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February 2020

日中の線路集中メンテナンス、2020年度は宗谷線等でも

 JR北海道は2019年に釧網線の緑-知床斜里間(約28キロ)で日中、列車の運行を止めて線路集中メンテナンスを行いました。2020年は対象路線を拡大して行います。釧網線のほか、宗谷線や室蘭線で実施します。

 釧網線では、知床斜里-網走間(約37キロ)で行います。10月19日(月)~23日(金)、10月26日(月)~30日(金)の10日間、8:30ごろから16:00ごろまでの間、7時間半ほどかけて老朽化した木製マクラギ約4000本の交換作業を行います。知床斜里-網走間で快速「しれとこ摩周号」など4本の列車が部分運休します。

 宗谷線では、南稚内-稚内間(約2キロ)、幌延-豊富間(約16キロ)で行います。南稚内-稚内間は9月28日(月)~10月2日(金)の5日間、8:30ごろから17:00ごろまでの間、8時間半ほどかけて老朽化した木製マクラギ約700本とレール(断面の小さなレールから標準的なレールに代えます。約360メートルが対象です)を交換します。南稚内-稚内間で特急「宗谷」や特急「サロベツ4号」など4本の列車が部分運休します。幌延-豊富間は10月5日(月)~9日(金)の5日間、7:30ごろから16:30ごろまでの間、9時間ほどかけて老朽化した木製マクラギ約1500本の交換作業を行います。幌延-稚内間で特急「宗谷」や特急「サロベツ4号」など4本の列車が部分運休もしくは運休します。

 室蘭線では、沼ノ端-追分間(約27キロ)で行います。11月9日(月)~13日(金)の5日間、9:00ごろから16:00ごろまでの間、7時間ほどかけて老朽化した木製マクラギ約2000本の交換作業を行います。苫小牧-追分間で4本の普通列車が部分運休します。

 これらの部分運休もしくは運休する列車については、バスによる代行輸送を行います。ただ、バスの時刻は列車の時刻と異なり、通常ならできる乗り換えができなくなるケースもあります。また、運休しない区間についても、列車の発着時刻が変更になることがあります。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20200226_KO_rail%20maintenance.pdf)

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新型コロナウイルスでJRの売上3割減

 新型コロナウイルスの影響で鉄道会社の売上が落ちています。JR東日本の東北管内の売上は、2月に入ってから前年の同時期に比べて1割程度減っているのですが、驚きの数字が出てきました。今週に入ってから3割近く減少しているのです。22~24日の3連休当たりから売上の減少が激しくなったとのことです。

 乗客の減少は当分の間続くことでしょう。政府がイベントの自粛を呼び掛け、学校が休みになり、ディズニーランドやUSJが休みになる状況では、明るい兆しは見えてきません。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20200227/6000009015.html、河北新報ホームページ https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202002/20200228_12001.html、Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200228-00000370-oric-ent)

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関西線の非電化区間でも「ICOCA」

 名古屋とJR難波とを結ぶ関西線は、東側と西側の電化区間ではICカードが使えますが、真ん中の非電化区間(亀山-加茂間)では使えません。

 ところがJR西日本は、この残っている非電化区間についても、2021年春に「ICOCA」エリアを拡大します。亀山から加茂までの各駅で使えるようになります(草津線のある柘植は、すでに「ICOCA」が使えます)。各駅にIC改札機を整備するのではなく、キハ120に車載型IC改札機を導入します。

 さて、「ICOCA」エリアが亀山まで広がるのに伴い、亀山で「TOICA」エリアと接することになります。四日市-伊賀上野間などのように、「TOICA」エリアと「ICOCA」エリアをまたぐ利用はできるのでしょうか? これはできません。あらかじめ切符を買っておく必要があります。ただし、定期券の場合は、ICカードが使えます。米原のケースと同じです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2020/02/page_15675.html)

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川口駅に停車する中距離電車は朝のラッシュ時通過?

 川口駅に中距離電車を停めたがっている、川口市。しかし、JR東日本からいい返事がもらえていません。川口市によれば、湘南新宿ラインは混雑が激しいため朝のラッシュ時に停めることができません。東北線や高崎線はそのような問題がないのですが、中距離電車を停めることによって京浜東北線との間で乗り換える人が出てきます。現在のコンコースでは狭く、老朽化した駅舎の改築が必要なようです。ホームの設置費と合わせて、建設費はかなり高くなり、川口市が想定していた200億円をはるかに上回ります。駅舎を新しくしても駅の利用者が増えるわけではなく、収益も増えません。しかも、駅が新しくなることで周辺の地価が上がるので、駅舎の改装費用は地元自治体が負担するものとなっています。しかし、あまりにも負担が多いので、川口市は困っています。

 そこで川口市は新たなアイデアを思いつきました。停める中距離電車を東北線や高崎線ではなく、湘南新宿ラインにします。しかし、最も混む時間の朝のラッシュ時は通過します。一番混む時間の乗り換えがなくなれば、現在のコンコースでも問題はありません。また、3路線の真ん中を通る東北線、高崎線ではなく、湘南新宿ラインの線路は外側にあるため、東北線や高崎線にホームをつくる場合よりも工事は簡単で、費用も抑えることができます。もうひとつは、中距離電車の改札を京浜東北線とは別にします。乗り換えるためにはいったん改札を出ないといけないため、乗り換える人は少ないと考えられています。

 もっとも、前者の朝ラッシュ時通過案では、一番混む朝ラッシュ時の混雑緩和に何ら貢献しません。後者の改札分離案は、川口駅利用者はいいのですが、西川口駅などほかの駅の利用者は乗り換えるのに手間がかかります。

 そもそも、問題は川口駅に中距離電車を停めるのが妥当か、というところにあります。川口市にとっては悲願かもしれませんが、ほかの地域の人にとって川口駅に中距離電車を停めるだけの価値があるのか、と言えば難しいところです。朝ラッシュ時の混雑緩和が必要なら、京浜東北線を改良すればいいだけです。少し離れたところにある埼玉高速鉄道の駅を活用することも考えないといけないでしょう。

(追記)
 JR東日本は2020年11月、川口市に対して、中距離電車を停めるなら400億円かかることを伝えました。内訳は、ホームの新設が115億円、駅舎の全面建て替えが245億円、その他が40億円です。あまりの高額のため、話は進んでいないようですが、中距離電車の追加停車はJR東日本側に全くメリットがないので、正直言ってやりたくないのでしょう。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASN2H72GCN2GUTNB002.html?pn=5、https://www.asahi.com/articles/ASP466W0RP45UTNB001.html)

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北陸から中国、四国地方へのバスは好調

 西日本ジェイアールバスは2019年6月に北陸と四国を結ぶ路線、2019年12月に北陸と中国地方を結ぶ路線を開設しました。北陸と四国、北陸と中国地方は人の行き来が少なそうに思えるのですが、その後どうなったのでしょうか?

 どちらもそれなりに好調なようです。北陸-四国線は1月までの平均で1便18人前後、北陸-中国線も15人前後が利用しています。定員(28人)の半分程度の利用があれば採算が取れるので、今のところ順調なようです。開設当初に割引キャンペーンを行ったことも好調の原因だと西日本ジェイアールバスは考えています。西日本ジェイアールバスは人口100万人の都市圏を結ぶと採算が取れると考えています。北陸は金沢(+周辺の白山市など)のほか、富山や福井を加えると100万人を超えます。四国も徳島、高松、高知を合わせると100万人いますし、中国地方は広島だけで100万人います。若い人だけではなく、乗り換えが要らないからなのか、高齢者の利用も結構あるようです。外国人の利用は1割程度です。

 もちろん、東京方面ならパイは大きいかもしれません。しかし、参入業者が多いので、価格競争になりがちです。しかし、四国や中国地方といったニッチな需要では参入する業者はなく、価格競争にはなりません。四国や中国地方への路線も、東京便を減らして運転士を確保したのだそうです。

 次に西日本ジェイアールバスが参入を考えているのは、大阪-福岡線。大都市同士を結ぶ路線で決してニッチな需要をつかむ路線ではないのですが、私鉄系のバスが撤退し、参入する余地があります。共同運行する相手が見つかれば走らせたいとのことです。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55737180X10C20A2962M00/)

