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湘南モノレール、1月20日に一時的なダイヤ変更を行っていた

 湘南モノレールは緊急事態宣言などを受けて、1月20日にダイヤを一時的に変更していました。期間は当分の間で、ダイヤを元に戻すときは改めてアナウンスがあります。

 どのようになったのでしょうか? 2016年のダイヤ改正で土曜日も休日ダイヤになったのですが、再び土曜は平日ダイヤ扱いとなりました。新しい平日ダイヤは始発から20時台までは現行と変わりません。21時以降が15分間隔となるだけです。そして、日祝ダイヤは早朝(8時台まで)と夜間(19時台以降)は15分間隔になります。9~18時台は現行と変わりありません。
(参考:湘南モノレールホームページ https://www.shonan-monorail.co.jp/news/2021/01/post-385.html)

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富田林で昼間や休日にバスに乗れば100円

 新型コロナウイルスの影響で利用者が減少している公共交通機関を応援するため富田林市は、2020年11月1日から2021年2月28日までの間、平日の昼間(南海バスと近鉄バスは始発停留所を10:00から15:59までの間に出る便、金剛バスは停留所での乗車時間が10:00から15:59までのもの)と休日(全便)に富田林市内を走る路線バス(南海バス、近鉄バス、金剛バス)に大人100円、子供50円で乗ることができるようにしています。

 利用方法は簡単です。南海バスと近鉄バスは現金のほか、交通系ICカードなどでも自動的に適用されます。金剛バスの場合は、事前に販売窓口(富田林駅前と喜志駅前にあります)において金剛バス販売窓口で「金剛バス利用券」を買います。大人100円、子供50円で売っていて、一度に10回まで買うことができます。これを降車時に運賃箱に入れたらいいのです。

 ちなみにこのバスに大人100円で乗ることができる制度ですが、南海バスや近鉄バスでPL病院(南海)、PL病院正面玄関前(近鉄)停留所で乗降するときは対象外です。というのも、南海バスや近鉄バスの場合、一定の条件の下で無料になる制度があるからです。
(参考:富田林市ホームページ https://www.city.tondabayashi.lg.jp/uploaded/attachment/68724.pdf、PL病院ホームページ www.plhospital.or.jp/doc/bus_tonda.pdf、www.plhospital.or.jp/doc/bus_kongo.pdf)

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琵琶湖に水上飛行機の実証実験

 実は琵琶湖では、1961年から1972年までの11年間、民間会社によって水上飛行機による遊覧飛行が行われていました。それが2011年11月24日、実証実験として復活しました。

 この水上飛行機の実証実験を企画したのは大津市ですが、実際に飛ばしたのは尾道市のせとうちSEAPLANES。10人乗り(操縦士を含みます)の水陸両用機を使いました。JTBが集めた16人の客を3回に分けて飛ばし(最後の4回目は大津市長など行政の関係者が乗りました)、琵琶湖や京都の上空を飛びました。

 大津市はこの実証実験を元に事業化に向けて検討するようですが、関空との間の交通手段としても考えられているようです。関空と大津の間は約25分、お金を気にしないVIP用でしょうか?
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASNCS7JVBNCSPTJB001.html、京都新聞ホームページ https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/398633)

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西鉄、3月13日ダイヤ改正で平日昼間の特急廃止

 西鉄が3月にダイヤ改正を行うということは以前にも記事にしましたが、想像以上のものでした。ダイヤ改正はJRのダイヤ改正と同じ、3月13日。天神大牟田線のダイヤが変わるのですが、平日が大きく変わるのです。

 細かく見ていきましょう。まず最終は繰り上げられます。大牟田行き(急行)は15分繰り上がって西鉄福岡(天神)22:45発、柳川行き(急行)も15分繰り上がって西鉄福岡(天神)23:15発、最終列車は西鉄福岡(天神)0:00ちょうどの花畑行き(急行)でしたが、こちらは30分繰り上がって23:30発となります。ダイヤ改正後の最終列車は西鉄福岡(天神)23:35発の筑紫行き(普通)です。

 驚きなのは、平日日中(11~14時台)から特急が消えること。これまで特急2本、急行4本、普通6本だったダイヤが、特急0本、急行4本、普通6本になります。大牟田まで行くのは特急ではなく急行になり、所要時間もこれまでの64分から73分に延びます。新幹線のなかった時代ならJRの特急に対抗するために看板列車の特急を走らせないといけなかったのですが、新幹線は大牟田の町外れに停まり、在来線は日中、博多-大牟田間を直通する列車すらありません。急行になっても競争力を損なうことはないという判断でしょう。なお、早朝やラッシュ時はほぼ現行通りです。

 新設される土曜ダイヤは今の休日ダイヤとあまり変わりありません。今の最終列車は西鉄福岡(天神)23:48発の筑紫行き(普通)ですが、13分繰り上がって23:35発になります。また、西鉄福岡(天神)23:00発の急行大牟田行きは急行柳川行きに短縮されます。このほか、朝6~8時台において、主に西鉄福岡(天神)発着の便の減便があります。

 日祝ダイヤは18時以降の減便があります。最終は土曜と同じです。朝も6~8時台において、主に西鉄福岡(天神)発着の便の減便があります。土曜よりも減便の割合は大きいです。昼間は土曜ダイヤと共通のものになります。

 支線については、太宰府線は最終列車を約15分繰り上げるだけで、それ以外、運行本数の変更はありません。甘木線も細かい時刻の変更はありますが、運行本数の変更はありません。

 話はダイヤ改正だけではありません。3月6日には値上げも行われます。ただ、急なこともあり、値上げは小規模です。国より認可されている運賃(上限運賃)を下回っている区間について、上限運賃まで値上げをするのです。対象となる区間は天神大牟田線が7~17キロ(西鉄福岡(天神)-西鉄二日市間など)、貝塚線が4~11キロ(貝塚-西鉄新宮間など)で、値上げ額は天神大牟田線が10~20円、貝塚線が10~40円です。利用者のうち14%が値上げの影響を受けることになります。

 最後にバスを含めての話となりますが、西鉄は緊急事態宣言を受けて、2月6日と7日、鉄道や路線バスの減便を行います。鉄道は日中を中心に減ります。天神大牟田線は日中の急行が消え、貝塚線は日中30分間隔になります。緊急事態宣言が継続された場合は、休日の減便を継続する予定です。
(参考:西鉄ホームページ www.nishitetsu.co.jp/release/2020/20_093.pdf、www.nishitetsu.co.jp/release/2020/20_094.pdf、www.nishitetsu.jp/corona/)

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宇部線BRT化は凍結

 宇部線や小野田線を廃止して、代わりにBRTを走らせるという構想がありました。小野田線はともかく、それなりに需要のある宇部線を廃止してBRTを走らせるという野心的な構想だったのですが、事実上凍結されることになりました。

 その理由は、整備費用の高さ。宇部市がまとめた報告書によれば、153億円もかかるので(国の補助金を活用しても71億円かかります)、採算を取るのが難しいのです。また年間の運行経費は7億円余りにもなり、現在の需要では採算を取るのは難しいのです。宇部線等のBRTは前の宇部市長が進めた事業であったため、すでに沿線の山口市、山陽小野田市、そしてJR西日本とともに始まっていた勉強会は休止することになり、BRT構想は消えてしまいました。

 これで宇部線等のBRT化は消え、JR西日本の一路線として続くことになります。しかし、宇部線はともかくとして、小野田線程度の需要では民間企業のJR西日本は当然として、赤字覚悟の第三セクターでもやっていけません。宇部線でも社会的には鉄道は必要だとは言え、一地域のローカル線なのでJR西日本が維持する必要はなく、このままではコストを抑えるのが第一の「安かろう、悪かろう」路線となってしまいます。小野田線は当然として宇部線も地元に密着した路線へ脱皮することが必要なのかもしれません。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/20210127/4060008523.html、山口新聞ホームページ https://www.minato-yamaguchi.co.jp/yama/e-yama/articles/21217)

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南海、Visaでのタッチ決済を導入

 列車に乗る場合、券売機でお金を出して切符を買うか、事前にICカードを手に入れておかなければなりません。

 しかし、日本人ならともかく、観光で関空に来たばかりの外国人は事前に日本の交通系ICカードは持っていません。ある程度使う見込みがあるならともかく、そうでないと日本でしか使えない交通系ICカードを買うことには躊躇します。そうなると残りの手段は持ってきたお金を日本円に替えて、現金で切符を買うのみ。慣れない外国通貨で切符を買うのは難しいです。

 そこで南海は、クレジットカードのVisaを使ったタッチ決済と、QRコードによる入出場の実証実験を行うことにしました。実証実験はこの2021年春から2021年の年末まで一部の駅において行いますが、駅の改札でVisaのタッチ決済による入出場ができるのは国内初の事例となります(ヨーロッパなど世界の多くの都市ではすでにVisaによるタッチ決済が普及しています)。もちろん、条件が整えば、日本に住んでいる人も使えます。

