近鉄特急の喫煙席、2020年1月31日で廃止
かつては列車内でタバコを吸うことは当たり前のことで、大都市の通勤列車以外は自由に吸うことができました。しかし、禁煙を求める動きは強くなり、だんだん禁煙車が増え、喫煙できる車両が少なくなりました。有料特急であるにもかかわらず、喫煙車どころか、喫煙室すらないものも決して珍しくありません。
夜行列車を除いて最後まで喫煙車が残ったのは、JR東海、JR西日本の700系と、近鉄の12200系。しかし、これらも消えつつあります。まずJR東海の700系は2020年3月に最終走行を行います。近鉄も喫煙室の設置が進んでいます。喫煙室を設置する予定がない12200系は2020年度までに引退させます。そして、その喫煙室設置が進みつつある近鉄で、新たな動きがあります。2020年2月1日から、全ての座席が禁煙になります。喫煙室を除いてはタバコを吸うことができなくなるのです。
2020年2月1日以降、「しまかぜ」、「アーバンライナー」、そして2020年3月14日にデビューする「ひのとり」などには、喫煙室がありますので、そこでタバコを吸うことができます。喫煙室がない特急は「青の交響曲」と、12200系による特急です。12200系のみを使用する特急については、順次車両整備を行いますが、2020年2月1日から2020年3月中旬までの間、整備が済んでいない車両については特急券の発売を行いません。喫煙車は1両まるごと空席のままで発車することとなります。また先ほども述べたとおり、12200系は2020年度末までに特急の運用から外す予定です。
それでは、喫煙室のある列車だと、全区間でタバコを吸うことができるのかと言えばそうではありません。喫煙室でもタバコを吸うことができない区間があるのです。2020年4月1日施行の改正健康増進法によれば、地下駅、地下が連続する区間、屋根全体が屋根に覆われたターミナルは、屋内扱いとなります。この区間においては、喫煙室でもタバコを吸うことはできないのです。具体的に言えば、(1)地下線区間の大阪難波-大阪上本町間 (2)地下駅の近鉄奈良、近鉄名古屋 (3)駅全体が屋根に覆われたターミナル駅である、大阪上本町、京都、大阪阿部野橋 が屋内扱いとなるのです。屋内扱いとなった区間や駅においては、喫煙室でもタバコを吸うことはできません。
さて、700系についてですが、JR西日本については2020年3月のダイヤ改正以後も残ります。さすがに定期列車ではありませんが、臨時列車として残ります。東海道新幹線に乗り入れることができないのに16両の新幹線を持つ意味はありませんので、早々に引退すると思われますが。
(参考:近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/zennkinnenn.pdf、中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/s/article/2019122401002523.html)
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