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名古屋市営地下鉄の駅名改称対象は4駅

 名古屋市の中村区役所は、名古屋市交通局桜通線の中村区役所のすぐ近くにありますが、2023年1月に移転する予定です。東山線の本陣の近くに移転します。

 この区役所の移転をきっかけに、いくつかの駅の改称の話が出ています。改称の候補に挙げられたのは中村区役所のほか、本陣、市役所、浅間町、伝馬町、桜山。名古屋市交通局は懇談会を開き、この6駅のうち、中村区役所、本陣、市役所、伝馬町の4駅について改称を検討することにしました。4駅の駅名変更案については、メールやはがきで募集を受け付けます。3月15日必着です。

 その後名古屋市交通局は改称についての審議を行い、2021年1月上旬までに新駅名を決定します。駅名の改称をするためには、ICカード全国相互利用協議会との協議を改称の2年前に始める必要があるからです。つまり、改称は区役所が移転する2023年1月ということになります。

(追記)
 結局、駅名が改称されるのは、中村区役所、市役所、伝馬町、神宮西の4駅となりました。それぞれ太閤通、名古屋城、熱田神宮伝馬町、熱田神宮西となります。2022年度予定の中村区役所の移転に合わせて実施します。
(参考:名古屋市交通局ホームページ https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/SUBWAY/TRP0003890.htm、https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/SUBWAY/TRP0004156.htm、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2020/02/17/331785.html)

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水郡線の運転再開は2021年夏ごろ

 水郡線も2019年10月の台風19号で大きな被害を受けました。袋田-常陸大子間にある第6久慈川橋梁が被災し、西金-常陸大子間で運転を見合わせています。

 この水郡線についてJR東日本水戸支社は、西金-袋田間の復旧は7月上旬(袋田に折り返し設備を設けます)、そして袋田-常陸大子間間の運転再開は2021年夏ごろになるとの見通しを明らかにしました。被災した第6久慈川橋梁については、今回と同じ規模の河川増水が発生しても大丈夫なように、河川内の橋脚を6本から1本だけに減らし、安全性を高めます。線路を1.3メートルかさ上げして、トラス構造にするので、台風19号のときと同じ増水があったとしても、橋桁は最高水位から30センチ上にあります。

 水郡線の復旧費用は数十億円と言われていますが、全額JR東日本が負担します。被災区間のある水郡線常陸大宮-常陸大子間の輸送密度は2018年度で965に過ぎないのですが、それでも全額JR東日本の負担で復旧させるのです。

(追記1)
 西金-袋田間は7月4日に運転を再開しますが、代行バスは上小川(西金-袋田間にある駅)-常陸大子間で走ります。

(追記2)
 水郡線の運転再開の時期が2021年3月27日に前倒しになりました。
(参考:JR東日本水戸支社ホームページ www.jrmito.com/press/200214/press_01.pdf、www.jrmito.com/press/200521/press_01.pdf、www.jrmito.com/press/201120/press_01.pdf、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/suigunsen2020/、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200222/k10012297161000.html、JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2020/mito/20201218_mt01.pdf)

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樽見鉄道、増便のダイヤ改正で通勤客2割増える

 樽見鉄道は大垣と樽見とを結ぶ34.5キロの第三セクター鉄道。従業員は31人で、保有している車両は6両しかありません。2018年度の輸送人員は約64万人です。輸送人員の半分以上は通勤、通学の定期利用者ですが、終点近くに薄墨桜という観光資源があるため、収入で考えると約62%が定期外利用者からのものです。

 その樽見鉄道ですが、2019年4月のダイヤ改正で、夕方以降の便を増やしました。利用者からの要望に応えたもので、上下各3便、合計6便を増やしました。増便すると列車の燃料や人件費も増加するため、リスクがあります。しかし、赤字を減らすために本数を減らすと乗客も減って赤字が増えるため、リスクを覚悟で増やすことにしたのです。その結果、どうなったのでしょうか?

 2019年4月~12月の状況を前年と比較すると、通勤定期は約21%も増えました。少子化で通学定期は減ると見込まれていましたが、約1%しか減りませんでした。収入ベースでは通勤が約17%増、全体でも約5%増えました。沿線の商業施設「モレラ岐阜」の従業員や客のほか、名古屋からもそれほど遠くないことから住宅の整備が進んでいることも原因とされています。

 もっとも、これで万々歳というわけではありません。道路の整備が進めば鉄道の利用者が減ります。しかし樽見鉄道は利便性を向上させたら利用が増える余地はあるとみています。日常の利用者を地道に増やすことこそが公共交通機関として大事なことと考えています。そこで2020年度から、格安の通学定期を発売します。3か月定期を4回買うより2割以上安いです。樽見鉄道はこういう取り組みをすることによって地元に必要な公共交通機関としての地位を確立したいと考えています。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASN2703GZN25OHGB012.html?pn=4)

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東京BRTは5月24日デビュー

 東京の都心と臨海部を結ぶBRT、東京BRTのデビューの日が決まりました。5月24日にプレ運行(一次)を開始します。

 東京BRTを運行する会社は京成バス。虎ノ門ヒルズ-新橋-晴海BRTターミナル間を走ります。虎ノ門ヒルズ-晴海BRTターミナル間は約30分です。6時台から22時台の間、ピーク時は1時間に6本、日中は1時間に4本走ります。運賃は現金、ICカードともに220円(都バスの均一料金210円より10円高いですが、停留所が少ないことから急行料金の意味合いがあるようです)、定期券の発行も予定しています。当面は都内のほかの路線バスと同じく、前乗り先払いですが(試験的に券売機による乗車券の販売を行うことを検討しています)、本格運行時(環状2号線本線トンネルが開通する2022年度を予定してす)には全ての扉から乗車できるようにする予定です。プレ運行(一次)開始予定の段階では、燃料電池5両、ディーゼルバス3両の合計8両で賄いますが、7月には連節バス1両(ディーゼルハイブリッド)も追加する予定です。

(追記1)
 新型コロナウイルスの影響により、5月24日に予定していた東京BRTのプレ運行を延期することにしました。前日の23日の開業式典も中止されます。

(追記2)
 東京BRTは10月1日にプレ運行を始めます。
(参考:京成バスホームページ www.keisei.co.jp/information/files/info/20200214_140741093064.pdf、www.keisei.co.jp/information/files/info/20200512_142751878627.pdf、https://www.keisei.co.jp/information/files/info/20200907_170711728999.pdf、東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020021401001873.html、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/tokyo-brt202002/、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2020/02/17/331758.html)

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しなの鉄道は新型車両導入を前提としたダイヤ

 しなの鉄道も3月14日にダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正は、7月にデビューする新型車両、SR1系の導入を前提としたダイヤ。有料快速列車に使われる車両です。平日は通勤・通学時間帯に小諸・上田-長野間の「しなのサンライズ」(1本)、「しなのサンセット」(3本)を走らせます。小諸発長野行きの「しなのサンライズ」は上田以外ノンストップです。新型車両が登場するまでの間は無料の快速列車として走ります。

 休日は観光やレジャーに適した時間帯に軽井沢-長野・妙高高原間に「軽井沢リゾート」(4本)を走らせます。新型車両が登場するまでの間は、ダイヤは基本的には変わらないものの(「軽井沢リゾート2号」、「軽井沢リゾート3号」は運休)、無料の快速列車となります。停車駅は列車によって変わり、「軽井沢リゾート1号」を除いて主要駅の小諸を通過します。新型車両がデビューする7月からは「軽井沢リゾート」は全席指定の有料列車になり、事前に予約すると軽食等を楽しむことができる商品も販売されます。
(参考:しなの鉄道ホームページ https://www.shinanorailway.co.jp/news/e35b12db12af6665246eaff54d136c3b03e38e5c.pdf)

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北海道新幹線で宅配便を運ぶ

 JR北海道と佐川急便は2019年4月から宗谷線幌延-稚内間で、幌延町向けの宅配便を旅客列車で運ぶ貨客混載輸送事業を行っています。1日当たり50~60個の宅配便を運んでいます。この貨客混載輸送がパワーアップすることになりました。次の舞台は北海道新幹線です。北海道新幹線新青森-新函館北斗間で、客室内へ宅配便荷物を収納した専用ボックスを積載するかたちでの輸送を行います。以前に記事にしたことが具体化するのです。

 これまで青森-函館間の輸送では、フェリーを使っていました。佐川急便函館営業所からトラックで3キロ、函館港に行きます。そこからフェリーで青森港に行きます。青森港からトラックで7キロで佐川急便青森営業所です。荷物を届けるのは翌日の午後からとなります。これが新幹線を使うと、次のように変わります。佐川急便函館営業所からトラックで13キロ、新函館北斗に行きます。そこから新幹線で新青森に行きます。新青森からトラックで4キロで佐川急便青森営業所です。荷物は翌日午前中から届けることができます。

 このようなことができるのは、北海道新幹線の利用が振るわないため。2019年4月から2020年1月のデータでは、北海道新幹線の乗車率は25%に留まっています。しかも東京-仙台間の需要を考えると、6両編成に短縮するなどの方策を採ることはできません。荷物を運ぶことによって空席を活用できればいいのです。ただ、いくら北海道新幹線が空いているといっても、東京まで直通する便ならば、利用者をシャットアウトすることができません。新青森止まりなど、途中駅止まりの便なら利用者は少ないでしょうから、1両をシャットアウトして荷物運搬用の車両にするのでしょうか?