 それでは今回の実証実験では、どのようにして乗ることができるのでしょうか? 2種類の方法があります。ひとつはVisaのタッチ決済機能のあるクレジットカード、デビットカード、プリペイドカードを入場時及び出場時に自動改札機にかざすことにより、その都度運賃をタッチしたクレジットカード等で決済する方法です。もうひとつの方法は、事前に南海が提供するアプリや販売サイトから、企画乗車券を購入しておきます。そうするとスマートフォンにQRコードが表示され、それを入場時及び出場時に自動改札機にかざすことにより、改札を通過することができるのです。
(参考:南海ホームページ www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/201224.pdf)

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近鉄、緊急事態宣言下での運休を追加

 1月23日に運休する列車を増やしたばかりの近鉄ですが、30日からさらに運休する列車が増えます。

 今回は休日だけでなく、平日も運休する列車が出ます。運休する特急列車は、大阪難波・大阪上本町-伊勢志摩方面間が10本(通常ダイヤは69本、運休率は14%)、名古屋-伊勢志摩方面間が10本(通常ダイヤは77本、運休率は13%)、 大阪難波-奈良間が1本(通常ダイヤは30本、運休率は3%)、京都-奈良間が18本(通常ダイヤは57本、運休率は32%)、大阪阿部野橋-吉野間25本(通常ダイヤは54本、運休率は46%)です。特急全体では64本が運休し、運休率は15%です。このほか、名古屋-賢島間の特急列車のうち上下合わせて21本が鳥羽発着に短縮されます。一番運休率が高い大阪阿部野橋-吉野間の場合、日中は「青の交響曲」以外の特急は走りません。

 休日はさらに増えます。運休する特急列車は、大阪難波-名古屋間が6本(通常ダイヤは72本、運休率は8%)、 大阪難波・大阪上本町-伊勢志摩方面間が29本(通常ダイヤは69本、運休率は42%)、名古屋-伊勢志摩方面間が33本(通常ダイヤは78本、運休率は42%)、 京都-伊勢志摩方面間が6本(通常ダイヤは12本、運休率は50%)、 大阪難波-奈良間が32本(通常ダイヤは32本、運休率は100%)、京都-奈良間が59本(通常ダイヤは61本、運休率は97%)、京都-橿原神宮前間が22本(通常ダイヤは56本、運休率は39%)、 大阪阿部野橋-吉野間35本(通常ダイヤは66本、運休率は53%)です。特急全体では222本が運休し、運休率は50%です。このほか、名古屋-賢島間の特急列車のうち上下合わせて23本が鳥羽発着に短縮されます。鳥羽発名古屋行き特急のうち1本が宇治山田発になります。大阪阿部野橋発吉野行き特急のうち3本が橿原神宮前行きに短縮されます。大阪難波-奈良間の特急は全くなくなり、京都-奈良間の特急もほとんど消えます。

 運休するのは特急だけではありません。一般列車の中にも運休するものがあるのです。全て夜間の列車で、平日は大阪線、奈良線、京都線、天理線、南大阪線、名古屋線で合わせて14本が、休日は大阪線、南大阪線、名古屋線で合わせて11本が運休します。
(参考:近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/tuikaunnkyuu.pdf、https://www.kintetsu.co.jp/tetsudo/tetsudo_info/news_info/210122_unkyuExp.pdf)

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富士山に電気バスを走らせることができないわけ

 富士山に鉄道を通す計画は、浮かんでは消えています今回出てきた案は、山梨県が出してきた案。長崎山梨県知事が公約として出したもので、富士山吉田口五合目までを道路から鉄道に変えるのです。

 それではなぜ富士山に鉄道を通すのでしょうか? 富士山五合目を訪れる人が増えているのです。2019年の来訪者数は506万人、世界遺産に登録される前の2012年の231万人に比べて2.2倍に増えているのです。しかも、山に登ることができる時期が限られているためか、7~8月の週末に来訪者は集中しています。マイカーの規制が強化され、マイカーでの来訪者は減っているものの、その分大型バスでの来訪者が増え、環境の負荷は重くなっています。来訪者が増えるとトイレなど富士山五合目の施設もそれに合わせて大きくしなければいけません。富士山の景観は世界遺産登録時においても問題になっており、鉄道やライフライン(富士山五合目には電気や上下水道といったライフラインは整備されていません)を整備することにしたのです。鉄道は環境の負荷が小さく輸送力があります。定員制にすることによって来訪者数をコントロールします。鉄道はバスに比べて景観面で優れているとされ、世界遺産登録時に問題となった事項も解決するとされています。

 鉄道のルートは2つ考えられています。現在の富士スバルラインを活用するのが、普通鉄道、ラックレール式鉄道、LRT。四合目から五合目にかけての雪崩の起きやすい区間を回避する短絡ルートを新たにつくるのが、ケーブルカーとロープウェイ。この5つの案の中で選ばれたのが、LRT。下り勾配で速度制限を受けるものの、法制度への適合性が高く、比較的氷雪に強く、騒音、振動、バリアフリーに優れ、緊急車両を軌道上に走らせることができるからです。道路をそのまま軌道に転用することができるのです。LRTの長さは1両10メートルの3両編成(1編成の定員は120人)で、これを2つまで連結することができます。つまり、最大で6両編成になります。このような小さな車体の列車が走るので、急カーブでも道路を拡幅することなく通すことができます。なお、軌間はバッテリー等の機器を搭載しやすいように1435ミリとします。鉄道の乗り場は東富士五湖道路の富士吉田駐車場付近で、駐車場や車両基地を備えます。富士急の河口湖駅から2キロほど離れていて、富士急など既存の鉄道との接続は将来的な課題のようです。ここから富士山五合目までは28.8キロ、途中に駅を4つ設けます。最高速度は五合目への上りが路面電車としての法規制から時速40キロ、下りが時速が25キロです。急カーブでは上下とも時速10キロです。勾配は80パーミルです。そのため上り下りで所要時間の差ができ、上りは52分、下りは74分かかります。

 気になるのが運賃の高さ。往復で1~2万円もします。立山黒部アルペンルートや海外の登山鉄道を基準にしたものですが、現在、富士山駅、河口湖駅からのバスは、往復で2300円ですので、4倍以上もします。これだけの運賃を取るので単年度損益は開業初年度から黒字、累積損益も2年目に黒字となりますが(観光鉄道なので、税金で赤字分を賄うことはできません)、これだけの高い運賃を取るのなら、ほかのルートに行くことが容易に想定されます。しかも、富士山に架線レスのLRTを走らせる技術はまだ確立されていません。鉄道の案で電気バスを却下したのは、富士山の連続する勾配に耐えられないと判断したからです。電気バスは平坦なところに向いているのです。LRTも大丈夫かどうかはわかりません。

 現時点では、富士山に鉄道を通すのは難しいと言わざるを得ないでしょう。現実的な策としては、富士山からマイカーを締め出し、上高地みたいにバスオンリーにします。バスオンリーなら入山者のコントロールができますし、環境対策費用をバス運賃に上乗せすることができます。混雑するシーズンの週末には、さらに高くすることもできます。課題のライフラインの整備だけなら100億円でできます。それで勾配にも耐えられる電気バスが登場するのを待つほうが無難でしょう。

(追記)
 堀内富士吉田市長は2月10日の定例記者会見で、富士山への登山鉄道に反対する考えを示しました。富士山の落石に対する対応がなされていない点です。また、鉄道をつくらなくてもマイカー規制で十分対応できるとしています。
(参考:ITmediaビジネス ONLINE https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2012/04/news039_4.html、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/fujitozantetsudo/、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20210211/k00/00m/040/097000c)

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JR九州高速船、ジェットフォイル3隻を売却して、「クイーンビートル」を国内航路転用?

