところを走っています。鉱山から港まで鉄鉱石を運ぶ貨物列車です。一度に大量の鉄鉱石を運ぶため約240両編成で、長さにすると2.4キロもあります。これが時速80キロで走るのです。

 これまでこの貨物列車を走らせるには、1往復で4人の運転士が必要でした。ところが自動で貨物列車を走らせる技術が実用化され、往復800キロもの距離を運転士なしで運ぶことができるようになりました。司令所は遠く離れたパースにあります。

 自動運転化によって、運転士の交代の時間もいらなくなり、運行が効率化されたようです。人里離れたところを走る貨物列車だからできる話かもしれませんが、将来は都市の(新交通システムではない)旅客鉄道でも自動運転ができるかもしれません。
(参考:鉄道ファン」2019年1月号 交友社

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「絶景領域・萌えっ子フリーきっぷ」の購入者

 北海道の留萌振興局(旧:留萌支庁)を主なエリアとする沿岸バス。このバス会社、雄冬-留萌-豊富間などが乗り降り可能なフリーきっぷを出しています。フリーきっぷの類ならほかの会社でもありますが、ここのフリーきっぷは、「絶景領域・萌えっ子フリーきっぷ」という名が表すように、女の子のキャラクターが描かれていること(バス会社の人の遊び心のようです)。札幌在住の漫画家、佐倉はつみ氏がバス会社の職員や沿線に住む人などのキャラクターを描いています。名前は沿線の地名に因んでいます。きっぷの名前の「萌えっ子」も、留萌振興局の中心都市、留萌に因んでいます。この女の子が描かれたフリーきっぷは2009年から始まり、ちょうど10年が過ぎました。明日5月1日からは11年目のシーズンが始まります(キャラクターは5月1日で変わります)。今日4月30日で終了する第10シーズンでは約1600枚売れたようです。

 意外なのは、このフリーきっぷの購入者。全体の4割を占めるのは、沿線でも北のほうにある遠別町や天塩町のお年寄り。このあたりには大きな病院がなく、バスで2~3時間かけて留萌の病院まで行くようです。それほどの距離を乗れば、フリーきっぷの元は十分に取れるのです。また、キャラクターは意外と肌の露出が控えめです。利用者に高齢者が多いので、配慮しているようです。
(参考:ねとらぼ https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1904/25/news011.html)

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えちぜん鉄道も除雪車更新

 福井県のえちぜん鉄道は、雪国を走る鉄道だけあって、ロータリーラッセル車2台とラッセル車1台を所有しています。

 そのうちロータリーラッセル車は2台とも1981年に製造されたものです。2台のうち1台は2007年にJR西日本から中古のものを買いました。古いですが、適切なメンテナンスがされているので調子は良いです。これに対して京福が購入した1台は、エンジンのトラブルなどが発生し、2018年の冬は故障で半日ほど除雪作業を中断せざるを得ませんでした。

 そこで福井県は、京福が購入した除雪車1台を更新することにしました。2020年度の冬に新しいものを導入します。1時間当たりの除雪量は2000トンで、現行の1.4倍です。2018年は、雪のために三国芦原線で3日間、勝山永平寺線で5日間運休しました。同じような雪があっても、それぞれ1日程度運休期間を短くできるようです。

 除雪車の設計、製造費用は1億100万円で、国が1/3、福井県が2/3を負担します。福井県は2019年度当初予算案に6700万円を計上しています。新しい除雪車は主に雪の多い勝山永平寺線で使われます。
(参考:中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/feature/railnews/list/CK2019031102100014.html)

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富山地鉄、富山ライトレールを吸収合併

 富山には路面電車が2つあります。富山駅の南側は富山地鉄が、北側は富山ライトレールが運行しています。

 しかし、今は別々に走っている両方の路面電車ですが、2020年3月には接続して、一体となって運行します。運行は富山地鉄が一括して行い、富山ライトレールは資産保有会社になるということでしたが、もうひとつ先に進むことになりました。2020年(令和2年)2月22日に両社は合併するのです。

 存続するのは、歴史が古くて、規模も大きい(富山地鉄の2018年3月期の売上高は約66億円、富山ライトレールの鉄道事業収入(時期は不明)は約3億円)、富山地鉄。会社名も富山地方鉄道のままです。本店所在地、代表者、事業内容、資本金もそのままです。

 富山ライトレールの前身はJR西日本の富山港線。さらにその前は富山地鉄の路線だったので、元の姿に戻ったとも言えます。なお、接続後の運行形態や運賃などについては、今後協議するとのことです。

(追記)
 両社の合併に伴い、ICカード利用者が運転士のいない扉からでも降りることができる「信用降車」は廃止されます。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44203960V20C19A4LB0000/、
乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/85709、チューリップテレビホームぺージ www.tulip-tv.co.jp/news/detail/index.html?TID_DT03=20190425190830

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末広橋梁にDF200、EF200は引退

 JR貨物の機関車に関する話題を2つ。

 まず末広橋梁に関する話題からです。末広橋梁を通るのは、富田-四日市間のセメント列車。JRの線路上では唯一運転されている、セメント列車です。このセメント列車ですが、3月17日から牽引する機関車をDD51からDF200に変更しました。貨物牽引機としてはDD51の最後の舞台となっている関西線ですが、新型への置き換えが進んでいるようです。

 もうひとつの話題が、EF200の引退。EF200は貨物の需要が増えるため、出力を6000ワットに変更しました。1600トンの貨物列車を牽引することができます。しかし、この画期的な性能を持つ車両、3月28日に引退していたことが分かりました。変電所などの設備投資がなされなかったので、EF200は東海道、山陽線でその能力を発揮させないまま走らせていました。最後の運転は、3月28日の幡生操車場から吹田貨物ターミナルまででした。
(参考:railf.jp https://railf.jp/news/2019/03/18/175500.html、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/84853)

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JR北海道、大型除雪機械をラッセル車に改造へ

 線路に降り積もった雪を取り除く方法として、(鉄道車両である)機関車を使う方法と(鉄道車両ではない)保守機械を使用する方法があります。中には、この2種類を併用するところもあります。このうち機関車を使う方法は後継車両がなかなかつくられないため、老朽化しています。

 JR北海道もこの2種類を併用しているのですが、老朽化したDE15の代替としてつくられた大型除雪機械をディーゼルカーに改造することにしました。ラッセル車のディーゼルカーはJR西日本にありますが、それに続くもののようです。

 鉄道車両にすることでどういう効果があるのでしょうか? 鉄道車両にすることによってほかの鉄道車両と同じように線路上を走らせることができます。保守機械だと使用するために、線路上に鉄道車両がいないようにしなければならないのです。広範囲で使用することもできるようです。

 鉄道車両になった大型除雪機械は、2019年から2020年にかけての冬から本格的に使用するようです。
(参考:交通新聞ホームページ https://news.kotsu.co.jp/Contents/20190418/eb5f9b27-aaca-4b1f-8ac7-bf078510906a)

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佐賀県、負担ゼロでも新幹線を拒否

 26日のことですが、山口佐賀県知事は、長崎新幹線のルートについての与党の検討委員会に出席しました。その席で知事は、佐賀県として長崎新幹線の整備を求めていないという意思を明らかにしました。しかも、佐賀県が新幹線の整備を求めないのは、負担が重いからではありません。与党側が佐賀県の負担軽減策を示しても、意味は無かったのです。なお、すでに武雄温泉-長崎間はフル規格での建設が進んでいますが、山口佐賀県知事は「リレー方式」が長引いてもやむを得ないという考えを示しています。

