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December 2019

備忘録としての未乗区間2019

 これが2019年最後の記事です。備忘録として、2019年末現在の私の未乗区間を挙げておきます。

 現在残っている未乗区間は2つあります。沖縄都市モノレールの首里-てだこ浦西間相鉄・JR直通線の西谷-羽沢横浜国大前間です。JR東日本の鶴見-羽沢横浜国大間はすでに乗車済みです(この9月にも「ホームライナー」で乗りました)。

 この2区間の乗車はすぐにできそうにもありませんが、2020年3月に行われる富山の路面電車の南北接続(富山地鉄富山駅-富山駅北間?)及び新規開業ではないものの、2020年3月14日に運転再開見込みである常磐線と合わせて、2020年中には乗りたいです。

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岡山市、路線バス等の路線再編案を提示

 複数のバス事業者が乱立しているため、岡山のバスは同じところを複数の事業者が重複して走らせているところもあります。「めぐりん」の騒動は記憶に新しいところです。

 これは資源の無駄遣いです。岡山市の路線バス利用者は約20年前に比べて3割も減っていて、運行区間も24%減っています。全202系統で見ると、8割近い156系統で赤字で、赤字路線の廃止が相次げば駅やバス停が近くにない「交通不便地域」の人口は今の20万人から27万人に増えるという試算もあります。

 そこで岡山市が考えているのは、路線を再編すること(「めぐりん」騒動での対応を見る限り、岡山市にその資格があるのかはともかくとして)。複数の事業者が重複して走らせているところを調整し(岡山市は6方面について路線再編案を提示しています)、余った車両や運転士をほかの路線に配分します。バス同士の乗り継ぎが発生するところもありますが、運行ダイヤを見直すことによってスムーズに乗り継ぐことができるようにします。

 これに対して、バス事業者からは反対の意見も出ています。確かにバス同士の乗り継ぎに関しては否定的な意見が強いですが、運転士が不足している中、効率よくやっていかないとバス路線網の維持はできません。また、バス事業者からは昼間の便を減便して朝の便を増やすことは難しいという意見が出ていますが、それでは鉄道事業者はどうやってラッシュ時の便を増やしているのでしょうか? 岡山はバス事業者が多すぎるため調整が難しいのですが、今までの考えにとらわれずに見直す必要があります。

 また話は変わりますが、岡山市は市内を走る路面電車や路線バスについて、65歳以上の高齢者や障害者の運賃を半額にする制度を考えています。必要な事業費は年間2.7億円と見込まれていて、割引による減収分は岡山市が負担します。この施策によりバスの利用者は15%、路面電車の利用者は6%増えると見込まれています。
(参考:山陽新聞digital https://www.sanyonews.jp/article/962034)

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「大樹」が補機なしの運行に

 東武のSL列車「大樹」は、上り勾配での速度維持やSLの負担軽減のため、DE10を補機として最後部に連結しています。ところが12月21日から2020年3月8日まで、補機なしで運行します。

 その理由は、補機のDE10が定期検査に入るため。C11だけでATSを搭載する車掌車と14系客車3両(2号車は「ドリームカー」)を引っ張ります。DE10は2020年3月14日に運行する「DL大樹」で復帰する予定です。

 SLにとってはきついかもしれませんが、DE10が検査に入っている期間は補機のない、本来のSLの姿を見ることができます。
(参考:東武ホームページ https://www.tobu.co.jp/file/pdf/2c028e94b68f2670301d834cf7271954/SL大樹運転単機運転のお知らせ%20.pdf?date=20191128213551、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2019/11/29/329327.html)

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浜田駅など石見地方の主要駅の「みどりの窓口」廃止

 JR西日本は「みどりの窓口」を減らす方針ですが、それが島根県西部の石見地方にも及ぶことになりました。JR西日本米子支社は石見地方の主要駅にある「みどりの窓口」を2020年2月以降に廃止し、「みどりの券売機プラス」に置き換える方針であることを地元自治体に伝えています。該当となる駅は大田市、江津、浜田、益田の4駅で、これが実施されると石見地方で「みどりの窓口」があるのは津和野だけということになります。

 最終的には京阪神以外の地域もこのように「みどりの窓口」が消えていき、鳥取、島根の両県で残るのは鳥取、米子、松江といった県庁所在地レベルだけとも言われています。

(追記)
 2020年12月31日現在、浜田の「みどりの窓口」が廃止され、「みどりの券売機プラス」になっていますが、なぜか機械にもメンテナンス時間があります。13:15~13:45の30分間は使えません。
(参考:中国新聞ホームページ https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=596386&comment_sub_id=0&category_id=112、山陰中央新報ホームページ www.sanin-chuo.co.jp/www/contents/1576281008372/、JRおでかけネット https://www.jr-odekake.net/eki/top?id=0640764)

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箱根登山鉄道の復旧は2020年秋、駅伝観戦者は要注意

 台風19号で大きな被害を受けた箱根登山鉄道。倒木、線路への土砂流入、斜面崩落による橋梁流出などの被害が合わせて20か所ほどあり、急勾配の区間の箱根湯本-強羅間が運休しています。

 箱根登山鉄道によれば、この区間の全線復旧は2020年秋になるようです(完全に復旧するのは2021年春ごろのようです)。場合によっては、被害の少なかった箱根湯本-大平台間を先に復旧させることも考えています。

 ここで問題になるのが、正月の恒例行事の箱根駅伝。箱根登山鉄道は観戦者の輸送に大きな役割を果たしてきました。箱根湯本の2日の利用者数は、一年を通じて最も多いレベルです。しかし、鉄道が運休しているので、箱根に行くには代行バスなどを使わないといけません。鉄道に比べるとバスの輸送力は小さいです。しかも、バスは駅伝コースと重なることから、ランナーが通過する時間(先頭ランナー到着の45分ほど前から全ランナーが通過するまで)になると運休してしまいます。このようなことから、マイカーで観戦に訪れる人が増えるとも予想され(麓の小田原-箱根湯本間の観戦者が増えるという見解もあります)、警察も混雑予想が立てづらいようです。

(追記)
 暖冬で大雪が降らなかったため、箱根登山鉄道の復旧は順調に進み、2020年7月下旬に再開できる見通しとなりました。復旧費用は約35億円ですが、半分は箱根登山鉄道の負担、残り半分を国と神奈川県が負担します。箱根町は神奈川県の負担分のうち1億円を出します。「ふるさと納税」で寄付を受けた分です。
(参考:
鉄道ファン」2020年2月号 交友社、カナロコ https://www.kanaloco.jp/article/entry-232189.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGKKZO57264000W0A320C2L83000/、「鉄道ジャーナル」2020年6月号 鉄道ジャーナル社 )

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上田電鉄の全線復旧は2021年春ごろ

 上田電鉄は台風19号で大きな被害を受けました(上田電鉄のほかに大きな被害を受けた地方鉄道として、箱根登山鉄道、阿武隈急行、三陸鉄道が挙げられます)。千曲川の増水で上田-城下間にある千曲川橋梁(1924年に架けられた、全長224メートルの橋梁です)の左岸側44メートルが崩落しました。現在は崩落した鉄橋のある上田-城下間のみ代行バスを走らせ、残りの城下-別所温泉間は鉄道による運行を行っています。

 その上田電鉄ですが、全線復旧は2021年春ごろになるようです。復旧工事は冬季を中心とした渇水期に限られ、堤防の復旧を行う国交省との調整が必要だからです。2020年春までに崩落した鉄橋などの調査を行い、実際の工事は2020年秋から始める予定です。

 そして、復旧で問題になるのはお金の問題。国が実質的に97.5%を負担してくれるという手厚い支援策がありますが、この適用を受けるためには事業構造を変更する必要があります。しかし、自治体側が上田電鉄の線路や駅すべてを保有する必要はなく(これをやれば上下分離ということになり、自治体側の負担は大きくなります)、ただ復旧させた鉄橋を保有すればよいようです。上田市が鉄橋を保有する予定です。

(追記)
 上田交通の全線開通目標は2021年3月28日です。
(参考:信毎web https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20191128/KT191127ATI090016000.php、https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20191214/KT191213ATI090022000.php、上田電鉄ホームページ https://www.uedadentetsu.com/news/post-1161.html)

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JR東日本、タッチ不要の改札を実用化か?

 かつて駅員が改札をしていた時代、切符は駅員に見せていました。その後、自動改札機の時代になり、切符を自動改札機に入れるようになりました。現在はICカードの時代です。ICカードをタッチするだけでいいのです。

 しかし、何事も便利になると、さらに次の便利を求めます。ICカードを自動改札機にタッチしなければならないのです。自動改札機は右側にあるので左利きの人や、両手に荷物を抱えている人、車椅子の人は使いづらいです。

 そこで、JR東日本は新たな改札のシステムを開発することにしました。ICカードをタッチしなくても、通過するだけで済む改札、「タッチレスゲート」を2~3年後に導入することを考えています。今の自動改札機は十数年ごとに老朽化のため、取り替えを行っています。あと2~3年すると取り替えの時期になるため、それに合わせて新しい改札を導入しようとしているのです。

 「タッチレスゲート」はスマホの専用アプリを活用します。改札の天井に設置されたアンテナからミリ波と呼ばれる電磁波が出ます。乗客の持っているスマホとの間でデータをやりとりして、問題がなければゲートを開けます。当分の間は、現行の自動改札機も置きます。

 電磁波は人体に悪影響を及ぼすのでしょうか? ミリ波が人体に与える影響は小さいとされています。国が定めた基準値の1/10以下です。ミリ波は広範囲に広がらないよう工夫され、改札機の間を通るスマホだけを捕まえることができます。処理速度も速く、2/1000秒で認識することができます。技術的な問題はすでにクリアされていて、2020年度に実証実験をする予定です。さらには、顔認証による改札や自動改札機自体をなくすことも考えています。
(参考:東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201911/CK2019112802000131.html)

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湯浅駅も無人化

 紀勢線の湯浅駅は、一部とは言え特急も停まる、主要駅。当然ながら、「みどりの窓口」もありました。

 ここで「ありました」と過去形になっているのは、今は「みどりの窓口」がないからであります。12月21日に湯浅駅の「みどりの窓口」は「みどりの券売機プラス」に置き換えられています。目の前に係員はいませんが機械で操作することができ、専任オペレーターによる案内を受けることもできます。