 JR九州高速船の新しい船、「クイーンビートル」。本来なら博多-釜山間の航路に使われるはずだったのですが、新型コロナウイルスの影響で就航することができません。せっかくお金をかけて新しい船をつくったのに、使われないままになっているので、維持費だけがかさみ、経営は悪化するばかりです。

 そこでJR九州高速船は、会社の規模を縮小することを考えています。出向元であるJR九州に返すほか、希望退職を募るなどの方法で約110人の従業員を70人程度に減らすことも考えています。また、所有する船のうち「クイーンビートル」だけを残して、ジェットフォイルの「ビートル」3隻を売却することも考えているようです。つまり、博多-釜山間航路の運航が再開しても、キャパの大きい1隻で対応するということなのです。なお、比田勝への寄港は無期限の休止になるようです。「クイーンビートル」はジェットフォイルよりスピードが遅く、運航時間が延びるからです。すでにこの方針は対馬市に伝えています。

 しかし、このままでは博多-釜山間航路の運航が再開するまで、一銭も稼ぐことができません。日本国籍の船なら、当然国内で運航することができますが、この「クイーンビートル」は税負担の軽減などを考えてパナマ船籍にしているため、基本的には国内での営業運航ができないのです。これは日本だけの規制ではなく、ほかの国にもある規制です。JR九州高速船は特例措置を九州運輸局に申請しました。一時は九州運輸局も前向きだったのですが、全日本海員組合が強く反対し、実現しなかったのです。日本国籍の船は日本人船員を雇用しなければなりませんが、外国船籍の船にはそういう規制がありません。人件費が安い国の人を使います。もしその外国船籍の船が国内航路に入れば、運航コストを下げるために外国人を多く使い、日本人船員の働く場が減ります。そのため、全日本海員組合は強く反対したのです。余談ですが、大型クルーズの船旅でちょこっと釜山などの外国の港に寄るのは、クルーズに使われる船が外国船籍の船だからです。国内の港だけを巡るクルーズはできないので、外国の港を入れているのです。

 ともかく、このままでは「クイーンビートル」の働く場はありません。判断ミスか運が悪かったかはともかくとして、このまま新型コロナウイルスの嵐が収まるのを待つだけです。

(追記)
 「クイーンビートル」の国内遊覧運航について、3月10日に国交省から沿岸輸送特許を得ることができました。

 そこでJR九州高速船は、3月20、21、27日の3日間、沖ノ島への遊覧コースを運航します(島には上陸しません)。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66582790U0A121C2LX0000、西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/669376/、東洋経済ONLINE https://toyokeizai.net/articles/-/402568、JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2021/03/10/210310_queen_beetle_01.pdf)

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中国でフリーゲージトレイン成功?

 日本ではフリーゲージトレインの技術が実用に至らず、それを前提としていた長崎新幹線の行く末が混迷しています。ところが、そのフリーゲージトレインが成功した国があるのです。

 それは中国。2020年10月に完成した8両編成の車両は、最高速度時速400キロまで出すことができ、レールの幅は600ミリから1886ミリまで対応します。世界の鉄道ネットワークの9割以上に対応することができるようです。中国の近隣諸国のすべての電化方式に対応することができ、マイナス50度でも問題なく作動するようです。シベリアでもちゃんと動くようになっているのです。

 どうやら中国のフリーゲージトレインの機構は、日本のと大きく異なるようです。基本的に中国の軌間は1435ミリなのでフリーゲージトレインを導入する必要性はないのですが、ロシアなどの外国では標準軌より幅の広い広軌を採用しているところもあります。そういう外国との直通のためにフリーゲージトレインが開発されたのであって、日本のように新幹線と在来線を直通させるために開発したのではありません。

 もちろん、中国のフリーゲージトレインが日本でも使うことができるのなら、その技術をお金を払って使うのも方法のひとつでしょう(もっとも、それが可能ならスペインにお金を払って、タルゴの技術を手に入れています。そもそも中国から技術を買うのが正しい方法なのかは怪しいところです)。それをしていないというのは、そのままでは日本では使えないからでしょう。自力で開発するにしろ、ほかからお金を払って手に入れるにしろ、時間がかかります。

 少なくとも言えることは、将来フリーゲージトレインが使えるかもしれないが、現時点では使えない技術であるということです。長崎新幹線でフリーゲージトレインを前提に議論をするのは危険です。佐賀県にとっては博多に行くことができたら十分で、長崎へはどうなってもよいのかもしれませんが。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/toyokeizai/20201115-SYT8T1627529/、佐賀新聞ホームページ https://www.saga-s.co.jp/articles/-/595361、東洋経済ONLINE https://toyokeizai.net/articles/-/398192)

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「ドリーム号」、史上最大のキャンペーン

 ジェイアールバス関東と西日本ジェイアールバスは、東京と京阪神とを結ぶ「ドリーム号」において、2020年11月16日から2021年3月31日(乗車分)の間、史上最大のキャンペーンを行っています。

 どういうものでしょうか? キャンペーンの内容は、大きく分けて4つに分かれます。(1)「ドリーム号」史上最大の割引価格「史上最大割」 (2)ネット割30%割引 (3)乗車後の獲得ポイント2倍 (4)乗車回数に応じて素敵な商品のプレゼント です。まず(1)から見ていきましょう。

 (1)の「史上最大割」は、1月を除くキャンペーン期間中(2020年11月16日から2021年3月31日まで)、末尾に2と5のつく日(20日間が該当します)について大幅な割引価格の設定を行います。その値段は3列シートが5000円、4列シートが2000円です。当然ながら座席数に限りがあり、子供や学割、障害者割引の設定もありません。(2)のネット割については、本来2%のネット割引がこの期間中(2020年12月26日から2021年1月31日までの乗車分を除きます)、30%にもなります。高速バスネット会員登録を行い、そのWEB上でWEB(クレジット)決済を行うと適用されます。(3)は、キャンペーン期間中に一定の条件の下で乗車した場合、利用回数割引サービスの乗車後の獲得ポイントが2倍になります。事前に高速バスネット会員登録を行い、「東京・新宿-京阪神線」をお気に入り登録し、高速バスネットWEBサイト上でWEB(クレジット)決済をすることが必要です。なお、(1)、(2)、(3)は併用することができ、組み合わせることによってさらに安くなります。

 こうやってたくさん「ドリーム号」に乗った人には、素敵なプレゼントがあります。期間中に一番利用した人(1人)には、「ドリーム号」に便名称を設定することができる権利が与えられます。2021年6月の任意の日の上り1便が対象になり、乗車券や大阪駅JR高速バスターミナルの発車案内にも表示されます。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/201112_00_bus.pdf)

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「箱根フリーパス」、抽選で現金キャッシュバック

 新型コロナウイルスの影響で中止になり、実際には行われなくなったものですが、備忘録として残しておきます。

 小田急箱根グループと小田急トラベルは、2月1日から3月21日まで「箱根フリーパス キャッシュバックキャンペーン」を行う予定でした。どういうものかと言えば、小田急トラベル各店舗など決められた店舗(駅は対象外です)で「箱根フリーパス(おとな)」(出発日が2月1日から3月21日までのもの)を買った人の中から抽選で1000人に、現地分の料金相当額(小田原や箱根湯本を発駅とした場合の「箱根フリーパス(おとな)」の値段)をキャッシュバックするというものです。抽選は箱根湯本の構内にある「小田急旅行センター箱根湯本」で行い(抽選は2月1日から3月23日の10時から18時まで、当然ながら「箱根フリーパス(おとな)」の有効期間内に限ります)、当選した人はその場で現金がもらえる仕組みでした。例えば新宿からの場合、たった1100円で箱根を観光することができるのです。

 多分、当選した人はお金をそっくりそのまま持って帰ることはせず、追加料金のいる特急に乗ったり、その場でお土産などを追加で買ったりすることになったことでしょう。どちらにしても小田急などにお金が落ちる仕組みになったことでしょう。
(参考:小田急ホームページ https://www.odakyu.jp/news/o5oaa1000001v2kr-att/o5oaa1000001v2ky.pdf)

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東京メトロ、時間帯別の利用動向を公表

 新型コロナウイルスの影響により鉄道の利用者数はどうなったのでしょうか? 2020年9月時点での古いデータですが、東京メトロが公表しているデータを元に見てみたいと思います。

 東京メトロのデータは自動改札機の出場データが元になっています。平日の利用者数(定期、定期外の合計)が大きく落ち込んだのは緊急事態宣言の出ていた4~5月で、前年比で62.9~65.5%も減っていました。1/3近くになっていたのです。その後は元に戻りつつありますが、9月の時点でも32.0%の減です。平日の定期利用者だけを見ると、4月は前年比54.7%減、5月は64.4%減です。9月は32.8%減なので、定期の人の落ち込みが比較的小さかった3、4月を除いて定期、定期外の合計とよく似た動きになっています。逆に定期外は3、4月の落ち込みが大きく(4月は前年比70.8%減)、5月以降は定期とほぼ同じような動きとなっています。平日の定期外よりさらに落ち込みが激しかったのが、休日の定期外。4月は前年比83.8%、5月は78.8%も減少しました。仕事はともかく、休日の外出は不要不急とみなされ、平日以上に大きく落ち込んだものと思われます。その後も平日より落ち込みが激しい状況が続いていましたが、9月の時点では前年比35.7%減にまで戻っています。平日とあまり変わらない状況にまで戻っています。

 それでは、時間帯別に見るとどうでしょうか? 平日の定期で見てみます。数だけで見ると朝夕のラッシュ時の減少が激しいですが、率で見ると深夜の減りの割合が大きいです。それに比べると早朝はあまり減っていないようです。また、2019年に比べて、2020年のラッシュのピークが早くなっています。2019年は8時台後半がピークでしたが、2020年は8時台前半がピークでした。平日の定期外について見ると、早朝はともかく、それ以外の時間帯では大きく減っています。深夜の落ち込みが激しいのは定期と同様です。休日の定期外については、全ての時間帯で同じように減っています。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/tokyometro202010/)

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「THE ROYAL EXPRESS」の2本目ができる?

