沖縄都市モノレール、てだこ浦西まで延伸したけれど
沖縄都市モノレールは10月1日にてだこ浦西まで延伸されました。モノレールは定時運行が可能で、赤信号で停まることはなく、車やバスに比べて輸送量が大きいというメリットがあります。このモノレールを活用することによって、沖縄の激しい交通渋滞を緩和することができると言われていますが、なかなかうまくいかないようです。モノレールだけで行くことができるところは限られていて、ほかの交通機関と役割を分担しないといけないのに、それがうまくいっていないからです。
まず、終点のてだこ浦西には約1000台の車を停めることができる立体駐車場をつくり、車を乗り降りするための交通広場もつくりますが、交通広場は10月1日の開業に間に合いません。駅につながる道路の整備も遅れ、2021年夏の開通予定です。さらに沖縄道がてだこ浦西の近くを通るので、そこにインターチェンジをつくり、高速バスとも接続します。ところが、肝心のインターチェンジの整備が進んでいません。当初の計画より6年遅れて、2024年度になるようです。
バスとの協調も進んでいません。バスのダイヤを変え、モノレールと接続して支線の役割を果たさないといけないのですが、その抜本的なダイヤ改正をしないのです。バス会社は駅近くにバス停をつくるとその分運転士1人当たりの運行時間が増え、運転士がさらに不足するとしています。単純にバスが駅に乗り入れるのならばその分時間がかかるのは当然のことですが、必要なのはモノレールとの有機的結合なのです。バスを那覇中心部まで直通するのを減らして、モノレールと接続する支線にするのです。これをしないのは、バスの客がモノレールに取られるのを恐れてのことで、公共交通機関同士の調整がなされていないのでしょう。ここは沖縄県や那覇市が間に入って調整するところです。
(参考:沖縄タイムスホームページ https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/477193)
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