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December 2020

JR九州、香椎線で営業列車での自動運転を行う

 当blogでも何回か取り上げた、踏切のある普通の鉄道での自動運転。実は12月24日から香椎線において、自動運転の実証実験を行っていました。

 自動運転を行っている鉄道はたくさんありますが、香椎線はこれまでの鉄道とは違った特徴があります。ATCが整備されていなくて(香椎線はATS区間なので、ATC区間のようにレールから連続的に情報を得ることはできません。ところどころにある地上子からの伝送で情報を得るのみです)、簡単に人が侵入できる踏切があります。JR線における自動運転は国内初の事例です。しかも、営業運転です。

 自動運転を行うのは香椎線西戸崎-香椎間。819系の1編成を使います。朝ラッシュが終わった後の9時台から、西戸崎と香椎の間を12往復します。香椎線の日中は30分間隔なので、半数の列車が自動運転です。

 当面の間は西戸崎方面だけですが、2021年度末までに自動運転を宇美方面にも拡大し、対象列車も増やします。また今は運転士が乗務していますが(ただし運転士の仕事は、発車ボタンを押すことと、線路上に障害物があったときに緊急停止ボタンを押すことだけです)、将来的には運転席に座るのは運転士以外の係員にします。運転士を養成する費用を節約できるのです。ただし、それを実現させるためには法令の改正も必要なようで(今回はこれまで乗客を乗せずに走行試験を繰り返し、国交省から営業運転の認可を得ました)、国交省内の議論がどうなるかをみて、今後も自動運転を進めていきます。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2020/12/22/Newsrelease201222_jidouunten.pdf、産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/west/news/201224/wst2012240008-n1.html、https://www.sankei.com/economy/news/201222/ecn2012220031-n1.html)

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近鉄、吉野線4駅を無人化

 近鉄は2021年1月6日から、吉野線4駅の無人化を行います。

 無人駅になるのは、飛鳥、福神、大和上市、吉野神宮の4駅。いずれも特急停車駅です。沿線住民が減り、新型コロナウイルスの影響で経営が悪化しているからです。

 それにしても特急停車駅ばかり無人化されるということは、吉野線の急行のみの停車駅はすでに無人駅となっていて、今は特急停車駅ですら無人化されるという段階なのでしょうか?
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20201222/ddl/k29/020/247000c)

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中を歩くだけで人間を洗浄?

 明日から2021年。初詣に行く人も多いと思われます。

 もちろん、有名な神社仏閣には多くの人が訪れます。新型コロナウイルスが流行している2021年の初詣がどうなるかはわかりませんが、例年通りだとかなりの人が訪れ、混雑します。しかも、終夜運転が行われないなどの理由で昼間に参拝客が集中する危険性があります。

 ただ、こういう問題となる事項の発生は、新たなものができるきっかけでもあります。洗浄設備で世界のトップメーカーのひとつである日本車輌洗滌機は、中を歩くだけで衣服や靴に付着したウイルスや細菌を除去する「ウオッシュミスト」をリニューアルして、東京都港区の愛宕神社境内に設置しました。「ウオッシュミスト」では、数か所のノズルからミスト状の薬剤を噴霧して、衣服を除菌します。また、機械の中に敷かれたマットの上を歩くと、靴底の除菌も行うことができます。

 今回のリニューアルでは、4メートルだった全長を最小で70センチに小さくし、設置スペースが狭くても対応できるようにしました。また、ミスト状の薬剤の粒子を140ミクロンから最小3ミクロンにしました。粒子が小さくなったので、衣服についても濡れた感じがしません。わずか数ccで衣服の除菌ができるようになったのです。
(参考:レスポンスホームページ https://response.jp/article/2020/12/28/341733.html)

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12200系は2021年3月で引退

 3月に新型特急車両「ひのとり」がデビューした近鉄。残念ながらまだ乗っていません(余談ですが、ちょうど1年前の年末に未乗区間として挙げた路線はいずれも乗っていません。新型コロナウイルスがある程度収まることが条件でしょうが、2021年には残さず乗っておきたいものです)。

 さて、新しい車両が出れば、引退する車両も出ます。それは以前にも書いたとおり、12200系。今は汎用の特急用車両として目立たない存在になっていますが、かつてはイギリスのエリザベス女王も御乗車になられたという由緒正しい車両だったのです。

 12200系がデビューしたのは1969年、翌年に万博開催を控えて、訪日外国人の乗車にも対応させた列車でもありました。トイレも洋式になっています。また、当時の時代背景として、1964年に東海道新幹線が開業し、看板の名古屋-大阪間の利用が著しく減少しています。新幹線が1時間なのに、近鉄が2時間なのでは、話になりません。そこでサービスの向上で対抗することにしたのです。初期の車両には軽食を出すスナックコーナーを設け、系列の都ホテルが調理やおしぼりのサービスを行いました。座席も背もたれを倒すと座面が前方にスライドしました。当時としては最新式のものです。

 12200系は1969年から1976年にかけて、近鉄では最多となる168両がつくられました。現在は24両だけ残っていますが、2021年3月に引退すると廃車になります。ただし、団体専用列車として転用することも考えているようで、一部はリニューアルされて使われるということもあるようです。また、12200系は近鉄で「ビスタカー」などに比べると目立たないものの、主力として活躍してきた車両です。近鉄は「さよなら運転」を行うことも考えているようですが、新型コロナウイルスの感染が広がっている時期なので、「密」にならないようにどうやって実施するかは、関係者にとって頭の痛いところと思われます。

(追記1)
 12200系の定期運用は2021年2月12日で終えることとなりました。

(追記2)
 その12200系ですが、2021年4月に大阪上本町-賢島間及び近鉄名古屋-賢島間で臨時特急として走ることになりました。その後、2021年7月にも臨時特急が走ることになりました。7月22~24日は近鉄名古屋-賢島間、7月25日は近鉄名古屋-大阪上本町間です。

(追記3)
 12200系のラストランは2021年8月7日の予定でしたが、新型コロナウイルスの感染者数が増えているため、延期されることとなりました。

(追記4)
 延期されていたラストランツアーは、2021年11月20日に行うこととなりました。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20201228/k00/00m/040/350000c、交通新聞ホームページ https://news.kotsu.co.jp/Contents/20210210/8dded811-d933-4c18-b49b-433376130f3e、近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/itimannisenrinnji.pdf、kintetsu.co.jp/kanko/kanko_info/news_info/12200_info.pdf、https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/rasutoranennki.pdf、https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/rasutorannkeltutei.pdf)

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山陽新幹線、近距離なら特急券込み1000円から

 JR西日本は年明けから、山陽新幹線の短距離区間にお得に乗ることのできる、「新幹線 近トク1・2・3」を発売します。

 どういう切符でしょうか? 山陽新幹線の1~3駅間(120キロ以内の区間に限ります。また、厚狭、新下関、小倉、博多の相互間の設定はありません)をお得な値段で乗ることができるものです。値段は距離に応じて1000円、1500円、2000円(子供はいずれも半額)と三段階で決められていて、乗車日の1か月前から前日まで、「e5489」あるいはJR西日本の主な駅の「みどりの券売機」で発売しています(「みどりの券売機」では購入することができる区間が限られます)。利用期間は2021年1月15日から3月28日までの金、土、日、祝日と2021年2月22日、発売期間は2021年1月12日から3月27日までです。なお、この切符は「こだま」の利用を想定したものと思われますが、列車の制限はなく、区間によっては「のぞみ」等も使えるものと思われます。

 もし、春にも「青春18きっぷ」があれば、それと併用して本数の少ない区間をワープすることもできます。短距離だとどうしても割高に思えますが、これなら運賃分も入っているので、気軽に新幹線に乗ることができます。

(追記)
 「新幹線 近トク1・2・3」の利用期間、発売期間が延長になりました。新たな利用期間は2021年4月2日から6月27日までの金、土、日、祝日と2021年5月6日、発売期間は2021年3月30日から6月26日までです。なお、値段は1000円、1500円、2500円の3段階になっています。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/201221_00_chikatoku1_2_3.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210319_08_hatsubai.pdf)

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七尾線等の「ICOCA」開始は2021年3月13日から&「e5489 チケットレスサービス」を拡充

 ダイヤ改正を行う2021年3月13日から、「ICOCA」を使うことのできるエリアが拡大します。七尾線北近畿南紀、伯備線備中高梁-新見間でも使えるようになります。関西線亀山-加茂間については今のところ具体的な日にちの発表はありません。

 そのJR西日本ですが、「e5489 チケットレスサービス」を拡充します。「チケットレス特急券」や「eチケットレス特急券」はこれまで京阪神を中心とする一部のエリアに限られていましたが、2021年3月13日からはJR西日本全エリアの特急で利用できるようになります(寝台列車や他社にまたがる列車など、一部を除きます)。また、乗車前日または当日の予約で、京阪神エリアの特急をチケットレスで利用することのできる「J-WESTチケットレス」は、2021年4月1日から設定区間の拡大(谷川、柏原、日吉も使えるようになります。新規に特急が停まる南草津、大久保については2021年3月13日のダイヤ改正時に対応します)及び料金体系の変更(昼間に使う場合は今より若干安くなります)を行います。もちろん、朝夕でも「J-WESTチケットレス」なら、通常の自由席特急料金より安く、指定席に座ることができます。なお、「J-WESTチケットレス」の設定区間の拡大及び料金体系の変更に伴い、期間限定で発売している回数券タイプの特急普通車自由席利用商品(「自由席2枚きっぷ」)等は発売を終了します。

 北近畿エリア等では、期間限定で「e5489」専用のお得な切符を発売します。「(おためし)トク特チケットレス」という名前で、利用期間、発売期間ともに2021年3月13日から9月30日までの限定商品です。利用日の前日と当日のみ購入することができます。値段は福知山-豊岡間が700円(別途、定期券を含む乗車券が必要。以下同じ)、岡山-新見間700円、鳥取-倉吉間500円、米子-松江間500円などとなっています。

 そして、指定席を使う短距離用のお得な切符が充実したことにより、2021年3月13日のダイヤ改正で指定席車両を増やします。「はまかぜ」や「びわこエクスプレス」は全車指定席になり、「こうのとり」(3両編成のものを除きます)、「きのさき」、「はしだて」、「まいづる」、「はるか」も指定席車両が増えます。

