茨城空港の500円リムジンバス、なくなる
東京から茨城空港へのアクセスがあります。東京駅と茨城空港を結ぶもので、1日6~9往復、所要時間は1時間40分~2時間半です。距離があるので高速道路を通って行くのですが、たったの500円です(茨城空港発着の航空機を利用しない人は1530円)。もちろん500円でバス会社が採算が取れるわけではなく、補助金でやっていっているのです。茨城県は年間7500万円を出していました。
ところが茨城県は3月でその補助金を打ち切ることにしました。2010年の開港当初は便数が少なく、利用者を東京から呼ぶためにこのような激安の設定にしたのですが、最近は発着便数が増え、これ以上増やせないというところまで来ました。茨城空港は航空自衛隊百里基地と共用しているため、1時間に1便までしか増やすことができないのです。便数が増えたことに伴い利用者も増え、2018年度の空港利用者は約76万人でした(そのうち東京からのリムジンバス利用者は約15%の11.8万人でした)。補助金を出してまで激安の設定をする必要がなくなったのです。また、激安のリムジンバスを走らせることによって、茨城空港から東京に直行し、茨城県内にお金を落とさない人が出てきます。茨城県にとっては茨城県でお金を使ってもらうほうが重要で、それなりに利用者がいるようになった状況では、お金を使わない客はいなくなっても良いのです。
茨城県の補助金がなくなっても、リムジンバスは本来の料金の1530円で走るようです。でも、便数が充実している成田には、1000円で行くことができます。成田と茨城、どちらを東京の人が使うかは明白でしょう。わざわざ1530円かけて茨城空港に行く人はいません。東京への第三空港ではなく、茨城県内のローカルな需要に対応するための空港となるのでしょう。東京への需要がなくなる分便数を減らすことになるでしょうが。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/ibaraki-500bus/、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20200123/k00/00m/040/034000c)
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