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長崎線多良駅、特急臨時停車なくなる

 長崎線の特急、「かもめ」は肥前鹿島駅と諫早駅の間をノンストップで走ります。しかし、季節によっては、肥前鹿島駅と諫早駅のノンストップ区間でも停車する便があります。10月から翌年3月までの間の冬季、佐賀県藤津郡太良町の長崎線多良駅に1日2往復臨時停車していたのです。

 なぜ多良駅に停まっていたのでしょうか? 太良町はカニが有名で、それに食べに来る人のために特急を停めていたのです。JR九州は1990年代後半から太良町内約10軒の旅館と旅行商品をつくり、旅館は昼食にカニ料理を出していました。

 ところが、カニ料理を出す旅館が減っていき、今シーズンはついにいなくなってしまいました。JR九州は続けたかったようですが、旅館側は採算面で厳しかったようです。このようにカニ料理の旅行商品がなくなったので、今シーズンから冬季の特急臨時停車がなくなりました。太良町としては特急の停車を継続してもらいたかったようですが、1日平均約300人程度という人数では厳しかったようです。

 長崎新幹線の部分開業に伴い、多良駅を含む区間は上下分離されます。「かもめ」がなくなるので通過需要は消え、並行在来線は単なるローカル線になります。電化設備を維持するのがもったいないので、ディーゼルカーにするというもあります。沿線に魅力がなければダウンサイジングするのは当然の話で、鉄道を維持する必要がないのか疑問が持たれるのが現状です。今でも路線バスがそこそこ走っているので、それを充実させたほうがむしろ便利なのかもしれません。

(追記)
 多良駅については、無人化も行われます。JR九州からは太良町に対して、駅業務の委託の話がありましたが、財政負担を理由に断りました。

 多良駅の無人化は2020年4月に行います。近距離切符を扱う自動券売機を置き、1日1回、肥前鹿島駅の駅員が巡視します。
(参考:Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191130-03460176-saga-l41、佐賀新聞ホームページ https://www.saga-s.co.jp/articles/-/499873)

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