 JR北海道と佐川急便は3月上旬に新函館北斗で実証実験を行い、早ければ東京オリンピック・パラリンピック終了後の実用化を目指します。実現すれば新幹線では初めてのこととなります。宅配便を運ぶ程度では青函トンネルの貨物輸送問題の解決には至らないのですが、施術開発を進めて本格的に新幹線で貨物輸送ができるようになるのが望ましいです。

(追記1)
 当初の予定より遅くなりましたが、2021年1月に北海道新幹線(新青森止まりの「はやて100号」)を使っての荷物を運ぶ実証実験が行われました。

(追記2)
 2021年3月24日から北海道新幹線新青森-新函館北斗間で宅配便輸送事業を始めます。平日に上りの新幹線1本を使って行います。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20200213_KO_ShinkansenWithCarries.pdf、https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/296ab8227e7b387fcc74a998818d9e98.pdf、朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASN2F71RZN2FIIPE01C.html、https://www.asahi.com/articles/ASP1R4RS3P1QIIPE002.html)

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西日本ジェイアールバス、立命館大学構内に乗り入れ

 京都市内には西日本ジェイアールバスの路線バスも走っています。高雄京北線です。その高雄京北線ですが、4月1日にダイヤ改正等を行います。

 まず京都市交通局が発売する「ICOCA定期券」(「市バスフリー定期券(通勤・通学甲〔大学〕)」、「市バス・地下鉄連絡定期券(通勤・通学甲〔大学〕)」、「市バス・地下鉄共通全線定期券」)ですが、現在は京都市交通局と京都バスしか乗ることができませんでした。しかし4月1日からは、西日本ジェイアールバス(市内均一運賃区間(京都駅-福王子間)に限ります)にも乗車可能になります。4月1日以降も値段は変わりません。また、3月31日以前に購入した「ICOCA定期券」でも、4月1日以降は高雄京北線に乗ることができます。

 4月1日からはバス停の名称も変わります。一部の停留所は市バスと同じ場所にありながら、名前が異なっていました。それを市バスと同じ名称に統一します。京都駅が京都駅前になるなどの変更があります。

 新たな快速バスも走ります。京都駅など主要な鉄道駅と立命館大学を結ぶ「立命ライナー」です。4月1日からの大学の開講日に運行され、1日8往復します。立命館大学ではキャンパス内にも乗り入れます。京都駅前-立命館大学間の所要時間は30~36分です。
(参考:西日本ジェイアールバスホームページ https://www.nishinihonjrbus.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/2020/02/HP用.pdf)

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武庫川線に阪神タイガースと甲子園のラッピング車両

 少し前に武庫川線の車両置き換えについて記事にしましたが(ちなみに「赤胴車」のうち1両は、URに譲渡され、2021年春を目途に武庫川団地内に設置されます)、阪神からも発表がありました。

 武庫川線の新しい車両は、本線や神戸高速鉄道で各駅停車として走ってきた5500系。武庫川線で走らせるための改造を行い、外装と内装を新たなデザインにします。5月末に2編成4両がデビューします(残りの2編成は現在改造中です)。

 さて、新しいデザインとはどういうものでしょうか? テーマは野球。武庫川線は西宮市内にあり、阪神甲子園球場や鳴尾浜球場が近接していることから、阪神タイガースと阪神甲子園球場をテーマにした2編成を登場させることにしたのです。

 まず、阪神タイガースをテーマにした編成は、「タイガース号」と言います。外装は黄色と黒にしています。黄色がベースで、黒の帯を巻いています。縦縞ではなく、横縞です。内装はユニフォームをイメージしたもので、グレーや白が主体です。車両の内外には、阪神タイガースのシンボルマークが所々にあしらわれています。

 もうひとつの阪神甲子園球場をテーマにした編成は、「甲子園号」と言います。外観は蔦、芝、白線をイメージさせる緑色と白です。緑色がベースで、白の帯を巻いています。車内の床面には阪神甲子園球場の土、マウンド等、壁面は球場外壁のレンガをイメージしたデザインとなっています。

(追記)
 武庫川線の車両置き換え時期が当初予定の5月末から6月以降に変更になりました。
(参考:阪神ホームページ https://www.hanshin.co.jp/company/press/detail/2799、https://www.hanshin.co.jp/company/press/detail/2816、https://www.hankyu-hanshin.co.jp/release/docs/5572920e18c5fbf734e06000b9faf28e34f98d62.pdf、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2020/02/21/331942.html)

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小田栄、あしかがフラワーパークに営業キロが設定される

 南武線の小田栄、両毛線のあしかがフラワーパークには営業キロの設定がありません。隣の川崎新町、富田を利用した場合と同額にしていましたが、この3月14日からその取り扱いをやめます。小田栄、あしかがフラワーパークに営業キロを設定するのです。小田栄-川崎新町間の営業キロは0.7キロ、富田-あしかがフラワーパーク間の営業キロは0.9キロです。利用する駅によっては運賃が高くなったり安くなったりするところが出てきます。定期券については3月14日以降、買い直さないといけないケースがあります。

 なお、南武線については小田栄を設置した効果が出ているようです。小田栄が開業したのは2016年のことですが、開業前の浜川崎-尻手間の2014年の輸送密度は6437人でした。それが2018年度には8057人になっています。本数が少ないので効果はそれほどではないと思っていましたが、結構増えています。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2019/20200128_ho01.pdf、https://www.jreast.co.jp/rosen_avr/pdf/2014-2018.pdf、JR東日本高崎支社ホームページ https://www.jreast.co.jp/takasaki/news/pdf/20200131-01info.pdf)

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225系追加投入で、201系を置き換え

 225系はJR京都線、JR神戸線等で92両走っていますが、さらに約250億円かけて144両を追加投入することになりました。2020年度から2023年度にかけて投入されます。今回投入する225系には、車椅子やベビーカーを使う人が利用することができるスペースを各車両に1か所ずつ設置します(これまでは1編成に1~2か所)。

 JR京都線、JR神戸線等に225系を投入することによって追い出されるのは221系。この221系は、大和路線、おおさか東線で使われ、201系を置き換えます。2024年には201系は運行を終えるのです。103系や113系よりも先に引退するとは意外です。また、ロングシートの201系を転換クロスシートの221系に置き換えるので、大和路線やおおさか東線も阪和線のように、全ての車両が転換クロスシートで運転されることになります。

 JR京都線、JR神戸線等を走る223系(330両)については、約20億円かけて車内ディスプレイの設置を行います。225系、321系、323系に設置されているものです。車内ディスプレイは運行案内、輸送障害時の運行情報の提供や広告などを提供します。フルカラーで情報量も多いです。現在のLED表示器とは違って、日本語、英語、中国語、韓国語の4か国語で対応します(LED表示器は日本語と英語のみの対応)。車内ディスプレイは3月中旬から2021年度にかけて設置します。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2020/02/page_15645.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2020/02/page_15648.html、「鉄道ファン」2020年6月号 交友社