 東急が伊豆で走らせている「THE ROYAL EXPRESS」。2020年と2021年の夏に北海道を走らせます。

 ただ、本来伊豆で走らせる車両を北海道で走らせるので、当然ながらその間は伊豆で走らせることができません(もっとも、繁忙期の夏は定員の少なさから「THE ROYAL EXPRESS」を伊豆で走らせることができないようですが)。北海道に持って行くためにもいろいろ改造しないといけないこともあります。そこで東急サイドは、北海道で恒常的に走らせるため、「THE ROYAL EXPRESS」を増備することも考えているようです。

 東急が北海道に専属の観光列車を走らせるのは純粋に民間企業としての判断でしょうが、調子に乗るものもいます。それは北海道。JR北海道には厳しい経営が続き、新型コロナウイルスがさらに追い打ちをかけています。さすがにこのままではいけないので、国はJR北海道に対して支援を打ち出し、2021年度からの3年間で1300億円余りの財政支援を行うこととしています。北海道もこれに対応するかたちで地元自治体としての支援を行うのですが、やはり大したものではありません。観光列車をつくり、JR北海道に運行させるのです。単独で維持が難しいとされている8つの区間を中心に運行させるのです。観光列車は第三セクターの北海道高速鉄道開発が所有します。普通列車を観光列車用に改造した車両を所有するようです。

 ただ、これは愚策です。観光列車を走らせても利用促進にはつながらないのです。観光客は使ってくれるでしょうが、地元の人の利用にはつながりません。札幌などの主要都市に行くときに使ってくれないと意味がないのです。車ではなく鉄道を使ってみようと思わせるような高速化などの設備投資にお金を使わないと地元の人の利用にはつながりません。無理に遅い普通列車を使う必要はなく、札幌などの都市に行くときにたまに鉄道を使うぐらいの努力で解決するのです。

(追記)
 北海道は、22億円を出して特急1編成と観光列車用の普通列車8両を買い取ります。特急の1編成は「ラベンダー」編成(5月8日に富良野への特急としてデビューします)です。国も同額の22億円を出しますが、沿線自治体の負担はないようです。
(参考:東洋経済ONLINE https://toyokeizai.net/articles/-/401672?page=3、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20210123/7000029719.html、https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20210218/7000030843.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFC228M20S1A120C2000000、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/3f708427c5866db17b7170e2af121664c6b4a885、UHBニュースホームページ https://www.uhb.jp/news/single.html?id=18328、JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/6d47944b03887b6e7888bfcdf09cdb0a.pdf)

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「ムーンライトながら」、ついに廃止

 22日、JR東日本は3月1日から6月30日までの臨時列車の概要を発表しました。

 このプレスリリースには色々な臨時列車の運転計画が載っていますが(ただし新型コロナウイルスの影響で取りやめになることも考えられます)、やはり最大の話題は、長年鉄道ファンに親しまれてきた「ムーンライトながら」が廃止になるということです。本来、臨時列車なので、何のアナウンスもなく消えるものなのですが、さすがは「ムーンライトながら」、ちゃんと廃止の発表まであります。

 なぜ廃止になるのかと言えば、「お客さまの行動様式の変化により列車の使命が薄れてきたことに加え、使用している車両の老朽化に伴い、運転を終了いたします」(JR東日本ホームページからの引用)とのことです。1996年にこれまでの名前のない夜行列車から「ムーンライトながら」に衣替えし、2009年春のダイヤ改正で臨時列車になってからも、「青春18きっぷ」のシーズンには少ないながらも走り続けていました。しかし、2020年のも「ムーンライトながら」は運転されず、2020年のが最後の運行ということになりました。臨時列車としては長く走っていた部類かもしれませんが、やはり定期列車でないということはいつでも走っているというわけではないので、知っている人でなければ使いづらくなっていったと言うことでしょう。「ムーンライトながら」も例外ではなかったのです。また、使われている車両も臨時列車になってからは国鉄時代の古い車両が使われてきました。しかしその国鉄型車両も古くなり、185系は定期列車としてはこの春で引退してしまいます。185系の跡を継いで「踊り子」として走るE257系も静岡までは訓練で走っていますが、名古屋方面には走っていないようです。もともと廃止のきっかけを探していたところに新型コロナウイルスが最後の一撃を加えたのでしょう。

 これまで定期列車のころから30回以上も乗ってきた「ムーンライトながら」。最後のお別れの乗車もできずに消えてなくなってしまうことになります。長い間、お世話になりました。ありがとうございました。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2020/20210122_ho01.pdf、railf.jp https://railf.jp/news/2020/12/30/203000.html)

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宇都宮LRTの開業が2023年に

 今まで路面電車が走っていない都市につくる初めての事例である、宇都宮のLRT。これまで2022年3月に開業する予定とされていましたが、1年ほど遅れるようです。

 約1年遅れることになった原因は、鬼怒川橋梁や野高谷立体区間で地盤補強工事が必要になったことのほかに、新型コロナウイルスの影響で地権者との接触回数が減り、用地買収交渉が遅れていることも要因です。

 また、費用も増えます。これまで458億円かかるとされていましたが、それも増えます。内訳は先ほども述べた地盤補強工事が約100億円、停留所などのバリアフリー対策に50億円、電気やガスなどの地下埋設物の補償に35億円など、合計で200億円ほどかかるようです。

 時間も費用もかかるようになったのは残念ですが、全国初の一からつくるLRTです。車への依存を減らす取り組みとして、芽を潰さずに育てていきたいものです。
(参考:産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/politics/news/210119/plt2101190044-n1.html)

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京急にL/Cカー、トイレ

 首都圏の私鉄としては珍しく、運賃だけでクロスシートに乗ることができる、京急。2扉車が走るというのも珍しいです。その京急が新たな車両をつくります。4両編成2本がつくられ、2021年春に導入予定です。形式は1000形を名乗ります。

 どのような車両でしょうか? 今回つくられる車両は座席指定列車や貸切イベント列車でも使えるように、ロングシートとクロスシートを切り替えできるようにします。また、これまで2扉のクロスシート車両でもなかった、トイレを備えます。2号車にバリアフリー対応の洋式トイレ、3号車に男性用トイレがあります。これまで京急にはトイレがなかったはずですから、車両基地のどこかに処理施設をつくったのでしょうか? 2、3号車にはベビーカーや大きな荷物を持った人が利用できるフリースペースがあります。1、4号車には車椅子スペースがあります。座席にはコンセントが備え付けられています。また、1000形ステンレス車(2007年から2019年にかけてつくられました)から廃止になった前面展望席を復活させ、前面展望を再び楽しむことができるようになります。

 ところで8両だけつくられることになったトイレ付きのL/Cカーは今後も増備されるのでしょうか? 今の主力の2100形を置き換えていくのでしょうか? どうなるのか全くわかりません。
(参考:京急ホームページ https://www.keikyu.co.jp/company/news/2020/20210120HP_20109EW.html)

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山口県内の中国ジェイアールバスに「ICOCA」

 すでに広島県内においてICカード「PASPY」を導入している中国ジェイアールバス。その中国ジェイアールバスですが、国交省、山口県、山口市や萩市など県内6市から補助を受けて、山口県内において「ICOCA」を導入することになりました。

 山口県内の中国ジェイアールバスで「ICOCA」が使えるのは、一部高速バス(山口・宇部-福岡線)を除く全線。山口エリアの防長線、秋吉線、光エリアの光線と、高速バスの「スーパーはぎ号」(新山口-東萩間、中国ジェイアールバス運行便のみ)です。2021年3月ごろサービス開始の予定です。

 「ICOCA」は定期券にもなります。定期券区間内では乗車時及び降車時にバス車内のカードリーダーにタッチすることにより利用することができます。2022年春に徳山まで「ICOCA」が使えるようになったときには、鉄道(徳山以東)の定期券と中国ジェイアールバス光エリアなどの定期券が1枚になります。なお、バスの定期券のほうはバス単独の定期券も含めて券面に印字することができないため、別に内容控を出してそちらで確認することができるようになっています。
(参考:中国ジェイアールバスホームページ www.chugoku-jrbus.co.jp/pdf/20201029yamaguchiIC.pdf)

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岐阜バス、短距離高速バス3回2000円の回数券を発売していた

 1月3日までの切符であったため、もう使えることはありませんが、備忘録としてこの記事を書いておきます。

 岐阜バスは2020年9月1日から、1000セット限定で、休日や年末年始のみ(2020年9月19日から12月27日までの休日と、2020年12月28日から2021年1月3日までの毎日)に使うことができる、「気まぐれ美濃ふらり高速バスきっぷ」というものを発売していました。高速バスの岐阜八幡線(名鉄岐阜-ホテル郡上八幡間)と名古屋関美濃線・特急名古屋線(名鉄バスセンター-中濃庁舎間など)に乗ることができる切符が3枚セットになっていて、2000円で発売されていました(1人2セットまで購入可能)。発売箇所は、岐阜バスターミナル(400セット)、関旅行センター(250セット)、関営業所(250セット)、美濃営業所(100セット)の4か所のみでした。

