JR北海道、留萌線廃止の代替策を提示
留萌線は利用者の極めて少ない路線のひとつですが、動きがあるようです。JR北海道が、鉄道廃止後の代替案を地元自治体に提示しているのです。
どのようなものでしょうか? JR北海道は代替バスの車両購入費などの初期投資を補助し、新規路線の設定や既存路線の増便の支援を行います。通勤定期利用者は廃線から1年間、通学定期利用者は生徒が卒業するまでの間、バスとの差額を負担します。バスが走らない早朝や夜間については、事前予約制のデマンドタクシーを手配し、深川駅前広場へのバス乗り入れの検討も行います。廃線後の駅舎や線路は、地域振興のため活用できるようにします。
それでは、地元自治体はどう考えているのでしょうか? 終点の留萌のある留萌市は、国や北海道が留萌線の赤字の負担を行わないことから鉄道が存続する可能は低いとみていて、鉄道の廃止を想定したまちづくりを考えています。駅周辺は再整備して、公共施設やバスターミナルをつくります。
留萌市が留萌線の廃止を容認しているのには、理由があります。留萌線は、留萌市民にとって、通学の足ではないからです。留萌線で1日3人以上の利用があるのは、1日48.4人の秩父別、74.0人の石狩沼田、64.6人の留萌のみです。このうち、秩父別と石狩沼田は定期券利用者が多く、秩父別は月平均36.7枚、石狩沼田は52.9枚でした。これに対して留萌は6.7枚しか売られていません。乗客の数に比べて低く、通学の足として使われていない現状がはっきりと分かります。もっとも、秩父別も石狩沼田も利用者の数に対して定期券利用者は多いのですが、数そのものが小さいので、鉄道でないと運びきれないということはありません。バスで十分です。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/rumoisen201911/)
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