半井JR四国社長、予土線の存廃について言及
高知と愛媛の両県を結んでいる、JR四国の予土線。0系新幹線風の車両が走るなど、観光客の誘致に努めていますが、採算は極めて悪いです。3月に初めて公表された路線別収支によれば、予土線の営業損益は2013~2017年度の平均で9.3億円の赤字。100円の収入を得るためには10倍以上の1159円がかかります。JR四国の全9路線18区間の中では最悪の数字です。当然ながら輸送密度も低く、鉄道としての存在意義が疑われます。
そんな中、半井JR四国社長は23日に開かれた定例記者会見で、予土線についてこのままでは路線の維持は非常に難しいとして、地元自治体と勉強会を開こうとしていることを明らかにしました。
早速地元の中村愛媛県知事は反発していますが、輸送密度が300人台ではどう考えても鉄道として維持するのは難しいです。地元が第三セクターをつくるならともかく、JR四国が運営しなければならない路線ではありません。中村愛媛県知事はJR四国が厳しいのは四国だけで鉄道事業をやっているからだとして、新幹線事業を行ったり、ほかのJR(西日本?)と合併させたりすることを求めていますが、たとえ四国新幹線が開業したり、JR西日本と合併したりしても、JRで維持しなければならないような規模の路線ではありません。生活に必要だからとか、公共交通だからと言って何でも許されるわけではなく、それなりに鉄道が使われているという事実がまず必要です。
(参考:産経ニュース https://www.sankei.com/politics/news/190424/plt1904240024-n1.html、愛媛新聞ONLINE https://www.ehime-np.co.jp/article/news201904240109)
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