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September 2019

芸備線運転再開で備後庄原-広島間に臨時快速

 2018年の平成30年7月豪雨以来運休が続いていた芸備線ですが、以前にも書いたとおり10月23日に復旧することになりました。豪雨の前と同じダイヤで1日上下45本を運行します。三次-中三田間で実施している暫定運転及び三次-下深川間で実施している代行バスは前日の10月22日で終了します。

 そして10月26日から12月8日までの休日(15日間)、快速「みよしライナー」のうち1往復が備後庄原発着に延長され、快速「庄原ライナー」となります。快速「庄原ライナー」のダイヤは、備後庄原行きが広島10:05発、三次11:30発、備後庄原11:56着。広島行きが備後庄原17:26発、三次18:10発、広島19:34着です。備後庄原-三次間はノンストップです。2両編成の予定です。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/09/page_14980.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/09/page_14979.html、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20190925/ddl/k34/040/381000c)

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所沢市のコミュニティバス、東村山市内への乗り入れは2020年3月まで

 基本的にコミュニティバスというものは運行している市町村内で完結するものが多いです(市町村を少し出たところにその市町村民がよく使う駅や病院があれば、市町村境を飛び出して駅や病院に向かうことはあります)。そのコミュニティバスですが、所沢市の「ところバス」は、県境を越えて東京都の東村山市に乗り入れています。なぜでしょうか?

 「ところバス」の飛び出しを求めたのは、東村山市多摩湖町地区の人。交通が不便なところですが、道路事情から同じ東村山市内の駅や公共施設を結ぶことはできません。そこで目を付けたのが市境近くまで来ていた「ところバス」。所沢市のコミュニティバス再編に合わせて、所沢市と東村山市は協定を結び、2018年10月から多摩湖町地区に乗り入れることになりました。東村山市内の走行距離は約2キロ、途中に3つの停留所が設けられます。「ところバス」は西武西武園線の西武園駅や西武山口線の遊園地西駅を通るので、鉄道に乗れば東村山駅に行くことができます。東村山市内の3停留所から西武園駅や遊園地西駅までの運賃は100円です。

 しかし、「ところバス」がずっと東村山市内に乗り入れる訳ではありません。2019年7月12日に所沢市庁舎で開かれた「所沢市地域公共交通会議」において、2019年度末で「ところバス」の東村山市内への乗り入れが廃止になることが決まりました。利用が振るわなかったようです。
(参考:所沢市ホームページ https://www.city.tokorozawa.saitama.jp/kurashi/dourokoutsuu/koukyoukoutu/kokyokoutukaigi.files/R01.07.pdf、東村山市ホームページ https://www.city.higashimurayama.tokyo.jp/kurashi/sumai/bus/tokoro-bus/index.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33462920W8A720C1L83000/、鉄道ジャーナル」2019年2月号 鉄道ジャーナル

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北恵那交通、中津川駅前-苗木城間バスを運行していた

 中津川市の苗木城は、自然の地形を活かしてつくられた山城として知られています。公共交通機関でこの苗木城に行くなら、中津川から北恵那交通のバスに乗り、苗木というバス停から歩く必要があります。しかし、9月から11月までの休日には、中津川駅前から苗木城までの直通バスが1日4往復しています。2018年の秋、2019年の春に続く運行です。

 中津川駅前-苗木城間の所要時間は15分、運賃は片道500円、往復800円です。往復乗車するときは、行きの降車時に運転士に伝える必要があります。
(参考:北恵那交通ホームページ www.kitaena.co.jp/info/2019/08/post-76.html)

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JR西日本、大糸線でバスによる増便実験

 松本と糸魚川とを結ぶ大糸線。非電化区間の南小谷より北がJR西日本のエリアとなります。利用者は北に行けば行くほど減っていき、2018年度の輸送密度は松本-信濃大町間が5638人、信濃大町-南小谷間が634人、そして南小谷-糸魚川間はたったの102人です。この利用状況を反映して、列車の本数も7往復(区間運転は除きます)しかありません。

 ところが10月1日から12月31日までの「新潟県・庄内エリアデスティネーションキャンペーン」期間中、沿線自治体と鉄道事業者からなる大糸線活性化協議会は、大糸線(白馬-南小谷-糸魚川間)に並行してバスを走らせます(鉄道は設備の都合で増発できる余地がないのでしょうか?)。白馬-南小谷間は八方バスターミナルのみに停まり(白馬-八方バスターミナル間の利用はできません)、南小谷-糸魚川間は各駅に停まります。バス停留所は基本的には駅前ですが、場所によっては駅から離れた場所に設置されることもあります。52人乗りの中型路線バス(糸魚川バスが運行します)は3.5往復走り、便によっては大糸線電化区間の列車との接続が良いものもあります。運賃は鉄道と同額で、駅で購入したJRの切符や定期券で乗車することができます。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/09/page_14900.html、https://www.westjr.co.jp/company/info/issue/data/pdf/data2019_08.pdf、JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/rosen_avr/pdf/2014-2018.pdf)

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南海ウイングバス南部、9月28日東岸和田駅前全便乗り入れ

 今日9月28日、南海ウイングバス南部のダイヤ改正が行われました。

 今回のダイヤ改正は岸和田エリアが対象です。これまで南海ウイングバス南部は、歴史的な経緯から南海との接続を重視し、ライバルの阪和線とは乗り換えしにくいようにしていました。また阪和線のほうも駅前にバス停の設備はありませんでした。南海ウイングバス南部の葛城線(岸和田駅前から白原車庫や天神山町3丁目方面に向かう路線です)は、東岸和田駅に近い府道にバス停を設け、距離は短いとはいえそこから駅まで歩かせていました。しかし東岸和田駅が高架化され、駅前にバスターミナルが整備されることとなりました。そのバスターミナルが本格的に稼働するのです(これまでは早朝のごく一部の便だけが利用していました)。

 バスは全便、東岸和田駅前のバスターミナルに乗り入れます。これまで府道上にあった東岸和田バス停は廃止されます。この乗り入れに伴い、岸和田駅前-東岸和田駅前間の所要時間は若干延び、6分となります(上古城経由は8分)。また、東岸和田駅前から岸和田駅前へのバス発車時刻のパターンが若干崩れ、0分、15分、30分、48または50分となります。

(追記)
 2020年5月18日にダイヤ改正が行われ、岸和田駅前-東岸和田駅前間の本数も減ったようです。1時間に3本、15~30分間隔の運転となります。
(参考:南海バスホームページ www.nankaibus.jp/var/rev0/0002/5835/190928.pdf、https://static.cld.navitime.jp/transfer-biz-storage/diagram/nankaibus/20200518/pdf/1040500_02.pdf)

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2020年3月東武野田線全線で急行設定、最大16分短縮

 各駅停車ばかりだった東武野田線に急行が登場したのは2016年3月のこと。西側の大宮-春日部間のみで急行運転をしていました。その東武野田線の急行ですが、以前に発表があったとおり、2020年3月に急行運転区間を拡大します。

 新たに急行運転を開始するのは、東側の運河-船橋間。これにより、東武野田線全線で急行列車を走らせることになります。急行の停車駅は岩槻、春日部-運河間の各駅、流山おおたかの森、柏、高柳、新鎌ケ谷。単線区間の春日部-運河間を除いて、停車駅を絞った列車が走るのです。急行は朝夕のラッシュ時間帯(6~9時台、16~22時台)は柏-船橋間のみを走ります。毎時2本走ります。これまで朝ラッシュ時は31分、夕ラッシュ時は30分かかっていた柏-船橋間ですが、それぞれ22分、19分に短縮されます。朝は9分、夕方は11分の短縮です。そして日中の10~15時台は、大宮-船橋間で通し運転をします。毎時2本運転し、所要時間が16分短縮されます。これまで92分かかっていたところが急行の運転により76分に短縮されるのです。なお、朝夕の時間帯においては、大宮-柏間で区間急行が走ります。大宮-春日部間は岩槻のみに停まり、春日部-柏間は各駅に停まります。柏-船橋間の急行を補完するのでしょうか?

 最終列車の繰り下げもあります。大宮、柏、船橋など他社線と接続するジャンクション駅の最終列車を最大約30分繰り下げ、都心からの帰りが便利になります。平日の夜については柏発春日部方面の特急「アーバンパークライナー」が走ります(浅草から東武野田線に乗り入れた「アーバンパークライナー」の折り返し車両を活用するのでしょうか?)。快適な車両で一日を締めくくることができるのですが、どこに停まって、特急料金がどれぐらいかかるのでしょうか? 詳しい情報が待たれます。
(参考:東武ホームページ www.tobu.co.jp/file/pdf/b17451762c90143872982fcec973cf70/190927_2.pdf?date=20190927165005)

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JR貨物、北海道から撤退すれば赤字200億円

 北海道新幹線で一番ネックになるのは、青函トンネルなど貨物列車と共用している区間。最高速度が時速160キロに制限されます。

 もし、この共用区間から貨物列車を追い出せば、北海道新幹線はスピードアップできます。北海道新幹線の札幌延伸は2030年度末。北海道新幹線の採算を良くするためにも、スピードアップは不可欠です。

 貨物列車を追い出すことができたら、新幹線にとってはありがたい話です。しかし、JR貨物にとっては厳しい事態です。かなり収支が悪化するのです。現状(2018年度は胆振東部地震など災害が多かったので、2017年度のデータを使っています)は営業収益1227億円、営業費用1221億円で営業利益は6億円です。しかし、貨物列車が青函トンネル等の共用区間から締め出されると、営業収入が約900億円に減ってしまいます。営業費用も若干減りますがそれほど減らず、約1100億円かかってしまいます。差額約200億円が営業損失です。北海道内にある貨物駅や機関車などの資産を処分した場合、その費用もかかります。