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ダイヤ改正以降の行商人用車両は「伊勢志摩お魚図鑑」

 近鉄の「鮮魚列車」(平日と土曜日に宇治山田発大阪上本町行き、大阪上本町発松阪行きを1本ずつ運転)は3月14日のダイヤ改正で廃止され、その後は一般列車の最後尾に1両、専用車両が連結されます。3月16日以降の平日に、松阪6:44発名張行き急行に連結されるのです。この名張行き急行、松阪を6両編成で出ます。名張で4両を増結し、名張からは10両編成の快速急行で大阪上本町に向かいます。大阪上本町は8:46着です。これまでの「鮮魚列車」同様、行商人以外の人は利用できません。

 さて、専用車両とはどういうものでしょうか? 18日に近鉄から発表があったのですが、想定外のものでした。2両編成の通勤型車両のうちの1両がラッピングされ、専用車両になるのです。その「伊勢志摩お魚図鑑」と言われるラッピング車両には、車両全体に伊勢志摩の海に生息する様々な魚介類が描かれます。伊勢志摩の代表的な海の幸である伊勢海老をはじめ、鯛やふぐ、鰯、マンボウなど43種類を忠実に描いています。何の魚かわかりやすいよう、それぞれの名前も仮名で書かれています。

 この「伊勢志摩お魚図鑑」、魚を運ぶ行商人を運ぶため以外にも使われます。3月22日にダイヤ改正まで使われていた「鮮魚列車」と「伊勢志摩お魚図鑑」とを並べた撮影会ツアーが青山町車庫で行われます。ほかにも近鉄やクラブツーリズムで「伊勢志摩お魚図鑑」を使ったツアーが行われます。新鮮な海の幸を「伊勢志摩お魚図鑑」で運んで販売する企画も考えられています。

(追記)
 3月22日に行われる予定だった撮影会ツアーは延期になりました。
(参考:近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/sengyo.pdf、https://www.kintetsu.co.jp/kanko/kanko_info/news_info/tour_200303.pdf)

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山形新幹線、新車&福島駅の大規模改良へ

 山形新幹線に関する話題を2つ。

 山形新幹線の車両には最高速度時速275キロのE3系が使われていますが、E6系をベースにした車両を導入します。最高速度は時速300キロで、先頭部分のかたちも秋田新幹線用のE6系とは変わるようです。山形新幹線へのE6系の導入時期は2023年春で、山形新幹線のスピードアップと共に東北新幹線の底上げにもなります。もっとも、東北新幹線のフル規格車両が最高速度時速320キロのE5系で統一されるのに、なぜ山形新幹線用E6系の最高速度が時速300キロなのかは、わからないところでありますが。

 もうひとつの話題は、東北新幹線から山形新幹線が分岐する福島駅の改良。以前にも記事にしましたが、山形新幹線からのアプローチ線を上りホームにもつながるようにします。現在、山形新幹線と併結する列車は、福島駅で本線を横断して、下り線に入ります。こうしないと山形新幹線と併結することができないからなのですが、これはダイヤのネックになります。アプローチ線の増設によって、東北新幹線の上下の列車の運行を完全に分けることができ、ダイヤが乱れたときでも復旧しやすくなり、列車の増発もしやすくなります。
(参考:Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200217-00010000-sakuranbo-l06)

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近鉄の「鮮魚列車」、3月14日のダイヤ改正で廃止

 近鉄は3月14日にダイヤ改正をしますが、そのときに普通の人は乗ることのできない列車が廃止になります。

 それは「鮮魚列車」、宇治山田と大阪上本町の間を平日と土曜日に走っている、鮮魚の行商人専用の列車です。伊勢志摩の海でとれた鮮魚を行商人が運ぶ近鉄の専用列車で、鮮魚の行商人の組合の貸切列車として1963年から走っていました。魚のにおいが移ってもいいように専用の車両が用意され、多い時期には100人以上の行商人が利用していましたが、車を使う人が増えたため、利用者は減りました。そのため、近鉄は3月14日のダイヤ改正で「鮮魚列車」を廃止することにしたのです。

 ダイヤ改正以降近鉄は、早朝に松阪を出る急行(名張から快速急行?)の最後尾に行商人専用の車両1両を連結して対応します。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200216/k10012287701000.html)

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河口湖-静岡空港間に高速バス

 富士急は2月23日から、河口湖-静岡空港間に高速バスを走らせます。40人乗りの車両で1日1往復します。

 ダイヤは静岡空港行きが、河口湖10:35発。富士急ハイランド、御殿場駅、御殿場プレミアム・アウトレットを経由して、静岡空港には13:30に着きます。反対の河口湖行きは、静岡空港15:45発。御殿場プレミアム・アウトレット、御殿場駅、富士急ハイランドを経由して、河口湖に18:40に着きます。所要時間は約3時間なので、バスと在来線を乗り継ぐよりも約1時間短縮できます。運賃は河口湖、富士急ハイランド-静岡空港間が4000円、御殿場駅、御殿場プレミアム・アウトレット-静岡空港間が2500円です。河口湖、富士急ハイランド-御殿場駅、御殿場プレミアム・アウトレット間の利用もでき、1630円です。

 富士河口湖町には年間450万人の観光客が訪れます。その半分が外国人です。静岡空港はこのバス路線によって、中国からの個人観光客の誘致を狙っています。今は新型コロナウイルスでそんな状況ではありませんが、少し先を見てのことのようです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASN214VTZN21UZOB007.html、富士急ホームページ https://bus.fujikyu.co.jp/highway/detail/id/42)

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「こうのとり」に「スーパー早特きっぷ」

 JR西日本は、インターネット予約の「e5489」限定で、「こうのとり」の普通車指定席にお得な値段で乗ることのできる、「こうのとりスーパー早特きっぷ」を発売します。

 「こうのとりスーパー早特きっぷ」の利用期間は3月22日から6月30日まで。発売期間は3月1日から6月16日までで、利用日の1か月前から14日前まで発売します。「こうのとり」普通車指定席に乗ることができ(福知山で「きのさき」に乗り継ぐこともできます)、1人だけや、片道だけの利用ができます。

 「こうのとりスーパー早特きっぷ」の設定区間は、大阪市内、尼崎-福知山、豊岡、城崎温泉間。大阪市内-城崎温泉間は3980円(子供は半額)です。割引のない通常運賃、料金だと5700円なので、片道でも2000円近く安いことになります。もちろん、お得な設定なので、席数は限定です。きっぷの受取前後にかかわらず、予約列車や利用区間の変更はできません。また、「e5489」限定のきっぷなので、「みどりの窓口」等で購入することはできません。

 なお、「こうのとりスーパー早特きっぷ」の発売に伴い、「こうのとり指定席きっぷ」(「e5489」限定です)は3月30日までで発売を終了します。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2020/02/page_15579.html)

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嵯峨野観光鉄道、「みどりの窓口」での販売を縮小

 山陰線の旧線を活用して走る、嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車。保津川に沿って走ります。

 そのトロッコ列車ですが、前売もやっています。全国の旅行会社のほか、JR西日本の「みどりの窓口」でも売っていますが、3月1日乗車分(発売は2月1日から)からは京阪神エリアでしか販売しません。2月1日以降も販売する駅は、京都、亀岡、二条、嵯峨嵐山、稲荷、新大阪、大阪、鶴橋、京橋、新今宮、JR難波、天王寺、奈良、関西空港、三ノ宮だけです。「みどりの券売機プラス」もこれら15駅だけです。

 駅での発売を縮小しても、JR西日本のインターネット予約、「e5489」では購入できます。受け取りは、JR西日本の「みどりの窓口」のある駅なら乗車当日まで可能です。「みどりの券売機」、「みどりの受取機」でもできます。
(参考:嵯峨野観光鉄道ホームページ https://www.sagano-kanko.co.jp/news.php?id=279)

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中京圏も高速道路の料金水準を統一

 首都圏や関西圏では、会社の枠を超えた高速道路料金体系を構築しています。首都高速や阪神高速、そしてNEXCOといった運営会社の枠を超え、料金水準を統一していますが、2020年度の名二環の開通に合わせてこれを中京圏にも適用する方針です。