 しかし、「みどりの窓口」が廃止され、「みどりの券売機プラス」に置き換えられるのは既定方針のため、驚くことではありません。元急行停車駅クラスなら、「みどりの窓口」が消えてもおかしくはないでしょう。驚くのは、湯浅駅が無人駅となること。当分の間、日中は係員が来ますが、いずれ来なくなるでしょう。湯浅駅は複合施設整備工事が行われていて、その絡みもあるのでしょうが、一気に無人駅になるとは思っていませんでした。よく湯浅町が反対しなかったものです。
(参考:湯浅駅の掲示)

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宇和島自動車、一部を除いて12月31日から2020年1月2日まで全便運休

 年末年始は帰省客などで利用者は増えますが、正月はそのような動きはなく、利用者は少ないです。

 正月の1月1日などには大幅な減便を行うバス会社がありますが、宇和島自動車は思い切ったことをします。12月31日から2020年1月2日までの3日間、ごく一部のバスを除いて全便運休となります。このようなバスの全便運休は初めてのことで、働き方改革の一環ということです。

 12月31日から2020年1月2日に運行するバスは次の4路線だけです。まず高速バスの城辺・宇和島-神戸・大阪線、城辺・宇和島-松山・道後線、そして路線バスの宇和島-城辺線、宇和島-宿毛線だけです。宇和島-城辺線、宇和島-宿毛線の2路線は日祝ダイヤでの運行となります。
(参考:宇和島自動車ホームページ https://www.uwajima-bus.co.jp/archives/5087、Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191128-29000901-ehime-l38)

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年末年始の東京モノレールは空港快速増発

 帰省や旅行をする人で混雑する羽田空港。都心と羽田を結ぶ東京モノレールも混雑します。そこで東京モノレールは12月28日から2010年1月5日までの間、特別ダイヤで運行します。

 年末年始の特別ダイヤとはどういうものでしょうか? 通常の休日ダイヤでは昼間時間帯(10~16時)、空港快速、区間快速、普通を毎時5本ずつ運転します。ところが特別ダイヤでは空港快速と普通を増発し、1時間に7本運転します。その代わり、区間快速は毎時1本に減らします。モノレール浜松町は毎時40分発、羽田空港第2ビルは毎時45分発です。その結果、通常の休日ダイヤでは1日132本だった空港快速が186本になります。普通はほかの時間で減っているようで、通常ダイヤも特別ダイヤも1日234本で変わりません。また、1日当たりの列車運転本数は変わらないので、空港快速が増えた分、区間快速が減っているということになります。

 ただ、空港へ行く人の心理としては、途中で抜かれる普通は避けて、空港快速や区間快速を利用するでしょう。そういう観点からすれば、空港快速と区間快速の合計が10本から8本に減る、今回の特別ダイヤの意味はよくわからないです。実際の利用実態は違うのでしょうか?
(参考:東京モノレールホームページ www.tokyo-monorail.co.jp/news/pdf/press_20191126.pdf)

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JR四国の「お正月四国堪能きっぷ」は2020円で特急も乗り放題

 すでに発売期間が終了しているため(12月3日から12月20日までの発売)今から買うことはできませんが、JR四国にはこういうお得なきっぷがありました。

 その名前は「お正月四国堪能きっぷ」。駅ではなく、インターネットで購入するきっぷです。2020年1月1日から2020年1月3日までのうち任意の1日、JR四国全線(児島-宇多津間を含みます)が乗り放題です(土佐くろしお鉄道やジェイアール四国バスなど、JR四国以外には乗ることができません)。普通列車の普通車自由席だけでなく、特急の普通車自由席も乗り放題です(グリーン車や普通車指定席を利用の場合は、乗車券部分のみ有効です。なお、「サンライズ瀬戸」には乗車できません)。

 これだけの盛りだくさんな内容なのに、値段はたったの2020円(インターネットで購入するので、これにきっぷ1枚に付き送料420円が加わります。子供は半額ですが、送料は大人と同じく420円です)。1月1日ならともかく、1月3日なら帰省先から自宅に戻るために利用することもできます。特急普通車自由席に乗ることのできる4枚綴りの回数券、「Sきっぷ」の場合、松山-宇和島間が9840円です。1枚当たりにすると2460円なので、宇和島から松山まで特急に乗るだけで元が取れてしまいます。早く情報を得て買った人にとっては本当にお得なきっぷです。
(参考:JR四国ホームページ www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/b0e39ed4d97b14f8af5e6b64735574f5a7aaa4d3.pdf、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/oshogatsushikoku2020/)

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Osaka Metro御堂筋線で終電延長の実証実験

 夜遅くまで走っている大都市の鉄道でも、日付が変わる0時過ぎには運行を終了します。深夜に保線を行うのです。しかし、訪日外国人旅行者数をさらに増やし、消費を増やすためには、欧米に比べて遅れている夜のグルメ、ショッピング、イベントなどの経済活動(ナイトタイムエコノミー)を充実させる必要があります。観光庁によれば、ロンドンではナイトタイムエコノミーによって、年間約3.7兆円の経済効果があったと言われています。

 ただ、ナイトタイムエコノミーを充実させるためには、交通も充実させる必要があります。公共交通機関が動いていなければ行きたいところに行くこともできません。そこで地下鉄を24時間運行しているニューヨークやロンドンに倣って、日本でも地下鉄の運行時間を伸ばす実証実験を行うことになりました(一時東京では地下鉄の24時間化が検討され、週末にバスの24時間運行が行われたこともありましたが、利用が低迷し、知事が交代したこともあり、消えてしまいました)。国交省は訪日外国人の多い東京と大阪で協力してくれる鉄道会社を探したところ、Osaka Metroが手を挙げました。

 Osaka Metroで実証実験を行うのは、御堂筋線。江坂-なかもず間で行うので、北大阪急行への影響はありません。御堂筋線は大阪の中心部を串刺しにする路線で、1日平均約120万人が利用します。大阪で終夜運行を行うのならば、一番ふさわしい路線です。2020年1月24日と2020年2月21日の2日間(いずれも金曜日です)、終電を2時間ほど延長します。現行のダイヤでは北行きがなかもず23:47発新大阪0:26着ですが、なかもず1:47発新大阪2:27着になります。南行きは新大阪0:02発なかもず0:41着が新大阪2:01発なかもず2:41着になります。延長している時間帯は概ね15分間隔で運行します。

 この実証実験を行ったことによって得られたデータは活用されます。沿線エリア(梅田、心斎橋、なんばの3エリアと、比較のため御堂筋線沿線にはない京橋エリアの合計4エリアで調査を行います)における夜間の消費動向(クレジットカード決済情報)、人口流動(携帯電話の基地局情報)、交通需要(御堂筋線利用者数)に与える影響について、外国人と日本人に分けて、ビッグデータとして活用します。前後1週間及び前年同時期と比較します。24時間運行を行うことについて鉄道事業者側の課題や対応策についても確認します。Osaka Metroは利用状況によっては、終電を遅くすることも考えています。

 なお、同じ大阪の鉄道でも、JR西日本は2021年春以降に終電を30分程度早めます。矛盾するような話ですが、Osaka Metroの終電延長は金曜日だけで、エリアが都心を中心とした狭いところに限られますから。

(追記1)
 Osaka Metroによれば、1月24日の実証実験の利用者は4000人でした。Osaka Metroによれば、この程度の人数では赤字とのことです。

(追記2)
 2020年2月以降、新型コロナウイルスの影響からか、御堂筋線の深夜の利用客が大幅に落ち込んでいることから、2月21日の実証実験は中止になりました。
(参考:Osaka Metroホームページ https://subway.osakametro.co.jp/news/library/20191226_r1_syuden_encho/20191226_r1_syuden_encho_press.pdf、朝日新聞12月27日朝刊 中部14版、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASN1W66HRN1WPTIL01M.html、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2020/02/20/331893.html)

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宮古発着のフェリー、休止へ

 2018年6月に就航した宮古と室蘭を結ぶ宮蘭航路ですが、2年も経たないのに大きな転機を迎えることになりました。2020年3月31日に宮古発着を当分休止し、2020年4月1日からは八戸-室蘭間の往復便のみ運航します。

 なぜこういうことになったのでしょうか? フェリーの収益の柱はトラックによる貨物です。しかし、宮古には高速道路がなく、高速道路が整備されている八戸を選ぶ傾向にありました。就航から1年間の乗船客は2.7万人と想定を大きく上回りましたが、肝心のトラックの利用が想定の20%程度の3300台に留まっていました。

 あと、フェリーを巡る情勢が変わっていたのです。宮蘭航路ができた背景は、フェリーの運航時間が10時間なら、フェリーに乗っている時間を休息時間にすることができたためです。乗船時間のうち2時間が拘束時間となり、残りは休息にすることができたのです。北海道への航路としてよく使われる八戸-苫小牧間の乗船時間は8時間なので、これでは休息時間が足らず、北海道に渡ってトラックを運転させることができません。10時間の宮蘭航路はちょうどいい長さだったのです。

 これは厚労省の通達に基づいていたのですが、宮蘭航路が運航を開始するより前の2015年9月に変わっていました。フェリー乗船時間が全て休息時間となり、8時間の航路がちょうどいい長さになったのです。所要時間8時間の八戸-苫小牧間の航路なら、船を下りてすぐに運転できるようになったのです。わざわざ宮古に行かなくても済むようになったのです。

 休止期間は決まっていませんが、宮古への高速道路が整備され、貨物需要が増えるかどうかが復活への判断材料となるようです。
(参考:Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191220-00010000-doshin-hok、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/miyaran20201220/、岩手日報ホームページ https://www.iwate-np.co.jp/article/2019/12/21/70021、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191220/k10012222701000.html)

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近鉄特急の喫煙席、2020年1月31日で廃止

 かつては列車内でタバコを吸うことは当たり前のことで、大都市の通勤列車以外は自由に吸うことができました。しかし、禁煙を求める動きは強くなり、だんだん禁煙車が増え、喫煙できる車両が少なくなりました。有料特急であるにもかかわらず、喫煙車どころか、喫煙室すらないものも決して珍しくありません。

 夜行列車を除いて最後まで喫煙車が残ったのは、JR東海、JR西日本の700系と、近鉄の12200系。しかし、これらも消えつつあります。まずJR東海の700系は2020年3月に最終走行を行います。近鉄も喫煙室の設置が進んでいます。喫煙室を設置する予定がない12200系は2020年度までに引退させます。そして、その喫煙室設置が進みつつある近鉄で、新たな動きがあります。2020年2月1日から、全ての座席が禁煙になります。喫煙室を除いてはタバコを吸うことができなくなるのです。