 この切符の売れ行きが良かったかどうかはわかりませんが、岐阜から郡上八幡や、関から名古屋へのお出かけに便利な切符だったと思われます。
(参考:関市ホームページ https://www.city.seki.lg.jp/0000015861.html)

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JR東日本、砕石輸送用ディーゼルカー&事業用電車を投入

 JRの旅客鉄道会社はもともと貨物の輸送がなく、かつてはブルートレイン等でみられた客車列車もSLが絡むものを除いては今はありません。しかし、そんな旅客鉄道会社にも機関車の出番があります。基本的に線路には、道床バラストと言われる砕石が敷き詰められています。その砕石は列車の走行により摩耗するので、適宜補充しなければなりません。この砕石の輸送や散布作業には機関車と専用の貨車が使われます。また、車両の入換や回送列車の牽引には機関車が使われます。

 ただ、これらの機関車は国鉄時代に導入されたもので、老朽化が進んでいます。新しい機関車を導入するにしてもJR貨物と違い、数が少なすぎるので効率的ではありません。そこでJR東日本は砕石輸送、砕石散布用の新型電気式ディーゼルカー及び入換作業、回送列車牽引用の新型電車を投入することにしました。電気式ディーゼルカーや電車ならこれからもつくられるからです。まず砕石輸送、砕石散布用の新型電気式ディーゼルカーについて説明します。

 砕石輸送、砕石散布用の新型電気式ディーゼルカーはGV-E197系といいます。今回は量産先行車として、高崎エリアで6両編成を1本投入します(牽引車のGV-E197形2両とホッパ車のGV-E196形4両の組み合わせ)。このGV-E197系はディーゼルカーなので、非電化区間でも走行可能です。また、編成の両端に運転台があるので、機関車の入換作業が要りません。ホッパ車を外せば、非電化区間の車両の入換作業や回送列車の牽引にも使えます。ディーゼルカー方式なので機関車、貨車特有のメンテナンスや運転操縦は不要となり、効率的になります。なお、これまでの機関車と砕石用の貨車の組み合わせだと最高速度は75キロでしたが、このGV-E197系は100キロとなります。

 入換作業、回送列車牽引用の新型電車はE493系といいます。交直流電車です。こちらも量産先行車として、首都圏エリアで2両編成を1本投入します(E493形とE492形の組み合わせ)。このE493系は交直流電車なので、直流でも交流でも走行可能です。また、電車方式なので機関車特有のメンテナンスや運転操縦は不要となり、効率的になります。なお、E493系の最高速度は100キロです。

 GV-E197系、E493系ともに2021年春以降に投入を開始し、性能試験を行ったあとに運用を開始する予定です。レール輸送のキヤE195系と合わせて、これまで機関車がやってきた仕事をディーゼルカーや電車で代替することになります。以前にも書きましたが、SLはともかく、ディーゼル機関車や電気機関車が牽引する列車は貴重な存在となります。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2020/20210119_ho01.pdf)

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熊本市電に3両編成&急行

 熊本市電は1924年8月に開業しました。ピークの昭和30年代には年間4000万人が利用しましたが、自動車が普及したために昭和40年代に路線の廃止が行われました。今残っているのは2つの系統だけで、乗客数は1000万人台です。

 その熊本市交通局ですが、3年後の2024年には開通100周年を迎えます。そこで熊本市交通局は2021年度から2028年度までの経営計画の骨子案をまとめました。

 この骨子案には気になることが載っています。もともと熊本市電には2両編成の路面電車が走っていますが、3両編成のものをつくるようです。現行の約2倍の約140人を一気に運ぶことができます。また、路面電車に急行を走らせることも考えているようです。実際、戦時中には走っていたようで、初めてのことではありません(ただ、戦時中のことなので、今とは急行の意味合いが違うと思われます)。路面電車とバスとで路線が重複しているところもあるので、バス事業者とも役割分担を行います。このほか、中央区にある大江車庫を路線の端に近い東部に移すことも考えています。

 意外なのは、運転士の8割が非正規職員であること。このままだと運行の安全確保や保守、整備などの専門技術の継承が難しくなっていきます。そこで、正規職員の割合を増やすことを考えているようです。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://this.kiji.is/692194350333117537?c=92619697908483575)

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名鉄バス、21:30以降の路線バスを原則運休

 緊急事態宣言が発令されたため名鉄バスは、今日1月18日から路線バス全線(星ヶ丘・豊田線(豊田市-赤池駅系統)一部を除きます)において、緊急事態宣言の解除日までの間、出発地を21:30以降に出発する便の運行を取りやめます。21時台でも運休になるというかなり思い切った話なので、沿線に住んでいる人は注意が必要です。

 話は変わりまして、今度は鉄道の話。首都圏関西圏とは違って終電の繰り上げの話が出てこなかった名古屋圏ですが、名鉄は2021年度に一部路線の終電を繰り上げることを検討しているようです。新型コロナウイルスの影響で利用客が減っている状況において、輸送の効率化を進めるためです。ただ、名鉄の終電はもともと早いので、そう大規模なものにならないようです。また、JR東海、名古屋市交通局、近鉄は今のところ終電繰り上げの予定はありません。
(参考:名鉄バスホームページ www.meitetsu-bus.co.jp/info/detail/772、中日新聞1月15日朝刊)

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叡電、平日も15分間隔に

 京阪は1月31日にダイヤ改正を行いますが、京阪と出町柳で接続する叡電は前日の1月30日にダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正で大きく変わるのは、平日の昼間(11~16時台)。現在、出町柳-八瀬比叡山口間、出町柳-二軒茶屋間、出町柳-市原間(2020年7月の豪雨の影響で市原-鞍馬間は運行を休止しています。並行してバスが走っていますので、そちらを使います)をそれぞれ20分間隔で走らせています。このダイヤを休日と同じようにするのです。すなわち、出町柳-八瀬比叡山口間、出町柳-市原間をそれぞれ15分間隔で走らせます。

 このほか平日の朝夕ラッシュ時は京阪との接続を考慮して発着時刻を調整し、平日のその他の時間帯及び休日においては利用状況に応じて列車の運行を見直します。なお、終電の繰り上げは行いません。

(追記)
 現在運休中の市原-鞍馬間は、秋までに運転を再開する予定です。
(参考:叡山電鉄ホームページ https://eizandensha.co.jp/wp-content/uploads/sites/2/2021/01/news_2021.01.12.pdf、railf.jp https://railf.jp/news/2021/03/13/010000.html)

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長野電鉄も春に減便へ

 長野電鉄も新型コロナウイルスの影響で大幅に経営が悪化しました。2020年度第2四半期決算は鉄道事業の営業収益が対前年比で61.8%、約4億円減少しました。営業損益も約3億円の赤字です。長野電鉄100年の歴史で経験したことのない状況です。そこで長野電鉄はこの春に予定しているダイヤ改正で減便や最終の繰り上げを行うこととなりました。

 まず減便は上下でそれぞれ10本程度減らします。具体的にどの便を減らすかは明らかではありませんが(2月中旬ごろに発表されます)、特に定期外の利用者が減っていることと(2020年4月から9月までの状況で全体は対前年比3割減、定期外は5割減)、時間帯別では日中(10~15時、2020年10月の乗降人員調査では約35%減)や夜間(21時以降、同じく約31%減)が掲げられていることからすると、定期客の少ない日中や夜間を減らすものと思われます。特に利用者が減っているのは最終列車。2020年10月の乗降人員調査によれば半分以下になっています。30~50分繰り上げます。また、今は平日ダイヤが適用されている土曜について、休日ダイヤにします。2018年の乗降人員調査によれば土曜の6~9時の利用者は平日の1/3です。

 無人駅の拡大等は夏に行います。駅係員のいない駅などにカメラ、インターホン、自動券売機などを設置し、客からの問い合わせを集中的に処理する駅遠隔案内システムを導入することにより、無人駅や無人となる時間帯を拡大します。市役所前の南口改札は閉鎖します。また、定期券は有人駅では早朝から深夜まで購入することができますが、今後は長野、須坂、信州中野の3駅だけとし、7~19時のみに限定します。その代わり、いつでもどこでも購入可能な、「スマホ定期券」を導入します。

 話は変わりまして余談ですが、2020年12月から長野の駅売店でカップ式のコーヒーの販売を始めています。週替わりで違うブレンドのコーヒーを提供し、挽きたてのコーヒーを楽しむことができます。値段はレギュラーコーヒーで100円です。

(追記)
 長野電鉄のダイヤ改正は3月13日に行われます。
(参考:長野電鉄ホームページ https://www.nagaden-net.co.jp/news/docs/press_release20210115.pdf、https://www.nagaden-net.co.jp/news/2020/12/post-297.php、https://www.nagaden-net.co.jp/news/docs/20210313_kaisei_news.pdf)

