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JR西日本、新幹線や特急は前年の2割程度

 緊急事態宣言が解除されて1か月ほど経ちますが、鉄道の利用状況はどうなのでしょうか? JR西日本が6月14日までの状況をまとめて発表しました。

 ます、営業取扱収入(旅行会社発売分などを除く速報値)についてですが、対前年比で見ると5月は27.9%(この数字には消費税増税に伴う値上げ分も含まれていますので、それを補正すると若干減ります)、6月(1~14日、以下同じ)は47.8%です。分野別に見ると、定期券は5月が86.5%、6月が112.9%となっていますが(学校が始まったので通学定期を買い直した人もいるのでしょう)、新幹線や特急などが主体となる中長距離券の売り上げは5月が13.1%、6月が30.0%とあまり回復していません。

 この傾向は利用状況でも見られます。山陽新幹線、北陸新幹線、在来線特急、近畿圏の利用状況(速報値、近畿圏は近距離券発売実績で代用)は、5月はそれぞれ11%、7%、9%、32%でしたが、6月は26%、18%、21%、58%となっています。どの数字も低いですが特に県をまたぐ移動が控えられていたことがよくわかります。山陽新幹線と近畿圏で週ごとの利用状況の動きを分析すると、近畿圏は3月下旬の緊急事態宣言発令前の状況に戻っているのに対して、山陽新幹線はそこまで回復していないのがよくわかります。通勤用に特急券を格安で売っているのも、特急がガラガラで少しでも空席を活用しようとしているからです。

 このように利用状況が大きく落ち込んでいることから、4月から6月末までの3か月間の減収額は約1500~1600億円と見込んでいます。2019年度の第1四半期の運輸収入が2233億円であったことを考えると、7割ほども減少したことになります。悲惨な数字です。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2020/06/page_16168.html)

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