(追記)
 関西線亀山-加茂間についても2021年3月13日から「ICOCA」が使えるようになります。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/201218_00_ticketless_keihanshin-kitakinki.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/201218_00_ticketless_hokuriku.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/201218_00_fukuchiyama.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/201218_00_wakayama.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/201223_00_ICOCA.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210119_00_ICareakakudai.pdf)

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京成に帰国者・入国者専用車両

 新型コロナウイルスが流行している現在、帰国者や入国者は14日間、公共交通機関の利用を控えるように要請されています。しかし、空港の近くに家がある人はほとんどいません。各自で車を手配する必要があります。

 そこで京成は12月28日から、帰国者・入国者専用車両、「KEISEI SMART ACCESS」を始めることになりました(バスは12月16日から、成田空港や羽田空港と都内の13のホテルとを結ぶものを走らせています)。成田空港駅や空港第2ビル駅から「スカイライナー」の専用車両に乗ります。専用車両は「スカイライナー」の8号から64号まで(全15便)の8号車が対象です(平日、休日とも京成上野行きのみが対象です)。8号車のうち半分(20席)を販売し、隣の7号車は空席にします。乗車中は8号車以外の車両に行くことはできません。トイレも8号車にはないので、行くことができません。京成上野駅に到着した後は、ハイヤーまたは自分で手配した送迎車等で移動することになります。車両については車内点検や清掃時に消毒を行います。

 「KEISEI SMART ACCESS」には2種類のサービスがあります。ひとつは「スカイライナー」乗車と京成上野駅から東京23区内までのハイヤー乗車をセットにした「KEISEI SMART ACCESS PREMIUM」。前日までの予約が必要で、値段は20000円です。もうひとつは「スカイライナー」乗車と京成上野駅駐車場の1時間駐車サービス券をセットにした「KEISEI SMART ACCESS」です。当日受付でも可能で、値段は4500円です。「KEISEI SMART ACCESS PREMIUM」、 「KEISEI SMART ACCESS」 ともに京成トラベルサービスのWEBページで予約、決済を行い、帰国・入国後に成田空港で新型コロナウイルスの検査を受けます(感染症危険情報レベル2の国、地域からの帰国・入国者で症状のない人は免除されます)。検査で陰性だった人及び検査を免除された人が「スカイライナー」に乗ることができるのです。なお、発券場所のSKYLINER&KEISEI INFORMATION CENTER(成田空港駅、空港第2ビル駅にあります)では検温を行い、37.5度以上の人は乗車できないことになります。消毒液も用意されていて、手指の消毒やマスク着用への協力を要請します。

 ちなみに新型コロナウイルスにもさらに変異種が出たため、政府は28日から全ての国や地域からの外国人の新規入国を原則禁止しています。認められるのは中国や韓国など11の国、地域からのビジネス関係者の往来だけです。

(追記)
 「KEISEI SMART ACCESS」は2022年3月31日で終了することになりました。
(参考:京成ホームページ https://www.keisei.co.jp/information/files/info/20201225_160105972269.pdf、https://www.keisei.co.jp/information/files/info/20220228_155926970974.pdf、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20201228/k00/00m/040/153000c)

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湖西市で企業の送迎バスをコミュニティバス代わりにする実験

 湖西市は11月から2021年1月にかけて、企業が従業員の通勤のために走らせているシャトルバス(定員は20人程度)を市民の移動の手段として使うという内容の実証実験をしています。昼間は乗る人が少ない企業の送迎バスがコミュニティバスの代わりになるのです。

 実証実験は2期に分けて行われます。11月30日から12月25日までの間、デンソー(湖西製作所)、浜名湖電装の2社のバスを使って行いました。デンソーは新所原駅南口とデンソー湖西製作所正門前の間を3往復、浜名湖電装は鷲津駅と浜名湖電装吉美工場の間を3.5往復しました(いずれも途中にいくつかの停留所があります)。

 年明けの第2期は、2021年1月12日から1月29日にかけて行われます。ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ、プライムアースEVエナジーの2社のバスを使って行います。ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズは新所原駅南口とソニー湖西サイト入口の間を3往復、プライムアースEVエナジーは新所原駅南口とプライムアースEVエナジー北との間を3往復します。こちらも途中の停留所に停まります。

 今回はあくまでも実証実験なので、乗るには事前の手続きが要ります。市役所の窓口で事前に説明を聞き、そのときに渡された回数券を使って乗ります。モニターは200人募集します。また、乗車の際にはスマートフォンを使っての事前予約が必要になります。アンケートにも答える必要があります。
(参考:湖西市ホームページ https://www.city.kosai.shizuoka.jp/soshikiichiran/sangyoshinkoka/koutuu/kigyousyatorubaasnikansurukoto/9285.html、中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/156543、静岡新聞ホームページ https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/837574.html)

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都営大江戸線、運転士が新型コロナウイルスに感染し、当分の間減便

 感染が広がっている新型コロナウイルス。鉄道の運転士もかかります。

 東京都交通局によれば、大江戸線清澄乗務区で地下鉄運転業務に従事する職員15人が新型コロナウイルスに感染したとのことです。このうち1人は職場復帰しましたが、濃厚接触者やPCR受検による自宅待機者がいるので、乗務できなくなったのは合計21人。これでは通常通りのダイヤを組むことができません(大江戸線の運転方式は特殊なので、ほかの路線の運転士を転用することは難しいようです)。

 そこで東京都交通局は、12月27日から、大江戸線の運行本数を通常の7割程度に減らします。通常ダイヤに戻る時期は2021年1月12日ごろの予定です(職員の回復状況により、順次通常ダイヤに戻していきます)。年末最後の出勤となる人が多い12月28日の朝ラッシュ時間帯は、通常通りの運行の予定です。

 なお、乗客については、運転室が客室と隔離されているため、濃厚接触者には当たらないとのことです。

(追記)
 都営大江戸線の新型コロナウイルス感染者ですが、さらに運転士20人の感染が判明し、合計37人になりました。
(参考:東京都交通局ホームページ https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/pickup_information/news/subway/2020/sub_i_202012269484_h.html、東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/article/76880、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2020/12/27/341687.html、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASND04QYNND0UTIL00C.html)

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JR東日本等、終夜運転や終電の延長等を中止

 例年多くの鉄道会社が終夜運転や終電の延長等を行ってきましたが、2020年の大晦日から2021年の元旦にかけては、新型コロナウイルスの影響により実施する鉄道会社は少なくなっています。その中でも、一部の鉄道会社は終夜運転や終電の延長等を行う計画でしたが(首都圏関西私鉄JR西日本)、それらの鉄道会社についても終夜運転や終電の延長等を取りやめることになりました(JR西日本やOsaka Metro、北大阪急行はすでに取りやめています)。

 該当する鉄道会社は、首都圏がJR東日本、東京メトロ、京成、京急、京王、小田急、埼玉高速鉄道です。関西では、阪急、阪神、能勢電鉄、山陽、神戸電鉄、南海です。貝塚市内を走るローカル私鉄の水間鉄道も終夜運転を計画していましたが、取りやめることになりました。
(参考:railf.jp https://railf.jp/news/2020/12/18/200000.html、https://railf.jp/news/2020/12/18/203000.html、https://railf.jp/news/2020/12/19/201500.html)

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小田急、ロマンスカーの車内販売を廃止

 小田急も2021年3月13日にダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正のメインは、最終の繰り上げと始発の繰り下げ。最終は最大23分繰り上げ、始発は最大15分繰り下げます。最終や始発に近い時間帯は多少変更がありますが、それ以外は基本的に今のダイヤと変わりありません。

 そして、看板のロマンスカーですが、ダイヤ改正前日の2021年3月12日で車内販売サービスを終了します。伝統あるサービスが消えてしまうのです。これからは事前に駅で買ってもらおうということでしょうか?
(参考:小田急ホームページ https://www.odakyu.jp/news/o5oaa1000001v1lj-att/o5oaa1000001v1lq.pdf)

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2021年の「やまぐち号」はDLで

 山口線を走るSL「やまぐち号」の2021年の日程が発表されました。

 通常なら3月からSLの運行を始めますが、2021年はそれができません。と言うのも、C57 1号機とD51 200号機が検査・修繕に入るからです。C57が10月の運行中に故障して、修理に時間がかかるのです。D51は定期検査が入っています。そこで2021年はディーゼル機関車が代役で登場し、DL「やまぐち号」として山口線新山口-津和野間を走ります。客車は従来通り35系(定員245人)です。ディーゼル機関車は何になるかは決まっていませんが、SLが故障したときに走った実績があり、プレスリリースに写真のあるDD51になると思われます。

 DL「やまぐち号」のダイヤは新山口10:50発津和野12:58着、津和野15:45発新山口17:30着なので、ほぼ現行ダイヤと同じです。ただ運転日は大幅に減り、春休み、ゴールデンウィーク、夏休み、シルバーウィークの休日、3月から9月までの35日間に限られます(10月以降の運転計画については後日発表されます)。

 SLが走らないのは残念とも言えますが、DLはSL以上に貴重な存在です。この機会にDLの牽引するDL「やまぐち号」に乗るのもいいでしょう。

(追記1)
 2021年8月には、DD51の代わりにDE10の重連で走りました。

(追記2)
 D51の修理が終わり、2021年10月23日からSLでの運転が復活します。なお、C57は依然修理中です。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/201223_00_DLyamaguchigou-untenkeikaku.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210818_00_yamaguchi.pdf、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASNDS6DZFNDRTZNB014.html、中国新聞ホームページ https://nordot.app/801357237762981888)

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JR九州、割引切符を大幅見直し

 高速バスとの競争が激しいJR九州は、お得な割引切符をたくさん発売しています。ところが、新型コロナウイルス感染拡大により利用者が減少し、JR九州の収益も減っています。そこで以前からあったですが、JR九州は割引切符を大幅に見直すことにしました。

 2021年3月31日発売分(利用開始分)をもって発売を終了する切符(発売終了後も有効期限までは使えます)は、「九州新幹線2枚きっぷ」(全21区間)、「九州新幹線日帰り2枚きっぷ」(全5区間)、「2枚きっぷ」(在来線全51区間のうち31区間)、「京都往復割引きっぷ」、「大阪往復割引きっぷ」、「神戸往復割引きっぷ」(合わせて全21区間)、「新幹線往復割引きっぷ」(全7区間)です。2021年3月31日乗車分をもって発売を終了する切符は、「つばめ限定!九州ネット早特7」(全1区間)、「JQ限定!九州ネット早特14」(全1区間)です。

 値上げされるものもあります。2021年4月1日発売分から新価格となる切符は、「2枚きっぷ」(在来線全51区間のうち9区間)、「B&Sみやざき2枚きっぷ」(全5区間)です。2021年4月1日乗車分から新価格となるきっぷは、「九州ネットきっぷ」(在来線またがり含む九州新幹線区間83区間のうち15区間)、「九州ネット早特3」(九州新幹線の全2区間)、「九州ネット早特7」(九州新幹線の全2区間)、「B&Sみやざきネットきっぷ」(値上げ1区間、新規設定4区間)です。

 基本的に廃止になるのは紙の割引切符です。インターネットの切符で廃止になるのはごく一部です。「みどりの窓口」で買うことのできる割引切符を減らして、インターネットに誘導しようとしているのでしょう。「みどりの窓口」には人的コストもかかりますから、ある意味正しい方向です。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2020/12/24/201224_waribikikippu_minaoshi.pdf)

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JR九州、長崎新幹線の最終形が決まらないままでの暫定開業は望まない&並行在来線を維持する方針か?