 現状では共用区間から貨物列車を追い出すことは難しいでしょう。貨物列車の本数を見てもそれは明らかです。しかし、北海道への輸送でJR貨物が儲かっているのなら、JR北海道に支払っている線路使用料を適正なものにしなければならないでしょう。JR貨物の支払う線路使用料は安過ぎるのです。ある程度線路使用料収入が増えたら、JR北海道の赤字削減にもつながります。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/348420)

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しずてつジャストライン、64人乗り高速バス導入

 しずてつジャストラインは、近距離高速バス用に9月末から、64人乗りの大型バスを導入します。三菱ふそうトラック・バスと共同開発したもので、従来のものより定員が11人多く、全国初の導入例となります。高速道路を走るので、当然座席があります。静岡市と吉田町、牧之原市を結ぶ特急静岡相良線や静岡駅と静岡空港を結ぶ静岡空港線に合計6台を導入します。

 どうやって64人の定員を確保したのでしょうか? バスの大きさを変えるわけにはいかないですから、座席のシートを改良しました。軽量薄型にして、座席を1列追加し、定員分の座席を確保しました。とは言っても、無理に詰め込んでいるわけではありません。前の座席との間隔や足元のスペースは現在のものより若干広く、Wi-Fi環境や充電用USBコネクターを装備しています。ただ、短距離用と割り切り、リクライニングはできません。

 しずてつジャストラインはなぜこのようなバスを導入したのでしょうか? ここでも問題になっているのが運転士不足。全国的に減便や廃止が相次いでいます。特急静岡相良線は並行する鉄道がないこともあって通勤、通学利用が多く(平日の朝だと5分間隔で出ています)、混雑する時間帯に乗ることができない人もいます。バスの定員を増やすことによってこの需要に対応しようとしているのです。
(参考:静岡新聞ホームページ https://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/683689.html、乗りものニュース trafficnews.jp/post/90083)

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非上場の鉄道会社の株が買える?

 株主優待券を目当てに、上場している鉄道会社の株を買うということはよくあります。しかし、非上場の鉄道会社でも株を買うことができ、株主優待券がもらえるのです。

 別に裏でこそこそと買っているわけではありません。日本証券業協会は2015年に、非上場株の売買促進を目指して、株主コミュニティ制度というものをつくりました。それを使っているのです。株主コミュニティ制度では証券会社が非上場企業の財務状況等を調べ、その株式を購入したい投資家を募集します。既存株主が株の売却を希望すると、証券会社が株の売買を取り次ぎます。よって、証券取引所で日々売買される上場株と違って、すぐに取引が成立するとは限りません。大手の証券会社ではなく、地場の証券会社が取り扱うことが多いようです。

 金沢市の今村証券で人気が高いのは、金沢の鉄道、バス会社、北陸鉄道。取引額は2015年の約3500万円から2018年の約1億7200万円に拡大しました。遺産相続のときに持っている株式を売却する株主が増え、その人が供給源となっているのです。北陸鉄道の最近の株価は1株2400円。これを138株(約33万円)買うと、半年ごとにバスや電車の回数券をもらうことができます。750株(180万円)買えば、鉄道全線で半年間利用可能な無料乗車券がもらえます。富山市の島大証券で人気なのは、立山黒部アルペンルートを構成する、立山黒部貫光の株。400株(約48万円)買えば、6750円の片道乗車券を4枚もらうことができます(扇沢と黒部ダムを結ぶバス(旧トロリーバス)は別会社なので利用できません)。ロープウェー、ケーブルカー、バスを乗り継いで行くことができるのです。県内外の山岳ファンに人気のようです。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20190915/k00/00m/020/073000c)

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JR東日本、7両編成以上でもワンマン運転か?

 ローカル線を中心に車掌がいないワンマン運転を行うところがあります。JR東日本もそのひとつで、2両以下で走る35路線で導入されています。ところが、JR東日本は2020年度にもそのワンマン運転を拡大する方針です。人手不足と高齢化に伴うもので(しかも、将来的には鉄道需要が減ると考えられるため、なおさら人手を省こうとします)、場合によっては7両以上の長編成の列車でもワンマン運転を行う予定です。

 まずワンマン運転を行うのは、3~4両で運行している路線。鶴見線、内房線、外房線がその候補に挙がっています。組合交渉で出ていた話が現実になるようです。ホームドアの整備が進めば、山手線や中央線でもワンマン運転を行う可能性があるようです。ワンマン運転の実施のため、乗客の乗降の様子を運転席のモニターで確認できるよう、カメラを車両やホームに設置します。乗客が運転司令所と通話するための装置も整備します。

 人を減らそうとするのは、車掌だけではありません。駅員も減らします。山手線内でも早朝は無人駅になるところがあり、秋葉原のように利用者の多い駅でも駅業務をグループ会社に委託します。駅長もJR東日本の社員でありません。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/economy/20190918-OYT1T50152/)

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西九条のポイント増設で桜島線の輸送力増強

 桜島線は西九条と桜島とを結ぶ4.1キロの枝線。もともと沿線にある工場に通勤する人向けの路線でしたが、2001年のユニバーサルシティ駅開業以来、利用者は増えています。1987年度の桜島線(当時はユニバーサルシティは未開業)の乗車人員合計を100とした場合、2018年度は367にもなります。しかも、2020年にはUSJに新しいアトラクションが増えます。さらに利用者が増えることが見込まれます。

 その桜島線の始発駅、西九条では、桜島線の折り返し列車は大阪環状線のホームに挟まれた4番線を使います。ところがこの4番線は「はるか」(関西空港行き)、「くろしお」(和歌山方面)も使うのです。桜島線と特急が同じ線路を共用するため、ネックになっていました。

 そこでJR西日本は、西九条の野田寄りに渡り線を新設し(2020年使用開始予定)、新大阪方面からの特急が5番線(大阪環状線内回りホーム)に入ることができるようにします。これにより4番線を桜島線専用にすることができ、増発できるようになります。現在、1時間あたり最大9本までしか走らせることができませんが、12本走らせることができます。

 このほか、桜島線の輸送力増強策として、(1)323系を当初の予定より1編成増やし、22編成としたこと (2)ユニバーサルシティの改札口の改良を行うこと が挙げられます。このうち(2)は、自動改札機の増設などを行います。2020年5月竣工予定です。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/09/page_14939.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/09/page_14937.html)

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水間鉄道貝塚-貝塚市役所前間が100円

 水間鉄道は9月18日から、貝塚市役所の協力を得て、通常170円の貝塚-貝塚市役所前間を100円で利用することができる、「得トク貝塚きっぷ」を発売しています。

 この「得トク貝塚きっぷ」の発売箇所は、(1)水間鉄道貝塚駅(小型券売機のみで販売します。営業時間中販売しています) (2)貝塚市役所玄関入口すぐ(小型券売機で販売します。開庁日のみ販売します) の2か所です。このほか、市役所関連施設でのイベント開催時に、臨時に販売を行う予定です。

 「得トク貝塚きっぷ」を利用できるのは、貝塚-貝塚市役所前間のみ。ほかの区間では利用できません。
(参考:水間鉄道ホームページ www.suitetsu.com/event/20190911.pdf)

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大阪バスグループ、名古屋への便を充実か?

 大阪バスグループは10月1日から、「京都特急ニュースター号」、「名古屋特急ニュースター号」、「京都名古屋特急ニュースター号」のダイヤ改正を行います。

 今回の改正で目立つのが、名古屋への便の増発。大阪と名古屋とを結ぶ「名古屋特急ニュースター号」は、6往復から15往復に増えます。京都と名古屋とを結ぶ「京都名古屋特急ニュースター号」は、8往復から12往復に増えます。「京都特急ニュースター号」は、10往復のままです。

 毎時同じ時間に発車するわけではないので、そういう意味では使いにくいですが、本数が多くなるとその分利用の機会が増えることは明らかです。
(参考:大阪バスホームページ www.osakabus.jp/news/10-1火-より『京都・名古屋・京都名古屋-特急ニュー/)

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京成に快速特急

 京成は10月26日にダイヤ改正を行いますが、「スカイライナー」の増発以外にも改正事項があります。これまで朝晩しかなかった快速特急が増えるのです。

 快速特急は日中の京成上野-京成成田間の速達性、利便性の向上を図るためのもの。現在20分間隔で走っている京成上野-成田空港間の特急の一部を京成上野-京成成田間の快速特急とします。40分間隔で平日9本、休日10本走ります。なお、この快速特急は京成佐倉-京成成田間をノンストップで走ります。快速特急化で通過となる駅を救済するため、西馬込-京成佐倉間の快速を成田空港まで延長します(京成佐倉で緩急接続します)。延長される快速の本数は平日9本、休日10本です。
(参考:京成ホームページ www.keisei.co.jp/information/files/info/20190919_164732601000.pdf)

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弘南鉄道、10月1日ダイヤ改正で減便

 弘南鉄道は10月1日にダイヤ改正を行います。

 ただ、明るい話はありません。弘南線、大鰐線ともに本数が減るのです。弘南線は現行29往復あるところが23往復に、大鰐線は現行20往復あるところが17往復になります。弘南線は日中30分間隔の時間帯がありましたがそれも1時間間隔になり、大鰐線は朝ラッシュ時の本数が減り、夕方も1時間間隔になります。始発も30~40分繰り下がります。減便を行うのは弘南線が2007年12月以来12年ぶり、大鰐線が2006年12月以来13年ぶりのことです。

 このような減便のダイヤ改正を行うのは利用者が減っているためで、厳しい状況が伺えます。
(参考:弘南鉄道ホームページ https://konantetsudo.jp/2019/09/02/timetable201910/、陸奥新報ホームページ www.mutusinpou.co.jp/news/2019/09/56807.html)