 どういうことでしょうか? 現在の中京圏の高速料金は、均一料金区間の名古屋高速と名二環、やや高めの大都市近郊区間の東海環状道、海を渡る区間のためかなり高い水準の伊勢湾岸道(東海ジャンクション-飛島ジャンクション間)、東名、名神、中央道などその他の区間という4種類に分かれています。それを伊勢湾岸道を除いて大都市近郊区間の水準に合わせるのです(東海ジャンクション-飛島ジャンクション間の高い料金水準はそのまま残ります)。名古屋高速、名二環のほか、東名、名神、中央道、東海北陸道、東名阪の一部の料金水準が統一されるのです。これによって東海環状道の整備を加速化させ、東名三好インターチェンジ付近や一宮ジャンクション付近の渋滞を緩和させます。名古屋高速では、名岐道路を整備し、都心部の渋滞を緩和させます。中部空港へのアクセス強化のため、西知多道路を整備します。

 また、都心部への車の集中を防ぐため、経路に関係なく最短距離を基本に料金を決めます。遠回りの東海環状道経由や名二環でも同じ料金にするのです。もちろん、東海環状道経由や名二環経由のほうが安いときは、そのままです。これまで均一料金区間であった名二環については、そのまま距離に応じた料金体系にすると高くなりすぎるところがあるので、激変緩和措置を設けます。もちろん、ETCのない車が名古屋高速や名二環を走れば、当然ながら割高な高速料金がかかります。

 そして将来の話ですが、混雑している経路からの移転を促すため混雑している経路の料金を高くします。混雑している時間帯のみ高くするという機動的なこともします。
(参考:国交省ホームページ www.mlit.go.jp/report/press/content/001327727.pdf、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55589250T10C20A2L91000/)

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「名阪チケレス割」は「ひのとり」対象外

 久しぶりに近鉄のホームページを見たところ、「名阪チケレス割」の対象期間が延長になっていました。2020年9月30日乗車分までで、ゴールデンウィークやお盆でも適用になります。

 ところが、この「名阪チケレス割」、適用の対象にならない列車があります。それは新型特急の「ひのとり」。前日までに購入しても300円(大人の場合)の特急料金の割引はありません。注意が必要です。
(参考:近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/gyoumu/meihanticketlessservice/)

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日田彦山線、地元自治体もBRTへの変更を容認へ

 日田彦山線の一部区間は、2017年の豪雨で被災してから運休したままとなっています。

 ところがこの日田彦山線の運休区間、あまりにも需要が少なく、しかも赤字なので、JR九州としては復旧させたくありません。これに対して、地元自治体は鉄道での復旧を求めていました。財政負担なしで。このため、話が進まず、バスが走るだけの状態が続いていました。

 このまま災害から2年が過ぎました。地元住民からは鉄道の復旧を求める声が強かったのですが、このままでは話が進まないため、地元自治体の中でも実現可能なBRTを進めるが出てきました。

 そんな中12日に、日田彦山線の復旧に関する会議が開かれました。まず九州運輸局から、JRの民営化に伴い設けられ、路線維持の財源として期待された経営安定基金について、使途が国の承認を得て決まっているため変えることはできないと説明がありました。そのため鉄道での復旧を諦め、BRTにすることにしました。東峰村はこの方針に対して反対していますが(添田町や日田市と違って、日田彦山線が復旧しなかったら、鉄道が消えてしまうからでしょうか?)、福岡、大分両県知事は3月末までに復旧方針を決める予定です。また、JR九州のBRT案(専用道の区間は全体の27%)とは違いがあるようで、そのあたりの調整も必要となります。その調整を乗り越え、実際に使える交通機関として日田彦山線を復旧させることが必要でしょう。

(追記)
 BRTの姿も少し見えてきました。

 日田彦山線BRTでは、宝珠山駅などの鉄道駅も乗降場所として活用します。駅以外にも既存のバス停のあるところに停留所を増やし、利便性を高めます。鉄道との乗り換え駅となる添田駅では、鉄道と同じホームでBRTとの乗り換えができるようになります。BRT車両はバリアフリーに対応したものになり、BRTに乗りやすくするように乗り場をかさ上げするところもあります。

 不通区間にある添田町の2本の鉄橋は撤去します。増水時に流木などがたまる危険性があるという住民の要望を受けてのもので、2020年度の冬までに行います。橋脚部分についてどうするかはまだ決まっていません。
(参考:西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/583623/、https://www.nishinippon.co.jp/item/n/583624/、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20200212/k00/00m/040/260000c、朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASN2D7446N2DTIPE02P.html?pn=4)

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東急も3月14日にダイヤ改正

 春のダイヤ改正はないと思われていた東急ですが、3月14日にダイヤ改正を行います。東横線と目黒線が対象です。

 ただ、ダイヤ改正は小規模に留まります。平日朝ラッシュ時の混雑緩和のため、東横線については6時台に特急を1本新設します。これまで特急は平日9時台から運行していましたから、大幅に繰り上がることになります。目黒線については6時台に三田線、南北線への直通各駅停車を1本ずつ増発します。7時台の南北線への直通各駅停車1本は急行となります。平日の夕方、夜間については、目黒線において、19時台三田線への直通各駅停車、三田線からの直通急行を1本ずつ増発します。19時台南北線への直通各駅停車、20時台南北線からの直通急行各1本を増発します。目黒線24時台の日吉発各駅停車奥沢行き1本は大岡山行きに延長されます。大岡山で大井町線大井町行き最終列車に接続します。これは平日だけではなく休日も延長されます。

 東急はこのようなダイヤ改正のほか、「バスも!キャンペーン」などで混雑の緩和を図ろうとしています。
(参考:東急ホームページ https://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20200212-1.pdf)

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JR西日本の16両編成700系は残る

 JR東海の700系は3月に最終走行を行い、全車廃車になります。それでは、東海道新幹線と直通運転を行っているJR西日本はどうなのでしょうか?

 以前にも書きましたが、JR西日本の16両編成の700系はすぐには廃車になりません。臨時列車用として保有し続けるのです。喫煙席については清掃と消臭を行い、全車禁煙車(喫煙ルームなし)の列車として走らせます。近鉄の12200系も同じように清掃と消臭を行い、禁煙車として売るのです。

 もっとも、4月1日以降も喫煙車が残る列車があります。それは「サンライズ出雲・瀬戸」。寝台車の個室はホテルの客室同様、健康増進法の対象外です。寝タバコのほうが危なそうな気がしますが、喫煙車として存続することが認められるのです。

(追記)
 JR西日本の16両編成の700系は東海道新幹線でも走っていましたが、2020年2月28日でその運用は終了しました。山陽新幹線では、ダイヤ改正直前まで定期列車として走ります。
(参考:Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200209-00010000-norimono-bus_all&p=2、railf.jp https://railf.jp/news/2020/02/29/203000.html)

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東京・品川-小田原・熱海・三島間に「EXこだまファミリー早特」設定

 JR東海及びJR西日本は、「エクスプレス予約」、「スマートEX」において、新たな商品を発売します。

 「EXこだまファミリー早特」で新たに設定する区間は、東京・品川-小田原・熱海・三島間。2月14日から発売を開始し、3月14日から利用することができます。片道当たりの発売額は、小田原発着の場合大人2890円、子供1440円、熱海発着の場合大人3300円、子供1650円、三島発着の場合大人3630円、子供1810円です。

 廃止になる商品もあります。東京・品川-小田原・熱海間の「新幹線お出かけきっぷ」と小田原・熱海から東京・品川までの東海道新幹線と東京メトロ1日乗り放題がセットになった「新幹線&メトロ 東京日帰りきっぷ」が3月31日で発売を終了します。3月31日利用開始分までです。グリーン車用の「EXこだまファミリー早特」は3月10日で発売を終了します。3月13日有効期間開始分までです。「新幹線回数券」も東京(都区内)-岡山・広島(市内)間のグリーン車用、新大阪(市内)-小倉(市内)・博多(市内)間のグリーン車用、東京(都区内)-相生・徳山・新山口間の普通車指定席用、新大阪(市内)-東広島間の普通車自由席用などが廃止になります。3月31日で発売を終了します。3月31日有効期間開始分までです。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000040210.pdf、JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2020/01/page_15558.html)

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茨城空港の500円リムジンバス、なくなる

 東京から茨城空港へのアクセスがあります。東京駅と茨城空港を結ぶもので、1日6~9往復、所要時間は1時間40分~2時間半です。距離があるので高速道路を通って行くのですが、たったの500円です(茨城空港発着の航空機を利用しない人は1530円)。もちろん500円でバス会社が採算が取れるわけではなく、補助金でやっていっているのです。茨城県は年間7500万円を出していました。