 長崎新幹線は2022年秋に武雄温泉-長崎間が開業しますが、この長崎新幹線はほかのどの新幹線ともつながらない、離れ小島の新幹線です。

 もちろん、こんな姿では使い勝手は良くありません。少々速くなりますが武雄温泉での乗り換えが発生します。しかも、残る区間の新鳥栖-武雄温泉間の整備方針について、決まっていません。国、長崎県、JR九州は圧倒的なスピードで便利になるフル規格をつくることを望んでいますが、福岡に近い佐賀県は投資する気はありません。一歩も前に進まず、利用者を人質にしています。

 これは実際に鉄道を運営するJR九州にとっても、困った事態です。そんな中、青柳JR九州社長は、22日に長崎新幹線について、発言を行いました。2022年秋に部分開業するまでに、残る区間の整備方針を決めておくべきだというのです。その整備方針が決まらない限り、部分開業すべきではないというのです。ある意味当然の話で、フル規格にするにしろ、スーパー特急にするにしろ、方針を決めておかないといけません。ただ、つくるならフル規格でないと意味はありません。在来線程度のスピードなら、車でも出せます。車より圧倒的に速いから、鉄道の意味があるのです。また、青柳JR九州社長は、フル規格でつくる場合、佐賀県の負担を軽減するためにJR九州が支払う貸付料の支払期間を30年から50年に延ばすという案について、JR九州の受益の範囲であれば容認するという考えを示しています。

 もし、フル規格になれば、長崎線の鳥栖-肥前山口間は並行在来線となり、第三セクターに移管される可能性があります。これについてJR九州は、フル規格開業後も第三セクターに移管せず、JR九州のまま運営する考えです。特急がなくなっても需要がある区間なので、JR九州が同意するなら妥当なところでしょう。
(参考:サガテレビホームページ https://www.sagatv.co.jp/news/archives/2020122204470、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/nagasaki-heiko/)

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エアアジアからPeachへ

 中部空港を拠点としていたエアアジア・ジャパンですが、会社自体がなくなってしまいました。経営破綻したのです。その穴を埋めるのが、路線拡大に積極的なPeach。当分国際線を飛ばすことができないので、その国際線で使っていた機材を国内線に振り替えるのです。Peachの場合、機材は所有しているのではなくリースで借りているのですから売却することができず、運航していなくてもコストがかかります。それなら、少しでも客を乗せて飛ばしたほうが良いのです。

 12月24日から運航を開始するのは、中部空港から新千歳と仙台への便。新千歳には1日2往復、仙台には1日1往復が飛びます。それだけではありません。2021年1月22日からは南にも飛びます。沖縄と石垣です。どちらも1日1往復です。新千歳や仙台への便の予約が好調だったので、沖縄、石垣への便の開設を決定したようです。
(参考:Peachホームページ https://www.flypeach.com/destination/nagoya/newroute/、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66490760Q0A121C2L91000、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASNBP5W6PNBPOIPE01H.html?jumpUrl=http%253A%252F%252Fdigital.asahi.com%252Farticles%252FASNBP5W6PNBPOIPE01H.html%253F_requesturl%253Darticles%252FASNBP5W6PNBPOIPE01H.html%2526amp%253Bpn%253D5)

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「Go To トラベル」で高松-松山間日帰り5000円

 25日までしか発売、利用できない切符なので、今から使える人は少ないでしょうが、備忘録として記事にしておきます。

 JR四国は、特急を利用しての高松-松山間の日帰り旅行に便利な、「日帰り往復 高松・松山おでかけきっぷ」を発売しています。発売期間は12月1日から25日まで、利用期間も同じく12月1日から25日までです。出発駅(高松、松山)付近の「みどりの窓口」及びJR四国ツアーWEBで発売しますが、WEBでの購入は利用日の6日前までなので、今からではできません。有効期間は日帰りなので当然1日限りで、特急普通車自由席を利用することができます。

 さて、高松-松山間の運賃と自由席特急料金の合計は6290円です。往復だと12580円です。期間限定の2枚綴り回数券、「トク割2枚回数券(指定席用)」だと7740円です。この金額で往復できます。しかし、「日帰り往復 高松・松山おでかけきっぷ」だと、「Go To トラベル」の給付金を差し引いた実額でちょうど5000円(子供は2830円)、しかも「地域共通クーポン」が大人、子供ともに1000円ついています。「Go To トラベル」を使うからこそできる低価格です。

 さらに、キヨスクで使うことのできるクーポン券がついています。高松発は松山で、松山発は高松で使うことのできる、1000円分のクーポン券がついています。ということは、実質的には3000円で高松-松山間を往復することができるのです。25日までしか使えないのが残念な切符です。
(参考:JR四国ホームページ https://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2020%2011%2030.pdf)

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2021年3月ダイヤ改正発表(4)(JR四国、JR九州、JR貨物)

 JR四国では2700系が増備され、「南風」、「しまんと」の全列車が2700系での運転となります。「あしずり」にも2700系が使われる列車が増えます。16本中4本から6本に増えます。土讃線土佐山田-高知間、徳島線徳島-穴吹間でパターンダイヤを導入し、徳島-阿波川島間では8本の増発を行います。阿波川島まではほぼ30分間隔、穴吹まではほぼ60分間隔です。穴吹から西は普通列車の本数が減るようです。JR四国でも最終列車の繰り上げが行われ、10月1日から運休している深夜時間帯の普通列車6本は正式に消えることになります。土佐くろしお鉄道では、県立あき総合病院の目の前に、新駅あき総合病院前が開業します。

 JR九州では九州新幹線の本数削減を行います。博多-熊本間の「さくら」2本と「つばめ」13本の運転を取りやめます。博多-筑後船小屋間の「つばめ」も廃止されます。在来線特急も減ります。「ソニック」は日中の速達タイプ12本を臨時列車にします。「かもめ」も1本の運転を取りやめ、3本を臨時列車にします。「にちりん」も日中の4本の運転を取りやめ、4本を臨時列車にします。延岡-宮崎空港間には「ひゅうが」を走らせてカバーしますが、大分-延岡間は2時間間隔での運行となります。「有明」は廃止され(代わりに大牟田発鳥栖行きの快速が走ります)、「きらめき」や「かいおう」も運転本数が減ります。「きりしま」は宮崎-鹿児島中央間の1往復と宮崎-都城・西都城間の1往復の運転を取りやめます。「海幸山幸」は利用が見込まれる日に増発し、2往復にします。

 普通列車は福岡都市圏だけでなく、熊本都市圏、大分都市圏、鹿児島都市圏で最終の繰り上げを行います。筑肥線の下山門-筑前前原間の各駅にはホームドアを整備します。篠栗線の日中の運転本数が見直されます。快速が1時間に2本から1本に減ります。日中の快速は篠栗-博多間が各駅停車になります。黒崎-直方間は日中に1時間3本走っている時間帯もありますが、2本になります。

 JR貨物は、宅配便を中心とした積合せ貨物の強化を図ります。積合せ貨物輸送のためのコンテナ列車を上下6本新設します。機関車やフォークリフトの新製を行います。EF210を11両、HD300を1両、DD200を6両新製しますが、やはり最大の話題はDD51の定期運用からの撤退。かつては全国各地で見ることのできる機関車で、ブルートレインの牽引も行っていましたが、今は関西線で石油やコンテナを運んでいるだけです。JR貨物からはなくなっても、旅客会社では当分見ることができますが、すでに貴重な存在です。

(追記1)
 JR四国の2000系の活躍の場は減りますが、2000系は台車を更新しているため、10年以上、走り続けることができるようです。

(追記2)
 これまで日豊線では783系も走っていましたが、今回のダイヤ改正で日豊線での定期運行を終了します。久大線の「ゆふ」は2両編成になり、ワンマン運転が開始されました。
(参考:JR四国ホームページ https://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2020%2012%2018%2002.pdf、JR九州ホームページ www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2020/12/18/2021daiyaminaoshi_1_1.pdf、JR貨物ホームページ https://www.jrfreight.co.jp/storage/upload/864ccac61055cdb3d9eb1a8c311cf225.pdf、土佐くろしお鉄道ホームページ https://www.tosakuro.com/news、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASNDL5DYSNDLOIPE012.html、https://www.asahi.com/articles/ASP236VN4P1YPTLC00G.html、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/ea0722660432c17586c233ebba7604e9874aaa7c、railf.jp https://railf.jp/news/2021/03/16/180000.html)

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2021年3月ダイヤ改正発表(3)(JR東海、JR西日本)