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名古屋から馬籠、妻籠へのバス

 旧中山道の馬籠宿、妻籠宿は人気の観光地。外国人旅行者にも人気です。そこで名鉄バスは東濃鉄道と共同で、名古屋と馬籠、妻籠とを結ぶバスを走らせます。10月1日から11月30日までの期間限定です。

 詳しく見ていきましょう。馬籠、妻籠行きは名鉄バスセンターを9:10に出て、馬籠は11:00着、12:55発(停車中に観光可能)です。妻籠は13:20着、15:10発(停車中に観光可能)で、再び馬籠に行きます。15:35着です。名古屋行きは馬籠12:55発、妻籠は13:20着、15:10発(停車中に観光可能)で、再び馬籠に寄ってから(馬籠15:35発)、名古屋に向かいます。名鉄バスセンター17:20着です。また、馬籠や妻籠での停車時間が長いので、その間を利用して中山道を歩いて行くこともできます。馬籠から妻籠まで約9キロ、約3時間です。高山からのバスと同じような使いかたができ、名古屋から高山まで(あるいはその逆)を馬籠、妻籠を経由して行くことができます。運賃は名古屋-馬籠、妻籠間2500円です。馬籠-妻籠間のみの利用はできません。
(参考:名鉄バスホームページ www.meitetsu-bus.co.jp/info/detail/664)

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川崎市のバス値上げに国が「No」

 川崎市交通局も10月1日に消費税増税に伴う値上げを行います。これまでICカードは206円、現金は210円と分かれていましたが、どちらも210円に統一します。でも本音は、それ以上の値上げをしたかったのです。ICカード、現金ともに220円にしたかったのです。1年以上前から国と値上げを協議し、3月には値上げのために必要な条例も改正しましたが、国は値上げを認めなかったのです。2018年度の市バス事業の決算が約5.2億円の純利益と好調だったためです。JR北海道のような赤字会社とは話が違うのです。

 なぜ川崎市は消費税率以上の値上げを行おうとしたのでしょうか? 理由があったのです。バスの車両更新や運転士確保のためのお金を用意するためです。今後営業所の建て替えや運転士の定年退職の増加が見込まれ、2028年度には最大30億円の資金不足に陥ります。経営状態の悪化の度合いを示す資金不足比率が20%を超えた公営企業は、国から財政立て直し計画の策定を義務づけられる経営健全化団体となり、従来通りの運営ができない危険性もあります。今は好調な利益も、値上げができない場合、2019年度以降、年間で約3億円の赤字が発生します。今は問題なくても、将来は厳しいことが見えているのです。川崎市交通局は消費税増税に伴うもの以外の値上げを約25年間行っていません。コスト削減のための努力を行っているのです。

 黒字で余裕のあるうちだからできることもあります。将来を見据えた前向きなこともできます。赤字で経営が厳しくなってからではどうにもならないことがあります。運賃が安いことに越したことはありませんが、将来厳しいことが分かっているのならやむを得ないかもしれません。
(参考:東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201908/CK2019083102000151.html、タウンニュース https://www.townnews.co.jp/0203/2019/09/20/498492.html)

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島原鉄道、10月1日に12駅を改称

 島原鉄道は10月1日に鉄道、バス、タクシーの値上げ(現在1430円の諫早-島原間は1460円となります)を行うとともに、バスのダイヤ改正を行います。

 長崎空港へのバスは現在、島原市内から4往復していますが、ダイヤ改正以降は本諫早駅前からに短縮されます。島原方面からは鉄道で本諫早に行き、そこから長崎空港へのバスに乗り換えます。バスは9往復に増えます。ただし、鉄道とバスを乗り継いでも割引はなく、単純に合算するだけです。諫早-多比良港-島原間のバスは利用実態を反映させて、諫早-多比良港間で本数が大きく減ります。現行諫早-多比良港間は7.5往復ありますが、1.5往復に激減します。多比良港-島原間も減りますが、改正後も平日は11.5往復あります(土曜は9.5往復、日祝は7.5往復)。このほか、加津佐海水浴場前発島原駅前行きの平日最終便の時刻を30分繰り上げるなどの改正事項があります。

 このダイヤ改正に合わせて、駅名やバス停名の変更を行います。鉄道が24駅中12駅、バスが約450停留所中50停留所に及ぶもので、名前が分かりにくいという意見があり、統廃合により学校などの施設がなくなったなどの実態に合わせるために変更します。複数の駅の改称は59年ぶりです。一部の駅にはサブタイトルを設定します。鉄道の変更は以下の通りです。(1)諫早→諫早(雲仙・島原口)、(2)本諫早→本諫早(諫早市役所前)、(3)小野本町→小野、(4)諫早東高校前→諫早東高校、(5)吾妻→吾妻(雲仙市役所前)、(6)神代町→神代(鍋島邸前)、(7)多比良町→多比良、(8)島鉄湯江→有明湯江、(9)松尾町→松尾、(10)島鉄本社前→霊丘公園体育館、(11)南島原→島原船津、(12)島原外港→島原港 起点、終点の諫早、島原外港、主要駅の南島原も変更の対象となっています。南島原が改称されるのは、島原半島の南部が南島原市になったため、南島原市と混同しやすいという事情があるようです。
(参考:島原鉄道ホームページ https://www.shimatetsu.co.jp/infos/detail/?id=131、長崎新聞ホームページ https://this.kiji.is/537639936830702689?c=174761113988793844)

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大阪モノレール、長距離の運賃を値下げ

 大阪モノレールもほかの鉄道会社同様、10月1日に消費税率改定に伴う値上げを行います。3区(6キロまで)は据え置きますが、4区(8キロまで)から9区(18キロまで)の間は10円ずつ引き上げます。

 それでは10区(20キロまで)以上はどうなるのでしょうか? 実は、10区、11区(22キロまで)は逆に値下げされるのです。長距離区間の割高感を解消して、サービスの向上を図るのです。10区、11区の新しい運賃は500円、9区と同額です。9月30日までに買った回数券は値下げ後もそのまま使えますが、有効期間内ならば10月以降に手数料なしで残枚数の払い戻しを受けることもできます。

 なお、定期券については、1区から11区までの全ての区間で値上げとなります。
(参考:大阪モノレールホームページ www.osaka-monorail.co.jp/info/news-407.html)

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JR3社、会社またがりの定期券も交通系ICカードで発売

 これまで、「Suica」エリアと「TOICA」エリア、「TOICA」エリアと「ICOCA」エリアをまたいでの利用は公式にはできませんでした。しかし、2021年春から小さな穴が開きます。「Suica」エリアと「TOICA」エリア、「TOICA」エリアと「ICOCA」エリアをまたがる区間の在来線定期券を、「Suica」、「TOICA」、「ICOCA」で発売するのです。小田原-沼津間、大垣-彦根間といった2つのICサービスエリアにまたがる利用ができるのです(小田原-彦根間という3つのICサービスエリアにまたがる利用はできませんが、そのような定期券の需要はないでしょうから、問題はありません)。ただ、2つのICサービスエリアにまたがって使えるのは定期券のときだけで、定期区間外に飛び出すことはできません(例えば、小田原-沼津間の定期券を持っている人が、横浜まで乗り越すことはできません)。あらかじめ紙の切符を買う必要があります。また、2021年春からは函南、下曽我、醒ケ井と会社の境の手前までしか使えなかった「TOICA」ですが、熱海、国府津、米原まで使えるようになります。

 2021年春からは新幹線の定期券、「FREX」、「FREXパル」も変わります。東海道・山陽新幹線の東京-新岩国間について、これまでの磁気定期券に加え、「Suica」、「TOICA」、「ICOCA」でも発売することができるようになります。現在の新幹線定期券と同様、新幹線と在来線にまたがる定期券(例:御茶ノ水-沼津)、東海道新幹線と山陽新幹線にまたがる定期券(例:名古屋-新神戸)も発売することができます。新幹線IC定期券も現在の磁気定期券同様、新幹線に並行する在来線を利用することができます。

 現在、「TOICA」エリアでは、定期券区間内に新幹線停車駅が2駅以上含まれる在来線IC定期券を、新幹線の自動改札機にタッチするだけで定期券区間内の新幹線普通車自由席に乗車することができます(特急料金は自動改札機を通ったときにチャージ残額から差し引きます)。現在は三島-岐阜羽島間だけですが、2021年春にはこのサービスが拡大し、東京-新岩国間で使えるようになります。

(追記)
 これらのサービスは2021年3月13日から開始します(距離の制限があるのもありますが、300キロまで可能ですので、問題はまずないでしょう)。定期券の発売も同日から行います。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000040007.pdf、JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2020/20210119_ho03.pdf)

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三陸鉄道縦断の旅(3)

 夜行バスの「仙台・新宿号」はJR長町駅東口でも客を乗せたが、平日のためか空いていた。途中、羽生パーキングエリアで休憩し、バスタ新宿には5分ほど早く着いた。夜行バスが次々に到着する。見慣れないバスは旧ツアーバスだろうか? 11日に最初に乗るのは山手線。新宿5:49発に乗る。E235系に乗るのはこれが初めて。その山手線だが、10分間隔ということもあって、5時台とは思えないほど混んでいる。大崎で降りる人が多く(何かあるのだろうか?)、品川までのひと駅だけ座る。

