北海道新幹線が函館に乗り入れ?
北海道新幹線は函館に乗り入れず、駅(新函館北斗)は郊外の北斗市にあります。東京から新幹線に乗ってきた場合、新函館北斗で乗り換えて、そこからは在来線に乗らないといけません。しかし、新幹線が函館まで乗り入れる構想があるようです。新函館北斗からスイッチバックするかたちで函館に乗り入れるのです。新函館北斗からはバックするかたちで車庫への線路がありますから、それを利用するのです。もちろん、狭軌の線路を標準軌にする必要はありますが(複線の函館と七飯の間は、狭軌と標準軌の並列)、東京や札幌から直通することができます。函館までフル規格新幹線扱いでつくると1000億円かかりますが、ミニ新幹線なので約80億円でできると言われています。東京からは札幌行きのフル規格の車両と函館行きのミニ新幹線の車両を併結し、新函館北斗で分割します。北海道内で完結する列車は、ミニ新幹線単独で函館と札幌の間を走ります。
そのような直通運転は実現するのでしょうか? 今の北海道新幹線のダイヤから考えると、それは難しいです。というのも、東京からの「はやぶさ」は、そのまま札幌に直通するでしょう。新函館北斗発着の便は、早朝や深夜ぐらいしかないでしょう。今でも「はやぶさ」は盛岡以南で「こまち」を併結し、17両で走っています。函館用にさらに増結することは考えにくいですし、函館用の編成をつくるために札幌まで行く「はやぶさ」を10両から短くすることも考えにくいです。東京方面からは、新函館北斗で乗り換えてもらってもやむを得ないでしょう。
それよりも効果があると思われるのが、北海道内で完結する便。今のままでは、函館-札幌間も途中の新函館北斗で乗り換えないといけません。北海道内の短距離便ならば「グランクラス」はいらないでしょうし、「北斗」の運行実績からそれなりの本数が設定されますから、それならば北海道内の需要に合わせたミニ新幹線をつくり、それを函館に乗り入れさせることは検討してもよいことだと思われます。
(追記)
北海道経済連合会のデータによれば、函館-札幌間のシェア(2015年)は、車が57%、鉄道が37%で、残りが航空機と高速バスだそうです。
(参考:ITmediaビジネス ONLINE https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2011/20/news038.html、「鉄道ファン」2021年2月号 交友社)
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