 すでに長崎県については9日に聴取を終えたので、これで地元への意見聴取はおしまいです。長崎県は全線フル規格での早期整備を求めています。与党側はこれらの意見を元に長崎新幹線の整備方針をまとめます。

 長崎線はそれなりに需要のあるところですから、フル規格新幹線で整備するのが望ましいところですが、これは厳しいことになりました。しかし、「リレー方式」が長引くのは最悪のシナリオです。少々速くなりますが、武雄温泉での面倒な乗り換えが発生し、誰も得にはなりません。部分的に新幹線化されるので値段も上がるでしょうから、バスか車に逃げるのが目に見えています。費用対効果が非常に悪いのも頷けます。「リレー方式」が許されるのは、将来フル規格新幹線が整備されるまでの暫定的な措置だからであって、長崎新幹線みたいにフル規格新幹線の見込みがないところでは導入すべきではありません。

 先ほども述べたとおり、長崎新幹線もフル規格新幹線にするのがベストです。しかし、佐賀県が強硬な姿勢を見せていますから、期限を区切ってフル規格新幹線建設の交渉を行い、それが失敗したら(少々開業時期が遅れても)武雄温泉-長崎間を狭軌にして敷き直すのがベターだと言えます。もっとも、狭軌での建設は最悪の事態を回避するためのもので、決して望むものではありませんが。フル規格新幹線でない限りそう速くはなく、競争力がないのです。在来線の未来はないのです。
(参考:西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/505860/)

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JR九州、日田彦山線の復旧方法に3案を提示

 2017年の九州北部豪雨で被災し、一部区間が運休したままとなっている日田彦山線。その日田彦山線について4月23日、第4回日田彦山線復旧会議が開かれ(福岡県知事、大分県知事、東峰村村長、添田町町長、日田市市長、JR九州社長、国交省九州運輸局局長が出席しました)、その中でJR九州は3つの復旧案を提示しました。

 3つの復旧案は、(1)鉄道での復旧、(2)BRTでの復旧、(3)バスでの復旧 です。(1)鉄道で復旧する場合、延長は29.2キロ(被災前のルートで復旧)、添田-夜明間の平均所要時間は約44分、イニシャルコストは約56億円、ランニングコストは年間約2.9億円 (2)BRTで復旧する場合、延長は29.2キロ(彦山-筑前岩屋間の一部は鉄道の釈迦岳トンネル(4.4キロ)を活用した専用道で走行(専用道の長さは7.9キロ)、その他の区間は後述するバスと同じルートを走行、鉄道に比べて本数設定を柔軟に行うことができ、停留所を増設することができます)、添田-夜明間の平均所要時間は約49分、イニシャルコストは約10.8億円、ランニングコストは年間約1.1億円 (3)バスで復旧する場合、延長は43.3キロ(福岡県東峰村の小石原地区を経由する現在の代行バスとほぼ同じルートで、停留所を増設することができます)、添田-夜明間の平均所要時間は約69分、イニシャルコストは約1.8億円、ランニングコストは年間約1.4億円です。(2)、(3)の場合でも運行はJR九州が行い、(1)の鉄道とは違って自治体への財政支援は求めません。ランニングコストが下がるからです。

 今後、この3案について、福岡県、大分県、沿線市町村から意見の聞き取りを行います。ただ、これまでの話で明らかなように、不通区間には需要がなく、鉄道で維持するのは困難なのは確かです。バスにするとかなり利便性が落ちますが、早めに合意することによって、BRT化を受け入れたほうが賢明と言えるでしょう。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/85578、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20190424/k00/00m/020/023000c、大分合同新聞ホームページ https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2019/04/24/JD0058013147)

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沖縄都市モノレール、延伸は10月1日に延期?

 沖縄都市モノレールの終点は首里ですが、その首里から延伸する工事が進んでいます。浦添市のてだこ浦西までの約4.1キロが延伸されるのですが、この延伸の日がからまた延びるようです。

 どうやら開業日は秋の10月1日になるようです。駅舎のエレベータ設置などの付帯設備の工事や、運賃設定に伴う券売機のシステム改修などに時間がかかるようです。
(参考:沖縄タイムスホームページ https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/413195)

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半井JR四国社長、予土線の存廃について言及

 高知と愛媛の両県を結んでいる、JR四国の予土線。0系新幹線風の車両が走るなど、観光客の誘致に努めていますが、採算は極めて悪いです。3月に初めて公表された路線別収支によれば、予土線の営業損益は2013~2017年度の平均で9.3億円の赤字。100円の収入を得るためには10倍以上の1159円がかかります。JR四国の全9路線18区間の中では最悪の数字です。当然ながら輸送密度も低く、鉄道としての存在意義が疑われます。

 そんな中、半井JR四国社長は23日に開かれた定例記者会見で、予土線についてこのままでは路線の維持は非常に難しいとして、地元自治体と勉強会を開こうとしていることを明らかにしました。

 早速地元の中村愛媛県知事は反発していますが、輸送密度が300人台ではどう考えても鉄道として維持するのは難しいです。地元が第三セクターをつくるならともかく、JR四国が運営しなければならない路線ではありません。中村愛媛県知事はJR四国が厳しいのは四国だけで鉄道事業をやっているからだとして、新幹線事業を行ったり、ほかのJR(西日本?)と合併させたりすることを求めていますが、たとえ四国新幹線が開業したり、JR西日本と合併したりしても、JRで維持しなければならないような規模の路線ではありません。生活に必要だからとか、公共交通だからと言って何でも許されるわけではなく、それなりに鉄道が使われているという事実がまず必要です。
(参考:産経ニュース https://www.sankei.com/politics/news/190424/plt1904240024-n1.html、愛媛新聞ONLINE https://www.ehime-np.co.jp/article/news201904240109)

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289系が683系に戻る

 北近畿や南紀で走っている289系は、683系の交流機器を停止し、直流用としたもの。このまま直流電車として走り続けるものだと思っていました。

 しかし、福知山電車区にいた289系のうち、3両編成1編成が、いったん停止した交流機器を解除し、塗装も「サンダーバード」用(旧塗装)になって、金沢総合車両所に移ることになりました。

 今回金沢に移る車両、元々は683系2000番台で、2015年3月のダイヤ改正まで「しらさぎ」用の増結車両でした。しかし、今回「サンダーバード」用の塗装となっています。北陸新幹線が開業しても乗車率の高い「サンダーバード」の増結用車両として使われるようです。

(追記)
 その後、289系の3両編成がもう1編成、683系に戻されました。これで2編成が683系に戻ったということになります。
(参考:railf.jp https://railf.jp/news/2019/04/23/201500.html、鉄道ジャーナル」2019年12月号 鉄道ジャーナル

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子供は100円で小田急乗り放題

 小田急は6月1日、2日の2日間、「小田急 こども100円乗り放題デー」というものを開催します。この企画は新元号の令和を記念するもので、小田急の創立記念日の6月1日に合わせて実施するものです。

 細かく内容を見ていきましょう。通常、小田急が1日乗り放題の「1日全線フリー乗車券」は子供1000円で売られていますが、6月1日、2日の2日間に利用する場合に限り、特別に100円で発売します。9割引で、小田急の各駅窓口等で5月1日から発売します。乗車当日なら、駅の自動券売機でも買えます。

