東芝、AIでダイヤを作成へ
様々な制約と利害が絡み合う中、多くの人を満足させるダイヤをつくるのは難しいことです。そんな中、東芝はAIをつかって、ダイヤをつくることにしました。
ダイヤはどうやってつくるのでしょうか? 東芝は距離やカーブといった線路の状況、車両の性能、駅の停車時間などのデータをAIで分析し(当然会社によって状況は異なります)、遅れの発生しにくいダイヤをつくるのです。いったん列車が遅れると、後続の列車にも影響を及ぼします。鉄道会社はシミュレーションを繰り返して遅れの発生しにくいダイヤをつくろうとするのですが、0.01%の確率で発生する事象をシミュレーションするには、少なくとも何万回のシミュレーションが必要となり、AIがなければ実際に行うのは難しいです。イギリス大手鉄道会社のグレーター・アングリア(ロンドン近郊で鉄道を運行していて、1日当たりの乗客数は約35万人、駅は180ほどです)と契約して、2020年5月改正のダイヤを作成するのです。ダイヤの作成だけでなく、最適な運行計画や収支改善計画まで提供します。
東武の試算によれば、AIを利用したダイヤで、遅延のリスクは10%以上減らせるようです。イギリスでは、一定以上の遅延が発生すれば、鉄道会社が罰金を払う必要があります。遅れの発生しにくいダイヤをつくることができれば、それだけ罰金の支払額が減るのです。
(参考:「鉄道ファン」2019年12月号 交友社、マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20191008-906457/)
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