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福井-大阪間は並行在来線より新幹線のほうが安い?

 2023年春に北陸新幹線金沢-敦賀間が開業すると、現在の北陸線から特急が消えます。福井県としては敦賀での乗り換えが増える一方、新幹線区間が短いことからほとんど速くならないので、並行在来線区間への特急乗り入れを求めていますが、JR西日本は否定的です。ところが、仮に福井県の要望通りに在来線特急が乗り入れたとしても、バラ色の未来にならないのです。

 というのも、並行在来線よりも新幹線のほうが安いからなのです。現行の福井-大阪間の特急普通車指定席(通常期、以下同じ)は6140円。新幹線開業後、福井-敦賀間を新幹線で行けば、7000円ちょうどとなります(新幹線になっても、福井-敦賀間の営業キロは変わらないと仮定しています)。しかし、福井-大阪間を在来線特急で行けば7420円になるというのです。内訳がわからないのですが、どうやら敦賀-大阪間の特急普通車指定席4700円に、福井-敦賀間の特急普通車指定席2720円を足したもののようです。第三セクターの運賃は上がる可能性がありますし、また福井-敦賀間の特急料金が1730円もするとは考えにくいですが(もし仮に特急を走らせるとしても、リーズナブルな料金になるでしょう)、机上の計算ではそういう話になるのです。

 並行在来線に特急が乗り入れるかどうかは2020年中に決まります。しかし、新幹線があるのにわざわざ在来線特急を走らせる意味がJR西日本にはありません。第一、特急を敦賀止まりにすれば交流に対応する必要がないのです。まず期待はできません。並行在来線会社ができることは、特急や新快速に接続する快速を走らせることぐらいでしょう。もちろん、快速を走らせても並行在来線会社のコストがかかりますので、どれだけそれを容認するかという話になりますが。
(参考:福井新聞ホームページ https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1166682、https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1167121)

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