 ところが茨城県は3月でその補助金を打ち切ることにしました。2010年の開港当初は便数が少なく、利用者を東京から呼ぶためにこのような激安の設定にしたのですが、最近は発着便数が増え、これ以上増やせないというところまで来ました。茨城空港は航空自衛隊百里基地と共用しているため、1時間に1便までしか増やすことができないのです。便数が増えたことに伴い利用者も増え、2018年度の空港利用者は約76万人でした(そのうち東京からのリムジンバス利用者は約15%の11.8万人でした)。補助金を出してまで激安の設定をする必要がなくなったのです。また、激安のリムジンバスを走らせることによって、茨城空港から東京に直行し、茨城県内にお金を落とさない人が出てきます。茨城県にとっては茨城県でお金を使ってもらうほうが重要で、それなりに利用者がいるようになった状況では、お金を使わない客はいなくなっても良いのです。

 茨城県の補助金がなくなっても、リムジンバスは本来の料金の1530円で走るようです。でも、便数が充実している成田には、1000円で行くことができます。成田と茨城、どちらを東京の人が使うかは明白でしょう。わざわざ1530円かけて茨城空港に行く人はいません。東京への第三空港ではなく、茨城県内のローカルな需要に対応するための空港となるのでしょう。東京への需要がなくなる分便数を減らすことになるでしょうが。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/ibaraki-500bus/、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20200123/k00/00m/040/034000c)

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渋谷ハチ公前の「青ガエル」、大館へ

 渋谷駅のハチ公前広場に置かれている緑の電車は、東急5000系。1954年から1986年まで、東急東横線などで活躍した車両です。緑一色に塗られ、それが愛称の「青ガエル」の由来となっています。東京都渋谷区が東急から譲り受けて、2006年からハチ公前広場に設置しています。

 ところがこの「青ガエル」、大館市に移設されます。渋谷駅周辺の再開発に伴い、ハチ公の生まれ故郷である大館市に移設されるのです。渋谷区と大館市はハチ公が縁で防災協定を結んでいて、渋谷区の給食には大館市でつくられたコメが出ます。その縁で「青ガエル」が大館市に行くことになったのです。車両は無償で大館市に譲渡され、5月下旬から6月上旬にかけてトラックで運び出します。7月から大館市の観光交流施設である「秋田犬の里」の芝生広場で展示されます。休憩場所として使われ、車内ではハチ公や渋谷区、大館市の歴史などを紹介します。

(追記)
 「青ガエル」は新型コロナウイルスの影響で2か月ほど遅れて8月6日、大館駅前の「秋田犬の里」に運ばれました。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/national/20200210-OYT1T50054/、秋田魁新報ホームページ https://www.sakigake.jp/news/article/20200806AK0001/)

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西武、3月14日ダイヤ改正で「S-TRAIN」停車駅増加

 西武も3月14日にダイヤ改正を行います。東京メトロ(有楽町線・副都心線)もダイヤ改正を行いますが、東急(東横線)や東武(東上線)は今のところダイヤ改正のアナウンスはありません。

 まず、池袋線・西武秩父線の特急については、全てが2019年にデビューした新型車両、「Laview」になります。スピードアップもなされ、池袋-西武秩父間が最速77分で結ばれます(特急以外も所要時間の短縮があり、池袋-所沢間は最速21分になります)。平日夕方から夜にかけての池袋線・西武秩父線の「S-TRAIN」については、行き先を延長し、停車駅も増えます。所沢行きが小手指行きになり、停車駅が3つ増えます。練馬、西所沢、小手指で、全て降車専用です。

 それでは、特急以外に話を移します。日中に東京メトロ有楽町線直通電車が増えるため、西武有楽町線も毎時上下2本ずつ増えます(毎時8本→10本)。ただ、快速急行は途中駅の新桜台を通過します。乗り入れ先の東京メトロ有楽町線では、日中のほかにも増便があり、トータルで平日は48本、休日は52本増えます。平日の夜間(小竹向原20~23時台)、下り練馬、所沢方面の増発や行先変更を行い、運転間隔の平準化と小竹向原での乗り換え時間の短縮を図ります。保谷始発の池袋行きが平日、休日ともに4分繰り上げられますが、平日の保谷発池袋行きが石神井公園始発になるため、保谷と大泉学園の最終の発車時刻が2分繰り上がります。

 休日の朝夕に運行している秩父鉄道直通(セミクロスシートの4000系が使われています)については、西武側の発着駅をこれまでの池袋から飯能に変更します。池袋-飯能間の急行などと飯能で接続することになります。平日の夕方、池袋16時台の下り所沢行き2本(準急と各停各1本ずつ)を西武球場前に延長します。ナイター観戦にいい時間帯の列車です。

 新宿線では、休日の日中、下り快速急行本川越行きを2本運転します。高田馬場-本川越間の所要時間は最速46分です。平日の夕方は、特急の直後に走る列車を急行とし、高田馬場の特急発車後のホームの混雑の緩和を図ります。休日の19~20時台は運転本数の見直しがなされ、3本減ることになります。平日朝のラッシュ時(7:40~8:50)には優等列車(通勤急行、急行、準急)の西武新宿の到着ホームを2、3番線に固定化します。このことにより、再混雑時間帯のホームの混雑緩和を図ります。
(参考:西武ホームページ https://www.seiburailway.jp/news/news-release/2020/20200129diagram.pdf、東京メトロホームページ https://www.tokyometro.jp/news/2020/205606.html、マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20200201-seibu2020314chichitetsu/)

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気仙沼線と大船渡線を直通するBRT

 気仙沼線BRT、大船渡線BRTは3月14日にダイヤ改正を行います。

 これまで、気仙沼線BRT、大船渡線BRTは別々に運転され、全ての便が気仙沼で乗り換えとなっていましたが、ダイヤ改正によって直通する便ができます。通学時間帯における利便性向上のため、平日に限り鹿折唐桑発本吉行きの便ができます。鹿折唐桑6:59発、本吉7:45着です。なお、休日は気仙沼発です。

 以前にも書きましたが、気仙沼線BRTでは、松岩-不動の沢間で専用道の供用を開始します。赤岩港が設置され、南気仙沼も移設されます。専用道が整備されたため、柳津-気仙沼間の最速便の所要時間が2分短縮されます。一部便は専用道を通らずに気仙沼市立病院に乗り入れますが、利用者が少ないことからダイヤ改正後に乗り入れるのは3往復のみです。しかし、これまで気仙沼市立病院には営業キロの設定がなかったのですが、新たに設定がなされます。一部の駅で運賃が下がります。定期券も下がるところが出てくるので、ダイヤ改正以降、定期券の区間変更をすることができます。また、本吉から気仙沼に向かう日中時間帯のダイヤをわかりやすくします。一部を除いて21分発、51分発となります。

 大船渡線BRTでは、4駅が新設されます。陸前今泉、大船渡丸森、地ノ森、田茂山です。このうち、専用道上にない陸前今泉については、陸前今泉に停車する便のみが寄ることになります。なお、大船渡線BRTはダイヤ改正以降、陸前今泉、高田高校前、高田病院に停まるものを普通とし、これらを通過するものを快速とします。時刻表や車両の行先表示に種別の表示を行います。
(参考:JR東日本盛岡支社ホームページ https://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1579670434_1.pdf)

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山陽電鉄はS特急を増発

 3月14日には、山陽電鉄のダイヤ改正も行われます。

 こちらは、平日朝夕の増発が主体。平日の朝ラッシュ時間帯に、下りS特急を3本新設します。東須磨発高砂行きで、東須磨から霞ヶ丘までは普通として走り、霞ヶ丘からはS特急となります。平日朝ラッシュ時の上りは、高砂発東二見行きの普通を2本増発します。平日夕方のラッシュ時は、高砂発阪神神戸三宮行きのS特急を1本新設します。夕方のラッシュ時と夜間に、網干線で2本増発します。山陽網干17:51発飾磨行きは平日のみの増発ですが、飾磨23:02発山陽網干行きは平日も休日も増発されます(休日は飾磨22:48発)。これも平日、休日に共通することですが、夜間の下りS特急のうち3本(高速神戸22~23時台)が東須磨に新たに停車します。
(参考:山陽電鉄ホームページ www.sanyo-railway.co.jp/media/1579582928.pdf)