 大人は2000円のままですが、この「小田急 こども100円乗り放題デー」は結構太っ腹です。子供単独でも買うことができるのです。小学校高学年の鉄道ファンなら、友達と一緒に買って、小田急を乗り尽くすこともできます。

 

(追記)
 「期間限定1日全線フリー乗車券」を100円で再発売することになりました。前回同様子供のみが対象で、2021年11月27日、28日、12月4日、5日のみ使うことができます。

 なおこの4日間は、開館前の「ロマンスカーミュージアム」に入ることができるツアーも行われます。海老名電車基地に入り、タラップで降車するという特別な体験もできます。
(参考:小田急ホームページ https://www.odakyu.jp/news/o5oaa1000001j4o7-att/o5oaa1000001j4oe.pdf、https://www.odakyu.jp/news/o5oaa10000020hv3-att/o5oaa10000020hva.pdf)

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「TOHOKU EMOTION」が三陸鉄道へ

 普段八戸線を走っている、レストラン列車の「TOHOKU EMOTION」。4月から6月まで行われている観光キャンペーン、いわて幸せ大作戦!!~美食・絶景・イベント『黄金の國、いわて。』~」に合わせて、三陸鉄道の釜石まで乗り入れます。6月8日、9日のことです。

 6月8日は、八戸発釜石行きです。八戸を11:05に出て、久慈で30分ほど、宮古では2時間以上停まり、釜石に18:43に着きます。翌日の9日は、釜石を9:35に出て、宮古で20分弱、久慈で40分停まり、八戸に16:07に着きます。8日も9日も、ホテルメトロポリタン盛岡のシェフが監修した地元食材をふんだんに使ったコース料理とシェフパティシエ特製のオリジナルデザートを楽しむことができます。メニューは普段八戸線で走っているときと同じものです。

 この「TOHOKU EMOTION」に乗るには、専用の旅行商品を申し込む必要があります。東京からの往復の新幹線やホテルとセットになったものもありますが、片道乗車だけのプランもあります。8日の八戸発釜石行き、9日の釜石発八戸行きともにあり、現地集合、解散で大人1人22500円です。相席にはなるでしょうが、1人から申し込むことができるのも大きなポイントです。
(参考:JR東日本盛岡支社ホームページ www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1555579351_1.pdf)

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電鉄富山と新黒部の2駅に限り乗り降りできるフリーきっぷ

 富山地鉄は4月19日から、「新黒部☆スきっぷ」というものを発売しています。

 この「新黒部☆スきっぷ」、電鉄富山と新黒部の間を1日何度でも往復利用できるきっぷで、2000円です。特急にも追加料金なしで乗ることができます。ところがこのきっぷ、ほかのフリーきっぷとは違うところがあるのです。それは、電鉄富山と新黒部の2駅でしか乗り降りできず、そのほかの途中駅では使えないのです(そのほかの駅で降りた場合は、別途運賃を払う必要があります)。

 このきっぷ、4月20日、21日に行われる「ももいろクローバーZ」のコンサートに合わせて発売開始したものですが(20日、21日は臨時列車も運行されます)、22日以降も通年で発売し、利用できます。新黒部は北陸新幹線の黒部宇奈月温泉と隣接していて、富山との輸送ではライバル関係にありますが、新黒部は黒部市の郊外にあり、それほど富山との間に需要があるとは思えません。どういう人を対象に売ろうとしているのでしょうか?
(参考:富山地鉄ホームページ https://www.chitetsu.co.jp/?p=41271、https://www.chitetsu.co.jp/?p=41262)

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QRコードで東海道新幹線

 以前、東海道新幹線でのQRコード導入についての記事を書きましたが、実用化の動きがあるようです。

 実際に東海道新幹線で実用化するのは2020年代前半。インターネットで列車を予約し、スマホなどに表示されたQRコードで乗ることができるのです。訪日外国人のようにICカードを持っていない人でも紙の切符なしで利用することができるのです。

 ちなみに、東海道新幹線でのチケットレス乗車サービスは2つあります。ひとつは専用のICカードを使う「EX-IC」、もうひとつは「Suica」などの交通系ICカードを使う「スマートEX」です。東海道新幹線でチケットレス乗車サービスを使う人は4割もいるそうです。
(参考:福井新聞ホームページ https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/816191、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42517450V10C19A3MM8000/)

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Osaka Metroの顔認証の自動改札、自動運転、ホーム柵

 以前、Osaka Metroの中期経営計画について記事にしましたが、その中期経営計画、万博開催決定を受けて改定していました。それについて紹介したいと思います。

 まず、以前にも取り上げた顔認証の改札は、2019年度中に実証実験を行い、2024年度に全駅で導入します。顔写真を事前に登録すれば、ICカードや磁気券を使わずに改札機を通過することができます。実現すれば、国内の鉄道事業者では初めてのことになります。もちろん、顔認証を導入してからも、ICカードや磁気券は使えます。また、顔認証で入場して他社に直通するときにどう対応するかは、これから検討するとのことです。

 自動運転は、2024年度中に中央線阿波座-夢洲(万博に併せて延伸する区間、仮称)間で実証実験を行います。車両に乗務員が乗り込みますが、運転は行いません。将来は自動運転に対応できる新型車両を導入し、自動運転をする路線も拡大します。バスについても2019年度から路上での実験を行います。

 ホーム柵については2025年度末までに560億円を投資して、133の駅全てにホーム柵を導入します。いくら同じ通勤型車両ばかりが走る路線とは言え、2025年度末に完備するのは結構早いです。
(参考:産経ニュース https://www.sankei.com/west/news/190419/wst1904190034-n1.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43959880Z10C19A4LKA000/)

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2020年春、「のぞみ」は1時間12本に

 毎日、多くの人が利用している東海道新幹線。日夜改良を続けています。そして、2020年春にはN700Aタイプへの車種統一が完了する予定です。全ての車両が東海道新幹線で時速285キロを出すことができるようになります。

 ATCも改良されたので、JR東海は2020年春に東海道新幹線のダイヤ改正を行います。この最大のセールスポイントは、「のぞみ」を1時間10本から12本に増やすこと(東京発の数字、以下同じ)。平均すると5分に1本の割合で「のぞみ」が発車します。「のぞみ」増発の影響で「ひかり」や「こだま」が減るのかと言えばそうではなく、「ひかり」は1時間に2本、「こだま」は1時間に3本のダイヤを維持します。つまり、「のぞみ」、「ひかり」、「こだま」を合計すると1時間に17本走るのです。

 また、「のぞみ」の底上げがなされます。現在は1時間10本の「のぞみ」のうち、東京-新大阪間を2時間30分以内で結ぶのは3本しかありません。残り7本は2時間33~37分かかります。しかし、2020年春のダイヤ改正後は12本とも2時間30分以内で走るようになります。どの「のぞみ」に乗ってもいいのです。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000039529.pdf、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASM4L5GRTM4LUTIL02C.html)

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西武新型特急「Laview」が新宿線に

 3月16日にデビューしたばかりの西武の新型特急「Laview」。これまで池袋線、西武秩父線のみで走り、新宿線では走っていませんでしたが、このゴールデンウィーク、新宿線でも走ります。