 品川から東海道線で藤沢に行く。最初は空いていたが、だんだん混んでくる。なぜ藤沢に行ったかと言えば、貨物線に乗りたかったからだ。東京にはいくつか貨物線があり、その中の一部は旅客列車も走っている。鶴見と東戸塚の間を北に迂回して走る路線もそのひとつだが、これに乗ろうと思ったら、朝の「ホームライナー」に乗らないといけない(夕方の便は暗くて景色が見えない)。しかも、「踊り子」の車両置き換えが近いうちに行われる影響で、ほかの路線のように「ホームライナー」が特急になるかもしれない。そのため藤沢に来たのだ。藤沢の駅の「ホームライナー」専用の券売機で「ライナー券」を買うが、7:23発の「湘南ライナー6号」は売り切れ、次の「おはようライナー新宿24号」(藤沢7:40発)にする。貴重な2階建ての215系だ。215系も東海道線の普通(快速?)として走っていたころは何回か乗ったはずだが、ここのところは全く乗っていない。そう長くはないだろうから、今のうちに乗っておこう。「おはようライナー新宿24号」は貨物線のホームから発車する。貨物線から出るのは「ホームライナー」しかないので、ホームの入口に係員が立って、「ライナー券」のチェックをする。1~3号車に乗ればいいとのことなので、列の短い、一番後ろに並んだ。「おはようライナー新宿24号」が到着した。両端の車両は1階部分が機械室になっていて、平屋か2階しかない。2階のボックスシートの空いているところに座る。さて、肝心の貨物線はと言えば、トンネルだらけ。東戸塚からトンネルに入り、外に出たと思ったら羽沢横浜国大。ここからは相鉄・JR直通線が開業すると貨物線ではなくなる。またトンネルに入る。次に出るのは鶴見の手前だ。新宿は5番線に到着、南にずれたホームのさらに一番後ろなので、駅を脱出するにも時間がかかる。

 小田急に乗り換える。8:47発の快速急行藤沢行きに乗る。最初は空いていたが、藤沢に着くころには座席は埋まっているぐらいになった。藤沢からは各駅停車に乗り換え、片瀬江ノ島へ。次はモノレールに乗るのだが、せっかく江の島に来たのだから寄ることにする。長い橋を渡って江の島に行く。中国人の観光客が目立つ。暑い中、「エスカー」(江ノ電が運営する有料エスカレーター)の力も借り、階段を上り下りしながら江島神社を参拝する。再び長い橋を渡り、帰りは湘南モノレール。建物の5階から発車する。階段を上がると、ちょうど11:26発の発車するところ。間に合った。

 湘南モノレールは厳しい坂を上り下りする。普通の鉄道では採用できない線形だ。モノレールなのにトンネルもあっておもしろい。湘南モノレールは単線だが、交換設備のある駅が多く、7.5分間隔での運転を実現している。大船からは根岸線で新杉田に行き、シーサイドラインに乗る。横浜の南部を走る新交通システムだ。もともと終点の金沢八景は、京急の駅と離れていたが、ようやく改良がなされ、3月に京急の駅に近づくことになった。ただ改良工事はまだ途中で、今は2線が使えるようにしているところである。金沢文庫からは逗子線で新逗子へ。金沢八景12:40発の「エアポート急行」に乗る。車端部がボックスシートとなっており、そこに座る。3駅目が終点の新逗子だ。歩いてJRの駅(逗子)に向かう。逗子からは横須賀線で東京に向かえばよいのだが、この機会に大船から横浜まで根岸線で行くことにする。横浜からは再び横須賀線に乗ったが、台風15号の影響で、木更津止まりとなっている。

 東京から名古屋へは高速バス。東京駅で夕食用の駅弁を買い(いろいろあり過ぎて迷ったが、小田原の「鯛めし」にした)、八重洲南口から「新東名スーパーライナー17号」に乗る。「早割21」で買ったので、たったの2400円で名古屋まで乗ることができる。霞が関から首都高に入って名古屋を目指すが、渋滞に巻き込まれる。最初の渋滞は抜けるのに2時間以上かかると見込まれ、一時は圏央道から中央道を経由して御殿場から戻るという話も出た。圏央道に乗ることができるのならそれはそれでおもしろいのだが、海老名サービスエリアで休憩しているうちに、その話は消えてしまった。新東名に入ってからは別の渋滞があり、結局名古屋駅には1時間25分遅れで着いた。

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三陸鉄道縦断の旅(2)

 今日(10日)は一日かけて三陸を縦断する日。一気に八戸から気仙沼まで行く。本八戸5:43発の久慈行きに乗る。朝早いが、ホテルは駅前だから楽だ。列車はキハE130系の2両編成。後ろの車両の1人掛けボックスシートに座る。鮫を過ぎると左手に太平洋が見える。三陸の旅の始まりだ。階上に到着。早朝でまだ店が開いていないこの駅で40分ほど待たされる。列車行き違いのためで、交換設備が少ないため、2本まとめて待たされるのだ。次の駅から岩手県に入る。通学の高校生が乗ってきて、混んでくる。立つ人も出てきた。

 久慈で三陸鉄道に乗り換え。「北海道&東日本パス」は使えないので、三陸鉄道の乗り場に行き、切符を買う。途中の停車時間の長い駅で降りる可能性もあるので、「三陸鉄道片道途中下車きっぷ」にする。片道運賃と同じ金額で、途中下車ができるのだ。三陸鉄道に乗る。次の列車は久慈8:05発の盛行き。三陸鉄道163キロを4時間あまりかけて走破する。車両は2019年製の新車。移管に備えて増備された車両のようだ。盛行きは1両編成なので、座ることができない。なぜか高校生も車内にいる。久慈より南に通学できる高校があるのだろうか? 列車は久慈を発車した。

 高校生は2駅先の陸中野田で降り、座ることができるようになる。車内は観光客ばかり。「大人の休日倶楽部」のフリーきっぷが使える期間だから混んでいるのだろうか? ところどころ眺めのいい橋の上などで停まり、見物時間を設けている。岩泉小本からは地元客が乗ってくる。宮古に出かけようとしているようだ。すでにできあがった新田老の駅を通過する。津波で大きな被害を受けた田老の町が移ったため、新駅がつくられるのだ。宮古で15分停車。降りる人もいるが、乗るほうが多い。朝ゆっくりしてから観光に出かけると、ちょうどいい時間になるのだろう。座ることができずに立っている人もいる。

 宮古からは3月に復活したばかりの区間。もともとJR東日本の山田線だったところである。東日本大震災で大きな被害を受け、その後の復旧をどうするかでJR東日本と地元が対立し、その結果として第三セクターの三陸鉄道に移管されることとなったのだ。これまで乗ったきた区間は線路が直線的で、長いトンネルが多かったが、旧山田線の区間は古いので、カーブが多く、標高の低いところを走っている。津波の被害を受けた区間が多いことの原因のひとつになっている。津波の被害を受けたところは、同じような家が並んでいる。人工的な光景だ。釜石でも客の入れ替わりがあり、7分停まってから発車。吉浜から先は震災以降に乗った区間だが、そのときは完全に暗かったので、実質的には初乗車。

 盛で三陸鉄道はおしまい。ここから先はJRだが、BRTとなっている。12:50発の気仙沼行きは、テストのため短縮授業となっている高校生を乗せて発車した。観光客に加えて高校生までいるので、立っている人は多い。大船渡線のBRTは2013年に乗っているが、そのときに比べて専用道がかなり延びている。盛から小友の先まで専用道が続いているのだ。高校生は途中で降りていき、陸前高田に着くころには客は20人ほどとなっていた。陸前高田(前に乗ったときと場所が違うので、どこかわからなくなる)で支線的存在の陸前矢作行きに乗る。バスに乗ったのは5人、しかも途中で降りていく。鉄道の駅の手前にBRTの駅があり、そこで降ろされる。折り返しのバスが出るまでの間に待合室で久慈で買った弁当(「うに弁当」)を食べるのだが、時間があるので鉄道の駅を見に行く。陸前矢作の駅はそのまま残されていて、奥のほうにはレールも残っている。かつてはここから県境を越えていたが、BRTがここまで整備されている現状では鉄道が復活することはないだろう。JR東日本が悪いわけではない。できる範囲で輸送の改善に努めている。BRTの本数がどれだけ増えたのかを考えるだけでもその努力のほどはわかるだろう。鉄道が欲しければJRに押し付けるのではなく、第三セクターにするしかなかったのだ。折り返しの陸前矢作14:25発に乗ったのは私ひとりのみ。陸前高田に戻る。次の気仙沼行きまで30分あまりあるため近くのスーパーでお土産を探そうとするがいいのはなく、夕食の弁当と明日(11日)の朝食を買う。陸前高田15:17発の気仙沼行きに乗る。陸前高田の市街地は東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受け、町中で工事が行われているが、その陸前高田で田んぼが広がっているのは衝撃的であった。

 大船渡線のBRTは気仙沼と盛とを結ぶ本線格、陸前矢作への支線格の2本だけではない。もうひとつあるのだ。それは上鹿折へのミヤコーバスをBRT扱いとしたもの。指定された停留所で乗り降りする場合に限り、BRTの安い運賃が適用されるのだ。上鹿折へのバスは1日5.5往復(休日は4.5往復)、駅構内から出るBRTとは違って、駅前のバス停から発車する。バスがやってきた。外観はほかの路線バスと変わらず、ただBRTである旨の放送があるのみ。バスは地下鉄との乗り継ぎ運賃の案内があることから、仙台市内で走ってきたものの中古か? バスには7~8人乗っていたが、途中で降りていき、私が上鹿折駅前で降りると誰もいなくなった。折り返しのバスは10分ほど後になるので、それまでの間、上鹿折の鉄道の駅を見に行く。草には覆われているが駅は残っていて、隣の駅は陸前矢作となっていた。帰りのバスは気仙沼の中心部に入るまで私ひとりのみ。渋滞に巻き込まれ、若干遅れる。