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神戸電鉄3月14日ダイヤ改正で、志染-三木間増発

 近鉄阪神がダイヤ改正を行う3月14日、神戸電鉄もダイヤ改正を行います。3年ぶりのダイヤ改正です。今回のダイヤ改正で有馬・三田線の花山に急行が停まるなどの改正事項がありますが、やはりメインは利用者の減少が続く粟生線。増便もあれば減便もあります。

 三木市からの要望を受け、増便が行われます。10~13時台の下り新開地発普通志染行きを毎時1本ずつ三木行きに、12~15時台の上り志染発準急新開地行きを毎時1本ずつ三木発に区間変更することにより、志染-三木間で上下各4本を増便します。2022年春までの2年間、社会実験として行います。この三木市からの要望のほか、朝9時台の新開地発普通志染行きを小野行きに、11時台の志染発準急新開地行きを小野発に区間変更しますので、下り志染発9:35~14:36、上り三木発10:27~15:28の列車の運行間隔が60分間隔から30分間隔になります。

 増便はここまでで、ここからは輸送効率の向上という名目での減便等です。平日朝ラッシュの上り快速3本について、普通1本と急行2本に種別を変更します。平日夕方ラッシュの下り快速3本は普通になります。15分間隔で走ることになります。ここからは平日、休日ともに共通する改正内容です。粟生線5時台の志染-小野間の運行間隔を概ね20~30分間隔にします。朝ラッシュ後の西鈴蘭台-志染間について(下り西鈴蘭台発9:12~10:12、上り志染発9:35~10:35)、15分間隔から30分間隔にします。10~14時台に新開地-西鈴蘭台間の列車がありますが、これを鈴蘭台-西鈴蘭台間に変更します。これにより、新開地-鈴蘭台間の1時間当たりの運行本数が8本から6本に減り、概ね4~15分の運行間隔となります。

 また話を粟生線に戻します。夕ラッシュ前の志染-小野間について(下り志染発15:06~16:35、上り小野発15:45~17:15)、15分間隔から30分間隔にします。下り志染発20:56以降と上り小野発20:50以降も概ね30分間隔にします。夜の鈴蘭台(下りは西鈴蘭台)-志染間について(下り西鈴蘭台発22:35以降、上り志染発21:42以降)、概ね20~30分間隔にします。また、終日、粟生で加古川線や北条鉄道に接続しない列車は、全て運行を取りやめます。
(参考:神戸電鉄ホームページ https://www.shintetsu.co.jp/release/2019/200121.pdf、神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/miki/202001/0013054807.shtml)

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羽田空港から北関東、信州、ディズニーランドへ

 JR東日本は、羽田空港と都心とを結ぶ羽田空港アクセス線というものを建設する予定です。この羽田空港アクセス線ですが、東京方面、新宿方面、新木場方面につながります。しかし、東京、新宿、新木場の先にも行くようです。

 東京からは茨城県、栃木県、群馬県方面に行きます。上野東京ラインを通って行くのです。新宿からは信州に行きます。中央線に直通します。そして、以前にも書きましたが、新木場からは舞浜に行きます。新木場で京葉線に乗り換えなしで直通することができます(線路は元々つながっていて、団体列車では走行の実績があります)。

 また、羽田空港の駅は国内線と国際線のターミナルに設けるようです。
(参考:東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202002/CK2020020902000132.html)

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2月22日ダイヤ改正で「京王ライナー」増発

 京王は2月22日にダイヤ改正を行います(井の頭線は行いません)。

 今回も「京王ライナー」(1月13日に利用者数300万人を達成しました)の増発を行います。平日の朝に京王八王子発を1本(京王八王子6:27発)、橋本発を2本(橋本5:45発と8:26発)、合計3本を増発し、平日の夜には京王八王子行きと橋本行きを2本ずつ(京王八王子行きは新宿17:00発と18:00発、橋本行きは新宿16:40発と17:40発)、合計4本増発します。また、平日の橋本行きについては、20時台以降の新宿発の時刻を毎時20分に統一します。休日に関して言えば、新宿23:00発の橋本行きを1本増発します。朝の上り列車の運行時刻を前倒しし(京王八王子発も橋本発も新宿到着時刻は8時ごろになります)、運行本数は京王八王子発も橋本発も1本ずつになります。

 「京王ライナー」以外の列車に話を移します。平日朝につつじヶ丘始発都営新宿線直通快速を1本増発します。つつじヶ丘8:33発本八幡9:49着です。平日朝のラッシュ時には京王八王子発新宿行きの準特急を1本増発します。急行を立て替えたもので、京王八王子7:48発、新宿8:42着です。平日23時台の新宿発特急・準特急は利用状況に合わせて5本から4本に減ります。おおむね15分間隔となります。また、平日昼間の相模原線の11~14時ごろの準特急については、京王多摩センター-橋本間を各駅停車として運行します。

 平日と休日の両方に関係する改正内容としては、高尾線の始発繰り上げと最終繰り下げがあります。始発は約20分繰り上がり、最終は約20分繰り下がります。改正後の高尾発は4:49、高尾着は1:11です。
(参考:京王ホームページ https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2019/nr200123_timetable20200222.pdf)

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長野電鉄に03系

 長野電鉄は3500系、3600系に代えて、新しい通勤型車両を走らせます。

 約11年ぶりのその新しい通勤型車両は3000系。元東京メトロ日比谷線03系車両を改造したものです。3500系や3600系も元東京メトロ日比谷線の車両だったので、日比谷線の車両で日比谷線の車両を置き換えることになります。2022年までに置き換えられます。

 それでは、3000系車両にはどういう特徴があるのでしょうか? 3000系は長野電鉄初の交流モーターによるインバータ制御の車両で、電力消費量の削減につながる、環境に優しい省エネルギー車です。3500系や3600系より客室の冷房能力の向上が図られ、快適な車両になります。

 3000系は2020年に2編成6両を導入します。車両の前方に長野電鉄のカラーの赤帯を飾り、駅で客がドアを開閉することができるようにボタンを設置するなどの改造をしてから、ゴールデンウィークに営業を開始する予定です(その後、新型コロナウイルスの影響でゴールデンウィークの営業開始は延期されました)。3000系はその後も増備を続け、2022年までに合計5編成を導入します。8億円強かかります。

(追記1)
 3000系は長野電鉄創立100周年となる5月30日に、運行を開始しました。当日は長野-須坂間を1往復しただけで、またしばらくの間は新型コロナウイルスの感染拡大防止を理由に運行しません。

(追記2)
 新型通勤車両3000系は、6月22日から運行を再開しています。
(参考:長野電鉄ホームページ https://www.nagaden-net.co.jp/news/2020/01/post-244.php、https://www.nagaden-net.co.jp/news/2020/05/20200530-100th.php、https://www.nagaden-net.co.jp/news/2020/06/3000.php、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55048330Q0A130C2L31000/、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2020/04/15/333631.html、47NEWS https://www.47news.jp/4779305.html)

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バスタ、全国に増殖か?

 バスタ新宿は2016年に開業した、バスやタクシーのターミナル施設。国道20号に面していて、新宿駅周辺19か所に分かれていた高速バスの停留所を集約しました。国交省によれば、2019年4月時点での高速バス利用者は1日平均約2.9万人、発着便数は1494便です。当初は900便と想定していたので、それを大きく上回っていると言うことになります。そのため、国交省は新宿以外にもバスタをつくろうとしていますが、それにはいくつか問題があるようです。

 実はバスタは、国道の一部という扱いです。道路上にある高速バスのバス停を建物の中にまとめれば、道路上に停まっているバスを減らすことができ、渋滞も減るという理屈です。そのため、バスタは駐車場という扱いで、バスやタクシー以外の一般車を排除することができません。そこで、法律を改正して、バスやタクシー専用の駐車場であることをはっきりさせます。

 法律の改正では、運営を全て民間に任せることができるようにします。民間事業者は運営権を国から買い、バス会社などからは利用料を徴収します。現在は売店の設置や変更を行うごとに占用許可が要りますが、それも簡略化できるようにします。改正法案は4日の閣議で決定され、この通常国会での成立を目指します。

 さて、新しいバスタの設置箇所として国交省が考えているのは、次のところです。札幌、仙台、新潟、大宮、品川、三宮、呉、長崎の各駅前です。バスタを各地につくることにより、2030年度のバスタの高速バス利用者を5000万人にしたいと考えています。2018年度の5倍です。
(参考:朝日新聞2月5日朝刊 中部14版)