 新宿線に「Laview」が走るのは、4月27日から5月6日までの10日間。新宿線と池袋線にまたがり、毎日1往復本川越-飯能間を走ります。意外なことに新宿には来ないのです。飯能行きは「むさし90号」と名乗ります。本川越13:05発、飯能13:51着で、途中、狭山市、所沢、入間市に停まります。反対の本川越行きは「小江戸92号」と名乗ります。飯能14:23発、本川越15:06着で、途中、入間市、所沢、狭山市に停まります。いずれも特急なので、乗車する区間に応じて300~500円の特急料金がかかります(車内で購入したときは200円増し)。特急券は4月19日7:00から発売します。

 運行初日の4月27日は、本川越で「Laview新宿線初運行記念セレモニー」が行われます。本川越の1番ホームで、川越市長、飯能市長などを招いて12:30から行います。
(参考:西武ホームページ https://www.seiburailway.jp/news/news-release/2019/20190417Laview_shinjukulinedebut.pdf)

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佐世保線に振り子式

 長崎新幹線が開業しても、佐世保方面への所要時間が短くなるわけではありません(一部区間が複線化されるので、少しはその効果があるかもしれませんが)。

 しかし、佐世保方面への改善は必要です。そもそも、長崎新幹線は佐世保を経由するものでした。しかし、これだと遠回りになるので、1992年にルートが今のものに変更されることになりました。長崎新幹線が肥前鹿島を経由しないのはそのためです。佐世保については在来線の高速化をすることで対応するとしたのです。それに基づいて長崎県、佐世保市、JR九州は議論を重ね、3月28日に2022年度の長崎新幹線武雄温泉-長崎間開業に併せて、佐世保線を高速化することについて合意しました。

 高速化の内容はどういうものでしょうか? まず、長崎県が主体となって、有田-佐世保間のレールや枕木などを改良します。事業費は約14億円で、負担割合については佐世保市と協議します。また、JR九州は、振り子式車両を佐世保線に投入します。885系を求める地元の要望がかなえられることになります。これによって、博多-佐世保間の所要時間は8分短縮され、1時間34分で結ばれます。上下5往復程度が振り子式で走るとのことです。
(参考:長崎新聞ホームページ https://this.kiji.is/484181611973739617?c=39546741839462401、
乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/84821)

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赤字をカバーせずに鉄道の維持を求めるのは虫が良すぎる

 2月に明らかになった、JR四国各路線の収支。黒字だったのは瀬戸大橋線だけで、後は全て赤字です。予讃線などの主要路線でも赤字です。ついでに言えば、四国全体の営業係数(2013~2017年度)は144であるのに対して、四国内の路線バス12社の2015年度の営業係数は115と、バスのほうが良い数字になっています。

 このような状態では、存廃が問題となってきます。赤字が大きい路線は廃止される危険性が高いです。しかし、徳島新聞社が行ったアンケートによれば、徳島県内全24市町村全てが、現在のJR路線網の維持を求めています。しかし、どこも赤字を出している現状では、必要性の薄い路線は廃止されてもやむを得ません。輸送密度と照らし合わせてみると、輸送密度が1000人未満の牟岐線阿南以南は、廃止されてもやむを得ないと言えるでしょう。鉄道がある間に、バスとの連携を強化する必要があります。

 もちろん、地元自治体が赤字を負担するから、鉄道を残してほしい、と言っているのかもしれません。それならいいのですが、地元負担を拒否し、国やJRに押しつけるのならば、地元の鉄道存続意欲はない、と判断されても仕方がありません。虫が良すぎるのです。
(参考:徳島新聞ホームページ https://www.topics.or.jp/articles/-/178830、https://www.topics.or.jp/articles/-/162249)

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なぜ阪堺は浜寺駅前付近で移設することになったのか?

 以前、南海本線浜寺公園付近の高架化に伴って行われる、阪堺線の移設について記事にしましたが、それについての詳しい情報が入ってきました。3月の地元説明会で使われた資料が堺市のホームページにアップされていたのです。

 まず、なぜ阪堺を移設する必要が出たのでしょうか? もし阪堺を現在の位置で敷き直すとしたならば、阪堺の仮停留所(船尾-浜寺駅前間)-浜寺駅前間は5年にわたって休止させる必要があります。しかし、浜寺駅前は南の終点であるので、結構利用者は多いのです。2017年の交通調査によれば、平日は堺市内で2番目に利用者が多く(1番は東湊)、休日は浜寺公園に近いこともあってか、一番利用者が多くなっています。こういう利用者の多い停留所を5年間も使えない状態にするのは得策ではありません。もちろん、休止期間中は仮停留所-浜寺駅前間に代替バスを走らせます。無料(阪堺の運賃は当然ながらかかります)ですが、時間がかなりかかるのです。日中は7分ほどで着きますが、ラッシュ時だと15分もかかります。これに乗り換えの手間が加わるので、かなりの時間のロスになります。路面電車なら2分で着くところですから。

 そういうわけで考え出されたのが、阪堺を東側に移設する案だったのです。船尾-浜寺駅前間が現在と同じ2分で結ばれ、運賃は変わりません。休止期間もありません。南海の東側にできる新しい浜寺駅前は高架工事中、1面1線の停留所になりますが、ホームの手前に待避線を設置します。最終的には2線のホームになります。移設される区間は単線ですが、臨時列車など一部を除いて現行ダイヤを維持することはできるようです。
(参考:堺市ホームページ www.city.sakai.lg.jp/shisei/toshi/rittaisuishin/honsen/keikaku.html)

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岐阜駅前にモ510形

 かつて岐阜には名鉄の路線電車が走っていましたが、2005年に廃止になってしまいました。その岐阜の路面電車で走っていた車両のうち、1926年につくられたモ510形は岐阜駅近くの金公園に保存されていました。岐阜市が所有し、「丸窓電車を保存する会」が年2回清掃を行っていましたが、展示から10年以上が過ぎているため老朽化し、雨漏りがしたり、塗装が剥がれたりしています。

 ところがモ510形、修繕を行った上で岐阜駅北口駅前広場の芝生広場に移設されるようです(2019年度当初予算案に関連費用2600万円を計上しています)。休日には車両の内部も公開します。9月に行われる駅前広場10周年記念イベントでデビューする予定で、岐阜市は待ち合わせのスポットとしても使ってもらいたいようです。

 岐阜駅北口駅前広場には黄金の織田信長像もありますが、こちらも建立から10年以上が経過しているため、金箔が色あせています。今回併せて修繕することにします。

(追記1)
 9月現在、モ510形の移設は、11月16日の広場完成10周年イベントのときになされるようです。

(追記2)
 岐阜駅北口駅前広場に移されたモ510形は、まるで発車を待っているかのようです。「路面電車が残っていれば」と思わせる光景でした。
(参考:岐阜新聞ホームページ https://www.gifu-np.co.jp/news/20190223/20190223-116479.html、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20190225/ddl/k21/040/133000c、中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20190903/CK2019090302000017.html)

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おおさか東線と「青の交響曲」に乗ってきました

 12日のことですが、3月16日に開業したおおさか東線と近鉄吉野線の観光列車、「青の交響曲」に乗ってきました。

 