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四日市あすなろう鉄道、受験生は運賃無料

 四日市あすなろう鉄道は、2020年に引き続いて、高校の入試当日の往復運賃を無料とする、「高校入試受験生応援キャンペーン」を行います。

 該当する日は、1月23日(海星高校推薦入試)、1月29日(海星高校一般入試)、2月3日(三重県立高校入試前期)、2月4日(三重県立高校入試前期、三重県立特別支援学校入学者選考)、3月10日(三重県立高校入試後期)の5日間。この5日間に高校を受験する人が、受験票を提示すれば当日の往復運賃が無料となります。提示した受験生には合格祈願済みの乗車証が渡されます。

 さて話は変わりますが、9月に開催される予定の国体前に「ICOCA」を導入します。実は四日市あすなろう鉄道、2015年4月に公有民営形態になってから、黒字が続いています。この黒字を利用者に還元するとともに、新型コロナウイルス対策として非接触のICカードを導入することにしたのです。
(参考:四日市あすなろう鉄道ホームページ https://yar.co.jp/imgdata/202101081021073.pdf、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20201001/ddl/k24/040/269000c)

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JR西日本、緊急事態宣言で「つるぎ」や在来線特急を運休増

 緊急事態宣言を受けてJR西日本は、前回と同様、「つるぎ」や在来線特急の一部の運休を増やすこととなりました。

 運休の期間は2月1日から当分の間。「つるぎ」は上下合わせて8本が運休になります。これまで富山-金沢間において1日に36本走っていましたが、今回の減便により平日は28本、休日は27本になります(2020年9月1日から休日に限り、1本が運休しているため)。

 「サンダーバード」は上下合わせて16本が運休になります。和倉温泉発着の「サンダーバード17号」、「サンダーバード20号」は、金沢-和倉温泉間のみの運転となります。これまで大阪-金沢間において1日に50本走っていたところ、今回の減便により28本になります(2020年9月1日から4本が運休しているため)。「くろしお」は上下合わせて12本が運休になります。このほか「くろしお12号」は新大阪→京都間を運休し、新宮発新大阪行きになります。これまで新大阪-和歌山間において1日に36本走っていましたが、今回の減便により24本になります。「こうのとり」は上下合わせて10本が運休になります。このほか「こうのとり17号」は福知山→豊岡間のみ運休し、新大阪発福知山行きになります。これまで新大阪-福知山間において1日28本走っていましたが、今回の減便により16本になります(2020年9月1日から2本が運休しているため)。「きのさき」、「はしだて」、「まいづる」は上下合わせて22本が運休になります。このほか「きのさき20号」は城崎温泉→福知山間のみ運休し、福知山発京都行きになります。これまで京都-福知山間において1日30本走っていましたが、今回の減便により16本になります。

 また、臨時列車として走る予定であった、「こうのとり75号」、「かにカニはまかぜ」(上下とも)が2月1日から当分の間運休となります。冬の人気ツアー、「かにカニ日帰りエクスプレス」も振るわないようです。

(追記)
 同じく2月1日からは、山陽新幹線「こだま」や「やくも」でも運休となる列車が出ます。「こだま」は「こだま869号」が運転を取りやめ、「こだま870号」が博多発岡山行きから博多発広島行きに短縮されます。上下合わせて6本の「こだま」が平日のみの運転となります。その影響で3本の「こだま」が500系から700系8両編成に変わり、4本の「こだま」が700系から500系8両編成に変わります。

 「やくも」は上下合わせて14本が運休になります。これまで岡山-出雲市間において1日に30本走っていたところ、今回の減便により16本になります。なお、2月15日からは一部の「やくも」が生山や根雨などに臨時停車します。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210115_00_untenkeikaku_minaoshi.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210122_00_sanyoushinkansen_untenkeikaku.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210122_00_untenkeikaku.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210203_00_yakumo_rinjiteisya.pdf、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGKKZO68225270V10C21A1LKA000)

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緊急事態宣言で車内販売再び縮小

 1回目の緊急事態宣言のとき、JR東日本の車内販売のサービスが中止になりましたが、今回も中止になります。期間は今日1月16日から当分の間です。

 まず、「グランクラス」については、「はやぶさ」や「かがやき」などで行っていた、アテンダントによる飲料や軽食のサービスを中止します。「グランクラス」の営業自体も取りやめますので、すでに「グランクラス」の切符を持っている人も、グリーン車などへの変更をしなければならなくなります(差額は払い戻されます)。 また、短距離などの理由でもともとアテンダントによる飲料や軽食のサービスがない列車の「グランクラス」についても、すでに予約している人のみ、利用することができます。 

 車内販売もなくなります。新幹線では「はやぶさ」、「こまち」、「つばさ」、「とき」、「かがやき」、「はくたか」の各列車、在来線特急では「サフィール踊り子」、「あずさ」、「かいじ」、「ひたち」、「いなほ」の各列車、そして普通列車のグリーン車で車内販売を行っていましたが、車内販売のサービスを中止します。「サフィール踊り子」のカフェテリアの営業も中止します。すでにヌードル等を事前注文している人も全て取り消され、手数料なしで払い戻しされます。

(追記1)
 JR西日本の山陽新幹線は車内販売を継続しますが、酒類の販売を中止します(その後、2月1日から山陽新幹線での車内販売を一時休止することが決まりました)。

(追記2)
 JR東海も21日から酒類の車内販売は中止しました。駅の売店などで買って持ち込むことはできます。

 なお、話は変わりますが、JR東海ツアーズは19日から店舗での営業を休止しています。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2020/20210113_ho02.pdf、JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210128_00_ichijikyuushi.pdf、時事ドットコム https://www.jiji.com/jc/article?k=2021011300942、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/economy/20210120-OYT1T50240/、JR東海ツアーズホームページ https://www.jrtours.co.jp/plan/tokushu/goto/images/shop2.pdf)

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緊急事態宣言で吉野線の特急半分以下

 緊急事態宣言は関西にも出ました。これを受けて関西の鉄道会社の中には減便を行うところもあります。

 まず近鉄は、1月23日から当分の間の休日において、運休する特急の数を増やします(急行や普通等の一般列車、平日の特急列車は通常通り運転します)。運休する特急列車は、大阪難波-奈良間が2本(通常ダイヤは32本、運休率は6%)、京都-奈良間が21本(通常ダイヤは61本、運休率は34%)、京都-橿原神宮前間が18本(通常ダイヤは56本、運休率は32%)、大阪阿部野橋-吉野間が橿原神宮前-吉野間のみを運休するものも含めて38本(通常ダイヤは66本、運休率は58%)です。吉野線が半分以下になるのが目立ちます。新型コロナがなくても、1時間に1本程度の特急で足りるだけの需要しかないのでしょうか?

 阪急は緊急事態宣言が出ている間、休日に走らせている観光列車、「京とれいん雅洛」、「京とれいん」を運休します。

 Osaka Metroは1月18日から当分の間、相互直通運転を行っている中央線、堺筋線を除いて、平日22時以降の列車を2割ほど削減します。首都圏とは違い、終電の繰り上げは行いません。

 京都市交通局は1月15日から当分の間、金曜日の深夜に走らせている「コトキン・ライナー」を運休します。バスも1月18日から当分の間、深夜バスとして走らせている4本を運休します。
(参考:レスポンスホームページ https://response.jp/article/2021/01/14/342125.html、近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/unnkyuutuika.pdf、阪急ホームページ https://www.hankyu.co.jp/topics/details/1232.html、Osaka Metroホームページ https://subway.osakametro.co.jp/news/news_release/20210114_genbin.php?_ga=2.109189445.1711110620.1610718337-1336999471.1610718337、京都市交通局ホームページ https://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/page/0000279590.html)

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緊急事態宣言でJR東日本等の深夜時間帯の一部列車、1月20日から運休

 少し前の記事で、緊急事態宣言に対応するかたちで首都圏の終電を繰り上げるというを書きましたが、1月20日から行うこととなりました。

 JR東日本で深夜時間帯の一部列車の運休を行うのは山手線や東海道線など11線区の42本(休日は40本)、1月20日から当分の間運休します(緊急事態宣言が解消されるまで?)。最大で30分程度の繰り上げとなります。

 この深夜時間帯の一部運休ですが、JR東日本以外の鉄道会社も行います。JR東日本以外で行うのは、東京メトロ、東京都交通局、東武、西武、京成、京王、東急、京急、小田急、相鉄、箱根登山鉄道など。大手私鉄や地下鉄だけではありません。こちらも最大で30分程度の繰り上げとなります。

 ただ、この繰り上げは3月のダイヤ改正とは異なり急遽決めたものなので、終電近くの列車を運休しても、保守時間の拡大にはつながりません。回送にして客を乗せずに走らせるケースもあるようです。車両や運転士、車掌の運用の絡みで、急には変えられないからでしょうか?
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2020/20210113_ho01.pdf、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASP1F22YMP1DUTIL054.html)

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JR貨物が貨物新幹線を考えている?