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長崎県民の半分以上が、長崎新幹線が開業すると「かもめ」が廃止になることを知らない

 長崎県はインターネット上で、長崎新幹線に関する認知度調査を行いました。この調査は県民の声を長崎県の施策に反映させるために行っているもので、338人のモニターのうち88.5%に当たる299人から回答を得ました。なお、このアンケートは2019年10月に実施しています。

 まず、長崎県に新幹線が来ることを知っている人は99.7%もいます。開業時点では新幹線と在来線を武雄温泉で乗り継ぐ「リレー方式」になることを知っている人は56.5%です。しかし、長崎新幹線が2022年度に開業することを知っているのは46.2%、そして、長崎新幹線が開業すれば在来線特急「かもめ」が廃止になることを知っているのは43.5%です。半数以上の人は「かもめ」が廃止になることを知らないのです。

 新幹線が開業することで期待することで50.2%と最も多いのは、福岡県や関西方面に行きやすくなるということですが、関西方面には乗り換えが1回から2回に増えますし、これまで当たり前のように直通列車が走っていた福岡県についても、武雄温泉での乗り換えが必要になります。新幹線が部分的にできることによって多少は速くなりますが、九州新幹線新八代開業のように大幅に速くなるわけではないので、行きやすくなるとは言いにくいでしょう。将来的に全線フル規格になることによって福岡県はもちろん、関西方面にも直通できることが保証されない限り、長崎新幹線は長崎県民にとって便利なものとは言いがたいでしょう。
(参考:Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200204-00000007-nagasaki-l42)

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「IZU CRAILE」は6月まで

 「IZU CRAILE」は651系を改造した、JR東日本の観光列車。2016年以降、小田原-伊豆急下田間を走っています。

 ところがJR東日本横浜支社は1月30日、「IZU CRAILE」の運行を6月28日で終えることを発表しました。4月から6月にかけて「静岡デスティネーションキャンペーン」のアフターキャンペーンがあります。その最初と最後に「IZU CRAILE」の特別列車を走らせるのです。

 アフターキャンペーンの最初に走るのは、4月4日。橋本から相模線を経由して伊豆急下田まで走ります。「IZU CRAILE」が相模線を走るのはこれが初めてで、橋本と海老名から乗車することができます。帰りは小田原までです。この4月4日の運行は旅行商品として販売され(通常運転のときのように乗車券とグリーン券だけでは乗車できません)、2月下旬ごろ発売する予定です。

 そして、「IZU CRAILE」の最終運行は6月28日です。アフターキャンペーンの最後を飾ります。小田原と伊豆急下田の間を1往復するのですが、出発駅と到着駅の小田原と伊豆急下田では、関係者による見送りと出迎えが行われます。こちらも旅行商品として販売され(乗車券とグリーン券だけでは乗車できません)、5月中旬ごろ発売予定です。
(参考:Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200130-00010006-norimono-bus_all)

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京都市長選、現職が4選

 2日に行われた京都市長選で現職の門川氏が新人2人を破り、4選しました。

 このblogは鉄道を中心とする交通に関して論ずるもので、そのほかの政治関係については触れません。ただ、北陸新幹線の整備に関して言えば、現職の4選という結果は好ましいものと言えるでしょう。門川氏は北陸新幹線の延伸に積極的ですが、残る2人は消極的だからです。

 確かに北陸新幹線の整備には多額の費用がかかります。消極的になる気持ちは分かりますが、それは30年前にすべきことだったのです。北陸新幹線を長野までつくる前に反対し、軽井沢以遠のフル規格新幹線を阻止すべきだったのです。すでに北陸新幹線は金沢まで開業し、3年すれば敦賀まで延びます。東京まで行くのは便利になりましたが、京都や大阪までは在来線のままで、金沢や敦賀で面倒な乗り換えが生じます。このことから北陸の優秀な若い生徒が関西の大学を選ばないようになっています。新幹線がないところの心理的な距離は遠くなるのです。車でも出せそうな在来線特急のスピードでは遅いのです。

 北陸新幹線の延伸は、関西全体に恩恵をもたらします。今しなければならないことは、北陸新幹線に反対することではなく、一刻も早く開業させることです。早期の全線開業を強く求めます。
(参考:京都新聞ホームページ https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/133809、https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/151145)

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武庫川線車両は5500系で置き換え

 阪神のかつての急行用車両は、「赤胴車」と言われるように、赤とクリームの2色に塗られています。しかしこの「赤胴車」、新車置き換えによって減らし続け、残っているのは武庫川線に残っている8両だけ。貴重な存在となりました。

 しかし、武庫川線で走っている「赤胴車」はつくられてから40年以上が経つため、バリアフリーには対応していません。また、あまりにも古いので今さらバリアフリーに対応させても、何年使えるか分かりません。

 そこで、武庫川線の車両については、2020年度に5500系を改造して置き換えることになるようです。5500系は普通用車両で、つくられてから20年ほどしか経っていません。改造してもまだまだ使えます。ただ、5500系になるということは「赤胴車」が消えることを意味します。「赤胴車」に乗りたい人は今のうちに乗っておいたほうが良いでしょう。

 なお、本線の普通用車両にもバリアフリーに対応していないものが一部あります。32両ありますが、それは新型普通用車両の5700系の増備で対応します。2023年度までに置き換える計画です。
(参考:阪神ホームページ https://rail.hanshin.co.jp/uploads/info/329ab78d74fee6ab7de02a3b360828295c2e89a8.pdf)

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アンパンマンミュージアムに行くバス、廃止

 ジェイアール四国バスは大栃線という路線バスを運行しています。数少ない路線バスのひとつで、土佐山田からアンパンマンミュージアム前を通って、大栃まで行きます。

 ところが、この大栃線、3月31日で美良布-大栃間(12.3キロ)を廃止し、土佐山田-美良布間のみとなります。アンパンマンミュージアム前のひとつ前の停留所が終点となります。廃止される美良布-大栃間は香美市営バスが運行します。

 そして4月1日からは、一部バス停留所の名前が変わります。新しい終点の美良布は、美良布(アンパンマンミュージアム)になります。美良布(アンパンマンミュージアム)からアンパンマンミュージアムまでは歩いて約5分です。そして、香美市営バスに移管される区間にあるアンパンマンミュージアム前は、大宮前になります。
(参考:ジェイアール四国バスホームページ www.jr-shikoku.co.jp/bus/news/bus/20-01-28/02.html)

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芸備線新見-備後落合間で増発

 芸備線新見-備後落合間は、極めて需要が少ないこともあって(2018年度の輸送密度は備中神代-東城間が73人、東城-備後落合間が9人です。バスどころか、ジャンボタクシーで十分です)、1日3往復しか列車がありません(新見-東城間の区間運転を含めても1日6往復)。

 ところがこの芸備線、地元新見市と庄原市の要望を受けて、増発を行うのです。増発期間は4月4日から7月31日までの毎日で(この間、休日に運休している新見-東城間の列車も毎日運行します)、新見-東城間は1日6往復から8往復、東城-備後落合間は3往復から4往復になります。下りは新見7:17発東城行きが備後落合行きとなり、備後落合には8:57に着きます。現行のダイヤをベースに考えると、三次や宍道にも接続します。反対の上りは備後落合9:09発が増発されます。現行のダイヤをベースに考えれば、三次からの列車から乗り継ぐことができます。なお、増発される列車は全て1両編成です。

 この本数だと鉄道ファンぐらいしか利用者はいないと思われますが(正直言って休日と長期休暇中のみ増発すれば困らないでしょう)、この増発で利用促進を図ることができるのでしょうか?

(追記1)
 3月9日に芸備線東城-備後八幡間で脱線事故が起き、芸備線東城-備後落合間は運休していますが、4月4日以降の増便は予定通り行われます。復旧までの間はタクシー等で対応します。

(追記2)
 芸備線新見-備後落合間の増発は11月にも行われます。春のときと同じく、新見-東城間は8往復、東城-備後落合間は4往復になります。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2020/01/page_15548.html、https://www.westjr.co.jp/company/info/issue/data/pdf/data2019_08.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/200323_01_geibisen.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/201001_00_geibisen-zoubin.pdf、山陽新聞digital https://www.sanyonews.jp/article/980522)

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