 2020年2月1日以降、「しまかぜ」、「アーバンライナー」、そして2020年3月14日にデビューする「ひのとり」などには、喫煙室がありますので、そこでタバコを吸うことができます。喫煙室がない特急は「青の交響曲」と、12200系による特急です。12200系のみを使用する特急については、順次車両整備を行いますが、2020年2月1日から2020年3月中旬までの間、整備が済んでいない車両については特急券の発売を行いません。喫煙車は1両まるごと空席のままで発車することとなります。また先ほども述べたとおり、12200系は2020年度末までに特急の運用から外す予定です。

 それでは、喫煙室のある列車だと、全区間でタバコを吸うことができるのかと言えばそうではありません。喫煙室でもタバコを吸うことができない区間があるのです。2020年4月1日施行の改正健康増進法によれば、地下駅、地下が連続する区間、屋根全体が屋根に覆われたターミナルは、屋内扱いとなります。この区間においては、喫煙室でもタバコを吸うことはできないのです。具体的に言えば、(1)地下線区間の大阪難波-大阪上本町間 (2)地下駅の近鉄奈良、近鉄名古屋 (3)駅全体が屋根に覆われたターミナル駅である、大阪上本町、京都、大阪阿部野橋 が屋内扱いとなるのです。屋内扱いとなった区間や駅においては、喫煙室でもタバコを吸うことはできません。

 さて、700系についてですが、JR西日本については2020年3月のダイヤ改正以後も残ります。さすがに定期列車ではありませんが、臨時列車として残ります。東海道新幹線に乗り入れることができないのに16両の新幹線を持つ意味はありませんので、早々に引退すると思われますが。
(参考:近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/zennkinnenn.pdf、中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/s/article/2019122401002523.html)

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「東京シャトル」と「THE アクセス成田」が統合

 東京駅と成田空港を結ぶリムジンバスは、京成バスなどの「東京シャトル」とジェイアールバス関東、ビィー・トランセホールディングスの「THE アクセス成田」があります。2012年に運行を開始した両者はライバルとして誘客に努めてきましたが、「有楽町シャトル」を含めて両者は統合して、共同で運行することになりました。

 共同運行を開始するのは2020年2月1日。京成バスなど8社(京成バス、成田空港交通、京成バスシステム、京成トランジットバス、ジェイアールバス関東、平和交通、あすか交通、西岬観光)による共同運行で、新名称は「AIRPORT BUS『TYO-NRT』(エアポートバス東京・成田)」。両者で微妙に異なっていた予約方法、乗降場所、乗りかたを統一し、1日当たりの便数は統合前より19便増えて往復で284便(1時間当たり最大10便)となります。日本最大の運行本数を誇ることになるのです。

 乗降場所は統一され、東京駅の乗車場所はJR高速バス乗り場(グランルーフ)、降車場所はビィー・トランセ降車場に統一されます。銀座駅の乗降場所は銀座駅(数寄屋橋)に統一されます。成田空港は乗車券販売カウンターで時間指定の乗車券を購入し、乗車する方法に統一されます。運賃は予約の有無にかかわらず、1000円(子供は半額)。ただし、始発のバス停を23:00~4:59に出発する便は2000円です。

 東京駅からは2種類の便が運行されます。座席指定予約便(東京駅発のみ)と当日乗車自由席便です。座席指定予約便は全席指定席で、最大1時間に3本運行されます。インターネット予約で始発バス停の出発時刻10分前まで予約可能です。乗車場所の係員が予約画面を確認してから、乗車します。座席指定予約便の受付開始は2020年1月中旬を予定しています。全席自由席の当日乗車自由席便は最大1時間に7本運行されます。バス停に並んでバス車内で精算してから乗車します。成田空港からは時間指定便のみです。最大1時間10本運行されます。成田空港の各ターミナルビル内にある乗車券販売カウンターで時間指定の乗車券を買い、乗車します。車内は自由席です。ただし、5:00~7:00の早朝1便、23:00以降の深夜4便については、直接乗車場所から乗車します。
(参考:ジェイアールバス関東ホームページ www.jrbuskanto.co.jp/topics/20191223_TYO-NRT_PRESS.pdf)

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JR北海道、留萌線廃止の代替策を提示

 留萌線は利用者の極めて少ない路線のひとつですが、動きがあるようです。JR北海道が、鉄道廃止後の代替案を地元自治体に提示しているのです。

 どのようなものでしょうか? JR北海道は代替バスの車両購入費などの初期投資を補助し、新規路線の設定や既存路線の増便の支援を行います。通勤定期利用者は廃線から1年間、通学定期利用者は生徒が卒業するまでの間、バスとの差額を負担します。バスが走らない早朝や夜間については、事前予約制のデマンドタクシーを手配し、深川駅前広場へのバス乗り入れの検討も行います。廃線後の駅舎や線路は、地域振興のため活用できるようにします。

 それでは、地元自治体はどう考えているのでしょうか? 終点の留萌のある留萌市は、国や北海道が留萌線の赤字の負担を行わないことから鉄道が存続する可能は低いとみていて、鉄道の廃止を想定したまちづくりを考えています。駅周辺は再整備して、公共施設やバスターミナルをつくります。

 留萌市が留萌線の廃止を容認しているのには、理由があります。留萌線は、留萌市民にとって、通学の足ではないからです。留萌線で1日3人以上の利用があるのは、1日48.4人の秩父別、74.0人の石狩沼田、64.6人の留萌のみです。このうち、秩父別と石狩沼田は定期券利用者が多く、秩父別は月平均36.7枚、石狩沼田は52.9枚でした。これに対して留萌は6.7枚しか売られていません。乗客の数に比べて低く、通学の足として使われていない現状がはっきりと分かります。もっとも、秩父別も石狩沼田も利用者の数に対して定期券利用者は多いのですが、数そのものが小さいので、鉄道でないと運びきれないということはありません。バスで十分です。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/rumoisen201911/)

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オーストラリアに日本の新幹線が走る?

 日本の古くなった鉄道車両が海外で活躍している例はいくつかありますが、これに新幹線が加わるかもしれません。

 その話があるのはオーストラリア。日本人にも人気がある、東海岸のゴールドコーストと、クイーンズランド州の州都、ブリスベンとの間を結ぶ鉄道の構想があります。この100キロほどの鉄道新線をつくるという話は以前からあり、構想が浮かんでは消え、と言う状態でした。両都市を結ぶ鉄道はあるものの、ゴールドコーストの中心部まで乗り入れていないため、トラムやバスに乗り継ぐ必要があり、鉄道で行こうとすれば2時間ほどかかるようです。そういうことから、両都市の移動は車が主体ですが、片側4車線もある高速道路でもどこかは渋滞していて、週末には30キロを超える渋滞が起きることもあるようです。

 そういう事情から両都市を結ぶ鉄道が望まれていて、最高速度時速160キロの鉄道をつくれば、両都市を32分で結ぶことができるようです。環境の良いゴールドコーストに住んで、そこからブリスベンに通う、ということもしやすくなります。そして、コストを削減するため、新車をつくるのではなく、日本の古くなった新幹線を買うことを考えている人がいます。ゴールドコーストの市長がその人で、コスト削減のほかに、開業を早期にできるという効果もあるようです。

 オーストラリアに新幹線が走るとは面白いですが、新幹線が新幹線なのは線路も含めたシステムであって、単に車両だけではその効果を発揮しません。観光客用の客寄せでしかありません。まず鉄道をゴールドコーストの中心部にまで乗り入れ、直通させることが重要でしょう。新幹線にするなら、鉄道を一からつくり直す必要があります。
(参考:東洋経済ONLINE https://toyokeizai.net/articles/-/316373)

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JR東日本、川口駅の中距離列車停車に否定的に

 当blogでも取り上げた、中距離電車(湘南新宿ライン?)の川口駅停車問題。一定の結論が出たようです。JR東日本は湘南新宿ラインの川口駅停車に対して一時は前向きな感じをありましたが、どうやら難しいようです。

 その理由は、ホームの建設費用が高額になることと、採算面で難しいこと。川口市はホームの建設費を200億円と見込んでいましたが、JR東日本によればそれ以上かかるようです。また、中距離電車を停めることによってさらに混雑し、客が私鉄に流れて減収になるとJR東日本は考えています。さらに言えば、ホームの建設ができる時間にも制約があります。夜間や早朝にも貨物列車が走るので、工事は週2回、約2時間しかできません。

 確かに川口駅の利用者は多いですが、ほかの駅の利用者にとってはただ迷惑な話です。残念ながらその声を覆してまで停まる価値のある駅ではありません。今後は混雑する京浜東北線ホームをどのように改良するかを考えていったほうがよいでしょう。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASMCQ54B4MCQUTNB00F.html?pn=4)

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阪神の快速急行、休日はほぼ8両に

 阪神は2020年3月14日にダイヤ改正を行います(近鉄「ひのとり」のデビューと同じ日です)。4年ぶりの全線ダイヤ改正です。

 この改正で何が変わるかと言えば、快速急行。休日のほぼ全ての時間帯で快速急行が8両編成となります。尼崎での増解結がなくなるため、近鉄方面への所要時間が短くなります。平均4分の短縮です。ただ芦屋は駅の両端が踏切なので、ホームを8両編成に対応させることができず、休日は通過になります(平日は停車します)。このほか、快速急行の運転時間帯を拡大し、朝夕には増発や運行区間の延長を行います。通勤のほか、レジャーや野球観戦にも使えます。

 細かいダイヤ改正の内容については、2020年1月下旬に発表する予定です。
(参考:阪神ホームページ https://www.hanshin.co.jp/company/press/pdf/20191220-daiya.pdf、https://www.hanshin.co.jp/company/press/pdf/20200121-daiya.pdf、神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201912/0012976198.shtml)

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東武線・日比谷線相互直通座席指定制列車は「THライナー」

 東武線・日比谷線相互直通列車に有料着席サービスを導入することは以前に記事にしましたが、その続報です。

 東武線・日比谷線相互直通列車では初めてとなる座席指定制列車は2020年6月6日にデビューします。日比谷線に新駅、虎ノ門ヒルズが開業する日です。そして、列車名は「THライナー」に決まりました。列車名の「TH」は、東武線(TOBU)と日比谷線(HIBIYA)、あるいは東京(TOKYO)と自宅(HOME)をダイレクトに結ぶ通勤ライナー、という意味が込められています。車両は70000系をベースにしてつくる、ロング・クロスシート転換車両の70090型を使用します。

 「THライナー」は久喜発恵比寿行きを2本運転します。平日は久喜を6時台と8時台に出て、休日は久喜を8時台と9時台に出ます。停車駅は乗車のみ可能な駅が久喜、東武動物公園、春日部、せんげん台、新越谷。降車のみ可能な駅が上野、秋葉原、茅場町、銀座。霞ケ関、虎ノ門ヒルズ、神谷町、六本木、広尾、恵比寿は乗降とも可能な駅です。参考にした資料によれば「フリー乗降」と書かれているので、特別料金はかからないのでしょうか? 反対の霞ケ関発久喜行きは5本運転します。平日は霞ケ関を18時台から22時台まで毎時1本、休日は霞ケ関を16時台から20時台まで毎時1本運転します。乗車のみ可能な駅が霞ケ関、銀座、茅場町、秋葉原、上野。降車のみ可能な駅が新越谷、せんげん台、春日部、東武動物公園、久喜です。

 「THライナー」のダイヤ、料金、そのほかダイヤ改正の詳細な事項については、決まり次第発表されます。
(参考:東武ホームページ https://www.tobu.co.jp/file/pdf/4353a1a050835f139e2e94adf9cd5dc0/191219_2.pdf?date=20191219123402)

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熊本県の全世帯が月1000円ずつ出せば、熊本県内のバスを無料にできる?

