京都市交通局、観光客向け路線と地元住民向け路線の乗り場を分離する試み
京都市内の観光には、京都市交通局の市バスで行くのが便利なので、観光シーズンにはどうしても混雑してしまいます。しかも、インバウンド客などが増えたため、市バスの2007年度の1日当たりの平均乗客数が約31.3万人だったのに対して、2017年度には36.8万人にまで増えました。そのため、地元住民がバスに乗りたいと思っても混雑して乗ることができない、という問題が出てきます。
そこで京都市交通局が考えたのが、観光客が多く利用する路線と、地元住民が多く利用する路線とで、バス停の場所を変えること。観光客用のバス停をずらすのです。春の観光シーズンから、金閣寺の近くにある、金閣寺道バス停で行いました。
通常の金閣寺道バス停から80メートル北にできた臨時のバス停には、二条城や銀閣寺など、有名観光地を通る観光客向けの系統のみ停まります。通常の金閣寺バス停には、地元住民向けのバスのみが停まります。バス停の位置を変えることによって、乗客も観光客と地元住民とに分け、地元住民が乗るバスの混雑緩和を図るのが狙いです。バスの大幅な増便は難しいので、観光客向けの路線と地元住民向けの路線とに分けて、地元住民が乗るバスの混雑緩和を図りたいと考えているようです。この試みは、ゴールデンウィークの昼間にも行われます。秋の観光シーズンにも行い、ほかのバス停でも導入することができるか検討していきます。
ゴールデンウィーク中はほかにも、市バスの混雑緩和策があります。特定の市バスから市営地下鉄に乗り換えた場合に、地下鉄を無料にするサービスを行います。バスに比べて地下鉄のほうがキャパは明らかに大きいので、地下鉄に誘導させるのは得策でしょう。休日や観光シーズンに関しては、バスだけの一日乗車券をなくしてもよいかもしれません。金閣寺付近などでは市バスの経路を一部変更します。市バスや地下鉄の増発も行います。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/CMTW1904262700002.html、京都新聞ホームページ https://www.kyoto-np.co.jp/local/article/20190426000130、京都市交通局ホームページ https://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/page/0000251036.html)
| Permalink | 0
「鉄道」カテゴリの記事
- 早春の平日にJR東日本1日乗り放題1万円(2023.12.06)
- ひたちなか海浜鉄道は2段階で延伸か?(2023.12.05)
「関西私鉄」カテゴリの記事
- 阪急、阪神もクレジットカードのタッチ決済(2023.11.26)
- 阪堺、南海バス等乗継割引終了(2023.10.09)
- 北陸新幹線の延伸は2024年3月16日、北大阪急行の延伸は2024年3月23日(2023.08.30)
- 京福、2両編成を増やして輸送力増強(2023.08.20)
- 京都丹後鉄道に「タンゴエクスプローラー」風塗装(2023.08.08)
「バス」カテゴリの記事
- 宇都宮のLRTと茨城の私鉄に乗る(2)(2023.11.28)
- 宇都宮のLRTと茨城の私鉄に乗る(0)(2023.11.26)
- アルピコ交通長野-松本線、2023年度末で廃止(2023.12.03)
- 阪急、阪神もクレジットカードのタッチ決済(2023.11.26)
Comments