「鮮魚列車」と「伊勢志摩お魚図鑑」についての続報
長い間走っていた近鉄の「鮮魚列車」は廃止され、一般列車の最後尾に専用車両、「伊勢志摩お魚図鑑」が連結されることになりました。それらについての続報です。
まず「伊勢志摩お魚図鑑」に使われる車両ですが、これまでの「鮮魚列車」で使われていた車両よりも1年古く、1970年につくられました。ちょうど今年が50年という大ベテランです。ただ、車両のリニューアルを2回も行い、制御機器も1970年の時点では標準的なものを使っているので、旧式の機器を使った「鮮魚列車」よりも長く使える、と判断したようです。
ダイヤについてですが、まず「鮮魚列車」時代のものを紹介しましょう。早朝に明星車庫を出て宇治山田に向かいますが、途中伊勢市に停まります。宇治山田で折り返してから上本町に行くのですが、なぜ伊勢市の下り線ホームに停まるのかと言えば、伊勢市は下りホームのほうが荷物の積み込みをしやすいからです。昼間は高安で過ごし、夕方に上本町から松阪まで走り、松阪からは回送で明星車庫に入ります。
それが「伊勢志摩お魚図鑑」では、明星車庫から松阪まで回送で走り、松阪から名張まで急行、名張からは快速急行で上本町に向かうのです。実は伊勢市や宇治山田から乗る人はいなかったのです。今後も復活する見込みはないので、松阪始発にしたのです。また帰りは運ぶ魚はないので、夕方の便は廃止になりました。「伊勢志摩お魚図鑑」はそのまま松阪に向けて戻りますが、車両は締切扱いとし、松阪からは回送で明星車庫に入ります。
(参考:「鉄道ファン」2020年6月号 交友社)
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