 以前にも記事にしたとおり、9月14日に熊本県内で「県内バス・電車無料の日」が行われました。熊本県内の路線バスや鉄道が一部を除いて、無料で1日乗り放題になりました。その結果、バスや路面電車は満員となり、当日の利用者は普段の土曜日の2.5倍の約25万人になりました。熊本交通センターの跡地につくられた商業施設「SAKURA MACHI Kumamoto」など、百貨店などが立地する中心市街地の来訪者数は1.5倍に増えました。

 これだけ利用者が増えたのなら、渋滞はどうなったのでしょうか? 渋滞の長さ(最大渋滞長)は59%も減りました。当日のバスの乗客にアンケートしたところ、普段公共交通を利用しない人が約36%を占めました。整理券の取りかたがわからないといったような、日ごろバスに乗っていない人も無料にひかれて乗っていたようです。この「県内バス・電車無料の日」を企画し、熊本電鉄など他社の運賃減収分も肩代わりした九州産交グループによれば、「県内バス・電車無料の日」の経済効果を約5億円と推計しています。

 その効果を一過性のイベントにするのはもったいないです。実は九州産交グループの試算によれば、熊本県内の全世帯が毎月たった1000円を負担するだけで、路線バスを一年中無料にすることができるのです。熊本県内の路線バス運行による運賃収入と赤字を穴埋めするための補助金の合計額を熊本県内の総世帯数で割ったところ、その程度の負担で通年無料化ができてしまうのです。もちろん、実際にはバスの利用者が増えればその分だけバスを充実させる必要がありますし、利用者の少ないところにもバス路線を求める動きが出てくるでしょうから、そう単純にはいきませんが。

 とは言っても、公共交通の維持の費用は驚くほど安いものです。JR北海道のところでも触れましたが、少々の負担で何とかなるのです。通年無料化はともかく、税金で負担すればバスは維持できるのです。あとはやるか、やらないかだけなのです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/91419)

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只見線にキハE120形

 現在、キハ40形が使われている只見線ですが、そのキハ40形が置き換えられることになりました。

 新しく入るのはキハE120形、8両。現在新潟地区(羽越線、米坂線、信越線、磐越西線)で走っている新津運輸区のキハ120形が全て転属することになります。12月以降に順次デザイン変更を行います。「只見川と残雪、冬の厳しさに負けじと萌える新緑の山々をイメージ」というコンセプトに基づいたデザインで、窓の下のカラーが、上段は冬の只見線をイメージさせる白、中段は新緑の森の濃い緑、下段は只見川の薄い緑になります。2020年4月1日のダイヤ改正に合わせて、会津若松-会津川口間を走ることとなります。

 キハE120形になることでどのように変わるのでしょうか? エンジンは排気中の窒素酸化物(NOx)、黒煙などの粒子状物質(PM)を減らすことができるものに変わります。接客面では車椅子を利用している人にも対応できる大型の洋式トイレになります。

(追記)
 小出側で走っていたキハ40形も、2020年7月11日をもって定期運用が終了しました。こちらはキハ110系に置き換えられます。
(参考:JR東日本仙台支社ホームページ https://jr-sendai.com/upload-images/2019/11/201911281.pdf、https://jr-sendai.com/upload-images/2019/12/201912131.pdf、railf.jp https://railf.jp/news/2019/12/10/180000.html、「鉄道ファン」2020年10月号 交友社

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HYDE氏がプロデュース

 ロックバンド「L’Arc~en~Ciel」のヴォーカルHYDE氏の出身地は和歌山市。1月からは「和歌山市ふるさと観光大使」も務めています。

 その和歌山市に向かう鉄道は南海。南海と和歌山市は、HYDE氏とコラボして南海の特急「サザン」(10000系)の1編成をラッピングし、12月23日から2020年10月ごろまで「HYDE サザン」として、難波-和歌山市、和歌山港間を走らせます。

 どのようなデザインになるのでしょうか? HYDE氏の誕生日である1月29日に故郷の和歌山で開催された「HYDE ACOUSTIC CONCERT 2019 黒ミサ BIRTHDAY -WAKAYAMA-」のゴシックな雰囲気と、和歌山の観光名所である友ヶ島のイメージを採用し、車両全体がレンガ造りのデザインとなっています。HYDE氏のライブでの様子や和歌山の名所(和歌山城、日前神宮、ポルトヨーロッパ、友ヶ島)などを配しています。「サザン」は自由席車両と連結して走りますが、そちらはデザインの変更はなく、統一されていません。また、座席指定車両の10000系も内装デザインの変更はありません。

 運行開始初日の12月23日には難波でお披露目セレモニーが行われます。ただ、HYDE氏本人は祝電を出すだけで、出席はしません。

(追記)
 「HYDE サザン」の運行期間が延長になりました。2021年秋ごろまで延長されます。
(参考:南海ホームページ www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/191216.pdf、www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/200930_3.pdf)

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北海道ボールパーク新駅は2027年度末開業か?

 日本ハムは本拠地を現在の札幌ドームから北広島市の北海道ボールパーク(仮称)に移す予定です。北広島市の資料によれば、35000人の来場者のうち39%に当たる13500人がJRを利用します(このうち札幌方面が11500人、千歳方面が2000人です。ほかの交通手段は自動車が12000人、バスが7000人、自転車や徒歩が2500人と想定されています)。この13500人のJR利用者のうち、北海道ボールパークに近い新駅を利用するのが8100人、北広島を利用するのが5400人と想定されています。その8100人が利用する北海道ボールパーク新駅について、新しい情報が入ってきました。

 新駅は次の点を考慮して設計されます。(1)ナイター終了時など、一時的に客が集中しても安全に利用することができること (2)快速「エアポート」等の列車通過時の客の安全を配慮した構内配線であること (3)新駅始発の臨時列車に対応できる引上げ線を配置すること (4)北海道ボールパークからの移動がスムーズにできること です。これらを考慮した結果、駅は島式ホーム1面となります。外側に本線があり(快速は本線を通るので、停車しません)、各駅停車は副本線に入って停車します。東海道新幹線の三島みたいなイメージです。千歳方面には引上げ線があり、本線を渡らなくても折り返しができます。駅舎はボールパーク側のみにあります。

 工事費は80~90億円程度ですが、請願駅のため、工事費は請願者が負担します。また、駅から先、北海道ボールパークまでの連絡通路の建設費用は含まれていません。そして工期は設計や行政手続きを含めて約7年とされています。2020年度に新駅の設置が決まり、2021年度に着手した場合、2027年度末の開業となります。スムーズにいっても日本ハムの本拠地移転には間に合いません。しかも、北海道新幹線など、ほかの工事によっては、工期が延びる危険性もあります。

 以前にも書きましたが、ここで北広島の改修計画のおさらいをしておきます。主な改修内容は、(1)下りホームを約4両分延伸 (2)駅舎の改修(自動改札機の移設、増設、駅レイアウトの変更) (3)エレベータ改札口の新設 です。これらの改修には約9億円かかりますが、エレベータ改札口以外はJR北海道の自己負担で行います。工期は2020年9月ごろから2022年12月ごろまでで、完成次第順次使用を開始する予定です。ホームを含む全面使用開始は、北海道ボールパーク開業時期の2023年3月の予定です。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20191211_KO_BP.pdf)

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2020年3月ダイヤ改正発表(5)(JR四国、JR九州、JR貨物)

 2020年3月開業予定の四国水族館に合わせて、全ての「南風」が宇多津に停車します。本州方面や高知方面からも行きやすくなります。特急「ミッドナイトEXP高松」の運転時刻を見直し、約30分繰り上げます。改正後は高松23:13発伊予西条0:43着です。「南風6号」の運転区間を見直し、高知で分割します。高知以西は「あしずり」として走ります。これまで「うずしお」のうち平日21本、休日28本の指定席は16席でしたが、これを28席に拡大します。休日の「いしづち23号」も12席から36席に拡大します。

 新駅が開業します。北伊予-伊予横田間に南伊予が開業します。上下53本の普通列車が停車します。実はこの場所、松山の貨物設備を移転してできる松山貨物と同じところなのです。松山貨物にはコンテナ車を最大13両まで取り扱うことのできるコンテナホームがあり、新しい貨物上屋も設置されます。駅構内でウィングボディタイプのトラックによる持ち込み、取り卸し作業もでき、積替ステーションとしても利用できます。このほかJR四国の普通列車では、高松、徳島、高知近郊を走る列車で休日に運休する8本の列車について毎日運転に変わりますが、利用者の少ない早朝や深夜を中心に22本を減便、28本の運転区間を短縮します。運転士不足が影響しているようです。

 九州新幹線では、臨時の「みずほ」が定期列車に変わり、運行間隔を調整することによって、熊本では約20分間隔、鹿児島中央では約30分間隔で発車するようになります。肥薩線の「かわせみやませみ1号」、「かわせみやませみ2号」の運転日を見直し、毎日運転でなくなります。臨時列車になるのです。

