北陸新幹線が敦賀まで開業したら高速バスはどうなるか?
2022年度末に北陸新幹線金沢-敦賀間が開業します。このとき、ライバルの公共交通機関のひとつである高速バスはどうなるのでしょうか?
まず、2015年のときの北陸新幹線金沢開業のときの状況を復習しておきましょう。首都圏と北陸との便は縮小しました。便数が減ったり、路線の統合があったりしました。新幹線が開業する前は鉄道の所要時間が長いので夜行の需要があり、また乗り換えがなく、航空機のような面倒な手続きがいらないため、直行する高速バスを選ぶ人もいました。北陸新幹線開業により、そういう人が鉄道を選ぶようになったのです。高速バスの売りは安さとなり、その安さを重要視する若い人が顧客の中心となっているようです。反面、新幹線は速いものの、短距離ではバスなどとの差が付きにくく、値段はかなり高いです。そこで、短距離便の富山-金沢間は増便し、30分間隔の時間帯もあります(以下、この記事では新型コロナウイルスの影響による減便等については考えないこととします)。バスは時間がかかるものの、住宅地が広がる富山市南部や金沢の中心部に乗り入れています。また、金沢での乗り換えが必要となったため、名古屋と富山県を結ぶ便(富山や高岡)が増便されました。北陸新幹線に接続するかたちで高山方面への便も増えたり、新設されたりしました。
話を本題に戻します。北陸新幹線敦賀開業によって、首都圏と福井との便にマイナスの影響を与えるかもしれません。ただ、首都圏と福井とを結ぶ便は元々少ないので、そんなに問題にはならないでしょう。むしろ、敦賀で乗り換えをしないといけないので、北陸と関西、名古屋とを結ぶ便の需要が増えるとも考えられます。とは言っても、関西は面倒な乗り換えができるとは言え、新幹線と高速バスとでは所要時間の差がありすぎます。そのため、高速バスの本数はあまりなく、北陸新幹線開業を前に撤退したものもあるぐらいです。安さを重視する層を拾うことぐらいしかできないでしょう。増便が期待できるのは、北陸と名古屋とを結ぶ便のほうでしょう。京阪神方面と比べて所要時間の差が小さく、元々本数が多いので、利便性の面での競争できます。展開次第で乗り換えを嫌う客や安さを重要視する客をシフトさせることができるでしょう。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/99261)
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