« ベラルーシの会社が次世代型交通システムを開発 | Main | JR東日本でも「スマホ定期券」 »

並行在来線になる長万部-小樽間、存廃の判断を前倒しへ

 北海道新幹線が札幌まで全線開業すると、函館線の函館-小樽間が並行在来線として分離されます。このうち、問題となるのは貨物列車が通らない長万部-小樽間。この区間は(新函館北斗-長万部間もそうですが)普通列車の旅客需要が少なく、しかも貨物列車がないので、鉄道として存続させる意義が薄いのです。

 函館線長万部-小樽間の存廃についてはこれまで延伸の5年前に判断する予定でしたが、北海道(正確に言えば北海道が事務局となっている北海道新幹線並行在来線対策協議会)は、7月22日の後志ブロック会議で、その判断を前倒しすることにしました。8月下旬以降、後志ブロックを2~3の地区に分けその地区ごとに公共交通の利用実態などを元に考え、10月の幹事会で今後の対応などを検討します。

 旅客需要が少なく、しかも貨物輸送がない函館線長万部-小樽間で問題となるのは、函館線が貨物輸送の迂回路として使われる可能性があると言うことでしょう。現に2000年の有珠山噴火のときには室蘭線が使えなくなり、函館線を貨物列車などが迂回運行しました。有珠山は噴火する可能性が高く、そのときに備えて函館線を残しておかないといけないという考えもあります。貨物列車が新幹線を通るようになればこの問題は解決しますが(こうなったら思い切って新函館北斗-小樽間をバス転換することもできます)、そうで無い限りは難しい判断を迫られます。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/327810)

| |

« ベラルーシの会社が次世代型交通システムを開発 | Main | JR東日本でも「スマホ定期券」 »

鉄道」カテゴリの記事

整備新幹線」カテゴリの記事

Comments

山線の存廃について、廃止するにしても「長万部-倶知安」間で落ち着きそうな気がする。

少なくとも、余市駅と倶知安駅は、利用者が少ないといわれる山線の中でも比較的多い。
その証拠に、小樽ー倶知安間は毎時1本という頻度で運行している。
また、北海道新幹線が開通しても、小樽駅には経由しない(新小樽駅は山の中だ)。唯一、倶知安駅が在来線との接続駅になっている。
そのうえ、余市町は北海道新幹線開通後の並行在来線としてJRから転換するのも反対していた過去もある。(これは、函館市と同じ)

ただし、「倶知安ー長万部」間は、全体的に利用者が非常に少ないので、廃止してバス転換もやむえないと思う。

Posted by: たかちゃん | 2019.07.28 09:04 PM

 たかちゃんさん、こんばんは。

* 山線の存廃について、廃止するにしても

 今は(データがないこともあり)長万部-小樽間はひとくくりにされていますが、その中である程度需要がある区間があれば、第三セクターで存続させても良いでしょう。

Posted by: たべちゃん | 2019.07.28 10:35 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« ベラルーシの会社が次世代型交通システムを開発 | Main | JR東日本でも「スマホ定期券」 »