 博多近郊の普通列車では821系が追加投入され、平日は西戸崎7:46発が博多まで直通します(鹿児島線内は快速)。BEC819系「DENCHA」が直通するのです。大村線等にYC1系ハイブリッド車が入ります。大分近郊の4本の列車が1両編成から2両編成になります。

 ダイヤ改正から少し後の3月28日のことですが、長崎付近が高架化され、浦上と長崎が高架駅になります。浦上は1面2線、長崎は2面5線の駅となります。
(参考:JR四国ホームページ www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2019%2012%2013%2001.pdf、JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2019/12/13/201912132020harusingatasyaryoudounyuusimasu.pdf、JR貨物ホームページ https://www.jrfreight.co.jp/storage/upload/a726f63a2ccec2ff0f1a3121c008eb94.pdf、
日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53346340T11C19A2LA0000/、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20191225/ddl/k36/020/275000c)

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2020年3月ダイヤ改正発表(4)(JR西日本)

 九州新幹線に直通する「みずほ」についてですが、1往復増え、1日8往復になります。「さくら」と合わせて1日25往復が九州新幹線に直通します(熊本発着の1往復を含みます)。福山と新山口に「みずほ」が新たに停まるようになります。福山には1日2往復が、新山口には1日1往復が停まります。博多南線は朝夕に2本増発します。福山に「さくら552号」が追加停車するので、これで全ての「さくら」が福山に停まることになります。徳山も停車する「さくら」が1本増えます。

 関空への特急「はるか」ですが、271系の投入により、これまで6両編成がほとんどであったのが全て9両編成になります。自由席は一部を除いて6両もあり、気軽に利用できます。関空の入口の日根野には全ての「くろしお」が停まるようになります。「くろしお」のうち2往復が「パンダくろしお『Smileアドベンチャートレイン』」で毎日運転されます。

 USJに新しいエリアが開業するので、そのアクセスとなる桜島線の増発を行います。平日、朝の通勤時間帯に2往復増やします。「大和路快速」が全て8両編成になるため、大阪環状線の全列車が8両編成に統一されます。奈良線の「みやこ路快速」は休日の全列車が6両編成になり、休日には嵯峨野線の一部列車も8両編成になります。反面、JR宝塚線の昼間の「丹波路快速」、快速が宝塚以遠各駅停車の区間快速になります。各駅停車は宝塚折り返しになります。大和路線は昼間のJR難波-高田間の快速がなくなり、和歌山線内は227系での運転となります。紀勢線の御坊-紀伊田辺間の113系でのワンマン列車も227系に置き換えられます。113系の列車は日根野-和歌山間も走っていますが、阪和線は227系の走行区間ではありません。日根野-和歌山間は223系、225系で対応するのでしょうか? 和歌山線(五条-和歌山間)と紀勢線(海南-紀伊田辺間)で「ICOCA」が使えるようになりますが、特に和歌山線での利用方法は特殊なものがあります。別記事にて紹介したいと思います。

 宇野線では11時台に岡山-備前西市間に1往復、12時台と13時台には岡山-茶屋町間に快速(大元、備前西市、妹尾に停車)を1往復ずつ増発します。反面、伯備線の総社-備中高梁間は日中、3往復減ります。広島地区では休日ダイヤが復活し、休日には広島-岩国間を中心に快速「シティライナー」が走ります。日中に1時間に2本の割合で走ります。快速「シティライナー」は横川に停まる代わりに、宮内串戸を通過します。境線の昼間、2両編成で走る列車が増えます。上下12本について1両編成から2両編成に増えます。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/191213_00_kaisei.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/191213_00_fukuoka.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/191213_00_keihanshin-kaku%20%28NXPowerLite%20Copy%29.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/191213_00_wakayama.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/191213_01_okayama.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/191213_00_hiroshima.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/191213_00_sanin.pdf、
山陽新聞digital https://www.sanyonews.jp/article/967415)

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2020年3月ダイヤ改正発表(3)(JR東海)

 JR東海の最大の話題は、東海道新幹線の全列車がN700Aタイプに統一され、最高速度が時速285キロになること。「『のぞみ』12本ダイヤ」が始まります。下りは東京発7時台から20時台、上りは東京着9時台から22時台が該当し、金曜日の夕方や連休など需要が多い時間帯に、臨時「のぞみ」を増発することができます。名古屋へは金曜日や連休最終日を中心に、東京22:00発の臨時「のぞみ」を運転します。東海道新幹線だけでなく、山陽新幹線に直通する臨時「のぞみ」も増え、最大6本運転可能な時間帯を増やします。「みずほ」や「さくら」が2本、「ひかり」が1本、「こだま」が1本で合わせて1時間に10本走らせることができます。

 「のぞみ」の底上げもできます。東京-新大阪間の所要時間を最大7分短縮し、全ての「のぞみ」を2時間半以内で運転します。東京-新大阪間の平均所要時間は4分短縮され、2時間29分となります。この効果は山陽新幹線まで波及し、広島や博多までの平均所要時間も短縮されます。東京-広島間の定期「のぞみ」の平均所要時間が3時間57分から3時間55分に2分短縮され、定期「のぞみ」の約9割が4時間以内で結びます。東京-博多間の定期「のぞみ」の平均所要時間は5時間1分から4時間59分になり、全ての定期「のぞみ」が5時間以内で走ります。

 「こだま」に関して言えば、朝の通勤時間帯に三島発東京行きの「こだま」を1本増発します。三島6:17発の「こだま800号」で、始発の時間が繰り上がります。品川に6時台に着きます。また、「こだま」も全列車がN700Aタイプに統一され、全席禁煙になるので、「こだま」の7号車を指定席に、16号車を自由席に変更します。改正後の自由席は1~6号車、13~16号車となります。朝夕に運転している普通車全車自由席の「こだま」についてですが、一部を除いて7号車が指定席になります。

 在来線についてですが、東海道線袋井-磐田間に新駅、御厨ができます。休日のみ運転している刈谷5:50発の大垣行きですが(名古屋からは毎日運転)、平日も運転するようになります。「ひだ15号」の運転時刻を繰り上げ、名古屋16:03発となります。下呂に着くのが17:56になり、夕食の時間に間に合います。2018年度から営業休止となっていた参宮線の臨時駅、池の浦シーサイドを廃止します。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000040172.pdf、JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/191213_00_kaisei.pdf、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2019/12/14/329796.html)

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2020年3月ダイヤ改正発表(2)(JR東日本)

 東北新幹線では「はやぶさ」が増発されます。東京-新青森間で3往復増発され、仙台行きの1本が新函館北斗行きになります(仙台→新青森が増便されます)。上越新幹線では東京-高崎、越後湯沢間で併結して走っている「Maxとき」、「Maxたにがわ」が分離され、それぞれ「とき」と「たにがわ」に分かれて別々に走るものが出ます。「たにがわ」が2本(休日は1本)増えることになります。なお、分離される「とき」、「たにがわ」はともにE2系の10両編成で走ります。

 在来線の最大の話題は「サフィール踊り子」。東京-伊豆急下田間を1日最大2往復します(休日は東京発伊豆急下田行きのうち1本が、新宿発伊豆急下田行きとなります)。4号車のカフェテリアでは、日本料理店「傳」料理長の長谷川在佑氏が監修したラーメンが提供されます。昔ながらのラーメンだそうです。E257系の「踊り子」は1日2往復運転され、東京-伊豆急下田間(一部池袋-伊豆急下田間)を9両編成で走ります。「富士回遊」は1往復増発され、既存のものと合わせて全便が下吉田にも停まります。「フジサン特急」、「富士山ビュー特急」も全便が下吉田に停まります。「あずさ」の停車駅が見直され、一部は塩山、山梨市、石和温泉にも停まります。2019年3月のダイヤ改正で停車列車が大幅に減った富士見や下諏訪に停まる便が増えます。18:30発の「はちおうじ」が「おうめ」に変わり、青梅に行きます。「成田エクスプレス」のうち2往復が12両編成になり、これによって東京-成田空港間は全ての列車が12両編成での運転となります。詳しいことは分かりませんが、新宿方面発着の列車が増え、横浜方面発着の便が減るようです。

 首都圏に関して言えば、高輪ゲートウェイが開業します。山手線と京浜東北線(快速を含みます)の全列車が停まります。中央線の快速運転が行われていない早朝や深夜は、中央線が御茶ノ水-三鷹間においても各駅に停まっていましたが、総武線にホームドアを設置することになりました。今は中央線も総武線も同じ通勤型車両が走っていますが、中央線にはグリーン車が加わるため、総武線とは編成が異なってしまいます。そこで今回のダイヤ改正で早朝や深夜にも中央線の快速運転を行うこととなりました。快速運転に伴い御茶ノ水-三鷹間の所要時間が約8分短縮されますが、最終の高尾行きの東京発車時刻が5分繰り上がり、0:15になります。高尾着は現行より15分早く1:22着です。10月27日から毎日運転している成田空港23:45発の快速千葉行きが定期化されます。南武線には小田栄始発の尻手行きができます。小田栄5:01発です。京浜東北線は日中、南浦和-蒲田間で毎時1本増発され、大宮-南浦和間は10分間隔、南浦和-蒲田間は5分間隔となります。

 仙台空港アクセス線については、2両編成で運転している7往復を4両編成にします。約7割の列車が4両編成になります。磐越西線にはリクライニングシートの指定席を備えた快速「あいづ」を1日3往復運転します。奇をてらわず、わかりやすい名前で良かったです。座席指定料金は通常期と繁忙期は530円、閑散期は330円です。この指定席、2020年2月下旬から連結されるようですが、2020年3月13日までは運賃のみで乗車できます。東北線黒磯-新白河間では一部の列車がディーゼルカーで走っていますが、これが全てE531系の5両編成でのワンマン運転となります。常磐線のJヴィレッジは常設駅になります。佐貫は龍ケ崎市になります。東日本大震災以来運休している富岡-浪江間は2019年度末に運転再開を予定していますが、その日はどうやらダイヤ改正と同じ2020年3月14日になるようです。上野-仙台間を直通運転する「ひたち」も同日から運転されると思われます。GV-E400系が40両に増え、磐越西線会津若松-新津間、米坂線米沢-坂町間でも運転を開始します。信越線、羽越線、磐越西線、米坂線からキハ40系列が消え、GV-E400系またはキハ110系での運転となります。盛岡地区の東北線、山田線で快速の停車駅が増え、北上線の快速1本が各駅停車になります。北越急行の超快速の停車駅が増えます。現行直江津13:57発の超快速「スノーラビット」の停車駅が増え、虫川大杉、まつだい、六日町にも停まります。改正後は直江津13:53発です。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2019/20191213_ho01.pdf、JR東日本八王子支社ホームページ https://www.jreast.co.jp/hachioji/info/20191213/20191213_info001.pdf、JR東日本千葉支社ホームページ https://www.jreast.co.jp/chiba/news/pdf/pre1912_daikai.pdf、JR東日本仙台支社ホームページ http://www.jr-sendai.com/upload-images/2019/12/201912131.pdf、JR東日本盛岡支社ホームページ https://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1576221963_1.pdf、JR東日本新潟支社ホームページ https://www.jrniigata.co.jp/press/20200314_timetable_revision_niigata%20branch.pdf、富士急ホームページ https://www.fujikyu-railway.jp/upload/file/pdf/1213/kaisei.pdf、北越急行ホームページ https://hokuhoku.co.jp/press/20191213.pdf、マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/jrdiagram2020-1/、産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/affairs/news/191214/afr1912140005-n1.html、Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191215-00000009-mynavin-life、鉄道ファン」2020年3月号 交友社