 東海道新幹線では、一部「のぞみ」の所要時間を短縮し、東京-新大阪間を2時間27分で走る「のぞみ」を増やします。東京を20~21時台に発車する下り「のぞみ」3本(岡山行きや姫路行き最終が含まれます)と東京を21時台に到着する「のぞみ」1本の所要時間を東京-新大阪間で3分短縮し、2時間27分で結びます。定期列車と臨時列車を入れ替え、定期列車で東京-新大阪間を2時間27分で走るものを増やします。広島始発の「のぞみ88号」の東京到着時間を6分繰り上げ、9時台(9:57)に到着できるようにします。これらの施策によって山陽方面からの東京滞在時間を若干増やし、東京-新大阪間を2時間27分で結ぶ定期「のぞみ」の割合を増やします。現行ダイヤでは4割ほどしかありませんでしたが、改正後は半分が東京-新大阪間を2時間27分で結びます。また、山陽新幹線に直通する臨時「のぞみ」を11本増やし、1時間当たり最大6本運転可能な時間帯を増やします。「こだま807号」の東京発車時刻を6分繰り上げ、20:51にすることによって、東京を20~21時台に出る「こだま」の運転間隔を均等化します。山陽新幹線は「こだま」の一部列車の運転を取りやめたり、休日運休になったりします。

 JR西日本の在来線特急に話を移します。新型コロナウイルスの影響でしょうか、今後も利用状況が低迷すると予想されるため、一部の特急を週末中心の臨時列車にします。該当するのは「サンダーバード」4往復、「くろしお」3往復、「こうのとり」2往復、「きのさき」1往復です。また、一部の列車が運休している「はるか」については、国際線需要が見込めないためか、19往復の運行を取りやめ、朝夕のみの11往復にします。阪和線沿線などへの通勤特急みたいな存在になります。

 北陸線では、「ダイナスター」1往復の運転を取りやめます。七尾線の「能登かがり火」は1往復を除いてグリーン車のない3両編成になります。普通列車は521系になり(北陸線金沢-敦賀間も521系に統一されます)、「ICOCA」が使えるようになります。詳しくは別記事で書きます。朝夕の通勤時間帯に増発を行うところもありますが、早朝や深夜、休日を中心に運転を取りやめるところもあり、越前大野5:00発九頭竜湖行きが廃止になる越美北線の始発は10:16になります。あいの風とやま鉄道では、増発は行いませんが、増車を行います。

 京阪神エリアでは、深夜時間帯のダイヤを見直すほか、通勤時間帯の特急が充実します。琵琶湖線やJR京都線では、「はるか」や「びわこエクスプレス」が南草津に停車するようになり、山科に停まる便が増えます。ただし「はるか」の米原乗り入れはなくなり、一番東でも野洲になります。JR神戸線は「らくラクはりま」が新大阪発着になり、新たに大久保に停まります。JR宝塚線の「こうのとり」が夕方に3本、西宮名塩に停まります。阪和線では「はるか」のうち4本が9両編成になります。271系も一部使われます。湖西線、嵯峨野線、大阪環状線では日中の一部列車の運転を取りやめます。

 紀勢線では白浜発着の全ての「くろしお」が箕島、藤並、湯浅、南部に停まります。急行みたいにこまめに停まって、近距離の客を拾うようです。「パンダくろしお」が使われる列車が代わり、新宮にも顔を出すようになります。紀伊田辺-新宮間の普通列車が227系2両編成に統一されます。早朝や深夜の便の見直しがあり、「はやたま」の流れを汲む列車が和歌山止まりとなります。日中、4往復の列車が和歌山-御坊間の運転から和歌山-湯浅間に短縮されます。北近畿方面では、各地で最終列車の繰り上げが行われます。また、一部の小さな駅だけを通過する快速がありましたが、各駅に停まるようになります。

 岡山地区では、吉備線の夕方がパターンダイヤ化されます。津山線では始発が20分ほど繰り下がり、最終が15分ほど繰り上がります。山陽線と赤穂線では昼間の列車の運転区間が短縮されます。和気発着の列車が瀬戸発着になり、長船発着が西大寺発着になります。休日の快速「サンライナー」が大幅に削減され、上下16本が3本に減ってしまいます。

 広島地区では、以前にも記事にした通り、最終の繰り上げがなされます。広島近郊で深夜まで走っているところだけでなく、昼間に列車を運休して保線工事をやっても問題がなさそうな福塩線府中-三次間、小野田線、山陰線(益田-東萩間)あたりでも繰り上がりがなされます。三次発府中行きの最終は36分繰り上がり三次19:05発、小野田発宇部新川行きの最終は137分繰り上がり小野田20:03発、益田行き東萩行きの最終は136分繰り上がり益田19:11発です。広島近郊では昼間の列車の削減が行われます。糸崎-白市間では1時間2本が1本に減り、平日の大野浦-岩国間は1時間に3本から2本に減ります。休日は快速「シティライナー」が大幅に減り(朝夕のみになります)、平日と同じように岩国発着2本、大野浦発着2本となります。可部線緑井-あき亀山間では1時間3本が2本に減ります。緑井までは3本あるので、20分間隔と40分間隔の繰り返しになるようです。また、芸備線も快速「みよしライナー」が減ります。山口県内でも昼間の列車の見直しがあり、山陽線岩国-小月間では概ね30~60分間隔から概ね60~80分間隔になり、山陰線小串-下関間では概ね40~60分間隔から概ね50~80分間隔になります。山陰地区でも、最終の繰り上げを行うところがあります。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000040882.pdf、JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2020/12/page_17103.html、あいの風とやま鉄道ホームページ https://ainokaze.co.jp/wp-content/uploads/2020/12/f7839437d7785073207c2291adef3926.pdf)

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2021年3月ダイヤ改正発表(2)(JR東日本在来線)

 ここでは、JR東日本の在来線について取り上げます。

 首都圏については、以前にも記事にした通り、終電の繰り上げ等を行います。平日の終電等の時刻はJR東日本のホームページで発表されていますが、休日の時刻については2021年1月中旬ごろに発表します。

 東海道線では「踊り子」をE257系リニューアル車両に統一します。通勤ライナーとして走っていた「湘南ライナー」等は、特急「湘南」になります。平日朝の通勤時間帯に上り10本、夕方以降に下り11本を走らせます。「湘南」はE257系の9両もしくは14両編成で走ります。また、これら「踊り子」、「湘南」の普通車には新たな着席サービスを導入します。平日の通勤快速は廃止され、快速「アクティー」として走ります。快速「アクティー」は夜間の下りのみの運転となります。

 休日の「あかぎ」が北本と鴻巣に停まるようになります。指定席も2両から5両に増えます。一部の「スワローあかぎ」、「あかぎ」が廃止になったり、運転区間が短縮されたりします。東北線や高崎線の通勤快速も廃止され、快速「ラビット」もしくは快速「アーバン」になります。東大宮、蓮田、上尾、桶川に全ての快速が停まります。日中、東北線、高崎線ともに上野発着列車を毎時1本程度減らします。常磐線の各駅停車は、休日の我孫子-取手間の運転を終日取りやめます。水戸線では、全ての列車がワンマン運転をします。

 「成田エクスプレス」は中央線に乗り入れるのがありますが、高尾発着を八王子発着に短縮します。一部の「わかしお」で、指定席が増えます。内房線の木更津-安房鴨川間、外房線の上総一ノ宮-安房鴨川間、成田線、鹿島線の成田-鹿島神宮間にはE131系を投入します。E131系の列車は一部を除いて内房線と外房線を直通します。佐原-鹿島神宮間はワンマン運転も行います。また、内房線の君津-上総湊間は夕方に増発されます。夕方は1時間に1本だったのが2本になります。

 仙台エリアでの東北線は、日中、白石で乗り継ぐ体系にすることにより、輸送障害発生時の影響範囲を小さくするようにします。福島-白石間は2両編成ですが、白石-仙台間は4~6両編成が走ります。仙台空港アクセス線は3往復の快速のうち2往復を各駅停車にします。仙台発の上り列車については、一部時間帯の発車時刻を統一します。これにより、わかりやすいダイヤにします。花輪線や八戸線でダイヤの見直しが行われます。

 奥羽線秋田-土崎間に新駅、泉外旭川が開業します。奥羽線と男鹿線の全ての快速(「リゾートしらかみ」は通過します)、普通が停車します。EV-E801系が追加投入され、男鹿線はEV-E801系で統一されます。EV-E801系には「車載ホームモニタシステム」を取り付け、男鹿線は4両編成のものもワンマンになり、全てのドアから乗り降りできます。GV-E400系が追加投入され、五能線は観光列車を除いてGV-E400系で統一されます。奥羽線や津軽線の一部列車もGV-E400系になります。奥羽線で一部列車が休日運休となり、ワンマン運転の列車が増えます。

 新潟-村上間を走る快速「らくらくトレイン村上」及び折り返しの快速が廃止されます。新潟発直江津駅快速「らくらくトレイン信越」は全車指定席の快速「信越」となります。反対の直江津発新潟行き快速「おはよう信越」は快速「信越」となります。

 話を第三セクターに移します。しなの鉄道は新型車両SR1系の一般車の営業運転を開始します。今回のダイヤ改正で全列車のうち約3割がSR1系になります。えちごトキめき鉄道は新駅、えちご押上ひすい海岸が開業します。その影響で一部の列車が2両編成に増強されます。妙高はねうまラインでは、休日の朝、妙高高原-直江津間に快速1往復が走ります。同じ時間帯に走っている二本木-直江津間の列車1往復は休日運休となります。

(追記)
 「湘南ライナー」等に使われていた215系はその後、廃車になりました。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2020/timetable/、しなの鉄道ホームページ https://www.shinanorailway.co.jp/news/4fcad00bb3041bb35a09dc1780d5a178115f7b30.pdf、えちごトキめき鉄道ホームページ www.echigo-tokimeki.co.jp/userfiles/elfinder/20201218_20210313_daikai.pdf、「鉄道ファン」2021年11月号 交友社

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2021年3月ダイヤ改正発表(1)(JR北海道、JR東日本新幹線等、北陸新幹線)

 12月18日、JR各社から2021年3月ダイヤ改正についての発表がありました。ダイヤ改正日は2021年3月13日、今から何回かに分けてダイヤ改正の概要を書いていきます。

 JR北海道のダイヤ改正の内容は、以前にも書いたとおりです。在来線の特急や札幌圏を含む普通列車等が減便されるなど、明るい話題の少ないダイヤ改正です。そのほか、詳しくは後で述べますが、東北新幹線上野-大宮間の最高速度引き上げに伴い、北海道新幹線も一部列車で所要時間が短縮されます。東京-新函館北斗間の所要時間が1分短縮され、最速3時間57分となります。これに伴い、「はこだてライナー」2本の時刻も見直され、東京-函館間の所要時間が1分短縮されます。

