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JR東日本、時間帯別運賃の導入を検討か?

 新型コロナウイルスの影響で、JR東日本の6月の新幹線と在来線特急の利用者は大幅に減りました。前年6月に比べて、新幹線は72%、在来線特急は73%減りました。そのため、定期券を除いた6月の鉄道事業の収入は640億円も減りました。緊急事態宣言のあった4月や5月に比べてはマシな数字ですが、このままの状態が続くと経営は厳しいです。

 そこでJR東日本は、利用者が減っても経営が成り立つように、時間帯に応じて運賃を変えることなどを考えています。ピークを分散させるようにするのです。また、テレワークの普及によって通勤日数が減ると、今の定期券制度は成り立たなくなります。このほか、利用者の少ない始発を繰り下げ、最終を繰り上げることも考えているようです。

 昼間や休日に「Suica」のポイントを出すならともかく、現状では朝夕のラッシュ時だけ運賃を上げることは難しそうです。定期券の制度もJR東日本が単独で決めることができるわけではありません。そういうかたちでまとまるか、しっかりと見ていく必要があるでしょう。

(追記1)
 JR西日本も、時間帯別運賃の導入を考えています。ラッシュ時や連休中の運賃を上げるのです。ただ、このような時間帯別運賃はすぐには導入できないことは認識していて、当面は企画商品で対応する予定です。

 また、最終列車の繰り上げについても、21時以降の利用者が少なくなっていることから、2021年春のダイヤ改正で行う予定です。

(追記2)
 ここでふと思ったのですが、うまく使えば、安すぎる運賃を適正な水準に引き上げることもできます。大都市圏では朝夕のラッシュ時以外にICカードを使えば安くし(紙の切符だと一日中ラッシュ時の高い運賃を適用)、回数券や定期券も昼間や休日だけしか使えない、安いものを発売します。地方では、繁忙期を除いて特急料金を値下げした企画商品をつくり、ほかの交通機関に対抗できるようにします。

(追記3)
 JR四国は、ICカードが使える区間が少ないことから、時間帯別運転の導入は考えていないとのことです。

(追記4)
 JR東海も、時間帯別運賃の導入には否定的です。繁忙期のお盆や正月の需要を減らして、ピークを分散させることが難しいと考えているからです。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200707/k10012501951000.html、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASN777FXMN77UTIL02P.html、神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202007/0013535269.shtml、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62006020Y0A720C2LA0000/、Sankei Biz https://www.sankeibiz.jp/business/news/200827/bsd2008271905012-n1.htm)

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