日田彦山線のBRTは2023年にできる
2017年7月の豪雨で大きな被害を受け、添田以南が不通となっていた日田彦山線ですが、ようやく方針が決まりました。7月16日に福岡市内で開かれた、沿線自治体とJR九州のトップによる会議で決まったのです。
不通となっていた添田-夜明間(29.2キロ)は、BRTに転換して復旧することになりました。合意した復旧案は、福岡県の案を採用しています。彦山-筑前岩屋間7.9キロのみを専用道としていたJR九州の案より長く、専用道は彦山-宝珠山間14.1キロにもなります。半分近くになります。東峰村全体に専用道をつくるためで、そのため当然ながらかかる費用は膨れ上がります。約26億円になり、復旧後の維持費が下がるのでJR九州が全額負担します。もっとも、JR九州が福岡県の案を受け入れたのは大人の事情によるもので、合理的なものではありません。バスならば集落に近いところにきめ細かくバス停を設けることができるからです(BRT化によって停留所は鉄道時代の3倍程度に増えます)。もし筑前岩屋-大行司間が当初の案通り一般道を走るのであれば、途中に停留所が3つできます。3つの停留所の近く(300メートル以内でかつ大きな高低差なし)に住んでいる世帯は64世帯あり、この人たちにとってはJR九州の案のほうが使いやすかったのです。東峰村全体ではそのような世帯は86世帯あります。JR九州のホームページには、主張を通すことのできなかった無念がにじみ出ています。
なお、BRTの工事は8月から始め、2023までに完成する予定です。着工から約2年という当初の見込み通りで完成するようです。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/company/other/hitahiko/pdf/200716_shiryo.pdf、西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/626881/、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2020/07/17/336678.html)
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Comments
同意した以上、JRを悪者にするのはもう無しです。
沿線住民にとっても観光客にとっても魅力的なBRTを作りあげてほしいです。
個人的には専用道延伸よりも夜明駅の平面乗り換えを考える方が大事かと思います(日田市内の渋滞対策:通勤通学で急ぐ人のため、久留米方面との抵抗の少ない乗り換えのためにも)。
ここには自治体負担の余地があると思います。
Posted by: 小春 | 2020.08.01 11:43 PM
小春さん、おはようございます。
* 同意した以上、JRを悪者にするのはもう無しです。
各関係者ともに不満な点はあるでしょうが、合意した以上は使えるBRTをつくらないといけません。
* 個人的には専用道延伸よりも夜明駅の
専用道の延伸は利便性よりも村の立場を重視したものです。利用者にとっては、夜明で久大線に乗り換えやすくするとともに、少々時間がかかっても日田市内の高校や病院などに立ち寄ってくれるほうがいいでしょう。
Posted by: たべちゃん | 2020.08.02 07:21 AM
地元利用者にとっても観光客にとっても魅力的なBRTを作り上げてほしいです。
自治体はJR任せにせず、運行に積極的に関わってほしいです。
Posted by: リリィ | 2020.08.12 11:37 AM
リリィさん、おはようございます。
* 自治体はJR任せにせず、運行に
そのためにも地元自治体はJRと良好な関係を築く必要があるでしょう。JRが民間会社である以上、過度な要求はできません。
Posted by: たべちゃん | 2020.08.13 05:56 AM