 東北新幹線東京-大宮間はフル規格新幹線であるにもかかわらず最高速度が110キロに抑えられていましたが、このダイヤ改正から埼玉県内において時速130キロ運転を行います。これに伴い、東北、北海道、上越、北陸の各新幹線で所要時間が1分短縮されます。東京からの所要時間(最速)は仙台が1時間30分(上りは1時間29分)、新潟が1時間36分(上りは1時間38分)、金沢が2時間27分です。

 上越新幹線にはE7系の増備が進みます。「とき」は4往復から8往復に、「たにがわ」は1往復から3往復に増えます。E7系はさらに増備され、2019年の水害の影響により当初の予定より少し遅くなりましたが、2021年秋ごろにはE4系の運転を終える予定です。

 運転を取りやめる列車もあります。東京-新青森間を走る「はやぶさ37号」、「はやぶさ20号」は、運転を取りやめます。上野18:52発の「たにがわ473号」は休日運休となります。高崎7:17発の「たにがわ474号」は高崎6:31発の「たにがわ472号」になり、行先も東京に延長されます。北陸新幹線では、「つるぎ」の一部が平日のみの運転になったり、休日中心の運転になったりします。

 「グランクラス」のうち、東京-盛岡、新青森、新函館北斗間の「はやて」、東京-盛岡間の「やまびこ」について、専任アテンダントによる飲料、軽食等サービスを取りやめます。「かがやき」や「はくたか」の一部列車では、車内販売を終了します。在来線特急の「いなほ」、「かいじ」の全ての列車で車内販売を終了します。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20201218_KO_Daikai.pdf、JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2020/timetable/、https://www.jreast.co.jp/press/2020/20201218_ho04.pdf、JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/201218_00_daiyakaisei.pdf)

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「ICOCA定期券」を持っている人がラッシュを避けるとポイント

 前の記事では書けなかった、「ICOCA定期券」のポイントサービスについて書きたいと思います。

 一日で一番鉄道の利用者が多いのは、朝のラッシュタイム。1年で考えると、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始が混みます。鉄道事業者は、そのようなピークに合わせて車両や乗務員を用意しなければなりません。もし、このピークの山を小さくすることができるのならば、車両や乗務員にかかるコストを減らすことができます。

 そこでJR西日本は、「ICOCA定期券」利用者に対して、ピークをずらして利用した人に「ICOCAポイント」を付与する新たなサービスを2021年4月からの1年間限定で実施することにしました。平日の朝に通勤用の「ICOCA定期券」で入場し、大阪都心部(大阪環状線、東西線等)の駅でピーク後の9:30から10:30の間に出場すれば、利用1回ごとに20ポイントがもらえるのです。どうやら、利用回数に応じてポイントを付与する仕組みを使うようです。

 このような仕組みは、JR東日本も2021年春から導入するようです。大阪市高速電気軌道もこのようなポイントの導入を考えているようです。西鉄も「nimoca」の利用者がラッシュ時を避けて乗車した場合、ポイントの付与をするか検討中とのことです。

 JR西日本は今後、時間帯別運賃の導入や、ラッシュのダイヤの見直しによって、コストを圧縮したいと考えているようです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2020/12/page_17086.html、共同通信ホームページ https://this.kiji.is/708503057642749952?c=39546741839462401、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOHD071CJ0X01C20A2000000、テレビ西日本ホームページ https://this.kiji.is/709606063904325632?c=648454265403114593)

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「みどりの窓口」大幅削減の続報&「WEST EXPRESS 銀河」は南紀へ

 16日に行われた社長記者会見から、気になったところを取り上げていきたいと思います。

 京阪神エリアにある「みどりの窓口」を10年程度で1/5か1/6程度に減らすニュースは大きな衝撃を与えました。2020年度初めに約160駅あった京阪神エリアの「みどりの窓口」設置駅(JR西日本全体では約340駅)は、2022年度末に約120駅(JR西日本全体では約180駅)、2030年度末には約30駅(JR西日本全体では約100駅)にまで減ってしまいます。京阪神エリアを除くと、3年の間に「みどりの窓口」が1/3に減ってしまいます。なお、「みどりの券売機プラス」は2020年度初めに京阪神エリアで約70駅(JR西日本全体では約100駅)ありますが、2022年度末に約100駅(JR西日本全体では約180駅)、2030年度末には約100駅(JR西日本全体では約200駅)になります。ICカードの購入やクレジットカードを利用した定期券の購入ができる高機能型券売機は2020年度初めに京阪神エリアで約110駅(JR西日本全体では約150駅)ありますが、2030年度末には約270駅(JR西日本全体では有人駅を中心に約400駅)になります。有人の「みどりの窓口」の営業時間は短縮されます。これまで通り早朝から深夜まで開いている主要な新幹線、特急停車駅17駅を除いて、8~20時に短縮されます。「みどりの窓口」が2つ以上ある24の拠点駅については、利用実態に合わせて窓口の数を減らします。約40%削減されます。

 なぜこのようなことになるのでしょうか? まず、有人の「みどりの窓口」を減らすと、コストの削減になります。JR西日本の計画では、「みどりの窓口」を減らすことによって、2022年度末時点で年間15億円の人件費を削減することができます。特に新型コロナウイルスの影響で、経営は苦しくなっています。新型コロナウイルスの流行が収まっても利用者は元通りにはならないと考えていて、そのためにも固定費の削減は欠かせません。ICカードの利用者も増えています。京阪神エリアの場合、全体では8割強、定期券だけで見ると9割強にもなり、徐々に増えていっています。中長距離券も有人窓口で買う割合が減っています。2020年は新型コロナウイルスの影響で利用者そのものが大きく減っていますが、有人の「みどりの窓口」を利用する人の割合が2019年11月の1/3から、2020年11月は1/4になっています。ネットでの発売をさらに進め、2021年春からは全てのエリアで「チケットレス特急券」を購入できるようにします。全てインターネット上で完結するのです。

 話は変わりまして、117系を使った観光列車、「WEST EXPRESS 銀河」。今は山陽に向けて走っていますが、それは2021年3月11日までです。その後は、春は夜行で山陰方面へ走ります。京都・大阪-出雲市間を伯備線経由で走ります。そして、夏から秋にかけては、南紀方面に走ります。地元の思いが実現することになりました。京都-新宮間を走りますが、新宮行きは夜行、京都行きは昼行として走ります。また、「WEST EXPRESS 銀河」が走らない年末年始を利用して、2021年1月2日から4日までの間、京都鉄道博物館で特別展示することになりました。2、3号車を抜いた、4両編成で京都鉄道博物館にやって来ます。

 最後になりましたが、北陸新幹線金沢-敦賀間の開業時期が、予定から1年遅れて2024年春になるようです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2020/12/page_17086.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/201216_00_ginga_unkouhoumen.pdf、福井新聞ホームページ https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1225860)

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2021年春ダイヤ改正で九州新幹線15本削減、西鉄終電30分繰り上げ

 JR九州が2021年3月のダイヤ改正で減便をするということは以前にも記事にしましたが、その続報です。

 まず、九州新幹線については山陽新幹線と直通運転しない「さくら」や「つばめ」、合わせて15本を削減します。在来線特急については、「きらめき」、「ソニック」、「かもめ」、「きりしま」を削減します。通勤時間帯のみに走る「有明」は廃止になります。「指宿のたまて箱」は臨時列車になります。終電については、鹿児島線などで20分ほど繰り上げます。福岡都市圏だけでなく、ほかでも繰り上げを行います。

 西鉄も2021年3月のダイヤ改正で、福岡(天神)を0:00に発車する花畑行きの最終列車を23:30発とします。30分の繰り上げです。また、休日のダイヤについて、利用者の多い土曜日と日祝のダイヤを分けます。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20201215/k00/00m/020/067000c、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJC167YK0W0A211C2000000、南日本新聞ホームページ https://373news.com/_news/?storyid=130030)

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大井川鐵道、年明けから一部区間運休

 大井川鐵道も7月に降り続いた大雨の影響で被害を受けていました。7月26日に下泉-田野口間の大井川の護岸が損傷し、応急処置をして8月28日から運転を再開していましたが、実は完全ではなかったのです。そこで大井川鐵道はオフシーズンの冬に本復旧工事と鉄道全体のメンテナンスを行うことにしました。

 運休するのは下泉-千頭間。2021年1月4日から3月19日の間、始発から最終までバスで代行運転をします。運転再開は2021年3月20日です。SLも家山-千頭間でバスによる代行運転を行います。こちらも新金谷-千頭間全線での運転再開は2021年3月20日です。なお、井川線や寸又峡線、閑蔵線路線バスは通常通り運転します。

(追記1)
 緊急事態宣言が出されたことや「Go To トラベル」が一時停止になったことにより、SLは2021年2月7日まで全便運休とします。SLに接続するバスも運休します。

(追記2)
 運休区間が増えることになりました。2021年2月8日から3月12日まで、金谷-新金谷間もバス代行になります。そして2021年3月1日から5日までは、合格近くの踏切拡幅工事を行うため、金谷-千頭間の全区間がバス代行になります。
(参考:大井川鐵道ホームページ oigawa-railway.co.jp/archives/65261、oigawa-railway.co.jp/archives/68488、oigawa-railway.co.jp/archives/68979)

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国交省、JR北海道への財政支援を2021年度以降も継続へ

 2020年度まで国から2年間で約400億円の財政支援を受けているJR北海道。しかし、この財政支援は2020年度までなので、このままでは2021年度以降、何の支援も行われないこととなってしまいます。

 もちろん、支援なしにJR北海道が生き延びることはできません。そこで国交省は2021年度以降も支援を続けることにしました。支援期間や金額については今後決めますが、金額が現在の1年当たり200億円から増える可能性もあります。同じように経営状況が厳しいJR四国についても引き続き支援対象に含め、必要な法律の改正案を2021年1月開会予定の通常国会に提出します。

 もっとも、国が支援するだけではいけません。地元自治体の支援も必要です。それについて鈴木北海道知事は、赤字補填名目での財政支援をしないことを明言しています。設備投資目的の補助金でもいいので、地元が負担する姿勢を見せることが大事でしょう。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASNDD6CVFNDDIIPE00J.html)

