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山形新幹線にE8系

 先日、山形新幹線の新型車両と、分岐駅の福島駅の改良についての記事を書きましたが、JR東日本から発表がありました。

 2024年春から投入される新型車両はE8系といいます。東北新幹線ではE5系と併結し、宇都宮-福島間では時速300キロ運転を行います(在来線の最高速度は時速130キロ)。E8系は2022年9月以降に落成され、2026年春までに17編成がつくられます。E8系の先頭部の長さは9メートル。山形新幹線用E3系の6メートルより長いですが、秋田新幹線用E6系の13メートルよりは短いです。最高速度の違いが現れています。E8系は7両編成で、5M2Tです。定員はグリーン車26人(4列シートです)、普通車329人の合計355人で、編成当たりの定員は秋田新幹線用E6系より25人多いですが、山形新幹線用E3系より39人少ないです。最高速度を上げると先頭部の長さを長くしなければなりませんが、定員が減ります。E6系のように時速320キロにしなかったのはそのためでしょうか? 「つばさ」なら宇都宮、郡山、福島にも停まるので、最高速度が300キロでもそんなに遅くはならないのでしょうか? 乗り心地向上のため、フルアクティブサスペンションを採用します。秋田新幹線用E6系や山形新幹線用E3系では窓側及び車端席にしかなかった普通車のコンセントが、全席に備えられます。スーツケースに対応することのできる大型の荷物スペースが全ての車両に備えられます。これまで1編成に1席しかなかった車椅子スペースが、2席に増えます。客室内やデッキのほか、通路部にも防犯カメラが備えられます。E8系のデザインは、奥山清行氏が代表を務める株式会社KEN OKUYAMA DESIGNの監修で、川崎重工業が行います。カラーリングはE7系に似ているようにも思えますが、車体上部はおしどりパープル、青っぽい車体色は蔵王ビアンコ、茶色っぽく見える帯色は紅花イエローです。座席はグリーン車が月山の緑色と最上川の水面の印象を組み合わせたもの、普通車が紅花が抽出されるプロセスをグラデーションで表現したものとなっています。車両の投資額は500億円です。

 話は変わりまして、福島駅のアプローチ線について。現在、アプローチ線は上下で共用していて、またアプローチ線は下り側にしかないため、上りの新幹線は2回本線をまたがないといけません。輸送障害時にはネックになります。そこで、上りのアプローチ線を新設することにしました。東北新幹線の下をくぐってから坂を上り、新幹線と同じ高さまで上がります。上りアプローチ線の長さは1.3キロ、内訳は地平区間が760メートル、高架区間が540メートルです。上りアプローチ線の使用開始は2026年度末の予定。これが完成すれば、アプローチ線は上下別になり、新幹線は本線を渡る必要がなくなります。アプローチ線の投資額は130億円です。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2019/20200303_ho01.pdf、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56332340T00C20A3X12000/)

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