 戦前には山上に鉄道が走っていた高安山から、10:25発のケーブルカーに乗って、山を下りる。「近鉄週末フリーパス」を持っているので、距離当たりの運賃の高いケーブルカーでも気にせずに乗ることができる。信貴山口10:41発に乗り、河内山本に10:46に着く。河内山本では信貴線用のホームではなく、大阪線のホームに入る。大阪上本町方面からの乗り換えが簡単にできるように配慮されているのだ。次に乗るのは河内山本10:48発の準急。2分の接続なので厳しいと思っていたが、無事に乗り換えることができた。計画では11:04発の普通に乗って俊徳道で降り、JRに乗り換える予定だったが、乗ったのは準急なのでそのまま布施まで行き、そこで奈良線に乗り換えて、河内永和に行く。布施での奈良線の乗り換えもスムーズで、階段を上って奈良線の電車に乗るとすぐに発車した。河内永和でJRに乗り換える。いったん近鉄の駅を出て、外を少し歩くとJR河内永和がある。予定より2本早い、JR河内永和11:06発に乗ることができた。201系の6両編成だ。運転席のすぐ後ろに立って、線路を見ることにする。

 放出で学研都市線と合流し、ひと駅だけ複々線で走った後、鴫野で分かれていく。ここからが新しい区間だ。それにしても、放出と鴫野での配線はうまくできている。できるだけ階段の上り下りのある乗り換えがないように配慮されているのだ。話をおおさか東線に戻す。新規開業区間には4つの駅があるが、いずれも高架の相対式ホームで、格好はよく似ている。少ないながらも各駅で乗り降りがあるのは喜ばしいことだ。地元の人が使っているということだから。また、車内には鉄道ファンではないものの、初乗りを楽しんでいる女性グループもいた。かつて歩いたこともある赤川鉄橋も通り、新大阪到着は11:30。おおさか東線用となった2番線に到着する。隣からは「ハローキティー」の「はるか」が出て行った。予定より30分早く着いたので、新大阪から尼崎、京橋を経由して天王寺に行く。途中の寺田町では、1932年の開業時に書かれたともいう、古い駅名標を見ることができた。

 大阪阿部野橋から近鉄に乗る。近鉄御所にも立ち寄り、橿原神宮前には13:57に到着。ここから乗るのは、近鉄の観光列車、「青の交響曲」だ。通常「青の交響曲」は大阪阿部野橋-吉野間を1日2往復しているが、混雑する桜のシーズンは特別運行を行っていて、平日は橿原神宮前-吉野間を1日1往復だけしている。この臨時の「青の交響曲」、吉野線のホームではなく、橿原線のホームから発車する。橿原線は標準軌だが、ここ0番線は狭軌になっている。近鉄ではフリーゲージトレインを開発しているが、橿原線と同じところから出るので、まるでフリーゲージトレインに乗っているみたいだ。14:20に「青の交響曲」は橿原神宮前を出た。中途半端な運転区間だからか、列車は空いている。0番線から出た列車は日ごろは通らないところを走り、吉野線の線路に入っていった。

 「青の交響曲」は通勤型車両を改良した3両編成だが、通勤型車両とは思えない豪華な車両だ。とても特急料金に210円を出しただけで乗ることができるとは思えない。お得な列車だ。この「青の交響曲」の売りは、真ん中の2両目にあるバーカウンター。ここは特別運行中も通常営業を行っていて、スイーツやアルコール、お土産などを売っている。買ったのは、志摩観光ホテルの製菓長で、伊勢志摩サミットでデザートを担当した人が考案した季節のオリジナルケーキ。陶器製のカップに入ったコーヒーも付いて、ラウンジでティータイム(座席に持って行くこともできる)。隣ではアルコールを飲んでいる人もいた。

 「青の交響曲」は通常のダイヤの間を縫って走るため、交換待ちが結構多い。橿原神宮前から52分かけて吉野に到着。土産物街を通り抜け、復活したばかりの15:20発のケーブルに乗ろうとしたが、切符を買っている間に出てしまった。しかし、今は桜のシーズンという繁忙期。通常は15分間隔で走っているが、今はピストン運転していて、5分も待たずに次の便が出た。下りのケーブル乗り場には行列ができていたので(近鉄特急も大阪阿部野橋行きは満席が続いていた)、歩いて山を下りることにする。一面の桜を見ながら、坂を下りていった。

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豊肥線は2020年度に復旧見込み

 豊肥線阿蘇-肥後大津間(27.3キロ)は、2016年4月の熊本地震で大きな被害を受け、不通となっています。

 その後の豪雨によるものを含めて、51か所の被害が確認されたこの区間、ようやく光が差し込んできました。南阿蘇村立野の大規模土砂崩れの復旧工事が2019年度中にほぼ終わり、その場所を鉄道復旧の工事用道路や資材置き場として使えるようになったため、2020年度中に復旧する見通しが立ったのです。

 鉄道に限らず、熊本から阿蘇への交通手段は地震で大きな被害を受け(そのため鉄道も本格的な代替バスを用意していません)、阿蘇への観光客は大幅に減っています。鉄道に限らず道路においても2020年度には復旧の目途が立つようで、熊本の観光面での復興に大きく貢献することとなります。

(追記1)
 豊肥線阿蘇-肥後大津間の復旧は2020年秋の予定です。2019年12月現在、路盤に関しては8割ほど、軌道の工事については3割ほど進捗しています。

 なおその後、豊肥線の復旧時期が2020年8月に繰り上げられました。

(追記2)
 2020年5月27日、JR九州は豊肥線の運転再開日を2020年8月8日と決めたことを発表しました。ただ、復旧後の運転計画はまだ決まっていません。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://this.kiji.is/489208560489530465?c=92619697908483575、https://this.kiji.is/584878951339902049?c=92619697908483575、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20190412/k00/00m/040/086000c、西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/599075/、JR九州ホームページ www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2020/05/27/200527houhihonsenhukkyu.pdf)

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団体専用の「楽」が臨時列車に

 日ごろは団体専用の車両として使われている「楽」。ところが近鉄はこのゴールデンウィークに、「楽」を臨時列車として走らせます。

 「楽」が臨時列車として走るのは、4月27~29日、5月2~5日の合計7日間。近鉄名古屋-五十鈴川間を1日1往復します。近鉄名古屋10:35発五十鈴川12:27着、五十鈴川16:54発近鉄名古屋19:01着で、途中、伊勢市と宇治山田しか停まりません。

 この「楽」に乗るには、特殊なきっぷが必要となります。「GW伊勢まで『楽』らくきっぷ」という名前で、指定された「楽」に乗ることができます(指定された「楽」以外の列車には乗車できません)。12日から沿線主要駅ですでに発売していて、各列車180枚限定、値段は大人1450円、子供730円ですから、片道運賃(近鉄名古屋-五十鈴川間1460円)とほぼ同等です。「GW伊勢まで『楽』らくきっぷ」は座席指定ではなく、先頭の展望席は交代で座ります。乗車日の日付の入った記念乗車証がもらえます。

 めったにない機会ですから、乗ってみたいものです。

(追記)
 お盆も「楽」が臨時列車として走ります。8月13日から15日までの3日間、近鉄名古屋-五十鈴川間を走ります。ダイヤはゴールデンウィークと同じく、近鉄名古屋10:35発五十鈴川12:27着、五十鈴川16:54発近鉄名古屋19:01着です。乗車には「お盆も伊勢まで『楽』らくきっぷ」 が必要で、普通の乗車券では乗車できません。
(参考:近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/gwrakurinnzi.pdf、https://www.kintetsu.co.jp/kanko/kanko_info/news_info/raku_ise190716.pdf)

