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北陸新幹線南越駅のまちづくり計画は開業後に先送り

 北陸新幹線は2023年春に金沢-敦賀間が開業します。途中にいくつか駅ができますが、新しくできるのは南越駅だけで、残りは在来線駅との併設です。

 在来線と併設する駅は現在でも特急停車駅であり、今と同じところに行けば新幹線に乗ることができます。しかし、南越駅は今までと全く違う、新しいところにできます。新幹線開業後に武生駅や鯖江駅に行っても、普通列車が来るだけです。不便なところもありますが、考えようによっては何もないところからまちづくりができるという長所もあります。

 さて、南越駅の場所は北陸道の武生インターチェンジのあたりです。国道8号線にも近く、農地が広がっています。こういうところに新幹線の駅がポンとできると、無秩序な開発がなされることは目に見えています。そこで駅一帯を都市計画法に基づく特定用途制限地域に定め、乱開発を制限しています。

 その後、南越駅周辺をどのように整備するつもりでしょうか? 南越駅周辺のまちづくり計画を決める越前市の策定委員会は、2023年の駅開業時は最低限のものしか整備せず、駅周辺の開発は2030年ごろ、あるいは北陸新幹線新大阪開業時に先送りすることにしました。2023年の段階ではコンビニ、喫茶店、宿泊施設、レンタカー店などを整備するだけです。先送りというとマイナスのイメージがあり、また2023年の開業時には寂しい駅前となることは確実ですが、新幹線だけの駅なので人の流れがどうなるか分かりませんし、下手にやって失敗するよりはいい、ということでしょう。

 なお、奈良越前市長は南越駅の南側にAI産業を誘致するとの考えを持っています。越前市の得意とする製造業をさらに強化するという狙いもあるようです。
(参考:福井新聞ホームページ https://this.kiji.is/506743401881699425?c=296807156262126689、https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/880267)

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