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2020年3月ダイヤ改正発表(1)(JR北海道)

 12月13日、JR各社から2020年3月ダイヤ改正についての発表がありました。少し前の記事にも書きましたが、ダイヤ改正日は2020年3月14日、今から何回かに分けてダイヤ改正の概要を書いていきます。まずはJR北海道から。

 今回大きく変わるのは札幌圏。快速「エアポート」が増発され、毎時5本体制となります。9~19時台で見ると、札幌発は大体12分間隔、新千歳空港発は12分間隔です。札幌5:50発(手稲5:30発)の快速「エアポート50号」が新設され、新千歳空港到着時間が従来より23分早い、6:28になります。この「エアポート50号」は江別5:34発の普通から乗り換えることができ(白石で乗り換えます)、南千歳では「エアポート50号」から特急「北斗2号」に乗り換えることもできます。

 快速「エアポート」は途中5~6駅に停まりますが、停車駅を新札幌と南千歳に抑えた、特別快速ができることになりました。朝通勤時間帯に新千歳空港行きが2本(札幌発6時台と8時台に1本ずつ)、夜に札幌行きが2本(新千歳空港発20時台と21時台に1本ずつ)走り、所要時間は33~35分です。

 函館線(小樽方面、岩見沢方面)では区間快速「いしかりライナー」が廃止されます。一部は普通列車の増発に回されますが、トータルでは減便になります。小樽方面の昼間は快速または区間快速4本、普通4本から快速2本、普通5本の組み合わせになり、岩見沢方面は区間快速2本、普通3本の組み合わせから普通4本になります。その他、札幌近郊において、朝を中心に若干の普通列車の増発がなされます。

 都市間輸送では、「スーパー北斗」、「スーパーおおぞら」、「スーパーとかち」から「スーパー」が消え、それぞれ「北斗」、「おおぞら」、「とかち」になります。白老には「北斗」24本のうち19本が停まり(朝や夜を除いて全て停まることになります)、「すずらん」の指定席が1両から2両に増えます。261系が20両投入され、「おおぞら」のうち3往復が261系になります。261系のグリーン車は一番釧路寄りの1号車になり、3号車の283系と位置が異なることになります。

 ローカル輸送では、新型電気式ディーゼルカーのH100形を長万部-小樽間に投入し(札幌6:09発然別行きもH100形です)、201系以外のワンマン列車を全て置き換えます。長万部-小樽間では、乗客がボタンを押してドアを開閉することになります(201系も含めてです)。駅の廃止は2つです。釧網線の南弟子屈に加えて、根室線の古瀬も廃止になります。古瀬の過去5年間の1日平均乗車人員は2人以下だったようです。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20191213_KO_kaisei.pdf、北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/373395)

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YC1系は2020年3月14日にデビュー

 JR九州は、ディーゼルエンジンで発電し、モーターで走るハイブリッド車両YC1系をつくっていますが、営業運転の開始日及び場所が明らかになりました。

 営業運転開始日はダイヤ改正日の2020年3月14日。4編成8両を投入し、長崎-佐世保間(大村線など)で走ります。快速「シーサイドライナー」から普通列車まで使われ、徐々にキハ66、キハ67を置き換えていきます。キハ66、キハ67は全て廃車になる予定です。

 YC1系の売りは省エネ能力の向上。キハ66、キハ67に比べて燃料消費量を約2割減らすことができ、ブレーキのときに発生した電力を蓄電池に蓄え、活用することもできます。接客設備の面では、キハ66、キハ67の2扉からひとつ増やして3扉にして、朝夕のラッシュ時にもスムーズに乗り降りしやすくします。ただ、快速などある程度の距離を走ることが予定されているにもかかわらず、ロングシート主体で、転換クロスシートのキハ66、キハ67よりレベルが落ちているとも言えます。

 なお、3月にデビューした821系についても、2020年3月14日以降、増備がなされます。415系を置き換えていくのですが、821系の消費電力量は415系から7割も少なくなっています。

(追記)
 YC1系は2020年中に増備がなされましたが、さらにボックスシートが減り、連結部付近にしかボックスシートはありません。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53052910W9A201C1LX0000/、鉄道ホビダス rail.hobidas.com/rmn/archives/2020/01/jr6667_112.html、マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20200816-yc1/)

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700系の東海道新幹線最終走行日は2020年3月8日

 JR東海の700系の定期運用は12月1日で終了し、700系16両編成が定期運用で走るのは、山陽新幹線の1往復、「ひかり441号」、「ひかり444号」のみとなりました。しかし、当分の間は臨時列車等で走ります。

 700系の東海道新幹線最終走行日は2020年3月8日。東京9:47発、新大阪12:20着の「のぞみ315号」が最終走行列車です。全車指定席で、「『ありがとう東海道新幹線700系』のぞみ号」という名前で走ります。この「のぞみ315号」ですが、東京駅出発時及び新大阪駅到着時にホーム上で引退式典を行います。「のぞみ」停車駅では、社員による最終走行列車の見送りを行います。新横浜-京都間では、記念乗車品の贈呈を行います。乗車記念品は(1)700系の車体を再生したアルミにより特別に製作したメダル(最終走行列車がデザインされています)、(2)乗車記念カード です。なお、指定券の発売は2020年2月8日10時から行います。

 このほかにも、「ありがとう東海道新幹線700系」引退イベントは行われます。2020年2月12日から、JR東海所有の700系2編成について、ヘッドマーク(両端の2か所)とサイドステッカー(5か所)に車体装飾を行います。この車体装飾を行った700系が走る列車は、JR東海のホームページで公表されます。引退直前には、ジェイアール東海ツアーズ等から、700系の団体専用列車に乗ることができる旅行商品を発売します。この旅行商品に申し込んだ人から抽選で、2020年3月8日に行われる引退式典に来賓として招待します。2019年度に7~12歳、または70歳以上となる人の中から抽選で選びます。

 700系の団体専用列車は2月29日と3月1日に走ります。2月29日は首都圏発のツアー、3月1日は関西、名古屋発のツアーです。この団体列車に乗車した人には、(1)700系の車体を再生したアルミにより特別に製作したメダル、(2)記念乗車証、そして乗車した人から抽選で(3)700系行先表示器字幕の1カット(内容を選ぶことはできません) がもらえます。

(追記)
 ところが、新型コロナウイルスの影響で、2020年3月8日の運行は中止になりました。JR東海の700系の最終運行は、2020年3月1日ということになりました。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000040169.pdf、railf.jp https://railf.jp/news/2019/12/01/203000.html、https://railf.jp/news/2020/03/02/181500.html)

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男鹿線、「ACCUM」を追加投入へ

 JR東日本は2017年から男鹿線に、交流電化区間と非電化区間とを直通運転することができる交流蓄電池電車「ACCUM」(EV-E801系)を走らせています。現在は先行投入というかたちで、2両1編成だけを走らせていますが、この「ACCUM」が追加投入されることになりました。

 追加投入の目的は環境対策(CO2削減)と老朽化したディーゼルカーの置き換えのため。詳しい日程は決まっていませんが2020年度以降、「ACCUM」を新たにつくり、男鹿線の車両を「ACCUM」で統一させることになりました。架線はないものの、電車で統一されることになるのです。
(参考:JR東日本秋田支社ホームページ https://www.jreast.co.jp/akita/press/pdf/20191203.pdf)

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長崎線多良駅、特急臨時停車なくなる

 長崎線の特急、「かもめ」は肥前鹿島駅と諫早駅の間をノンストップで走ります。しかし、季節によっては、肥前鹿島駅と諫早駅のノンストップ区間でも停車する便があります。10月から翌年3月までの間の冬季、佐賀県藤津郡太良町の長崎線多良駅に1日2往復臨時停車していたのです。

 なぜ多良駅に停まっていたのでしょうか? 太良町はカニが有名で、それに食べに来る人のために特急を停めていたのです。JR九州は1990年代後半から太良町内約10軒の旅館と旅行商品をつくり、旅館は昼食にカニ料理を出していました。

 ところが、カニ料理を出す旅館が減っていき、今シーズンはついにいなくなってしまいました。JR九州は続けたかったようですが、旅館側は採算面で厳しかったようです。このようにカニ料理の旅行商品がなくなったので、今シーズンから冬季の特急臨時停車がなくなりました。太良町としては特急の停車を継続してもらいたかったようですが、1日平均約300人程度という人数では厳しかったようです。

 長崎新幹線の部分開業に伴い、多良駅を含む区間は上下分離されます。「かもめ」がなくなるので通過需要は消え、並行在来線は単なるローカル線になります。電化設備を維持するのがもったいないので、ディーゼルカーにするというもあります。沿線に魅力がなければダウンサイジングするのは当然の話で、鉄道を維持する必要がないのか疑問が持たれるのが現状です。今でも路線バスがそこそこ走っているので、それを充実させたほうがむしろ便利なのかもしれません。

(追記)
 多良駅については、無人化も行われます。JR九州からは太良町に対して、駅業務の委託の話がありましたが、財政負担を理由に断りました。

 多良駅の無人化は2020年4月に行います。近距離切符を扱う自動券売機を置き、1日1回、肥前鹿島駅の駅員が巡視します。
(参考:Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191130-03460176-saga-l41、佐賀新聞ホームページ https://www.saga-s.co.jp/articles/-/499873)

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新型「ひだ」、「南紀」は電車?