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長崎新幹線全線整備による佐賀県の負担額

 長崎新幹線新鳥栖-武雄温泉間をフル規格やミニ新幹線で整備した場合、通過することになる佐賀県の負担額はいくらぐらいになるのでしょうか? その試算が明らかになりました。

 まず、建設費はミニ新幹線(単線)が1800億円、ミニ新幹線(複線)が2700億円、フル規格が6200億円になります。地元の負担はこのうちの1/3ですが、それを丸々負担する必要はありません。新幹線を走らせるJR九州からは貸付料が入りますし、国から後で交付税措置というかたちで入ってくるお金があります。実質的な地元負担を計算するには、そういうものも考慮に入れる必要があります。

 それを考慮すると、実質的な佐賀県の負担は次のようになります。ミニ新幹線(単線)が190~280億円、ミニ新幹線(複線)が330~490億円、フル規格が450~660億円です。建設費に比例して負担が増えるわけではないようです。

 それはなぜなのでしょうか? ミニ新幹線とフル規格とでは収支の改善度合いが異なるのです。フル規格の建設費は確かに高いのですが、効果は絶大で、収益が見込めるのです。仮に貸付料がなかった場合、佐賀県の負担額は、ミニ新幹線(単線)が220~330億円、ミニ新幹線(複線)が330~500億円、フル規格が770~1140億円です。ミニ新幹線(複線)だと貸付料がほとんど望めず、ミニ新幹線(単線)でも多くは期待できません。これに対してフル規格の貸付料が大きく、ミニ新幹線(複線)との負担額の差は小さくなります。

 これを考えると、単線でも複線でもミニ新幹線でつくる意味はあまりなく(佐賀県は金銭負担があることを理由にミニ新幹線にも反対しています)、お金をかけていいものをつくるならフル規格、お金をとことんケチりたいなら(いったん敷きかけたレールを剥がさないといけないのですが)スーパー特急がいいということになります。なお、長崎県には佐賀県の負担を一部でも肩代わりする考えはないようです。
(参考:西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/501395/)

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「JR北海道グループ中期経営計画2023」より

 4月9日、JR北海道から「JR北海道グループ中期経営計画2023」が発表されました。ここから気になったことをピックアップしていきたいと思います。

 まず、快速「エアポート」についてですが、2020年春のダイヤ改正で毎時5本に増やし、2023年度か2024年度に721系のものを733系に置き換えます。定員が762人から821人に増えます。7両化についても検討します。281系と261系が混在している「北斗」については、2022年度にオール261系化を予定しています。2020年度、2021年度には261系に携帯電話やパソコンへの充電コーナーを設置をします。スマートフォンが定期券になる取り組みも引き続き検討するようです。JR北海道の普通電車は3両編成単位ですが、ワンマン運転ができるよう、2両のものをつくるようです。

 意外と詳しく書かれていたのが、利用者の極めて少ない線区(4月1日にバス転換を行った石勝線新夕張-夕張間を含む、輸送密度200人未満の5線区)の代替交通について。このうち、札沼線(北海道医療大学-新十津川間)、日高線(鵡川-様似間)について、バス転換後の計画が載っています。2020年5月7日に廃止になる札沼線は、存続する区間では末端に当たる石狩当別-北海道医療大学間を66本に増発します(札幌からの直通の本数か?)。終点となる北海道医療大学には、駐車場やバスターミナルを整備します。雨に濡れずに鉄道からバスに乗り換えることができます。石狩当別-北海道医療大学-石狩月形間のバスは月形高校の下校時間帯に増発し、現在の1日15本から18本に増えます。石狩月形にはバスの待合設備を備えます。浦臼に関しては駅舎をそのまま使い、石狩月形、新十津川方面へのバスのほか、奈井江への町営バスを休日にも走らせ、特急停車駅の美唄への乗合タクシーも運行します。日高線のバスも本数が増えます。現在8往復程度ですが、10往復以上に増やします。国道等を経由することで所要時間を短縮し、便によっては高校にも乗り入れます。バス停も増やします。沼ノ端やえりもにも乗り入れるものもあるようです。

(追記)
 札沼線の代替バスは廃止より前の2020年4月1日から運行を始めます。また、石狩月形-浦臼間は1日5往復走り、浦臼-新十津川間は従来からある空知中央バスの路線バスがそのまま走ります。
(参考:JR北海道ホームページ www.jrhokkaido.co.jp/corporate/mi/vision/20190409-03.pdf、鉄道ファン」2020年2月号 交友社

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2025年春、路面電車が広島駅の2階に乗り入れへ

 広島駅ビルの建て替え、及びそれに伴う路面電車(広電)の動きについては以前にも記事にしましたが、その続報です。

 まず、現在の広島駅ビルは建て替えられます。現在の駅ビルは2020年3月末に閉館し、ショッピングセンター、シネマコンプレックス、ホテルを備えた新しい駅ビルが2025年春に開業するのですが、そのとき、広島は生まれ変わります。広島駅ビルの2階に路面電車が乗り入れるのです。広島駅中央改札や新幹線口改札と同じ高さで段差無く、路面電車の停留所につながるのです。新幹線を降りたら、すぐ目の前が繁華街などに行く路面電車。富山も便利ですが、そういう光景が広島でも見られるのです。JRの駅との乗り換え時間が約74秒短縮されるのです。

 そして、路面電車のルートも大きく変わります。広島駅を出た路面電車はいったん東に向かいますが、八丁堀や紙屋町は西のほうにあります。つまり、今のルートは遠回りなのです。そこで広島駅から駅前大橋へまっすぐ向かう、駅前大橋ルートを整備します。稲荷町、松川町(仮称)を経由して比治山下に至ります。八丁堀や紙屋町へは稲荷町で曲がります。広島中心部への乗車時間が約4分短縮されます。

 ただ、駅前大橋ルートをつくると、廃止になる路線がいくつか出ます。それを減らすため、もうひとつルートをつくることにしました。それは、広島市内を回る循環ルート。八丁堀、紙屋町、市役所前などを通り、的場町などの救済策にもなります。廃止されるのは広島駅と的場町の間だけとなり、猿猴橋町のみが廃止されます。

 なお、駅前大橋線は架線レスでつくられるというもありましたが、これは見送られるようです。

(追記)
 総事業費は約109億円で、そのうちインフラ部の約83億円は国と自治体が負担します。インフラ外部の約26億円については、国と自治体が1/6ずつ負担し、残り2/3を広電が負担します。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/03/page_13999.html、広島電鉄ホームページ www.hiroden.co.jp/topics/2019/0327-hiroshimastation.html、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/hiroshimaeki20190315/、https://tabiris.com/archives/hiroshimaekimae2019/)

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泉佐野から魚を鉄道で運ぶ

 活魚は通常、トラックで運ばれます。専用トラックで運ばれるため割高で、漁獲量が少ない天然魚は扱いにくいという欠点があります。ところが、魚を生きたまま運ぶ新たな技術が生まれたようです。

 開発したのは、建設用資材レンタルの日建リース工業。日建リース工業は2017年に、二酸化炭素を使って水槽内の魚を睡眠状態にして輸送する技術を開発したのです。この技術を使えば鉄道でも運ぶことができ、魚によってはコストが半減するものもあるようです。2月にはその技術を活用した魚の保管・配送施設として泉佐野市に「大阪活魚センター」を開設しました。泉佐野やその周辺で獲れた魚を大阪府内や全国に配送します。2月12日には、マダイやヒラメ、カレイなど活魚200キロ以上を鉄道用コンテナで東京に運びました(ただ、阪和線沿線には貨物駅がないので、大阪市内までトラックで運んだのでしょうか?)。