 駅の売店でお土産を買い、気仙沼17:50発の一ノ関行きに乗る。盛と同じく、階段の上り下りをしなくてもよい構造となっている。キハ110系の2両編成だが、実はこの列車、最終の1本前である。BRTのダイヤと比べると、鉄道の不便さがよくわかる。一ノ関からは40分ほど待って、19:54発の仙台行きに乗る。701系の4両編成だった。今日も宿は夜行バス。仙台から新宿に行く、ジェイアールバス東北の「仙台・新宿号」だ。当然夜行バスに風呂はないので、仙台に着いてから探す。駅の近くにカプセルホテルに併設されているものがあったので入ったが、正直言って1200円は高かった。(続く)

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三陸鉄道縦断の旅(1)

 台風15号の動きは心配だったが、栄21:45発の仙台行き「青葉号」は予定通り運行されるようだ。ただし、台風の影響で北関東道ではなく、北陸道、磐越道を経由する。「青葉号」は栄で何人か乗せ、5分ほど遅れて発車した。日曜発の夜行便なので、空席も見られる。

 「青葉号」は何回か運転士交代のために停まっていたが、客が外に出ることができるのは、朝の東北道国見サービスエリアでの休憩のみ。国見サービスエリアは本来、設備の整った施設だが、今はガソリンスタンド、仮設のスナックコーナー、売店、トイレがあるのみ。24時間営業しているとはいえ、パーキングエリアに毛の生えたレベルだ。仙台駅前のバスターミナルには15分ほど遅れて到着。計画を変えずに先に進むことができる。

 仙台駅の自動券売機でこれから使う「北海道&東日本パス」を買い、7:28発の利府行きに乗る。701系と721系の6両編成。台風の影響か、岩沼方面から遅れて到着して、9分ほど遅れて発車した。仙台を離れていく列車の割には、よく乗っている。座席はほぼ埋まっていて、立っている人もいる。車両基地に停まっている新幹線を見ながら、利府に到着。利府では仙台への通勤客がすでに列をつくって待っている。折り返しの列車は7分遅れて発車。岩切で乗り換える。次の列車は岩切8:10発だが、ダイヤが乱れている(余談だが、新幹線は遅れていないようだ)。とりあえず15分ほど遅れてやってきた、1本早い小牛田行きに乗る。午後から台風が来るようで、臨時休校となった学校もあるようだ。小牛田で本来は岩切から乗るはずだった一ノ関行きに乗る。701系の2両編成、ワンマン。こちらは小牛田で遅れを取り戻し、ほぼ定時に発車。

 一ノ関で30分ほど待って、10:20発の盛岡行きに乗る。こちらも701系だが、4両編成で、帯の色は紫。盛岡仕様だ。花巻で降り、向かったのは駅から歩いて15分ほどのマルカンビル大食堂。もともとはデパートの上にある大食堂だったが、肝心のデパートは閉店し、人気だった大食堂だけが残っている。エレベーターで6階に上がり、係員に注文を伝え、食券をもらう。和洋中取り揃えたメニューの豊富さと、レトロな雰囲気はかつてのデパートの大食堂そのものだ。いったんナポリかつを注文する。ナポリタンスパゲティー、とんかつ、サラダのセットだ。休日でもないのに客はよく入っている(これでも少ないほうらしいが)。食事の後はデザート。やはりここは名物のソフトクリームだ。食券を買いに入口に戻るが、12時を過ぎているので、階段まで行列ができている。席に座り、運ばれてきたソフトクリームは箸よりも高い。お箸で食べる、というか格闘する。再び歩いて駅に戻り、花巻13:18発の盛岡行きに乗る。701系の2両編成。何とか座ることができたが、短縮授業なのか高校生が多く、彼らのほとんどは友達と一緒に立っていた。

 盛岡で花輪線に乗るが、接続が悪く1時間以上待たされる。明日(10日)の朝食用に福田パンを買い、IGRいわて銀河鉄道のホームから出る、15:06発の大館行きに乗る。キハ110系の2両編成だが、発車30分前なのにボックスシートは埋まってきている。何とか空いている1人掛けのボックスシートを見つけ、そこに座る。花輪線は3年前、北海道からの帰りに乗ったが、夕方で暗くなり、好摩まであと3駅というところで見えなくなった。その区間を乗り直しに行くのだ。盛岡を15時過ぎに出たので明るく、好摩から3駅目の平館に着き、目的は達成。しかし、花輪線の本数は少ない。地元の市がお金を出したのか、ローカル線にはとても似合わない大更(平館のひとつ手前の駅)ですれ違ったので、次は鹿角花輪までない。そのまま乗り続けてもよいが、せっかくの機会なので、途中で降りることにした。降りたのは荒屋新町。旧安代町の中心で、営業時間は短い(15:40まで)ながらも「みどりの窓口」がある。何人か降りたが、列車はすでにガラガラになっていた。大更か北森(こちらも市のお金でできた立派な駅がある)で降りたようだ。合併するまで町の中心だったところの駅だが、駅前に開いている店はない。静まり返っている。バスもコミュニティバスばかりで、二戸に行くのはない。事前に駅近くにスーパーがあることはわかっていたのでそこに入ったが、こちらも夕食用の弁当はない。離れたところにスーパーやコンビニはあるらしいが、歩いて行くには遠そうなので、そのスーパーでお惣菜を2品買う。御飯の代わりは盛岡で買った福田パンだ。昼にたくさん食べてあまりお腹は空いていないが、好摩から乗るIGRいわて銀河鉄道はロングシートだろうから、荒屋新町18:00発の盛岡行き(キハ110系の2両編成)のボックスシートで夕食にする。

 好摩でIGRいわて銀河鉄道に乗り換え。好摩19:17発は意外にもセミクロスシート(701系)だったが、残念ながら2駅先のいわて沼宮内止まり。次のいわて沼宮内19:42発の八戸行きに乗る。さすがに2本続けてセミクロスシートはないだろうと思っていたが、次もセミクロスシートだった。ただしこちらは先に座っている人がいるため座れず、しばらくの間ロングシートに座る。

 八戸の中心は八戸駅周辺ではなく、八戸線に乗って2駅の本八戸にある。今日(9日)の宿は本八戸の駅前にあり、そこまで八戸線に乗る(とは言っても、八戸線は1時間に1本ぐらいしかないので、日中は10分間隔で出ているバスに乗る方法もある)。八戸21:21発の鮫行きは八戸線の最終列車。車両は前に乗ったときから一新されていて、キハE130系の3両編成。3扉セミクロスシートの車両だ。新幹線からの乗り継ぎ客が乗ってきた。(続く)

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三陸鉄道縦断の旅(0)

 9月8日の夜から11日にかけて東北に行き、3月に全線復旧した三陸鉄道に乗ってきました。

 明日から何回かに分けて、そのときの様子を書いていきます。

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水郷柳川のどんこ舟、柳川駅に乗り入れ

 水郷として知られる柳川。観光の目玉のひとつが江戸時代からの掘割を使った川下りです。現在、主に4社が川下りを行っていますが、どんこ舟の乗り場は柳川駅から離れています。一番近いものでも柳川駅から約300メートル離れています。

 そこで西鉄は、福岡県、柳川市と共同で、新たに堀割をつくり、柳川駅に直結させることにしました。福岡県は駅の北西にある二ツ川から幅7~8メートルの堀割を約120メートル、新たに掘ります。西鉄は駅の西口に、飲食店や観光案内所からなる「にぎわい交流施設」をつくります。柳川市は周辺の市道や駅前広場の整備を行います。今回の整備で必要な土地は約6400平方メートルですが、このうち8割は西鉄が所有している土地です。バスの待機場やコインパーキングとして使われています。また、福岡県の負担額は数億円、柳川市の負担額は5000万円程度のようです。交流施設の建設費は今のところ分かっていません。

 柳川市の2018年の観光動態調査によれば、川下りをした人は42.2万人。このうち約4割が西鉄を利用して柳川を訪れています。2024年度には新たな堀割ができ、駅からどんこ舟に乗ることができます。
(参考:西鉄ホームページ www.nishitetsu.co.jp/release/2019/19_074.pdf、西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/540906/)

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Osaka Metro、批判を受け駅デザイン変更

 Osaka Metroは2024年度末までに、御堂筋線と中央線にある駅のうち、15駅を改装する予定です。そのデザイン案は2018年12月に出されていましたが派手だとか、悪趣味だとか不評で、建築家や学者ら約2万人が反対の署名を出しました。そこでOsaka Metroは15駅のうち、梅田、心斎橋、堺筋本町、中津、動物園前の5駅についてデザインを変え、それを最終案として出しました。

 当初の案はOsaka Metroの内部でつくられたものでしたが、最終案はJR東日本で車両のデザインに携わっている奥山清行氏が監修を行いました。その最終案はどういうものなのでしょうか? 当初、織物に包まれたような空間をイメージしてデザインした心斎橋については、シャンデリアのイメージを活かして、高級感のある内装になりました。御堂筋線の開業時からの駅のイメージを壊さないものになりました。ほかの4駅についても、違和感のないものになっています。

 Osaka Metroは残る10駅についてもデザインを決め、2020年以降に発表する予定です。
(参考:産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/west/news/190829/wst1908290023-n1.html、Osaka Metroホームページ https://subway.osakametro.co.jp/news/news/other/20190829_5ekidesign.php?_ga=2.182459494.1378321459.1568586994-774590807.1567230675、https://subway.osakametro.co.jp/news/news/20181220_katuryokuinfura.php?_ga=2.10497268.1378321459.1568586994-774590807.1567230675)

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白老に「スーパー北斗」の大多数が停車

 以前、2020年4月24日に白老町に開設される、民族共生象徴空間「ウポポイ」についての記事を書きましたが、その続報です。JR北海道もこれに関連しての取り組みを行います。

