JR4社の株式持ち合いが増加
JRグループの中で上場しているのは4社。JR東日本、JR東海、JR西日本、JR九州です。ところで、このJRの4社、互いの株式を持ち合う動きを強めています。2020年3月期には互いの株式を追加取得し、1年前に比べて1.8~3.6倍に増やしました。2020年3月時点の発行済み株式数に占める割合は概ね0.2~0.5%程度ですが、JR東日本、JR東海、JR西日本の3社はJR九州の株式を1.25~1.32%保有しています。
JR4社は、株式を持ち合う理由として、災害への対応や技術開発についての情報交換、MaaS(鉄道やほかの交通機関を組み合わせて効率的な移動を目指す動き)への対応のためとしています。JR九州の株がアメリカの投資ファンドに買われているので、その対応との見方もあるようです。半分近くがこのような短期的な利益しか考えない(会社がどうなっても構わない)投資ファンドに買われているのです。
JRが株式を持ち合うことについて批判する人もいますが、あまりにも単純な見方と言えます。そもそもJRはグループとして捉えるもので、バラバラに独立しているような存在ではありません。分割民営化したとはいえ、各社が連携して鉄道サービスに当たらなければならないのです。ホールディングスみたいな持ち株会社の下にJR各社がぶら下がる形態をとってもおかしくはなかったのです。投資ファンドが株を買うということはその会社に魅力があるということなので喜ばしいことと言えますが、会社も利用者も得して初めて株主も得する権利があるのです。会計のテクニックを駆使し、会社の財産を食ってまで株主に利益を与える必要はないのです。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60810150V20C20A6TJ1000/、ニュースイッチホームページ https://newswitch.jp/p/22761、Net IB News https://www.data-max.co.jp/article/32625)
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