 8日のことですが、JR貨物は「JR貨物グループ長期ビジョン2030」というものを発表しました。

 この「JR貨物グループ長期ビジョン2030」にはいろいろなことが盛り込まれていますが、貨物新幹線の検討もその中に入っています。ひとこと載っているだけで具体的な話はありません。

 ただ、真貝JR貨物社長はLEWSのインタビューに応じています。この記事を読むと、なぜ貨物新幹線を考えたのかがわかります。それは、在来線が自然災害に弱いということ。在来線は明治時代など古い時代につくられたものが多いです。当時は自然の地形に従い、トンネルはできるだけ少なくしています。このようなルートだとどうしても自然災害の影響を受けやすくなります。

 これに対して新幹線は新しい技術でつくられていて、高架や長距離トンネルが多くなっています。自然災害にも強くなっているのです。在来線だと景色が良いという話もありますが、貨物には何の関係もありません。新幹線に貨物列車を走らせることができるなら、そのほうがいいのです。

 貨物新幹線が開業すると、今まででは考えられなかった速さで貨物を運ぶことができます。また、旅客需要のない路線について無理に維持する必要がなくなります。青函トンネルも高速で走ることができます。是非前向きに進めてもらいたいものです。
(参考:JR貨物ホームページ https://www.jrfreight.co.jp/storage/upload/bdcc735866f2f2c22ff32135fd27a8bf.pdf、LNEWS https://www.lnews.jp/2021/01/n01001saizen.html)

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銚子電鉄が2021年3月まで減便を解消できないわけ

 房総半島の東の端、銚子を走る銚子電鉄。地元の人の利用は少なく、利用者の7割以上が観光客の利用とみられています。

 このように観光客主体の銚子電鉄ですから、新型コロナウイルスの影響を受け、経営状況はいつも以上に厳しくなっています。緊急事態宣言が出ていた2020年5月は、前年同期比で約8割も減ってしまいました。その後、「Go To トラベル」やユニークな企画で客は増え、2020年8月は前年同期比で約2割の減少にまで戻しています。銚子電鉄としては2020年4月から続けている減便をやめたいところですが、結局その減便が今なお続いているのです。

 なぜ続いているのでしょうか? 車両に余裕がないからです。3年に一度の車両検査を行っていて、車両に余裕が出るまでの間、具体的には3月中旬のダイヤ改正の時期までは今の減便を続けないといけないのです。3編成ある銚子電鉄の車両はいずれも古く、製造されてから60年近く経っています。故障のリスクも高く、予備のない状態で走らせていると故障したときに車両が足らなくなってしまうのです。もちろんあと1編成増やせばこのような状態は解消できるのですが、1編成増やすことができるのなら苦労はしません。

 このように書いている間に新型コロナウイルスの感染者が急増してしまいました。3月でも減便できず、このままの状態が続いてしまうのかもしれません。
(参考:千葉日報ホームページ https://this.kiji.is/688943140714120289?c=648454265403114593)

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北条鉄道と神姫バスが共同でフリー切符

 北条鉄道は神姫バスと共同で、地元をお得に楽しむことができる1日乗り放題のフリー切符を発売します。

 このフリー切符の名前は、「バス旅ひょうご姫路加西プラス北条鉄道(1日乗り放題)」。神姫バスの71系統(姫路駅(北口)-法華口駅前-社町駅間)、61系統、62系統、81系統(姫路駅(北口)-アスティアかさい間)と、北条鉄道の全線です。利用できるのは2020年10月16日から2021年3月31日までで、発売価格は大人1600円、子供800円です。北条ふらわがデザインされた1000枚を神姫バス姫路駅前案内所、明石駅前案内所、北条鉄道北条町駅で発売します。

 北条鉄道は行き止まりの路線なので、鉄道だけを利用する場合、終点の北条町で折り返さないといけません。しかし、神姫バスを組み合わせることによって姫路に行くことができます。姫路と北条町を結ぶバスは1時間に1本ほどあるので、うまく組み合わせて使うことができます。また、この「バス旅ひょうご姫路加西プラス北条鉄道(1日乗り放題)」では、神姫バスの明石駅-福有橋(神戸電鉄三木駅前)間を正規料金の半額、360円(子供180円)で乗ることができます。これも組み合わせて北条鉄道、神姫バス、神戸電鉄(神戸電鉄の分は別払いです)の3社の旅を楽しむことができます。
(参考:北条鉄道ホームページ www.hojorailway.jp/topics/2020/9056.html)

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上信電鉄の輸送人員4割減、群馬県と沿線市町村が1億円支援

 上信電鉄の2020年度上期(4~9月)の鉄道輸送人員は、前年同期比41%減の71.9万人に留まりました。富岡製糸場が世界文化遺産に登録された2014年度以降では一番少ない数字です。

 当然ながらこのように利用者が減ったのは新型コロナウイルスの影響。定期も定期外も減っていますが、上信電鉄の担当者によれば、定期は通学客の減少の影響が大きいとしています。定期外について言えば観光目的の利用が少ないようで、定期外については今後もこの傾向が続くと見ています。

 ただ、このままではやっていけません。そこで群馬県や沿線5市町村は合計1億円を出して支援することにします。地域の足を維持するためなら、やむを得ない支出でしょう。
(参考:上毛新聞ホームページ https://this.kiji.is/690017357923615841?c=648454265403114593)

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新型コロナ前でも相鉄・JR直通線の利用者は想定の半分

 2019年11月30日に相鉄・JR直通線が開業から1年余りが経ちました。残念ながらまだ乗っていませんが、利用されているのでしょうか?

 もちろん、今回は新型コロナウイルスの影響で大きく利用が落ち込んでいますから、その前の数字で考えます。新型コロナウイルスの影響が出る前の2019年12月から2020年1月までの2か月間の数字ですが、思わしくないようです。新規開業した路線に乗ることを目的とした乗車がある程度あるにもかかわらず、想定の半分に留まっているようです。当然ながら現在は、新型コロナウイルスの影響でさらに数字は悪くなっていることでしょう。ただ、相鉄としてはそんなに悲観していないようです。利用者が新規路線に通勤経路を変えるには3年かかると考えていて、判断を下すのはまだ先と考えているようです。

 相鉄サイドがそのように考えているのは、この相鉄・JR直通線があくまでも暫定開業と考えていることもあるでしょう。相鉄・JR直通線は運行本数が朝のラッシュ時でも1時間に4本、昼間は2~3本と少なく、気軽に使うことはできませんが、2022年度下期開業予定の相鉄・東急直通線の運行本数は多いです。昼間でも1時間に4本、朝のラッシュ時だと1時間に10本あるので、本命はむしろこちらと考えているのでしょう。
(参考:週刊エコノミストOnline https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20210112/se1/00m/020/003000c)

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JR東海、HC85系と315系の次に「しなの」更新か?

 JR東海の在来線車両でこれからできる車両と言えば、ひとつは「ひだ」や「南紀」の置き換え用のハイブリッド車両のHC85系(このたび正式に採用されることが決まりました。2022年度営業運転開始を目指しています)、そしてもうひとつは中央線や静岡方面などで2021年度から導入される315系です。

 こうなると、長野方面への特急、「しなの」に使われる383系もかなり古い部類となります。ただ、これについてもJR東海は更新を考えているようです。HC85系と315系の次に更新が行われるようです。383系には和式トイレがあり、Wi-Fiも未整備なので、JR東海としても問題にはしているようです。新車をつくるとなるとこの問題も解決できます。
(参考:信毎web https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2021010100016)

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リニア飯田駅、飯田線に乗り換え用の駅をつくらず

 基本的にリニアの駅は、品川、名古屋、新大阪のターミナル駅を除いて、在来線とは接続しません。たまたま近くに在来線の駅がある場合、そこが乗り換え駅として機能するだけです。

 さて、飯田の場合、近くに飯田線が走っているので、飯田線にも乗り換え用の駅をつくるというがありました。リニアの駅と飯田線とをスムーズに乗り換えることができるようにするために、飯田市が提案したものです。

 ところが、その飯田市がその方針を変更しました。2020年に市長になったばかりの佐藤飯田市長が、公約として飯田線に乗り換え用の駅をつくらないことを掲げたのです。乗り換え駅の需要が少なく、自動運転など新しい交通システムの開発が進んでいるからです。市長就任後、早速実行に移され、乗り換え駅はつくられないことになりました。周辺の町村長には2021年1月になってから説明するとのことです。

 正直言って、リニアの駅を利用する人は、飯田線に頼らず、地元の人は自分か家族の人の車で来るでしょう。駅前に大きな駐車場があれば良いのです。外から来る人も、誰か迎えが来てくれることは十分考えられます。飯田の中心部とを結ぶバスがあれば十分です。
(参考:中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/172008)

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2月13日から毎時0分発の特急は全て「ひのとり」

 2020年3月にデビューした「ひのとり」。「くつろぎのアップグレード」をコンセプトにワンランク上の快適さを提供しています。新型コロナウイルスの影響で需要が落ち込んでいる中でも人気があり、2020年度上半期の「プレミアム車両」の乗車率は約7割にもなっています。

 この「ひのとり」ですが、2020年11月に引き続いて増発されることになりました。実施日は2月13日で、11月にも話があったとおり、停車駅の少ないタイプ(大阪難波、近鉄名古屋毎時0分発など)は全て「ひのとり」に、主要駅に停車するタイプ(大阪難波、近鉄名古屋毎時30分発など)は全て「アーバンライナー」になります。名阪特急は確実にレベルの高い車両で運転されるのです。
(参考:近鉄ホームページ https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/hinotoriul.pdf)

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緊急事態宣言で首都圏の終電急遽繰り上げか?

