飛島村のバス、10月から増発
名古屋市の西隣の飛島村は、人口約4800人の村。南部の海沿いは工業地帯で、たくさんの工場が建ち並んでいます。そのため、固定資産税や法人村民税収入が多く、リッチな村として知られています。
ところがこの村には鉄道がなく、公共交通はバスが担っています。かつては三重交通のバスが走っていましたが、2009年度からは村が三重交通に補助金を出して、飛島公共交通バスとして走らせています。近鉄蟹江駅と村の中北部とを結ぶ蟹江線(近鉄蟹江駅は村の中心部から7~8キロ離れています)、地下鉄名港線名古屋港駅、築地口駅、あおなみ線稲永駅と村南部の工業地帯とを結ぶ名港線の2つがあります。ちなみに3年ほど前、この飛島村のバスに乗りました。そのときの様子はこちらを御覧下さい。
話が長くなりました。飛島村は10月1日からバスの増便を行います。増やすのは村民の利用が多い蟹江線。現在、平日は1日上下合わせて50便を走らせていますが、これを59便にします。始発の近鉄蟹江駅行きは35分早くなり、飛島村役場5:25発になります。最終も遅くなり、近鉄蟹江駅23:00発になります。今より1時間遅くなります。
蟹江線の利用も増えています。2009年度は8.6万人でしたが、2019年度は16万人にまで増えました。片道200円と安く、高齢者のほか、通勤に車を使わない人もバスを使っています。通勤でも公共交通機関を使うのは喜ばしいことです。ただ、飛島村としては、このバス事業は赤字です。赤字を埋めるために三重交通に出している補助金の額は2019年度は約7000万円、増便を行う2020年度は8800万円に増えると見込まれています。さらに2021年度には10600万円になると見込まれています。おまけにこのバスも新型コロナウイルスの影響を受けて、利用者が減っています。7月末までのデータですが、前年同期に比べて3割減っています。ただ、飛島村としては、三重交通に払う補助金は必要なコストとして考えているようです。
(参考:朝日新聞9月23日朝刊 中部14版)
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