 まず最寄り駅の白老の改修を行います。ホームを延伸して、最大10両編成の「スーパー北斗」が停まることができるようにします。1番のりば(函館方面、上り)、2番のりば(札幌方面、下り)ともに約50メートル延伸します。駅には自由通路ができますが、その自由通路と跨線橋を直接行き来することのできる臨時改札口を設置し、駅北側の「ウポポイ」とのアクセスを向上させます。駅のバリアフリーも行います。跨線橋にはエレベータを設け、上りホームを約20センチかさ上げします。駅舎内に自動ドアやLED列車発車標を設置します。

 そして、白老の特急停車本数が大幅に増えます。「すずらん」12本に加えて、「スーパー北斗」19本が停まります。合計31本停まることになるのですが、「スーパー北斗」も大多数が停まることになるのです。

 アイヌ語による車内放送も行われます。一部の特急や快速「エアポート」の札幌、新千歳空港発車時に、アイヌ語で「イランカラプテ」と挨拶します。「こんにちは」の意味です。そして、「ウポポイ」最寄り駅の白老に着くときには、「ウポポイ」の最寄り駅であることをアイヌ語でも案内します。アイヌ語で「民族共生象徴空間、『ウポポイ』へおいでのお客様は白老でお降り下さい」と放送し、その後に日本語で続けます。

(追記)
 新型コロナウイルスの影響で「ウポポイ」の開業は二度延期されましたが、ようやく7月12日に開業することになりました。なお、「ウポポイ」とはアイヌ語で「大勢で歌うこと」の意味です。

 「ウポポイ」は修学旅行先としても人気のようで、9~10月を中心に申し込みが多いとのことです。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190911_KO_upopoi%20shiraoista.pdf、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60540450Z10C20A6L41000/)

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H100形はまず山線に投入

 JR北海道は、老朽化したキハ40形の置き換え用として、H100形電気式気動車をつくりました。まず量産先行車を2両つくり、2018年2月から走行試験を行ってきました。その結果を踏まえて、量産車13両をつくることとなり(9月に6両が納車され、2020年1月に7両が納車予定です)、2019年度末に量産先行車と合わせて15両を営業運転に投入します。

 さて、H100形がまず投入されるのはどこでしょうか? 函館線の長万部-小樽間、山線と言われる区間です。ワンマン列車の全てを置き換えます(キハ201系は置き換えられずに走り続けます)。函館線の小樽-札幌間でも早朝の札幌発然別行き1本のみが走ります。置き換えの対象はキハ40形とキハ150形ですが、JR北海道の普通列車車両の中では比較的新しいキハ150形はほかの路線に転用され、キハ40形はそのまま廃車されるか、調子の悪いほかの路線の車両が廃車されるのでしょう。

 今後、JR北海道は2020年度から2021年度にかけて、H100形を60両導入する予定です(合計75両となります)。このH100形により老朽化しているキハ40形を置き換えるのですが、キハ40形は多いので、75両を導入しても、まだまだ残ることとなります。

(追記)
 キハ150形はこれまでの苗穂運転所から旭川運転所に転属され、2020年3月24日には特別快速「きたみ」にも起用されました。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190911_KO_DECMO.pdf、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2019/09/12/326401.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49699580R10C19A9L41000/、railf.jp https://railf.jp/news/2020/03/25/230000.html)

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「SLぐんま」、旧型客車をリニューアル

 JR東日本高崎支社には、昔懐かしい旧型車両があります。JR東日本高崎支社は、その旧型客車の内装をリニューアルします。2020年4月から6月にかけて行われる、「群馬デスティネーションキャンペーン」に向けてのものです。

 どのようにリニューアルするのでしょうか? クリーム色や灰色に塗られている客車の内装を昭和初期の木目調に変更します。また、7両ある旧型車両のうち1両をラウンジカーとします。イベント時を除いて、乗客のためのフリースペースとして使うことができます。ボックス席、(外の景色を見ることができる)ロングテーブル席サービスカウンターを備えています。このリニューアルされた旧型車両のメインコンセプトは「会話がはずむ列車」。「SLぐんま」の車内で会話を楽しんでもらうのです。小学生以下の子供と一緒のグループには、SLや鉄道に興味を持ってもらうためのきっかけとして、SLの歴史や仕組みなどをまとめた「SLぐんまリーフレット」(仮称)を配布します。テーブルの下では栓抜きの体験ができ、ラウンジカーではグループでカルタ遊びなどができるイベントを行う予定です。なお、「SL YOGISHA」で運転する場合は、昔懐かしい夜行列車の雰囲気を楽しむことができるように、イベントは行いません。

 現行の旧型車両での運行は10月28日までで、リニューアルされた旧型車両のデビューは2020年4月となります。しかし、今の内装も十分にレトロを感じさせる、古いものです。戦後でも旧型車両は懐かしいものです。オリジナルの12系でも今となっては十分懐かしいです。JR西日本の35系のように新しくつくるのならともかく、下手にいじらずに今あるものを活かしたほうが良さそうに思えます。
(参考:JR東日本高崎支社ホームページ https://www.jreast.co.jp/takasaki/news/pdf/20190912-01info.pdf、上毛新聞ホームページ https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/159436)

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七尾線に521系導入で急行型車両引退

 JR西日本は七尾線に521系を導入します。2両編成15本をつくり、2020年秋ごろから順次投入する予定です。列車の帯の色は現在七尾線を走っている413系、415系に合わせて、輪島塗を連想させる茜色にします。

 七尾線の車両が521系に置き換わった2021年春には、車載型IC改札機を使用して、「ICOCA」エリアを拡大します。七尾線津幡-和倉温泉の各駅で使えますが(北陸線金沢-大聖寺間、城端線高岡-新高岡間、IRいしかわ鉄道、あいの風とやま鉄道越中宮崎以西との間で利用できます)、特急停車駅など利用者の多い駅については駅にIC改札機を設けます。IC改札機のある駅では、車載型IC改札機の機能を停止させて、駅にあるIC改札機を使わせます。なお、七尾-和倉温泉間でも、のと鉄道の普通列車ではICカードは使えません。

 先ほども述べましたが、七尾線に521系を導入するということは、413系や415系が置き換えられるということであります。基本的には413系は2扉セミクロスシート、415系は3扉セミクロスシートなのですが、413系には異色の車両が2両あります。413系に急行型車両の455系が2両、混じっているのです。デッキは撤去されましたが、2扉クロスシートのかつての急行に使われた車両なのです。急行型車両だけで組んだ車両は2015年に引退しましたが、このクハ2両は413系とペアを組んで走ることで、今日まで生き延びてきました。ところが、ついに引退することになったのです。特急のような派手さはないですが、国鉄時代から活躍してきた急行型車両。しかし、413系、415系の置き換えにより、ついに消えることになったのです。乗っておきたいところです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/09/page_14890.html、J-CASTニュース https://www.j-cast.com/2019/09/11367324.html?p=all)

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指宿枕崎線も無人化

 指宿枕崎線で2020年5月、無人駅が大幅に増えます。今でも郡元(鹿児島中央の隣駅)-喜入間11駅には無人駅が3つ(五位野、瀬々串、中名)ありますが、2020年5月には谷山や喜入など残る8駅も実質的に無人駅となるようです。

 各駅に自動券売機とIC改札機(指宿枕崎線の喜入以北では、交通系ICカードが使えます)、監視カメラ、インターホンを設置して、谷山にサポートセンターを置きます。谷山のサポートセンターには、オペレーターやトラブルのときに対応する係員など4人が配置されますが、通常の改札業務は行わず、駅には駅員がいません。このままいけば、「みどりの窓口」がある谷山や坂之上も、一転して無人駅になってしまいます。

 このようなシステムはすでに、JR九州の福岡県や大分県の一部路線で導入されています。

(追記)
 指宿枕崎線11駅の「スマートサポートステーション」化は、2020年5月30日に行われます(一部駅はすでに2月15日から試行が行われています)。

 これらの駅には駅員がいませんが、谷山、慈眼寺、坂之上の3駅については、朝夕の一部時間帯に駅係員が配置され、窓口営業を行います。
(参考:FNNホームページ https://www.fnn.jp/posts/2019090500000004KTS、JR九州ホームページ www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2020/04/27/200427kagosimasss.pdf)

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JR北海道、南弟子屈を廃止か?

 ダイヤ改正ごとに利用者の少ない駅の廃止を進めている、JR北海道。次に廃止になるのは、釧網線の南弟子屈のようです。

 南弟子屈は1929年に開業した、無人駅。1日の平均乗降客数は1人以下です。すでにJR北海道は5月に、駅のある弟子屈町に駅の廃止についての協議を求め、弟子屈町は地元に十分な説明を行うことを求めました。その町の要請に応えるかたちで、JR北海道釧路支社は6日に地元住民への説明会を行いました。

 その説明会でどういう話があったのかは分かりませんが、利用者が極めて少ないので、廃止になる危険性は十分にあります。弟子屈町も積極的に廃止に反対しているわけではないでしょうから。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/340781)

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11月30日ダイヤ改正で埼京線の快速が武蔵浦和以北各駅停車に

 JR東日本と相鉄は、相鉄・JR直通線が開業する11月30日にダイヤ改正を行います。相鉄本線海老名と新宿の間を1日46往復します(朝通勤時間帯の一部列車は平日、休日ともに川越まで直通します。海老名行きも平日は指扇から、休日は川越からの直通があります)。朝は1時間に4本程度、それ以外の時間帯は1時間に2~3本程度走ります。特急(相鉄線内のみで通過運転し、JR線内は各駅に停まります。運賃以外の特別料金は不要です)と各停が走りますが、特急と各停が交代で走るわけではなく、特急ばかりが固まる時間帯、各停ばかりが固まる時間帯があります。車両はJR東日本がE233系の10両編成(埼京線用のE233系を7編成増備し、38編成とします)、相鉄が12000系の10両編成です。実際に運用に使うのはJR東日本のほうが走行距離が長いことから、JR東日本は6編成、相鉄は4編成です。