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明知鉄道、フリー切符を半額に

 明知鉄道は10月1日から2021年3月31日までの間、割引率50%のお得なフリー切符、「明知鉄道やりすぎ?!フリー切符」を発売しています。

 「明知鉄道やりすぎ?!フリー切符」は3種類ありますが、一番シンプルな1日フリー乗車券だけのもので見た場合、大人690円、子供350円と片道の運賃を払うだけで1日乗り放題になります。大人に関しては、大河ドラマ館入場券が付いているものや寒天が買えるものもあります。

 発売箇所は恵那、岩村、明智の3駅で、乗車日の1週間前から発売します。当日でも買えます。沿線以外の人でも気軽に買うことができます。

(追記)
 岐阜県にも緊急事態宣言が出たため、「明知鉄道やりすぎ?!フリー切符」の発売が一時中止になりました。中止の期間は2021年1月13日から2月7日までです。なお、すでに購入している場合はそのまま利用できます。
(参考:明知鉄道ホームページ https://www.aketetsu.co.jp/?p=5447、https://www.aketetsu.co.jp/?p=5962)

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長良川鉄道に弁当付きフリー切符

 距離が約72キロと長いため、片道運賃が1720円もする長良川鉄道。かつてのように終点の北濃からバスを乗り継いで高山や白川郷などに抜けることができず、結局は来た道を戻るしか仕方がありません(白鳥から高速バスを利用することはできます)。乗り潰すには難しい路線です。その長良川鉄道ですが、数量限定で「転車台弁当付き 1日フリーきっぷ」というものが売られています。

 この「転車台弁当付き 1日フリーきっぷ」というのは、長良川鉄道の1日フリーきっぷと終点北濃の転車台弁当がセットになったもので、3000円です(子供も同額)。高いように見えますが、長良川鉄道を往復するだけでも3440円しますので、全線乗るのであれば、お得です。

 ただ、乗車できる列車は決まっています。美濃太田9:56発(北濃12:04着)の定期列車または、美濃太田10:45発(北濃13:00着)の観光列車「ながら」です(別途乗車整理券510円が必要となります)。どちらも終点の北濃で弁当に引き換えます。なお、この切符を使うには3日前までの予約が必要で、乗車日3日前以降のキャンセルはできません(100%の手数料がかかります)。そして、弁当が用意できない火曜日は、この切符の発売を行いません。帰りに関しては列車の指定はなく、任意の列車に乗って帰ることができます。

 ところで、この「転車台弁当付き 1日フリーきっぷ」ですが、数量限定の切符です。そして、売れ行きが良いためか、まもなく発売が終了となるようです。実際に使う前にホームページ等で状況を確認しておいたほうが良さそうです。

(追記)
 「転車台弁当付き 1日フリーきっぷ」の予約は12月22日16時で終了しました。ただし、2021年4月以降に復活する予定とのことです。
(参考:長良川鉄道ホームページ www.nagatetsu.co.jp/info/2999/、www.nagatetsu.co.jp/info/3192/、www.nagatetsu.co.jp/info/3208/)

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とさでん交通、大幅減便で最大45分間隔に

 とさでん交通は、2021年1月9日にダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正では、減便が行われます。平日は89便(12.8%)、休日は17便(3.2%)減ります。休日の減少度合いが小さいのは、すでに2019年11月に45便減らすダイヤ改正を行っていたからです。また、今回は通勤ラッシュでもある平日の朝夕の便も減ります。

 区間別に見ると、減少の度合が一番大きいのは、朝倉と伊野の間。92便から46便に半減し、運行間隔が現行の21分から40~45分に拡大します。路面電車とは思えないぐらいの間隔で、並行して走る土讃線とあまり変わらないぐらいの状況になります。スピードは駅の少ない土讃線のほうが速く、しかも安いので、とさでんのメリットははりまや橋に直通するぐらいとも言えます。朝倉以西の廃止もあり得るでしょう。東の後免町のほうも若干減り、昼間の領石通発着便は廃止されます。終電の時刻も繰り上がり、はりまや橋基準で後免町行きは22:20から22:00に20分早くなります(休日は21:40なので40分早くなります)。伊野行きは平日は21:30と変わりありませんが、休日は21:15と4分早くなります。

 今回のダイヤ改正で人件費を削減することができ、約2000万円の収支改善となりますが(合わせて慢性的な乗務員不足の問題も解決するようです)、2020年度の赤字は10億円以上になるとも言われ、それに比べると効果は小さいものとなります。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASNDC7DLDNDCPTLC00J.html、とさでん交通ホームページ https://www.tosaden.co.jp/info/dtl.php?ID=1653)

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L0系には燃料を積んでいた

 リニアの建設は座礁に乗り上げている感がありますが、車両の改良は進んでいます。

 このたび登場したのはL0系の改良型。先頭の形を変えることによって従来のL0系に比べて空気抵抗を13%減らし、消費電力や車外の騒音を減らしています。吸音効果のあるガラス素材(先頭車両と中間車両で素材を変え、どちらが良いかを比較していきます)や膜素材の内装を天井などに施し、車内の騒音低減につなげています。乗り心地も改良され、新幹線と同じレベルにまでなっているようです。具体的には、座席の背もたれを高くすることのほかに、座面もリクライニングの角度に連動して変化するようにしました。参考にした記事によれば、グリーン車の座り心地のようだそうです。なお、電源プラグはコンセントではなくUSBになっています。

 意外だったのが、従来のL0系が灯油を燃料とするガスタービン発電装置を積んでいたこと。なぜ積んでいたかと言えば、空調や照明などの電力を供給するためです。改良されたL0系では、スマートフォンなどに使われる非接触充電と同じ原理の誘導集電方式を採用し、ガスタービン発電装置の搭載を取りやめています。時速500キロもの高速で走る車両に油を積んでいたのは意外でした。当然ながら安全性の向上に資することになります。

 このように車両の改良は進み、営業運転でも対応することができるレベルになっています。問題は最初にも書いたように、開業の目途が立っていないことです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/998389b9fd728ffa7b8f1975fb48a2607e565b15)

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交通政策審議会答申案のその後

 交通政策審議会において2016年に発表された、「鉄道ネットワークのプロジェクトの検討結果」。以前にも書きましたが、ここに載った路線プロジェクトの全てができあがるものではありません。文章をよく見ないとわかりませんが、実現可能性の低いものも取り上げられています。正直言ってバスの整備で足りるものもありますし、既存の鉄道を使えば今のままでも対応できるものもあります。今回は参考で取り上げた雑誌の記事を題材に、気になったところを取り上げていきたいと思います。

 まず、鉄道の優れたところと言えば大量に人や物を運ぶことができること。車では1時間に1700台しか通ることができませんが(片側1車線の場合)、鉄道なら10両編成の列車を3分間隔で走らせると1時間に3万人を運ぶことができます。バスでも1時間に1000本連節バスを走らせると、中央線のラッシュ輸送に相当する1時間に12万人を運ぶことができますが、3.6秒間隔でバスが走らせないといけません。

 もっとも、建物が建ち並んでいる大都市で新たに鉄道をつくるとなると、かなりのコストがかかります。ですから、ローカル線の立場からするとうらやむようなレベルの輸送密度が見込まれても、採算が取れるとは限りません。数万人の輸送密度が見込まれても採算が取れるとは限らないのです。鉄道建設のコストを下げるためにLRTをつくるというアイデアもありますが、LRTのキャパは小さいのです。単車の路面電車の場合は1両に90人、連接車の場合でも150人程度しか乗ることができません。普通の路線バスで75人、連節バスで120人乗ることができることを考えると、輸送力の面で優れているとは言いがたいです。かといって、新交通システムやモノレール、ミニ地下鉄だと建設費が高くつきます。鉄道をつくるだけの需要があるならともかく(貨物線など既存の路線を流用できるところは強いです)、そうでなければバスの整備で何とかなるのかもしれません。

 また、LRTの車両費は輸送力の割には高くつくので、それなら大手私鉄の枝線や地方のローカル私鉄のように中古の2両編成で走らせたほうがいいのかもしれません。ホームさえ高床にしておけばバリアフリーになるのです。
(参考:「鉄道ジャーナル」2020年9月号 鉄道ジャーナル社

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醒ヶ井駅の駅舎はハリボテ?

 米原駅のひとつ東にある醒ヶ井駅。JR東海の駅です。駅から少し離れたところに養鱒場があることでも知られています。その醒ヶ井駅、外から見ると近代的な外観の駅なのですが、実は違うのです。近代的な外観の正体は駅舎の前に立っている看板みたいなものです。本当の駅舎は隠れているのです。駅舎は1958年に建てられた、地方の駅に見られる、昔懐かしいタイプのもので、JR東海が管理しています。これに対して、看板みたいなものは地元の米原市が管理しているのです。

 しかも、看板のように見えるものは、管理をしている米原市によれば、外壁の扱いなのです。古くなっていた駅舎の外壁を修繕するために、看板みたいなものができたようです。
(参考:Jタウンネット https://j-town.net/tokyo/column/gotochicolumn/314742.html?p=all)

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JR北海道の2021年春ダイヤ改正の続報

 JR北海道の2021年春ダイヤ改正の内容が厳しいものであるということは以前の記事で書きましたが、その続報です。

 まず最初に減便等の内容をまとめておきますと、特急の運転取りやめを行うものが「北斗」2本、閑散期の一部平日に運休するものが「北斗」2本、「大雪」4本、「サロベツ」2本の合計8本、休日のみの運転になるのが「カムイ」4本です。普通列車で運転を取りやめるのが札幌圏の普通7本、その他の普通13本です。休日運休になるのが快速「エアポート」6本と札幌圏の普通7本です。

 それでは、細かく見ていきましょう。「北斗」は上下とも最終の「北斗23号」、「北斗24号」の運転を取りやめます。最終の「北斗」の発車時刻は、下りが函館18:48発(「北斗21号」)、上りが札幌18:46発(「北斗22号」)と現行より1時間強繰り上がります。また、「北斗5号」、「北斗14号」については、閑散期の4月、10月、11月の水、木曜日に運休します。年間30日程度の運休です。なお、7両編成だった「北斗」は5両に短縮されます。