 HC85系は2022年度の量産車導入を目指し、このほど試験走行車を完成させ、12月5日に試運転を行いました。

 この試験走行車は4両編成ですが、車両番号が意外でした。神戸方からクモロ85-1、モハ84-101、モハ84-1、クモハ85-1となっています。そうです、電車みたいな車両番号です。新しい技術の導入に伴い、電車なのかディーゼルカーなのかよくわからない車両が登場していますが、一体HC85系は電車なのでしょうか? それともディーゼルカーなのでしょうか?

 なお、HC85系は今後1年ほど、ハイブリッド技術の確立に向けて基本性能試験、長期耐久試験などを行う予定です。

(追記)
 2021年6月23日、名古屋駅に停まっていたHC85系を見ましたが、エンジン音はディーゼルカーと同じく結構うるさかったです。
(参考:railf.jp https://railf.jp/news/2019/12/05/160000.html)

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「小江戸」で特急料金割引キャンペーン

 西武は「小江戸号に乗って川越へGO!」キャンペーンを行っています。12月2日から2020年2月29日の間、「西武線アプリ」上で会員登録をして、対象列車(大雑把に言って、下りは夕方以降の便、上りは朝の便が対象外となっています)の乗車時に「西武線アプリ」で本川越駅と対象列車内にあるQRコードを読み込むと、「スタンプ」がもらえます。この「スタンプ」の数によって、川越プリンスホテルや西武本川越ぺぺなどで使えるお得な特典がもらえます。

 そして、このキャンペーン期間中の12月21日から2020年1月19日までの間(購入日ではなく、乗車日で判断します)、対象列車の特急料金が大人300円、子供150円の均一料金となります。大人の場合、最大200円お得になります。こちらは本川越に行かなくてもいいので、川越観光のほか、都心への買い物にも使えます。インターネット予約だけでなく、駅窓口や旅行代理店での購入でも割引は受けられます。
(参考:西武ホームページ https://www.seiburailway.jp/news/news-release/2019/20191113koedo_campaign.pdf)

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鹿児島駅前電停建替工事で鹿児島市電1年以上区間運休

 鹿児島市電の鹿児島駅前電停は大きな屋根に覆われていますが、その建替工事を行います。

 それに伴い、鹿児島市電は隣の桜島桟橋通との間を運休し、市電は桜島桟橋通発着となります。運休する期間は2020年2月1日から2021年2月28日までの予定で、1年1か月もあります。

 鹿児島駅前と桜橋桟橋通は地図で見る限り200メートルほどしか離れていないようですが、JR(鹿児島)と路面電車(鹿児島駅前)の駅が離れているので、JRから乗り継ぐ人にとっては歩く距離は結構長くなります。

(追記)
 鹿児島駅前の供用再開は2021年3月27日になりました。
(参考:鹿児島市交通局ホームページ www.kotsu-city-kagoshima.jp/topics/22759/、www.kotsu-city-kagoshima.jp/wp/wp-content/uploads/2021/02/a3d8993c3d9e64a7a755dbd6b452f793.pdf)

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広瀬大分県知事、日田彦山線復旧案の早期決定を希望

 2017年の九州北部豪雨で被災し、その後一部区間が不通となっている、日田彦山線。需要が少ないことからJR九州はBRTや路線バスへの転換を求めているのに対して、地元自治体はこれまで通り鉄道での復旧を求めています。しかも、地元の補助金なしに(JR九州は鉄道を維持するなら年間1.6億円の地元負担を求めていますが、BRTや路線バスならそれは要らないとしています)。

 ただこの対立ですが、県レベルになると変わってきます。少し古い話ですが、小川福岡県知事の9月の発言に続いて、広瀬大分県知事も10月に軟化の兆しを見せています。鉄道だけにこだわるべきではなく、BRTや路線バスに転換することも検討すべきだというのです。バスに転換しても住民の利便性を確保することができる方法があるというのです。

 まさにその通りで、鉄道にこだわっていては話が前に進みません。代行バスが続くだけです。関係者間で早急に復旧方法を決め、新しい姿を決めないといけないでしょう。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50755670Y9A001C1LX0000/、産経新聞ホームページhttps://www.sankei.com/region/news/191009/rgn1910090030-n1.html)

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亀山西ジャンクションはループ状

 3月に開通した新名神の亀山西ジャンクションですが、名古屋方面と京都・大阪方面、伊勢方面と京都・大阪方面の行き来はできますが、名古屋方面と伊勢方面の行き来はできません。

 しかし、21日にこの問題は解消されます。名古屋方面と伊勢方面の行き来ができるようになるのです。ところが、このジャンクションの構造が特殊なのです。

 どういうことでしょうか? 名古屋方面から伊勢方面に行く場合で説明します。名古屋方面から伊勢方面に直接行く道路がないので、車はいったん京都・大阪方面に向かいます。ジャンクションを過ぎたあたりで伊勢方面に向かうランプウェーがあり、そこに入ります。このランプウェー、ぐるっとUターンする構造になっていて、このまま進めば名古屋方面に行く本線に入ります。やがて伊勢方面に行く道路があり(これまで京都・大阪方面から伊勢方面に向かうために使う道路)、そこに入ることで伊勢方面に行くことができるのです。伊勢方面から名古屋方面に行く場合はこの逆です。

 それにしても知っていないと迷ってしまいます。名古屋方面から伊勢方面に行くつもりが、そのまま京都・大阪方面に行ってしまったり、名古屋方面に戻ってしまったりすることもあり得ます。このような複雑な構造になったのは、いろいろな事情があったからでしょうが、注意しないと迷うことは確実です。
(参考:朝日新聞12月4日朝刊 中部14版)

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国、長崎新幹線の整備方針をフル規格から変更か?

 長崎新幹線武雄温泉-長崎間はあと3年ほどで開業する予定ですが、間の新鳥栖-武雄温泉間はまだ未着工で、整備方針が決まっていません。

 と言うのも、国と佐賀県の間でどのように整備するかで対立しているのです。国は与党のプロジェクトチームが結論を出したフル規格新幹線を推進していますが、佐賀県は反対しています。未着工区間に何らかの手を加えるフル規格新幹線やミニ新幹線には反対しているのです。佐賀県が同意しているのは、過去にJR九州、佐賀県、長崎県などが合意したスーパー特急、フリーゲージトレイン、「リレー方式」であり、これならどれでも構わないとしています。

 こうやって対立していた国と佐賀県ですが、国が折れることになりました。佐賀県との間で、フル規格新幹線をつくることを前提としない協議に応じることになりました。赤羽国交相と山口佐賀県知事は11日に東京都内で会談します。

 とは言っても、国か佐賀県、どちらかの主張を変えない限り、話はまとまりません。本来ならフル規格新幹線がベストなのは言うまでもないですが、佐賀県の主張が通って、フル規格新幹線が消えてしまうかもしれません。その場合、どれならまだ許容できるのでしょうか? フリーゲージトレインは失敗してしまいました。「リレー方式」は武雄温泉での乗り換えが発生し、整備されて得する人は誰もいません。「リレー方式」が許されるのは、いずれはフル規格新幹線が開業し、それまでの暫定的な措置であることが明らかな場合のみです。そうなると残るのはスーパー特急のみです。とは言ってもスーパー特急は最悪の選択を免れたと言うだけで、積極的には支持できません。これなら許せるというレベルです。

 国全体のことを考えれば、フル規格新幹線が望ましいのは当たり前です。大幅な所要時間の短縮ができ、中距離ではほかの乗り物を圧倒します。在来線やそれに毛の生えたレベルのスーパー特急等では、高速道路を走る車に対抗できません。大都市近郊で通勤客が大量に望める区間でない限り、狭軌の鉄道には将来がないのです。それぐらいの速さなら、車で十分出せます。佐賀県の考えは視野が狭く、まるで佐賀が福岡のベッドタウンみたいな考えになっているのかもしれません。福岡との間さえ便利になればいい、ということです。佐賀市の立場なら分かりますが(この場合、佐賀市は単なる福岡のベッドタウンということになります)、佐賀県全体の立場とは思えません。
(参考:Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191206-03462627-saga-l41)

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冬の「TRAIN SUITE 四季島」に1泊2日コース

 JR東日本の豪華寝台列車、「TRAIN SUITE 四季島」。2020年12月からの冬期間(2021年3月まで)のコースを一新することにしました。

 2020年12月からの新しいコースとはどのようなものでしょうか? コースは2種類できます。まずひとつはミドル世代から要望の多かった週末の1泊2日コース(土曜日発)、もうひとつはこれまでも運行してきた2泊3日コース(火曜日発)です。1泊2日コースは新規設定、2泊3日コースは停車駅などコース内容を一新しました。

 コースを細かく見ていきましょう。1泊2日コースは関東で完結するコースです。テーマは「東国の冬日の光を受けて、聖なる社の森から太平洋をめぐる旅」です。上野を出発して車内で昼を食べ、鹿島神宮まで行きます。鹿島神宮で下車して、鹿島と佐原を観光し、佐原から「四季島」に乗ります。夕食も車内で、そのまま車内泊です。2日目は根府川でホームから日の出を鑑賞し、小田原で下車します。朝食は車外で食べ、小田原を観光します。小田原から「四季島」に乗り、車内で昼を食べ、上野に戻ります。これに対して、2泊3日コースは東北を巡る旅です。テーマは「東北の長い冬に息づいてきた、手仕事のぬくもりと幻想的な民話の世界への旅」です。上野を出発して車内で昼を食べ、北上まで行きます。北上で下車して遠野を観光し、夕食を食べた後、遠野から再び乗ります。車内に泊まり、車内で朝食を食べてから、青森で降ります。津軽と弘前を観光して、車外で昼を食べてから、今度は弘前から乗ります。2日目も車中泊で、夕食と朝食を車内で食べ、松島で降ります。松島を観光した後、松島から再び乗り、車内で昼を食べて、上野に戻ります。

 コースの細かい内容や価格は、2020年春に予定している申し込みの受付開始に合わせて発表されます。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2019/20191203_ho04.pdf)

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「スーパービュー踊り子」は2020年3月13日まで、翌日はダイヤ改正

 少し前に2020年春ごろから「踊り子」にE257系を投入するということは記事にしましたが、「スーパービュー踊り子」はどうなるのでしょうか?

