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赤字をカバーせずに鉄道の維持を求めるのは虫が良すぎる

 2月に明らかになった、JR四国各路線の収支。黒字だったのは瀬戸大橋線だけで、後は全て赤字です。予讃線などの主要路線でも赤字です。ついでに言えば、四国全体の営業係数(2013~2017年度)は144であるのに対して、四国内の路線バス12社の2015年度の営業係数は115と、バスのほうが良い数字になっています。

 このような状態では、存廃が問題となってきます。赤字が大きい路線は廃止される危険性が高いです。しかし、徳島新聞社が行ったアンケートによれば、徳島県内全24市町村全てが、現在のJR路線網の維持を求めています。しかし、どこも赤字を出している現状では、必要性の薄い路線は廃止されてもやむを得ません。輸送密度と照らし合わせてみると、輸送密度が1000人未満の牟岐線阿南以南は、廃止されてもやむを得ないと言えるでしょう。鉄道がある間に、バスとの連携を強化する必要があります。

 もちろん、地元自治体が赤字を負担するから、鉄道を残してほしい、と言っているのかもしれません。それならいいのですが、地元負担を拒否し、国やJRに押しつけるのならば、地元の鉄道存続意欲はない、と判断されても仕方がありません。虫が良すぎるのです。
(参考:徳島新聞ホームページ https://www.topics.or.jp/articles/-/178830、https://www.topics.or.jp/articles/-/162249)

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