 相鉄・JR直通線が開業しても、並行する東海道線や横須賀線の運行本数には変動がありませんが、「湘南ライナー8号」(小田原7:16発東京行き)と「湘南ライナー10号」(小田原7:28発品川行き)が統合され、小田原7:20発東京行きの「湘南ライナー8号」となります。相鉄からJRに直通する列車のうち、朝通勤時間帯を走る列車(大崎着7:20から9:30までのもの。9本が該当します)については、海老名から大崎までの間が女性専用車ありの列車になります。最後部の10号車が女性専用車となります。隣の9号車は弱冷車です。これまで埼京・川越線、りんかい線の弱冷車は4号車だったのですが、10月1日からは9号車に変わります。

 同じ11月30日には、埼京線等のダイヤも変わります。早朝の新宿-池袋間が増発され、始発が30分近く繰り上がります。新宿方面からりんかい線に直通する列車も始発が繰り上がり、特に大崎から新宿方面への始発は、7:25から6:29に繰り上がります(時間は平日の大崎発の時刻)。大きく変わるのは、快速。平日も休日も中浦和、南与野、北与野にも停まり、武蔵浦和以北が各駅停車になります。このため、これまで武蔵浦和-大宮間で日中に毎時6本走っていた各停が3本に減ります。3本ある快速が各停の役割も果たすのです。新たに快速が停まる3駅では便利になりますが、快速の停車駅が増えるために武蔵浦和-大宮間の所要時間が3分伸びます。夕方以降のダイヤをパターン化して運転間隔の見直しを行い、トータルでは若干の増発となります。最終の川越行きの新宿発が繰り下がり、0時ちょうどとなります。

 なお、運賃関係についてですが、これまで横浜経由で利用していた人が相鉄・JR直通線経由に切り替える場合、開業日の11月30日以降に切り替える必要があります。また、横浜経由の定期を持っている人が相鉄・JR直通線を利用したり、相鉄・JR直通線経由の定期を持っている人が横浜経由にしたりした場合、定期券の券面区間外の運賃は別途払う必要があります。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2019/20190906_ho01.pdf、鉄道ジャーナル」2019年12月号 鉄道ジャーナル

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堺-羽曳野間にバス

 百舌鳥・古市古墳群が世界遺産に登録されました。そこで南海バスと近鉄バスは共同では2020年3月29日までの期間限定で、「百舌鳥・古市古墳群周遊バス」を走らせています。大阪府が府の事業として2200万円を出して、走らせるのです。

 「百舌鳥・古市古墳群周遊バス」の運行期間は8月22日から2020年3月29日まで。ただし、11月5日から2020年3月19日までの間は休日のみ運行し、年末年始の12月30日から2020年1月3日までの間は運休します。運行経路は羽曳野市役所前行きが堺市博物館前→土師ノ里駅前→羽曳野市役所前(所要時間55分、土師ノ里駅前-羽曳野市役所前間のみの利用はできません)、堺市博物館前行きが土師ノ里駅前→羽曳野市役所前→堺市博物館前(所要時間45分、土師ノ里駅前-羽曳野市役所前間のみの利用はできません)です。運行本数は平日が2往復、休日が4往復で、運賃は大人600円です。交通系ICカードも使えますが、運行する会社によって「PiTaPa」の割引制度が異なります。
(参考:南海バスホームページ nankaibus.jp/info/2019mozu.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48633980W9A810C1LKA000/)

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9月14日、熊本県内のバス等無料

 工事中だった熊本交通センターは名前を熊本桜町バスターミナルと改め、9月11日にオープンします。そして、最初の週末となる14日には、桜町再開発ビル(この1階にバスターミナルがあります)の商業施設がオープンします。その14日、熊本県内のバスや電車が無料になるのです。県内の公共交通機関の無料化は全国的にも初めての試みで、公共交通機関を無料にすることによって周辺の渋滞を緩和するとともに(14日は約10万人が訪れると予想されています)、公共交通機関に対して関心を高めてもらうのが狙いのようです。

 14日に無料となるのは、九州産交バスなど熊本県内5社の路線バス、熊本市電、熊本電鉄の電車のほか、自治体などが運行しているコミュニティバス。4000本あまりの便が無料になります。反対に無料にならないのは、空港へのリムジンバス、県外への高速バス、JR九州、肥薩おれんじ鉄道、南阿蘇鉄道、くま川鉄道ぐらいです。無料となるバス等の運賃については、全額を熊本桜町バスターミナルを運営する九州産交ホールディングスが負担します。

(追記)
 14日のバス等一日無料の施策は好評で、多くの人が利用しました。天草など郊外に出かける人もいました。九州産交は今後も一日限定の無料化を行うことを考えているようです。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://this.kiji.is/536681353559983201?c=92619697908483575、https://this.kiji.is/544367001993708641?c=39546741839462401、https://this.kiji.is/545786355781043297?c=92619697908483575、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48765040Q9A820C1LX0000/)

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快速「エアポート」に速達便ができる?

 札幌と新千歳空港とを結ぶJR北海道の快速「エアポート」。今は1時間に4本走っていますが、2020年の春には1本増えて1時間に5本になる予定です。

 その快速「エアポート」ですが、現在のダイヤでは基本的には途中、5駅に停車します。ところが快速「エアポート」が増える2020年から、ごく一部が停車駅を減らした速達便になるようです。速達便になるのは、朝の通勤時間帯の新千歳空港行き2本と、20時以降の札幌方面への2本で、途中停車駅を新札幌と南千歳に絞ります。

 快速「エアポート」の停車駅は、沿線の利用客の利便性も考えているため、多いようにも感じられます。場合によっては特別快速的な列車があってもよいかもしれません。

(追記)
 9月11日、JR北海道から、快速「エアポート」の輸送力増強についての発表がありました。快速「エアポート」は32本増発されることとなり、1日148本になります。約3割増えるのです。そして新たにできる速達便の所要時間は最速33分、従来より4分速くなります。

 また、札幌を6時前に出て、新千歳空港に6時半ごろ着く早朝便の快速「エアポート」もできるようです。
(参考:Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190906-00000011-hbcv-hok、JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190911_KO_airport%20powerup.pdf)

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東海道、山陽、九州新幹線に荷物置き場

 新幹線のような長距離の列車の場合は、大きな荷物を持って乗ることがあります。特に近年増えている海外からの客は、大きな荷物を持って乗ることが多いです。

 そこで東海道・山陽・九州新幹線は、車内に一定以上の大きさの荷物を持ち込むときは、荷物置き場付きの指定席をあらかじめ予約した上で乗車する、事前予約制を導入します。2020年5月中旬乗車分から導入します(2020年4月中旬から予約を受け付けます)。

 それでは、事前予約制の対象となる荷物とはどういう大きさの荷物でしょうか? 事前予約制の対象となるのは、3辺の合計が160センチメートル超250センチメートル以内のもので、概ね国際線航空機における有料預入荷物のサイズに相当します。新幹線の荷物棚に収納することのできないサイズが対象となるのです。これらの荷物の荷物置き場は2か所用意されます。ひとつは、2020年5月中旬乗車分から導入される、客室の一番後ろの座席の後ろにある荷物スペース(グリーン車は壁側にあるフットレストをつぶしてスペースを確保します)、もうひとつはデッキに2つある洗面所を1つ潰してつくる荷物コーナーです。荷物コーナーはこれから車両の改造を行うので2023年度より導入予定で、盗難防止のため二重ロック方式を採用します。

 それでは、荷物置き場はどうやって予約すればいいのでしょうか? きっぷうりばやインターネットで、荷物置き場付きの指定席を予約します。16両編成の「のぞみ」は42席、「ひかり」は32席、「こだま」は17席あります。荷物スペースは客室の一番後ろの席、荷物コーナーは後ろから3番目のD席、E席に座っている人が使えます。もし事前予約することなく大きな荷物を持ち込んだ場合、1000円(税込)の持込手数料がかかりますが、空席があれば乗車直前に荷物置き場付きの指定席に変更することによって持込手数料なしで乗ることができます。

 本来なら、JR東日本の新幹線みたいに、座席の一部をつぶして荷物置き場にするのが望ましいのでしょう。しかし、利用者の多い東海道新幹線では、座席を減らして荷物置き場にすることができません。喫煙コーナーをつぶしてもよいでしょうが、喫煙コーナーの数はあまりありません。今回の施策は、JR東海の苦しい事情に引きずられているようです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/08/page_14790.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49165300Z20C19A8CR8000/)

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JR時刻表から駅弁の案内が消える

 時刻表は、単に列車の発着時刻を載せているだけではなく、いろいろな情報が載っています。

 駅弁の情報もそのひとつ。時刻表の下のところに、沿線の駅で発売している駅弁の名前とその値段が書かれていいます。ところが交通新聞社の発行するJR時刻表は、今発売している2019年9月号をもって、その記載を取りやめます。時刻表には駅弁を発売している駅に「弁」のマークを付けていますが、それも9月号でなくなるようです。

 なぜJR時刻表は駅弁の案内をなくすことにしたのでしょうか? 交通新聞社によれば、インターネット等の普及で駅弁に関する情報が簡単に手に入ります。また、駅構内には「駅ナカ」がたくさんあり、売店もコンビニになっています。そもそも、駅弁の定義も曖昧で、一般社団法人日本鉄道構内営業中央会に入っていなくても、駅構内で弁当を売ることができます。駅弁でなくてもいろいろな食事ができると判断して、駅弁の掲載を取りやめるようになったようです。

 でも旅に出たら、どこでも売っているコンビニ弁当ではなく、駅弁を食べたいものです。ライバルのJTB時刻表は、今後も時刻表に駅弁の情報を載せていくとのことです。
(参考:J-CASTニュース https://www.j-cast.com/2019/08/30366175.html?p=all)