 「カムイ」は「カムイ9号」、「カムイ29号」、「カムイ28号」、「カムイ42号」の4本が休日や多客期のみの運転となります。年間230日程度運休します。1時間に1本しか走らない時間帯が増えるのです。

 「大雪」は4本とも閑散期の4月、5月、10月、11月の火、水、木曜日に運休します。年間50日程度の運休です。「サロベツ」は「サロベツ3号」、「サロベツ4号」の2本が閑散期の4月、5月、10月、11月の火、水、木曜日に運休します。年間30日程度の運休です。「おおぞら」については減便はありませんが、6両編成が5両に短縮されます。

 札幌圏の普通列車で運転を取りやめるのは、小樽方面が3本、苫小牧方面が4本です。札幌圏以外で運転を取りやめるのは、函館線(滝川-旭川間)1本、留萌線3本、根室線6本(滝川-新得間2本、新得-帯広間3本、帯広-釧路間1本)、宗谷線2本です。休日に運休するのは、快速「エアポート」6本、小樽方面や岩見沢方面の普通合わせて5本、札沼線2本です。

 ただ、普通列車でもうれしい話はあります。札沼線札幌-あいの里公園・石狩当別間の一部列車を北海道医療大学まで延長します。10本が延長され、札幌-北海道医療大学間の本数は66本になります。H100形が追加投入されます。30両が投入され、苫小牧-室蘭間は66本中43本がH100形となります。東室蘭-長万部間は20本全てがH100形となります。旭川-名寄間は37本中34本がH100形となります。旭川-上川間は23本中2本がH100形となります。H100形が追加投入される線区はスピードアップがなされ、駅が大量に廃止になる(後で述べます)宗谷線ではほかに接続改善もなされ、札幌-名寄間で30分短縮されるケースも出ています。

 駅は18駅が廃止されます。函館線の伊納、宗谷線の南比布、北比布、東六線、北剣淵、下士別、北星、南美深、紋穂内、豊清水、安牛、上幌延、徳満、石北線の北日ノ出、将軍山、東雲、生野、釧網線の南斜里です。また、沿線自治体から駅管理のための費用や人的支援をもらうのが、宗谷線の蘭留、塩狩、日進、智北、恩根内、天塩川温泉、咲来、筬島、佐久、歌内、問寒別、糠南、雄信内、南幌延、下沼、兜沼、抜海、石北線の瀬戸瀬です。無人駅になるのが音別です。

 これらの施策により、年間約6.2億円の経費節減ができます。内訳は減便や減車によるものが年間約5.7億円、駅の見直しが年間約0.5億円です。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20201209_KO_kaisei.pdf)

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近鉄、値上げ&減便か?

 国内最大の路線網を誇る近鉄。しかし、新型コロナウイルスの影響で経営状況は悪化しています。鉄道事業のほか、百貨店、ホテル、旅行会社も業績が低迷し、2021年3月期中間決算の連結最終利益が314億円の赤字となりました。過去最大の赤字です。

 しかも、この状況が回復する見込みはありません。テレワークの普及により通勤需要が減り、鉄道の収入が減ると考えられているからです。そこで近鉄は、鉄道事業について、コスト削減(人件費や広告宣伝費の削減のほか、安全に関係ないところの投資の先送りを行います)や増収努力(観光列車を走らせます)を行っても収益が改善しない場合には、値上げを行うことを考えているようです。消費税率の引き上げに伴うものを除けば、値上げは1995年以来ということになります。また、利用客の状況を分析して、利用が少ない時間帯を減便することも考えています。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20201113-OYO1T50003/、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASNCD5QK2NCDPLFA006.html)

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JR西日本、広島支社でも最終繰り上げ&昼間見直し

 JR西日本は2021年春のダイヤ改正でアーバンネットワークの最終列車を最大30分ほど繰り上げます

 この動きはアーバンネットワークだけではありません。広島支社管内においても2021年春のダイヤ改正において、最終を繰り上げることを考えています。山陽線などが対象で、まとまった作業時間を確保することで、線路の保守作業員の負担軽減を図ります。

 また広島支社管内においては、昼間の運行本数の見直しも考えています。なお、始発や通勤通学時間帯については大きく変える予定はありません。

 改正の内容は12月に示されるとのことです。
(参考:中国新聞ホームページ https://www.chugoku-np.co.jp/localeco/article/article.php?comment_id=699378&comment_sub_id=0&category_id=113)

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東武でのC11 325の運行開始日は12月26日、復元中のSLはC11 123

 東武は芳賀地区広域行政事務組合から7月に譲受したSL(C11 325、運行は真岡鐵道)を整備して、2機目のSLとして使えるようにしています。そのC11 325の運行開始日なのですが、12月26日に決まりました。これにより東武のSLは2機体制になり、年間を通じてSLを走らせることができます。運行開始日の12月26日は、SLの運行ダイヤを変更し、夜間に走る「イルミネーション特別運行」となります。クラブツーリズムのツアー列車として走らせます。その後、12月27日、2021年1月1日~3日、1月9日~11日は、2機のSLを活用して、SLを4往復走らせます。その後、2021年夏以降は、平日も含めて毎日SLを走らせ、修学旅行や団体旅行でも使えるようにします。

 東武の所有するSLは、これだけではありません。2021年冬の復元を目指して作業を進めているSLがあります。このSLについて、東武は車両番号をC11 123とすることにしました(現役時代の番号とは違います)。なぜC11 123としたのでしょうか? 東武はこの11月1日に創立123周年を迎えました。また、C11 123が復元することにより、東武は日本で唯一同一形式による3機体制(うち1機はJR北海道からの借り受け)を構築することができることから、将来に向かってのさらなる飛躍をC11 123という車両番号で表すことにしたのです。

 3機体制になった後は、三重連での運転も考えているようです。
(参考:東武ホームページ https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20201106122235qKK_V40tbmaIQkSqVak_SQ.pdf、https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/news/20201106175840GtFrh89ntS1ezB5RQ_nXjA.pdf)

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東武、「貸切特急割引キャンペーン」を実施

 新型コロナウイルス感染拡大により、修学旅行や遠足が延期されたり、中止になったりしました。その後、延期された修学旅行等を実施しようとしても、これまで通りの方法ではいけません。新型コロナウイルスに対応した対策を取る必要があります。

 文科省は10月2日に「修学旅行等の実施に向けた最大限の配慮について」という事務連絡を出しました。これを受けて、沿線に日光などの観光地を有する東武は、特急料金を6割引にする「貸切特急割引キャンペーン」を行っています。貸切なのでほかの客と混ざらず、安心して修学旅行等に出かけることができます。

 それでは、「貸切特急割引キャンペーン」の内容を詳しく見ていきましょう。割引の対象となる日は12月1日から18日までの平日と、2021年1月12日から2021年3月19日までの平日。東武の駅窓口(無人駅等を除きます)に、乗車希望日の5週間前までに申し込みます。割引率は特急料金が6割。運賃も所定の団体割引がなされます。学生団体の場合、中学生以上の学生・生徒が5割引、小学生の児童、幼稚園や保育園の園児、教職員等が3割引です。使える車両は100系「スペーシア」、634型「スカイツリートレイン」、350型といった特急用のほか、通勤型車両や「TJライナー」にも対応しています。特急用車両は47人以上、通勤型車両は300人以上いれば申し込むことができます(最大人数は定員数まで)。また、5日前までであればキャンセル料はかからないので、新型コロナウイルスの感染拡大状況に応じて柔軟に計画を変更することもできます。

 ダイヤはいくつかのパターンが用意されています。浅草-東武日光間が3往復、柏発東武動物公園行きが片道1本、池袋-森林公園間が1往復です。乗降できる駅も限られていますが、要相談で対応できるようです。
(参考:東武ホームページ https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20201020170816Y3ohIiuGo723ODGjRfMM-w.pdf)

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みやこ浄土ヶ浜遊覧船、2021年1月11日で廃止

 三陸海岸の宮古湾を巡るみやこ浄土ヶ浜遊覧船は、1962年に就航し、約60年もの歴史を誇ります。浄土ヶ浜の絶景を楽しむことができるもので、多くの人に利用されてきました。東日本大震災後も被害を受けなかった1隻(地震発生直後に沖合に船を出し、被害を免れることができました。3隻のうち、残ったのは1隻だけだったのです)で運航してきましたが、2021年1月11日に運航を終えます。

 なぜ運航を終えることになったのでしょうか? 観光ニーズが多様化し、団体客が減少したことにより、最盛期(東北新幹線開通直後の1980年代)に比べて乗客は半分以下になったからです。運営する岩手県北自動車によれば、ここ5年間は赤字が深刻な額になっていたようです。また船が老朽化し(できてから30年を超えています)、乗組員が高齢化したので、遊覧船の運航を継続させることが難しくなったのです。

 もっとも、地元の宮古市は、何らかのかたちで運航を継続することを考えているようです。
(参考:産経フォト https://www.sankei.com/photo/story/news/200913/sty2009130001-n1.html、河北新報ホームページ https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202007/20200723_32013.html、岩手日報ホームページ https://www.iwate-np.co.jp/article/2020/8/4/82638)

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船に乗るジェイアール九州バスの定期観光バス、無期限休止

 桜島へは、鹿児島の中心部からフェリーに乗っていくことができます。その桜島にバスごとフェリーで渡って桜島を回る、ジェイアール九州バスの定期観光バスがありました。20年前に一度利用したことがあります。

 ところがこの定期観光バス、10月1日付で無期限休止していました。ジェイアール九州バスによれば、レンタカーなどの増加によって定期観光バスの利用者が減少したのです。

 ただ、同じようなバスは鹿児島市交通局からも出ています。「桜島自然遊覧コース」という名前で、午前と午後に1便ずつ、毎日2便を運行しています。こちらは引き続き運行されます。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/100487)

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京阪2021年1月31日にダイヤ改正、昼間の特急はすべて「プレミアムカー」付きに

 京阪は2021年1月31日にダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正では、「プレミアムカー」を3000系にも連結します。6編成ある3000系全てに「プレミアムカー」を連結します。6号車に連結します。8000系には10編成全てに「プレミアムカー」が連結されていますから、昼間時間帯の全ての特急には原則として「プレミアムカー」があることになります。朝夕や夜間についても運行本数は増え、ダイヤ改正後の「プレミアムカー」を連結した快速特急、特急、「ライナー」の本数は平日が177本、休日が186本になります(上下の合計本数、現行は平日108本、休日116本)。ただし、休日の出町柳6:28発と22:38発の淀屋橋行き特急については、全区間で「プレミアムカー」への乗車はできません。

