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高野下の駅舎がホテルに

 南海は、株式会社NOTEと共同で、高野山への入口にある九度山と高野下の駅舎をリノベーションします。

 九度山に設置するのは、かまどで炊いたおにぎりなどを提供する、「おにぎりスタンド」。名前はかまどの京ことば、おくどさんと九度山を掛け合わせて、「くど」とします。ホームから見える店内にかまどを3台設置し、かまどで炊いたおにぎりを提供します。なぜおにぎりにしたかと言えば、九度山は高野山の参詣道「町石道」(世界文化遺産)の起点であるからです。昔ながらに歩いて高野山を目指す人にとって食べやすいからでしょうか? また、欧米やオーストラリアの人にとって宗教的聖地である高野山は魅力的なスポットのようです。そういう人たちに日本の食文化の代表のひとつであるおにぎりに触れていただきたい、という想いもあるようです。駅舎横の倉庫もリノベーションされ、南海で活躍した電車の部品や、難波に設置されていた路線図を内装として活用します。列車や九度山の景色を見ることのできるデッキもホームに隣接して整備します。この「くど」は改札の外からも買いに行くことができます。なお、実際の運営は株式会社海南社(本社:海南市)に委託します。

 九度山の隣の駅の高野下には、全国的にも珍しく、関西では初の事例となる、「駅舎ホテル」を整備します。高野下にはかつて、高野山への参拝客が宿泊した旅館が多くありました。名称は「the EXPerience station inn Koya-shita」(仮称)です。駅員の宿直室などだったところをホテルに改修します。2人用ベッドひとつの部屋(2人部屋、約17平方メートル)とベッド2つの部屋(4人部屋、約48平方メートル)があり、バス、トイレもあります。ホテルからはのどかな自然に囲まれた客室から川やホーム、列車を眺めることができます。南海で活躍した列車の部品を内装として活用します。宿泊料金はともに1室31500円です(食事の提供はありません)。フロントはなく、ウェブカメラなどで利用客を個人認証します。なお、実際の運営は株式会社キリンジ(本社:大阪市天王寺区)に委託します。

 九度山、高野下ともすでに改修を始めていて、11月初めに開業する予定です。

(追記)
 九度山の「おにぎりスタンド」、高野下の「駅舎ホテル」はともに11月2日に開業します。なお、高野下のホテルの値段はベッド2つの部屋が1室32000円から、ベッド1つの部屋が1室18000円からです。
(参考:南海ホームページ nankai.co.jp/library/company/news/pdf/190820_1.pdf、www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/190930.pdf、
毎日jp mainichi.jp/articles/20190823/k00/00m/040/067000c、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48772230Q9A820C1LKA000/、産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/region/news/190822/rgn1908220006-n1.html)

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