ジェットフォイルを25年ぶりに製造
ジェットフォイルという乗り物があります。航空機メーカーとして有名なボーイング社が開発したもので、2基のジェットエンジンから海水を勢いよく船尾に噴射して走ります。そのスピードは時速80キロにもなります。
しかし、そのジェットフォイル、国内ではボーイング社からライセンスを引き継いだ川崎重工が1989年から1995年にかけてつくりましたが、その後は生産が中止され、ジェットフォイルが欲しい運行事業者は中古のものを買ってしのいでいました。
ところがそのジェットフォイル、25年ぶりにつくられることになったのです。2020年6月に竣工予定です。25年ぶりのジェットフォイルは東海汽船が導入するもので、伊豆諸島航路で使います。それでは、なぜ東海汽船はジェットフォイルを導入することにしたのでしょうか? ジェットフォイルはスピードが速く小回りが利き、災害の際にはすぐ避難させることができます。東京都も災害対応のために価値があるとして、船の建造費用の45%、23億円を補助しました。また、従来型の船は時間がかかるため東京発は夜行となっていました。しかし、ジェットフォイルなら最短1時間45分、夜行が苦手な人でも対応できます。つくる川崎重工にとってもメリットがあります。中断期間が長くなると、ジェットフォイルの製造技術が伝承されず、消えてしまうのです。
ただ、喜んでばかりではいられません。エンジンは既存の船のものを流用します。2隻目をつくる計画もありません。東海汽船が導入することができたのも、東京都が半分近くを出してくれるからです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/86834)
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