 平日ラッシュ時に運転されている全車両座席指定の「ライナー」については、朝に三条発淀屋橋行きを1本増発します。これまでの出町柳、樟葉、枚方市発に加えて、4本体制となります。夜間については時刻を変更し、淀屋橋19:04発と21:58発の2本とします。いずれも出町柳行きです。なお、「ライナー」は全て8000系で運転されます。

 一部の特急についてはスピードアップがなされます。快速特急についてはこれまで淀屋橋-出町柳間を最速50分で走っていましたが、最速48分にします。また、平日昼間を中心に特急の所要時間を1分程度短縮します。

 あまり詳しくは書かれていませんが、深夜時間帯において利用者の少ない列車を削減するなどの運転本数の見直しを行います。中之島線については、最終の繰り上げがあります。中之島行きは8分、中之島発は6分繰り上げられます。そのほかについても乗り換えのある区間については、最終連絡時刻が早くなる場合があるようです。今回の改正では一日を通した列車運転本数の見直しや全線にわたる終電の繰り上げ等は行わないようですが、検討はしていくとのことなので、次回以降の改正で行うのかもしれません。

(追記1)
 5000系の5扉での運用は、ダイヤ改正で終了します。最後の5扉運用日は2021年1月29日です。なお、5000系の引退は2021年6月ごろの予定です。

(追記2)
 ダイヤ改正後には6両編成のものもできるようです。

(追記3)
 5000系の引退の時期が延びました。2021年9月ごろになるようです。13000系への置き換えも先送りされます。

(追記4)
 5000系は2021年9月4日に営業運転を終えました。
(参考:京阪ホームページ https://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/2020-12-04_diagram.pdf、https://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/2020-12-08_5000event.pdf、www.keihan.co.jp/traffic/station/timetables/pdf/dia20210131/28011.pdf、https://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/2021-01-27_anzen-anshin.pdf、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2021/06/01/346329.html、鉄道コム https://www.tetsudo.com/column/143/)

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近鉄は終夜運転を行わず

 大晦日から元旦にかけて終夜運転を行う鉄道会社はたくさんありましたが、ほとんどは普通列車のみの運転でした。ところが日本一の路線網を誇る近鉄は、伊勢方面などに特急を走らせ、大晦日の深夜だけは乗り換えはありますが名阪間の移動ができました。

 しかしその近鉄、遅くなりましたが終夜運転についての発表がありました。何と2020年の大晦日の終夜運転は行わないのです。臨時列車も大晦日に松阪行きの特急を宇治山田行きに延長するぐらいで(大阪難波発3本、近鉄名古屋発4本。宇治山田到着はいずれも22時から0時ごろです)、そのほかの臨時列車については発表がありません。どうやら終電の延長もないようです。休日ダイヤで走るだけです。

 話は変わりまして、JR西日本。こちらも終夜運転は行わず、3時ごろまでの間、臨時列車を走らせます。運転区間はJR京都線・JR神戸線京都-大阪-西明石間(京都-高槻間約40分間隔、高槻-西明石間約20分間隔)、奈良線京都-城陽間(約30分間隔)、学研都市線・JR東西線四條畷-京橋-尼崎間(約30分間隔)、大阪環状線全線(約15分間隔。なお、前年と違って桜島線での運転はありません)、大和路線奈良-JR難波間(奈良-王寺間約60分間隔、王寺-JR難波間約30分間隔)、桜井線奈良-桜井間(約30分間隔)です。

 さらに話は変わりまして江ノ電ですが、こちらも終夜運転は行いません。5時台に初日の出用の臨時列車を走らせるだけです。

(追記)
 JR西日本はこのところの新型コロナウイルス感染症拡大の状況を考え、大晦日の臨時列車の運転を取りやめることにしました。
(参考:近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/syuuyaunntenn.pdf、https://www.kintetsu.co.jp/railway/Dia/dia_nenmatsu2020.html、JR西日本ホームページhttps://www.westjr.co.jp/press/article/items/201204_00_oomisokarinji.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/201299_00_toriyame.pdf、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2020/12/05/340972.html)

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東武も終電繰り上げ

 終電を繰り上げる動きは各地で見られますが、東武も2021年春に繰り上げることになりました。深夜時間帯の利用が少なく、また深夜作業の効率化を図るためです。

 終電を繰り上げるのは、伊勢崎線、大師線、東上線。伊勢崎線は下りが浅草-北春日部間で15分程度繰り上げます。現在、平日の北春日部行き最終は北千住0:39発ですが、これを北千住0:23発(途中乗り換えあり)とします。上りも浅草-北千住間で15分程度繰り上げます。大師線も上下ともに10分程度繰り上げます。東上線は下りが池袋-川越市間で15分程度繰り上げます。現在、平日の川越市行き最終は池袋0:44発ですが、これを池袋0:30発とします。上りも池袋-志木間で10分程度繰り上げます。特急も早朝や深夜の便が見直されます。浅草22:49発の「リバティけごん253号」新栃木行きは、運転を取りやめます。新栃木6:02発の「リバティけごん208号」は、春日部発になります。なお、野田線は都心からの乗り換え需要が多いので、終電の繰り上げは行いません。

 東上線では、混雑を避けて通勤したいという要望に応えるため、平日朝に2本走らせている「TJライナー」を増発し、4本とします。

 改正後のダイヤの詳細は2021年1月中旬に発表する予定です。
(参考:東武ホームページ https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20201130154613tnwJFWAicfCG3Gpb88aWLw.pdf)

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南阿蘇鉄道の肥後大津乗り入れについての続報

 当blogで取り上げた、南阿蘇鉄道の肥後大津乗り入れについての続報です。

 南阿蘇鉄道は熊本地震で大きな被害を受けましたが、2023年夏に全線での運行を再開する予定です。そのときには、南阿蘇鉄道の車両が肥後大津まで乗り入れる方針です(JR九州との協議はこれからです)。肥後大津以西は電化区間であるため運行本数が多く、ここまで乗り入れることによって地元住民の利便性向上につながり、観光振興にもなると考えたからです。

 乗り入れにかかる事業費は約4.2億円と見込まれています。車両や信号機の改良、JR九州のシステム改修などに使われます。地元の高森町と南阿蘇村が折半して負担します。もしこの肥後大津乗り入れが実現すれば、所要時間が約7分短縮し、年間の利用者は約6.8万人増えると見込まれています。JR九州によれば、肥後大津乗り入れに関して技術的には問題ないようです。

 また、南阿蘇鉄道は上下分離されます。鉄道を保有するために、南阿蘇鉄道管理機構(仮称)を2022年度に設立します。通常の維持管理費は高森町と南阿蘇村が半分ずつ負担します。新たな負担が生じたときは、国が1/2、熊本県が1/3、残りを地元の高森町と南阿蘇村が半分ずつ負担します。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://kumanichi.com/news/1656395/、西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/658987/)

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久大線は2021年3月までに復旧

 7月の豪雨では、久大線も大きな被害を受けました。今でも豊後森-庄内間約41キロが不通となっています。

 ただ、肥薩線とは違って、復旧の見込みは立っています。10月28日に行われた記者会見において、青柳JR九州社長が早期に復旧することを明らかにしたのです。2020年度中に復旧する見通しです。JR九州は久大線を、観光路線であるとともに通学などの需要もある路線と考えていて、それが早期の復旧に向かわせたのでしょう。第一野上川橋梁は橋桁をいったん外して、傾いた橋脚を立て直します。第二野上川橋梁は流されたため、BRT化される日田彦山線に架かっている橋を再利用します。この区間は一般道を走るので、鉄橋が要らなくなるのです。1937年製と古いため、将来的には架け替えも考えますが、当面はこれでしのぎます。また、豪雨で流れた線路の盛土は元に戻します。

 JR九州によれば、久大線の復旧にかかる費用は約20億円。しかしこれには国などの補助はなく、全部自前で行います。というのも、久大線の2019年度の収入は約21億円で、復旧にかかる費用を上回っています。鉄道軌道整備法で補助を受けることができるのは路線の収入以上の被害が出た場合に限られるからです。

(追記)
 一部区間が運休している久大線は、2回に分けて運転を再開します。由布院-庄内間は2021年2月13日に、豊後森-由布院間は2021年3月1日から運転を再開します。この2回の運転再開で、久大線は全線復旧するのです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASNBX6TD9NBXTIPE02D.html、JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2021/01/15/kyuudaihonsen_2.pdf、西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/685662/)

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箱根登山鉄道、12月16日から18日まで全面運休

 箱根登山鉄道は2019年の台風19号で大きな被害を受けましたが、この7月に全線で運転を再開しました。しかしこの箱根登山鉄道、12月に3日間、始発から最終まで全面的に運休するのです。運休するのは12月16日から18日までの3日間。老朽化した鉄道施設を全面的に補修するため、箱根湯本-強羅間(約8.9キロ)で列車の運行を止めます。これまでは列車の走らない夜間に行ってきましたが、効率化や費用削減を考えて、繁忙期ではないこの時期に行うことにしましたのです。

 もちろん、振替輸送はなされます。箱根登山鉄道の乗車券や定期券、フリー切符を持っている人は利用できます。箱根登山バスが箱根湯本-強羅間で臨時バスを用意するほか、桃源台や箱根町港へのバスについても一部区間に限り代替乗車として乗ることができます。ICカードも使うことができますが、ICカードで乗ったときは鉄道ではなくバスの運賃がかかりますので、注意が必要です。またこのほかにも、ICカードは使えませんが、代行バスの設定もあり、ノンストップとなる便もあります。
(参考:箱根登山鉄道ホームページ https://cops.ssl-odakyu.jp/www.hakone-tozan.co.jp/hakone_wp/wp-content/uploads/2020/11/4df643d74f41807e524d4cb22f7aead8.pdf、https://cops.ssl-odakyu.jp/www.hakone-tozan.co.jp/hakone_wp/wp-content/uploads/2020/11/b8f8d3c313b19c3a705c3d1950dfcb1f.pdf、カナロコ https://www.kanaloco.jp/news/social/article-304581.html)

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