新型コロナウイルス終息後に高速道路無料化?
新型コロナウイルスの影響により交通需要が減り、経済活動も収縮しています。
そこで考え出されているのが、新型コロナウイルス感染拡大終息後に経済対策を取ること。いろいろなアイデアが浮かんでいるようですが、税金による高速道路の無料化が考えられています(詳細はこれから決めますが、場合によっては首都高速でも無料化が実現する可能性があります)。地方の観光業を助けるのが狙いで、すでにNEXCO東日本などの高速道路会社への打診を始めています。高速道路各社は政府の要請を受け入れるようです。
今は感染拡大防止が最重要課題で、経済対策はその後の課題です。その後の課題として確かに観光業支援は重要ですが、高速道路の無料化は弊害が多く、やるべきではありません。昔、高速道路の無料化や大幅値引きを行いましたが、そのときに起こったのは、鉄道など公共交通の利用者の減少や渋滞、そして温室効果ガスの増加による環境の悪化です。車は短距離に適した交通機関であり、中長距離に適した乗り物ではありません。ある程度の距離は鉄道に乗ってもらって、駅からのアクセスに車を使うのが賢明なやりかたです。高速道路の無料化は、次の選挙で勝てば良いという政治屋ならともかく、次世代に責任を持つ政治家のやることではありません。大体、新型コロナウイルスによって、特急の利用者が減り、鉄道会社は苦しんでいます。
重ねて言いますが、高速道路の無料化は愚策としか言い様がないでしょう。
(追記)
さすがに高速道路の無料化は、ほかの交通機関の利用者が減ることから反発が強く、高速道路無料化の話は消えました。
(参考:Sankei Biz sankeibiz.jp/macro/news/200325/mca2003252219021-n1.htm、朝日新聞4月1日朝刊 中部14版)
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