 日建リース工業はこのような魚の保管・配送施設を全国何か所かに増やし、各地の活魚を全国で楽しむことができるようにします。2年後には、輸出も行うようです。
(参考:産経ニュース https://www.sankei.com/economy/news/190212/ecn1902120026-n1.html)

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羽田、国際線旅客ターミナルビルを第3旅客ターミナルビルに変更、京急や東京モノレールも改称

 日本の空の玄関として、日夜多くの航空機が発着している羽田空港。3つの旅客ターミナルビルがあります。

 ところが、羽田を利用する国際線が多いため、現在の国際線旅客ターミナルビルに加えて、羽田空港第2旅客ターミナルビルにおいても国際線施設を整備し、2020年3月から国際線にも対応する予定です。こうなると、国際線が発着するターミナルが2つになってしまいます。そこで、2020年3月から、現在の国際線旅客ターミナルビルを第3旅客ターミナルビルに変更します。

 これに伴い、羽田に乗り入れている2つの鉄道の駅名も変更します。京急の羽田空港国内線ターミナル、羽田空港国際線ターミナルはそれぞれ羽田空港第1・第2ターミナル、羽田空港第3ターミナルに変わります。東京モノレールの羽田空港第2ビル、羽田空港第1ビル、羽田空港国際線ビルはそれぞれ羽田空港第2ターミナル、羽田空港第1ターミナル、羽田空港第3ターミナルに変わります。どちらも終着駅の駅名が変わるので、影響は乗り入れ各社など広範囲に及びそうです。

(追記)
 京急と東京モノレールの駅名の変更は2020年3月14日に行われます。
(参考:国交省ホームページ http://www.mlit.go.jp/report/press/kouku07_hh_000115.html、京急ホームページ https://www.keikyu.co.jp/company/news/2018/20190226HP_18245TS.html、東京モノレールホームページ http://www.tokyo-monorail.co.jp/news/pdf/press_20190226.pdf、railf.jp https://railf.jp/news/2019/12/17/213000.html)

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列車の窓に観光情報が映る?

  列車の走っている場所に応じて適切な観光情報を提供する、しかも表示するのは窓、そういうことが実現するかもしれません。

 JR九州とNTTドコモは1月25日、列車の窓を情報表示画面として活用する、新しい列車内観光サービスの実現を目指す協定を締結しました。風景に合わせた観光情報を列車の窓にリアルタイムに表示し、乗客の求めに応じて必要な情報を提供することにより、乗客の満足度を向上させるのが狙いです。列車を降りてからも、乗客のスマートフォンなどに観光ガイドを提供することも行います。

 本格的にこのようなサービスを提供する前に、2019年春から、肥薩線人吉-吉松間の観光列車、「いさぶろう」、「しんぺい」において、列車の走行位置に応じた観光情報をタブレット端末で提供する実証実験を行います。タブレット端末は乗客に貸し出します。

 この取り組み、増加する訪日外国人客の利用を拡大するのが狙いで、九州新幹線でも行うようですが、窓に観光情報を表示したら、景色が見えにくくなるのではないでしょうか?

(追記)
 「いさぶろう」での実証実験は2019年12月1日から2020年3月31日の間行います(2019年12月28日から2020年1月5日の間は除きます)。
(参考:JR九州ホームページ www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2019/01/25/001.pdf、www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2019/11/29/191129Newsreleaseisashinservice.pdf、産経ニュース https://www.sankei.com/region/news/190206/rgn1902060012-n1.html)

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JR西日本、新幹線や「はるか」で手荷物検査を検討

 航空機では乗る前に手荷物検査を受けますが、鉄道ではそう簡単にはいきません。航空機に比べて利用者があまりにも多く(当然ながら鉄道の利用者は長距離ばかりではありません)、短時間でできないからです。

 ところが、2018年6月に東海道新幹線で殺傷事件があり、この6月には大阪でG20の首脳会合が開かれます。2025年には大阪で万博が開かれます。あってはならないことですが、テロが起こる可能性が全くないとは限りません。備えをしておく必要性があります。

 そこで来島JR西日本社長は、2月に行われた共同通信のインタビューにおいて、新幹線や関空への特急を中心に、乗客の手荷物検査をする考えであることを明らかにしました。ただ、先ほども述べたように、鉄道は航空機と違って手荷物検査をするには様々な制約があります。時間や場所が厳しいのです。ですから、手荷物検査は短時間でできる、簡単なものになるようです。

 さて、手荷物検査にかかる時間を短くしようとする話もあります。JR東日本などは1人4秒で手荷物検査をする装置の開発を目指しているようです。
(参考:福井新聞ホームページ https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/804543、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40801410R00C19A2XY0000/)

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樽見鉄道ダイヤ改正で夕方以降増発

 樽見鉄道は薄墨桜の満開の時期に合わせて4月1日から15日までの間、臨時の快速などを増発した「桜ダイヤ」にて運行します。そして、「桜ダイヤ」が終わったあとの4月16日、再びダイヤ改正を行います。

 4月16日のダイヤ改正の特徴は増発。利用者の要望に応え、夕方から夜にかけて、大垣-神海間に1往復、大垣-本巣間に2往復の合わせて3往復を増発します。新旧のダイヤを比較すると、やや遅い時間が増発されているようで、残業したときや飲み会のときに威力を発揮しそうです。

 樽見鉄道は第三セクター鉄道なので、通勤客はいないように思われがちですが、名古屋などがある濃尾平野を走る鉄道だけにある程度はいるのでしょうか?
(参考:樽見鉄道ホームページ https://tarumi-railway.com/information/%E3%80%8C%E6%A1%9C%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%80%8C%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%A4%E6%94%B9%E6%AD%A3%E3%80%8D%E3%82%92%E8%A1%8C%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99/)

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名取市の仙台市営地下鉄延伸調査事業、市議会の反対で消える

 仙台市の南隣にある名取市は、仙台のベッドタウン。仙台との行き来も盛んです。この現状から山田名取市長は、仙台市営地下鉄を南に伸ばすなどの方法で、新たな鉄道をつくることを考えました。地下鉄の延伸は山田名取市長の公約のひとつです。

 この公約の実現のため、2019年度当初予算案において、「新たな都市交通システム導入可能性調査事業」という名前で634万円を計上していましたが、名取市議会からの反発が強く、予算としては原案通り可決したものの、調査事業は行わないことを決めました。余ることとなったこの予算は、補正予算で減額することなどを考えています。

 なぜ議会は反発したのでしょうか? 議会は仙台市営地下鉄の延伸の可能性は低いと見ているからです。そういう可能性が低いものを調査する意味が無いと考えているのです。名取市自体も延伸は難しいと考えていて(調査をする目的は、地下鉄の延伸について仙台市から聞かれたときに、名取市としての考えを明らかにするためでした)、調査事業の見送りに至ったのです。

 仙台市営地下鉄に関してはのほうも延伸構想がありますが、これも仙台市を出て、富谷市に至るもののため、このまま延伸せずに終わりそうな気がします。
(参考:河北新報ホームページ https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201902/20190215_11018.html、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASM3M4J9YM3MUNHB00D.html)