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「Suica」を登録すれば、電車に乗るごとにポイント

 「駅ナカ」、駅ビルやクレジットカードの利用でたまる、JR東日本のポイントサービス、「JRE POINT」。持っている「Suica」を登録すればいいのですが(無記名の「Suica」や記念の「Suica」は登録することができません)、10月1日からは、鉄道を利用してもポイントがたまるようになります。JR東日本の在来線に乗車したり、「Suicaグリーン券」を購入したり、「モバイルSuica定期券」を購入したりすると、たまります。

 たまるポイントは、カードタイプと「モバイルSuica」とで変わります。カードタイプなら0.5%しかたまりませんが、「モバイルSuica」なら2%たまります。「モバイルSuica定期券」を購入した場合も、2%たまります。「モバイルSuica定期券」の場合は、JR東日本部分のみならず、他社の分もポイント付与の対象となります。

 将来は、ほかの方法でも「JRE POINT」がたまります。2020年春以降は「タッチでGo!新幹線」利用でもたまる予定です。カードタイプなら0.5%、「モバイルSuica」なら2%です。2020年12月以降、繰り返し「Suica」で乗車すると「JRE POINT」がたまるようになる予定です。回数券みたいな使いかたができるのです。「えきねっとポイント」と「JRE POINT」が統合される2021年春以降、「えきねっと」できっぷを購入すると利用額に応じて「JRE POINT」がたまる予定です。

 また、2021年春以降は、たまった「JRE POINT」で座席をグリーン車や「グランクラス」にアップグレードさせたり、新幹線や在来線特急に乗車することのできる特典チケット等に交換したりすることができるようになる予定です。

 話は変わりまして、消費税の税率が上がる10月1日から2020年6月30日までの間、「駅ナカ」や駅ビルでキャッシュレス決済すると、「JRE POINT」の還元率が上がります。経産省の「キャッシュレス・消費者還元事業」に合わせてのものです。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2019/20190903_ho01.pdf、https://www.jreast.co.jp/press/2019/20190903_ho02.pdf)

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リニア全線開業後も「のぞみ」は消えず

 リニアのメリットのひとつに、リニアを整備することによって、「のぞみ」中心の東海道新幹線に「ひかり」や「こだま」を増やすことができることができる、ということが挙げられます。今は「のぞみ」中心のダイヤにせざるを得ないため、静岡県内に停まる便は少ないのですが、リニアが開業すれば、「のぞみ」の利用者がリニアに移行し、「ひかり」や「こだま」を増発する余地が出てきます。リニアの駅ができない静岡県にとっては、これがリニアのメリットとなります。

 ただ、静岡県内の三島、静岡、浜松の3駅に設置されたパネルによれば、リニアが新大阪まで全線開業しても、「のぞみ」が全廃されることはないようです。以前のとは違い、名古屋暫定開業のときはともかく、新大阪まで開業しても「のぞみ」は残るのです。東京から山陽新幹線の岡山、広島に直通する客、あるいは名古屋から山陽新幹線の岡山、広島、博多に行く客のことを考慮しているのでしょうか?
(参考:中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/tokai-news/CK2018022802000093.html)

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新千歳空港-網走間に期間限定の高速バス

 網走バスは7月20日から10月14日までの間の期間限定で、新千歳空港-網走間に高速バス、「千歳オホーツクエクスプレス」を走らせています。

 「千歳オホーツクエクスプレス」は網走行きが昼行で、新千歳空港行きが夜行。ダイヤは網走行きが新千歳空港13:30発網走バスターミナル20:10着、新千歳空港行きが網走バスターミナル22:20発新千歳空港翌6:20着南千歳駅翌6:35着で、網走側では北見バスターミナル、美幌、女満別でも利用できます(網走行きは下車のみ、南千歳駅行きは乗車のみ)。バスはトイレ付きの3列独立シートです。運行経路は網走行き、南千歳駅行きともに道東道(千歳東インターチェンジ-足寄インターチェンジ間)、十勝オホーツク道(陸別小利別インターチェンジ-北見中央インターチェンジ間)を経由します。上川地方ではなく、十勝地方を通るのが意外なところです。

 運賃は新千歳空港・南千歳駅-北見間が片道5500円往復10400円、新千歳空港・南千歳駅-網走間が片道6500円往復12200円です。予約は窓口や電話では受け付けず、インターネットのみなので、御注意ください。支払いはクレジットカードのほか、コンビニ払いもできます。

 なお、この「千歳オホーツクエクスプレス」、先ほども述べたように3か月ほどの期間限定の運行ですが、利用状況により、運行便数を増やしたり、通年運行にしたりすることもあるようです。
(参考:網走バスホームページ abashiribus.com/press_chitose_2019_06.pdf、バスナビ北海道 www.busnavi-hk.jp/route/chitose_okhotsk.html)

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大井川鐵道の新駅にはSL停まらず

 以前、新東名島田金谷インターチェンジの近くに大井川鐵道の新駅をつくるという話を記事にしましたが、動きがありました。

 島田金谷インターチェンジの近くに、産直市場、レストラン、カフェなどから成るにぎわい交流拠点を整備します。交流拠点を整備するのは、JA、島田市、大井川鐵道などが株主となってつくった会社、「賑わい創造舎」。延べ床面積が5200平方メートルで、当初2020年7月にオープンする予定でしたが、資材の調達の遅れで、4か月遅れて2020年11月にオープンする予定です。なお、このにぎわい交流拠点の名前は「KADODE OOIGAWA」になり、社名も「賑わい創造舎」から「KADODE OOIGAWA」に変更されました。

 話を新駅に戻します。新駅も「KADODE OOIGAWA」のオープンと同じ、2020年11月を予定しています。1985年に開業した日切以来の新駅となります。高速道路のインターチェンジに近いという特性から、観光客誘致のためにSLも停まると思っていましたが、電車のみの停車のようです。ホームの長さなどの問題で、SLが停まるのは難しいようです。
(参考:YOMIURI ONLINE https://www.yomiuri.co.jp/economy/20190805-OYT1T50297/、静岡新聞ホームページ https://www.at-s.com/news/article/local/central/665292.html)

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JR東日本が都心と羽田空港とを結ぶ舟便運航

 東京で舟を活用する取り組みはところどころで見られますが、JR東日本も始めることになりました。

 JR東日本が舟便を運行する区間は、都心と羽田空港との間。都心の乗り場は、港区の竹芝地区。JR東日本が再開発を進める浜松町の近くです。竹芝からは舟で浅草や日本橋に行くことができます。訪日外国人に利用してもらうことのほかに、災害時の輸送手段として使用することも考えています。舟は川や水路でも航行できるようなサイズのものを使う予定で、実際の運航は実績のある事業者と提携するようです。

 すでにJR東日本は2018年の1月から11月にかけて、舟による輸送実験を行っています。乗客にも好評だったようです。この舟便の取り組みは、早ければ2020年中に始めますが、浅草とを結ぶ観光地路線については、オリンピック・パラリンピックより前に運航を開始する計画もあります。
(参考:東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201908/CK2019081702000134.html)

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京急、休日の昼間に座席指定の「ウィング・シート」を始める

 京急は、京成と同じ10月26日にダイヤ改正を行います。

 平日朝には、座席指定券は必要なものの、品川までゆったりと座ることができる「モーニング・ウィング号」を1本増発します。増発する「モーニング・ウィング1号」は横須賀中央6:05発、品川6:57着で、途中、ほかの「モーニング・ウィング号」同様、金沢文庫や上大岡でも乗車できます。なお、このダイヤ改正からは、従来からある「モーニング・ウィング号」のうち、1号は3号に、2号は5号に名称が変わります。1か月間の座席指定券を確保することのできる「Wing Pass」については、増発される(新)1号は11月分から発売します。10月分の(旧)1号、(旧)2号の「Wing Pass」については、ダイヤ改正以降、それぞれ(新)3号、(新)5号と読み替えます。

 そして休日については、試行が好評だったのか、一部の快特で「ウィング・シート」を設けます(2号車に設置します。なお、年末年始など、「ウィング・シート」を設置しない期間もあります)。設置区間は泉岳寺-三崎口間で、下りは泉岳寺9:55発から15:15発までの9本(40分間隔)、上りは三崎口11:16発から15:56発まで8本(40分間隔)です。「ウィング・シート」に乗ることのできる駅は決められていて、下りは泉岳寺、品川、京急蒲田、京急川崎、横浜、上大岡の6駅、上りは三崎口、三浦海岸、京急久里浜、横須賀中央、金沢文庫、上大岡の6駅です。

 ただ、「ウィング・シート」はお金を出せば乗ることができるものではありません。料金は300円ですが、駅では売ってくれないのです。乗車当日の4:30から発売を開始しますが、インターネット予約の「KQuick」でしか発売しないのです(支払いもクレジットカードで行います)。「疲れたから『ウィング・シート』にしようかな」と思って駅に行っても、買うことができないのです。持っているスマートフォンで買わないといけないのです。せっかくお金を払って乗ってもらうチャンスでも、一見の客は使うことができないのです。もったいないことです。

 今回の改正に伴い、平日の夕方以降に品川から横須賀、三浦方面に座って乗車することのできる「ウィング号」は「イブニング・ウィング号」に変わります。また、「ウィング・シート」新設により、同一日、同一時間帯に上下線の運行が重なるケースが出てきます。「モーニング・ウィング号」のところでも触れましたが、同じ番号にならないよう、上りを奇数、下りを偶数にします。すなわち、「モーニング・ウィング号」は1号、3号、5号、「イブニング・ウィング号」は2号、4号、6号、「ウィング・シート」は上りが51号、53号、55号、下りは52号、54号、56号というようにします。
(参考:京急ホームページ https://www.keikyu.co.jp/company/news/2019/20190829HP_19112EW.html)

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