「飛び恥」運動
「飛び恥」運動というのがあります。
どういう運動なのかと簡単に言いますと、航空機に乗らずにひたすら鉄道で移動するもので、ヨーロッパでブームになっています。なぜ鉄道を使うのかと言えば、鉄道が環境に優しいから。温室効果ガスの排出量が少ないのです。フランス政府もこの動きに乗っかっています。2020年からフランス発の航空券を対象に、原則として1.5~18ユーロを課税します。この課税により、フランス政府には1.8億ユーロ程度が入ることになり、鉄道などの整備に使われるようです。
海外や、国内でも北海道や沖縄に航空機なしで行くことは難しいです。そういう極端なことはしなくてもいいですが(ついでに言いますと、直訳かもしれませんが「飛び恥」という名前はけんかを売っているようで、感じのいいものではありません)、鉄道が使えるところは鉄道を使ったほうが良いことは間違いないでしょう。何でも物事には得意、不得意があり、数百キロ程度までの都市間輸送や大都市圏内の輸送は鉄道を中心に据えたほうが良いでしょう。わかりやすく言えば、ビジネスパーソンがお金を払ってでも使ってくれる鉄道が、伸ばすべき鉄道なのです。マスコミは整備新幹線と聞くと何でも反対しますが、実はこの分野が鉄道が得意とする分野なのです。積極的につくらないといけないのです。反対に、ガラガラのローカル線は無理に維持する必要はありません。バスや場合によっては車で対応できる、需要の少ないところです。特に沿線自治体からの補助が期待できないJRや大手私鉄は、需要の少ない赤字ローカル線から撤退をしても罰は当たりません。
(参考:NHK「おはよう日本」 2019年7年21日放送、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47186630Q9A710C1FF2000/)
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Comments
「LRTはヨーロッパ人の自己満足だと思う」「高速鉄道は途上国には重荷になる。途上国への高速鉄道輸出は人道上の視点からみて問題ではないかと思う」との見解を強くお持ちの福井義高先生ならhttp://hiokirin.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/post-686e.html
「"飛び恥"というのは実態を簡潔に顕すこれ以上ない良い訳だ」と仰りそうだな、と思いました。が、もう(か、元々か分かりませんが)鉄道に強い関心をお持ちではないような気もします。
Posted by: 日置りん | 2019.07.26 07:14 PM
日置りんさん、こんばんは。
* 「LRTはヨーロッパ人の自己満足だと思う」「高速鉄道は
意図はよく分からないですが、鉄道には鉄道の得意なところを持ってもらい、航空機や車にはそれぞれの得意なところを持ってもらうのみです。鉄道の得意とするところは大都市の通勤輸送や新幹線のような高速鉄道で、ローカル線からは撤退し、車に委ねたほうが賢明です。
Posted by: たべちゃん | 2019.07.26 10:43 PM