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今里筋線の車両1編成を長堀鶴見緑地線に

 Osaka Metroにはミニ地下鉄が2路線あります。長堀鶴見緑地線と今里筋線です。このうち、長堀鶴見緑地線について、輸送力増強のため、3月に今里筋線用の80系1編成を転用しました。

 長堀鶴見緑地線に転用された80系は独特のカラーリングをしています。車体に巻かれている帯は、もえぎ色のほか、細いですが、オレンジの帯も入っています。もえぎ色は長堀鶴見緑地線のラインカラー、そしてオレンジは今里筋線のラインカラーです。両方の路線にルーツを持つ車両であることを物語っています。
(参考:Osaka Metroホームページ https://subway.osakametro.co.jp/news/news/other/20190315_80kei_r7.php、Traicy https://www.traicy.com/20190329-om80)

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東武、「大樹」で平成から令和への夜行列車を運転

 ついに新元号が決まりました。令和です。5月1日に改元されます。

 そこで東武と東武トップツアーズは、平成最後の日4月30日に南栗橋を出て、令和最初の日5月1日に鬼怒川温泉に着く臨時夜行列車「ありがとう平成・こんにちは令和号」を走らせます。改元の瞬間を列車の中で迎えることができるのです。

 そして、この「ありがとう平成・こんにちは令和号」、DL「大樹」が使われます。DLが14系車両3両(「ドリームカー」も含みます)を従えて走ります。DL「大樹」にとっては初めての夜行列車(南栗橋23:55発、鬼怒川温泉5:00着)で、JRでもすでになくなった客車での夜行列車をここ東武で味わうことができます。列車はDLを含めても4両と短いですが。

 「ありがとう平成・こんにちは令和号」に乗るには、ツアーに申し込む必要があります。今日4日から発売します。値段は「ドリームカー」を使用する場合が大人17800円、そのほかの車両の場合が大人13800円です。このツアーでは、鬼怒川温泉の「きぬ川 ホテル三日月」での入浴や朝食などもついています。また、このツアーの参加者の中から抽選で、SL「大樹」の運転台を見学できる特典が当たります。

 4月30日、5月1日には、下今市で、SL関連のイベントも用意されています。
(参考:東武ホームページ www.tobu.co.jp/pdf/newsletter_190403.pdf)

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「とれいゆつばさ」がリニューアル

 山形新幹線の観光列車、「とれいゆつばさ」。4月6日からリニューアルされます。

 どこがリニューアルされたのでしょうか? 「とれいゆつばさ」独自の設備として足湯がありますが、その空き状況等が分かるディスプレイを車内7か所に設置します。「とれいゆつばさ」の足湯に入るためには旅行商品として「とれいゆつばさ」を申し込むか、乗車当日に空きがあることを期待するしかないですが、ディスプレイがあることによって空き状況はアテンダントに聞かなくても分かるようになります。このほか、16号車の足湯スペースに、沿線の伝統工芸品である天童木工を使用したソファーを設置します。12~14号車の御座敷指定席の座布団を、天童将棋の駒などをデザインしたものにします。15号車には、スマートフォンなどを充電することができる、「電源コーナー」を設置します。旅行商品専用の弁当もリニューアルされます。

 話は変わりまして、磐越西線の「フルーティアふくしま」。同じ4月6日から運行区間を郡山-喜多方間に延長しますが、1日2往復から1日1往復に減ります。また、喜多方市内の2店舗のスイーツを新たに提供し(店は1か月ごとに交代します)、行きと帰りで別々の店のスイーツを味わうことができます。
(参考:JR東日本仙台支社ホームページ jr-sendai.com/upload-images/2019/03/201902271.pdf、福島民友ホームページ www.minyu-net.com/tourist/aidu/FM20190228-355184.php)

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新宿-松本間に臨時「かいじ」運転

 JR東日本は4~6月の週末やゴールデンウィークに、臨時「かいじ」を走らせます。「かいじ55号」と「かいじ54号」です(4月6、7日に運転する予定だった「あずさ55号」、4月7日に運転する予定だった「あずさ54号」は運転を取りやめ、それぞれ「かいじ55号」と「かいじ54号」に振り替えます)。

 この「かいじ」、実は松本発着なのです。「かいじ55号」は新宿8:14発松本11:28着、「かいじ54号」は松本15:13発新宿18:29着です。松本発着なら素直に「あずさ」と名乗ればいいのですが、なぜか「かいじ」です。しかも、松本まで行くのに「かいじ」ではおかしいと思ったためでしょうか、「信州かいじ」というサブタイトルがついています。そしてもうひとつの特徴は、停車駅が多いこと。「かいじ」しか停まらない塩山、山梨市、石和温泉のほか、3月のダイヤ改正で大幅に停車する列車が減った富士見、下諏訪にも停まります。また、富士見については、夕方以降の一部臨時「あずさ」が停車します。

 これらの停車する列車が減った駅にとっては次のダイヤ改正で停車本数を増やすチャンスが与えられたとも言えます。特急の停車本数を増やしたいならば、臨時列車で利用実績をつくるしかありません。
(参考:JR東日本長野支社ホームページ https://www.jreast.co.jp/nagano/pdf/190222-01.pdf)

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長崎新幹線の費用対効果は0.5

 3月29日のことですが、国交省は北陸新幹線金沢-敦賀間と長崎新幹線武雄温泉-長崎間の費用対効果について発表しました。

 それによれば、北陸新幹線、長崎新幹線ともに費用対効果は1を下回りました。投資に見合う効果がないと判断されているのです。北陸新幹線は0.9、長崎新幹線は0.5と試算されました。

 元々北陸新幹線、長崎新幹線の費用対効果は1を上回っていました(そうでないと着工されません)。2012年の着工時はどちらも1.1あったのです。どうして数字が悪くなったのでしょうか? まず人件費の上昇等によって、建設費が大きく増えました。北陸新幹線は2263億円増えて1兆4121億円、長崎新幹線は1188億円増えて6197億円になったのです。しかも、フリーゲージトレインが失敗して、思うように収益が増えません。長崎新幹線の費用対効果の前提は、武雄温泉-長崎間のみがフル規格で開業し(武雄温泉で在来線特急から乗り換え)、それで50年間営業するというものです。どう考えても利益が出るわけがありません。

 とは言っても、すでに新幹線の完成が近づいているので、北陸新幹線、長崎新幹線ともに工事を中断せずに、完成させていきます。すでに建設費をかけているので、今から中止にしてもかけた費用を無駄にしてしまい、意味がありません。北陸新幹線、長崎新幹線ともに未着工区間(敦賀-新大阪間、新鳥栖-武雄温泉間)が開業すれば、その効果は大きくなると考えられているからです。敦賀や武雄温泉での乗り換えがなくなり、座ったままで直通できるのですから、数字は良くなります。新鳥栖-武雄温泉間の費用対効果が3より大きくなるのは、その証拠です。

 すでにフル規格でつくられることが決まっている北陸新幹線はともかく、新鳥栖-武雄温泉間の整備計画が決まっていない長崎新幹線においてまず最初に必要なことは、整備計画を決めることです。もし、フル規格で行くならそれでいいのですが、それが無理なら少々長崎新幹線の開業が遅くなっても、狭軌でつくり直さないといけないでしょう。50年どころか、永久に乗り換えが必要な新幹線ができあがってしまいます。
(参考:産経ニュース https://www.sankei.com/region/news/190331/rgn1903310025-n1.html、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/DA3S13956822.html)

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