 新たな情報が入ってきました。実は「スーパービュー踊り子」の運行は2020年3月13日までです。そして翌日の3月14日から登場するのが、「サフィール踊り子」なのです。使われている251系も役目を終え、廃車になります。

 また、参考にした記事によれば、2020年春のダイヤ改正が3月14日に行われます。12月中にはダイヤ改正の内容が発表されると思われますが、発表され次第記事にしたいと思います。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20191204/k00/00m/040/222000c)

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長崎新幹線の並行在来線はディーゼルカー?

 長崎新幹線武雄温泉-長崎間が開業すれば、長崎線肥前山口-諫早間が並行在来線となって、上下分離方式が採用されます。佐賀、長崎両県が鉄道施設を維持管理し、実際の運行はJR九州が行います。

 この並行在来線ですが、博多からの特急が走る肥前山口-肥前鹿島間はともかく、肥前鹿島-諫早間に関しては普通列車だけしか走りません。そのため、経費を抑えるため、電化設備を取り外して、非電化になるようです。肥前鹿島-諫早間はディーゼルカーが走ることになります。ただこうなると、ディーゼルカーが肥前山口から佐賀方面に乗り入れることが難しくなります。ディーゼルカーは遅いからです。佐賀県は利便性が損なわれるとして、現状の乗り入れの維持を求めています。

 とは言っても、並行在来線区間の需要が少ないことは動かしようのない事実でしょう。これまで「かもめ」があったので、電化設備は必要だったのですが、「かもめ」が新幹線に移ったらその必要はなくなります。貨物列車もありませんので、肥薩おれんじ鉄道のように貨物のために電化設備を維持する必要はありません。電化設備を取っ払って非電化にするのは合理的と言えます。新型のディーゼルカーならそれなりに速いので佐賀方面に乗り入れできますが、今度はキャパが小さいという問題が出てきます。難しいところです。

 もっとも、長崎新幹線が開業しても諫早-長崎間はJR九州のまま残ります。電化のままです。しかし、長崎にあった車両基地は早岐に移転しているので、どうやって長崎近郊の電車を早岐に動かすのかは分かりません。たとえ並行在来線を電化のまま維持しても、肥前山口経由だと大回りです。
(参考:Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191203-03461153-saga-l41)

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JR北海道のキハ40が名車の塗装になる?

 JR北海道のほか、全国各地で走ったキハ40ですが、登場から40年が経過し、老朽化しています。JR北海道では2020年春から後継の新型車両が登場し、置き換えを始めていきます。

 しかし、キハ40形もまだまだ残っています。中には観光列車になるものもあります。「北海道の恵み」シリーズ4両や「山紫水明」シリーズ2両です。そしてJR北海道はそれらの車両を含めて、北海道を走るキハ40形をデザインした「北の40 記念入場券」を発売します(40は「ヨンマル」と呼びます)。明日12月4日から2020年8月末日まで、1枚200円で発売します(子供の設定はありません)。発売枚数の限定はありませんが、一時的に在庫切れになることはあります。

 「北の40 記念入場券」を発売するのは、24の駅。定期列車として運行している区間の主な駅で発売し(札幌、小樽、新千歳空港、根室、留萌、稚内などでは発売していません)、郵送は受け付けません。入場券の表にはキハ40の写真がありますが、駅によって異なります。

 この「北の40 記念入場券」を買った人には特典があります。まずひとつは、「北の復刻 40リクエスト」です。過去に走った名車の塗装をキハ40形で再現するというものです。候補は6つ、(1)キハ82 特急気動車風、(2)キハ56 急行気動車風、(3)キハ22 一般型気動車風、(4)キハ183 特急気動車(新特急色)風、(5)キハ27 快速「ミッドナイト」風、(6)キハ400 宗谷線急行気動車風 です。この6種類の候補の中から実現させたい塗装を選んで投票し、最多得票となったものの塗装を実際に行います。復刻される車両は1両だけで、どこで走るのかはまだ決まっていません。投票の方法は次の通りです。「北の40 記念入場券」には「応募券」がついています。これを3駅分集めて、郵便はがきに貼り付けて応募します。2020年3月31日消印分まで有効です。はがき1枚につき1口ですが、「北の40 記念入場券」を買えば、何口でも応募できます。

 2020年4月からは、「列車種別幕プレゼント」を行います。2020年4月以降に運用を終了するキハ40形から外した「前面種別表示幕」を1コマずつにばらして、抽選で40人(予定)にプレゼントします。こちらも「北の40 記念入場券」についている「応募券」を3枚集めて応募します。2020年4月1日以降、応募を受け付ける予定です。

(追記)
 投票の結果、復刻されるのは(6)キハ400 宗谷線急行気動車風 になりました。旭川運転所所属の1両に塗装を施し、2020年秋ごろから定期列車として走る予定です。なお、座席配置はキハ40のままです。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20191129_KO_40.pdf、https://www.jrhokkaido.co.jp/kiha40/index.html#req40)

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長万部に新幹線貨物駅?

 北海道新幹線は旅客のみを運ぶ新幹線という前提で工事が進んでいますが、その中で貨物駅をつくることを求める動きがあります。

 求めているのは長万部町の町民有志でつくるまちづくり団体、「長万部を創造する会」。その「長万部を創造する会」が木幡長万部町長に、長万部に新幹線の貨物基地を誘致する嘆願書を出したのです。長万部は北海道新幹線と函館線が接続するので、貨物ターミナルなどの物流の拠点を置くのに適しているというのです。すでに木幡長万部町長も3月の時点で、JR貨物の本社を訪れて、新幹線での貨物輸送の導入の検討などを求めています。

 今のところ、北海道新幹線で貨物を運ぶことが決定したわけではありません。しかも、パレットで運ぶ程度では、輸送力が小さすぎて、貨物列車を置き換えることはできません。しかし、北海道新幹線開業後の在来線を利用する旅客は函館近郊を除いてわずかばかりです。貨物があるから鉄道を残すことが容認される、つまり貨物がなくなれば鉄道として存続させる価値がないレベルなのです。長万部に貨物駅を置くかどうかはともかく、新幹線に本格的な貨物列車を走らせる技術を確立させることは望まれます。
(参考:鉄道ファン」2020年1月号 交友社

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阪堺の定期、恵美須町発着なら天王寺駅前、阿倍野でも乗り降りできる

 阪堺の恵美須町は大阪側のターミナルのはずですが、本数からも分かるように、人の流れは天王寺に向いています。

 阪堺の運賃は210円の均一料金ですが、定期券は均一ではありません。乗車区間によって値段は変わります。定期券を買ってくれればまとまったお金が入りますが、恵美須町のようにあまり使われないターミナルでは、定期券を買う人は少ないです。

 そこで阪堺は、恵美須町と住吉駅-浜寺公園間を発着駅とする通勤定期券(大人のみですが、障害者用や連絡定期券も含まれます)について、上町線天王寺駅前と阿倍野でも乗り降りすることができる選択乗車サービス(途中の松虫-神ノ木間で乗り降りするときは、別途運賃がかかります。また、天王寺駅前-阿倍野間のみの利用はできません)を1年間限定で行ってきました。この選択乗車サービスについてですが、好評だったため、引き続き2020年3月31日まで延長することにしました(その後、2021年3月31日まで延長されました)。

 この選択乗車サービス自体はありがたいことですが、運賃が均一なので、定期券も全線定期の1種類だけに統一すれば良いでしょう。何かできない理由があるのでしょうか?
(参考:阪堺ホームページ https://www.hankai.co.jp/_wp/wp-content/uploads/2019/02/e0355003e67bc7744007dffc90eccf80.pdf、https://www.hankai.co.jp/_wp/wp-content/uploads/2020/03/e0355003e67bc7744007dffc90eccf80.pdf)

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JR東日本、風力発電でCO2フリーへ

 鉄道は環境に優しい交通機関と言われていますが、列車を動かすには電力等のエネルギーが必要です。そして、電力をつくる方法のひとつとして化石燃料を燃やしてつくるのがありますが、そうするとCO2が発生します。

 日本一の鉄道会社、JR東日本は、2030年までに鉄道事業から生じるCO2排出量を2013年度に比べて4割減らすという目標を持っています。省エネ車両に置き換え(水素で動く車両もつくります)、駅設備を省エネ化し、列車運行にも工夫を施します。こうやって排出量を抑える一方、エレルギー発生源についてもCO2を出さないものにします。

 そこでJR東日本の子会社は、風力発電開発を進めます。すでに東北には総出力数十万キロワット規模の開発案件を進めていて(現時点では秋田県内の3か所で総出力14500キロワットの風力発電所が稼働しています。また、福島県内には出力3万キロワットの大規模太陽光発電所があります)、エリア外の北海道、静岡県、愛媛県でもそのような動きがあります。

 これらの風力発電で、直接JR東日本の電車を動かすわけではありません。固定価格買い取り制度を使って売電し、代わりに電気を買って走らせるのです。ただ、2030年までには、東北地方で走らせる電車に必要な電力に相当する分をJR東日本グループで生み出した風力発電等の再生可能エネルギーでまかない、実質的にCO2を出さない状態にするのです。年間50万トンのCO2を削減することができるとも言われています。
(参考:ニュースイッチホームページ https://newswitch.jp/p/20030)

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南阿蘇鉄道の全線復旧は2023年夏

 南阿蘇鉄道は熊本地震で大きな被害を受け、3年半経った今でも立野-中松間10.6キロが運休したままです。その南阿蘇鉄道、これまで2022年度に全線での運転再開が行われる予定でしたが、それが若干遅くなるようです。

 11月13日に再生協議会(南阿蘇鉄道、熊本県、地元5町村で構成)で報告された、変更後の運転再開予定は2023年夏。復旧工事そのものは2022年度中に終える予定ですが、試験走行や安全点検などの営業準備に数か月かかるために、夏の運転再開となるのです。長期間の運休の間に乗務員も入れ替わったので、その教育訓練も営業準備の中に含まれます。南阿蘇鉄道によれば、観光面を考慮して、夏休み前の運転再開としたいようです。

 不通区間の立野-中松間のうち、一番難しい工事は長さ166メートルの第一白川橋梁の架け替え。10月に着手し、2022年度中に完成する見込みです。長さ125メートルの犀角山トンネルは損傷が激しかったため、撤去して更地にします。長さ904メートルの戸下トンネルは補修工事を行っているところです。そしてこの不通区間の復旧費は最大70億円が見込まれています。国が実質的に97.5%を負担し、残りを熊本県と南阿蘇村が負担します。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://this.kiji.is/567484322412823649?c=92619697908483575)

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