北陸新幹線南越(仮称)の駅名は?
2023年に北陸新幹線金沢-敦賀間が開業します。新たに開業する駅は、小松、加賀温泉、芦原温泉、福井、南越、敦賀の6駅。そのうち、武生から東に約5キロのところにできる南越以外の5駅は在来線の駅に併設されるため、現行の駅名がそのまま新幹線の駅になると思われます。そうなると新幹線の駅名が話題になるのは、新駅の南越ぐらいしかありません。
まさに、新駅のできる越前市が駅名をどうするか考えているところなのです。5月のことですが、越前市役所で駅名候補選定委員会の第2回会合が開かれました。この会合で6人の委員から出された、13の駅名候補が審議されました。駅名候補の選定方針はすでに第1回会合で定められています。それは、(1)位置情報を持ち、全国の人にわかりやすい (2)読みやすく、言いやすい (3)既存の駅(武生)との関係性が明確 (4)丹南地域の玄関口としてふさわしい の4つです。結局、13の候補のうち、順位が比較的高い8候補が残ることとなりました。鯖江市からは駅名に鯖江を入れてほしいとの要望がありましたが、落選しました。
それでは、残った8つの候補はどういうものでしょうか? (1)越前武生(2)新武生(3)越前市(4)南越たけふ(5)越前(6)武生新(7)南越(8)越前国府 です。市の名前の越前、かつての市の名前(2005年に武生市と今立町が合併して越前市になりました)で中心駅の駅名でもある武生、地域名の南越を使ったものとなっています。
ただ、越前や南越を単独で駅名にするには躊躇します。越前だと、越前市ではなく、福井県全体を思い浮かべてしまいます。南越は地域名のようですが、なじみがありません。既存の駅との関係性を明確にするためには、武生と組み合わせる必要があります。なお、駅名候補の越前武生は、福井鉄道の駅名にありますが、福井鉄道は駅名改称に必要な費用を越前市が負担するのなら問題はないという見解を示しています。
今後の動きについて説明します。8つある駅名候補の中から6月15日からの1か月間、市内外から意見を募って、7月下旬に行われる次回の会合で5つぐらいに絞ります。8月上旬に複数の駅名候補をJR西日本に要望書というかたちで提出し、最終的にはJR西日本が2021年春に新駅名を決定します。
(追記1)
7月21日に駅名候補選定委員会の会合が開かれ、これまでの8案から6案に絞りました。残った6案は、(1)新武生(2)越前武生(3)越前市(4)南越たけふ(5)越前(6)越前国府 です。越前武生は越前たけふ、南越たけふは南越武生の表記も併記しました。一番人気があったのは、越前武生の596件、新武生の277件の順でした。ちなみに、南越が外れたのは新潟県の上越などと区別しにくく、紛らわしいからで、武生新が外れたのは委員の中で賛同する人がいなかったからです。
越前市は8月上旬に、この6案をJR西日本に提出します。
(追記2)
2021年5月のことですが、越前市内にできる北陸新幹線の駅名が、越前たけふに決まりました。JR西日本管内でひらがなを使う新幹線の駅名は、これが初めてです。なお、北陸新幹線敦賀開業とともにできるほかの5駅の駅名は、在来線の駅名がそのまま使われることになりました。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/nanetsu-ekimei/、福井新聞ホームページ https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1093565、https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1129015、中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/92420、JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210513_00_hokurikushinkansen.pdf)
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