 新型コロナウイルスの感染者が急増しているため、7日、東京など1都3県に緊急事態宣言の発令が決まりました。ほかの地域でも緊急事態宣言が出る可能性はあります。

 感染者を減らすにはどうすれば良いでしょうか? ひとつの方法は夜遅くまで飲み歩く人を減らすことです。そこで国交省はJR東日本など首都圏の鉄道会社に対して終電の繰り上げを要請しています。鉄道会社は国や自治体の要請内容を見てから判断するとのことです。

 JR東日本などのように、3月のダイヤ改正時に終電の繰り上げを予定している鉄道会社はたくさんあります。このダイヤ改正による繰り上げを前倒しで行うか、あるいは現行ダイヤのまま深夜帯の列車を運休させるなどの方法で対処させるようです。ただ終電を繰り上げる場合、どうやって周知するかが課題とも言えます。

(追記)
 JR東日本や東京メトロなどは、終電を繰り上げることを検討しています。ダイヤ改正をするのではなく、終電時間帯の電車を運休する方法で対応する方針です。
(参考:時事ドットコム https://www.jiji.com/jc/article?k=2021010701287、https://www.jiji.com/jc/article?k=2021010701113、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/national/20210108-OYT1T50116/)

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「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」は山口線経由に

 JR西日本は1月4日から3月1日まで、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」第14期の申込を受け付けています。7月から9月までの出発分です。7月から9月までの3か月間で、合計19回催行されます(このほか、主な旅行会社が行うものもあります)。

 このうち5回催行される「山陽・山陰コース」(周遊)についてですが、9月8日からルートが若干変わります。7月までは下関で折り返して山陰線に入っていましたが、9月8日からは新山口で折り返し、山口線経由で山陰に向かうのです。いずれも夜間であることから立ち寄り観光地はこれまで通り、変わりありません。むしろ運行時間が短くなることから、列車の遅れが生じても2日目以降の行程を変えずに済むというメリットがあります。

(追記)
 「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」は7月14日以降、山口線を経由するようになります。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/201217_00_mizukaze.pdf、https://www.twilightexpress-mizukaze.jp/operation/round.html)

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日田彦山線BRT、日田市内は住民が利用する施設を経由

 紆余曲折の末、一部区間がBRTになることで決まった、日田彦山線の復旧。2023年に完成します。

 その日田彦山線BRTですが、専用道を走ることになった東峰村とは違って、日田市は住民が利用する施設などを経由することを望んでいます。そしてJR九州もその要望を受け入れてルートを設定します。路線バス事業者とも調整して、ルートを設定するとのことです。

 日田市はこのあたりの主要都市なので、通学や通院などの需要があるでしょう。学校や病院などに寄って使いやすい交通機関にするのは望ましい方向でしょう。
(参考:大分合同新聞ホームページ https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2021/01/01/JD0059878980)

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新千歳空港-旭川間に直通列車構想

 JR北海道と北海道エアポート(道内7空港の運営を行う会社)は、新千歳空港と旭川を結ぶ直通列車の構想を持っています。

 かつて2016年までは新千歳空港と旭川を札幌経由で結ぶ列車が走っていましたが、今回の構想ではルートが異なります。札幌を通らず、追分を経由するのです。

 追分経由のいいところは、札幌経由よりも速くなるということ。かつて新千歳空港と旭川を結ぶ直通列車は2時間程度で走っていました。現状だと札幌で乗り換える必要があるので、さらにかかります。しかし、追分経由だとディーゼルカーになりますが、速くなるようです。本当なのかよくわかりませんが、1時間30分程度で走ることができる、という話もあります。

 北海道エアポートは2025年以降に旭川空港の施設改修などが本格化するので、そのときに直通列車を走らせたいとのことです。そもそも、現在の新千歳空港に快速「エアポート」以外の列車を入れる余地はないので実現するとしても、駅が移転して、南千歳で折り返さなくても追分に行くことができるようになってからの話だと思われます。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/497759)

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阪急や阪神も終電繰り上げへ

 終電を繰り上げる鉄道会社が相次いでいますが、阪急や阪神も終電の繰り上げを考えています。方針が変わったようです。

 終電の繰り上げを考えているのは、阪急の神戸線、宝塚線、京都線のほか、阪神の阪神本線。いずれも大阪梅田の発車時間を繰り上げるのです。これによって、線路の保守時間を増やすのです。

 具体的な繰り上げの時期は、阪急や阪神に乗り入れる鉄道会社や国交省などと調整して決めます。
(参考:中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/172545)

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いすみ鉄道でワーケーション

 新型コロナウイルスの感染拡大により、業種によっては会社に出社しなくても仕事ができるようになりました。本社から離れた、地方に住んでも仕事ができるようになりました。

 そこでいずみ鉄道は2社と共同で、いずみ鉄道の4駅(大原、国吉、大多喜、上総中野)及び全ての車両でWi-Fiを使いながら仕事することのできる、「ワッペン・ワーケーション列車」を11月から走らせています。平日は2000円、休日は2300円でいすみ鉄道が1日乗り放題、Wi-Fiも使えます。列車やWi-Fiが整備されている4駅で仕事をしたり、何もせずに時を過ごしたりすることができます。

 このサービスを使う人には、ほかの人と区別するために、ワッペンを渡します。なぜワッペンを渡しているのかと言えば、国鉄時代の「ワッペン列車」に因んでいます。国鉄時代、事前に配布されるワッペンを持っている人は、始発駅で優先的に乗車することのできるサービスがありました。自由席の乗客でも、着席が保証されていたのです。
(参考:いすみ鉄道ホームページ https://www.isumirail.co.jp/post/ワッペン・ワーケーション列車運行開始)

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新幹線の一部車両がリモートワーク用に

 駅に特急列車を止めてテレワークの場所として提供したJR東日本ですが、今度は走っている新幹線の車両をリモートワークの場所として使う実証実験を行います。

 実証実験を行うのは2月1日から26日の間の平日。東京-仙台(一部新青森)間に4~5往復走らせます。そのうちの1両がリモートワーク用の車両で、この車両では携帯電話などでの通話もできます。リモートワーク用車両のうちA席、C席、E席が使え、B席、D席は使えません。すなわち、隣はいないのです。リモートワーク用車両をつないでいる列車は「やまびこ」が主体ですが、新青森発着便を中心に「はやぶさ」も使います。乗車券と特急券があれば利用できますが(追加料金は要りません)、座席指定ではないので、満席のときは使えません。大宮-郡山間など、一部区間のみの利用もできます。なお、今回の実証実験では通信ルーター貸し出しなどのサービスを行います。

 新型コロナウイルスが出てくる前は新幹線で仕事をしている人はよく見かけましたが、新型コロナウイルスの感染者が増えている現在、出張の需要も減っているはずです。新型コロナウイルスの感染者が減ったことのことを考えているのかもしれません。何しろ、リモートワーク専用車両を新たにつくろうと考えているのですから。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2020/20201222_ho02.pdf、東洋経済ONLINE https://toyokeizai.net/articles/-/396525)

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JR東日本、新幹線で貨物を運ぶ?

 新幹線は基本的には旅客専用で、貨物を運ぶことはしていません。ただ、航空機を除けば一番速くものを運ぶという長所は、人間だけでなく物においても当てはまります。JR東日本は2017年から月に1回程度、首都圏で行われるイベントのために新幹線を使って運んでいます。2020年9月以降は東北新幹線、上越新幹線を使って1日上下各1~2便、週20便程度の便で貨物を運んでいます。

 そんな中、JR東日本は、1編成のうち1両を貨物専用に改造することを考えています。というのも、今の新幹線車両ではあまり運ぶことができないのです。現状では車内サービス用の物品を保管するためのスペースなどを使っているので、1便当たり最大でも段ボール40箱程度しか運ぶことができません。そこで1両の座席を取っ払い、貨物輸送用の車両をつくります。400箱程度まで運ぶことができます。2021年中に導入することを考え、市場調査に乗り出しています。JR東日本も新型コロナウイルスの影響で長距離輸送を中心に低迷しています。これを貨物で埋めようとしています。

 また、搬送作業の効率化のため、輸送用のパレットをそのまま車内に搬入できるように扉の幅を広く取った、貨物専用車両の設計も始めます。貨物専用車両の導入は数年先になる予定です。こうなったら、新幹線にも主要駅に停車しながら運ぶ(これでも今の貨物列車より明らかに速いでしょう。需要が多ければ直行列車もできるかもしれません)、貨物列車が登場することになります。在来線の貨物列車の代替もある程度でき(無理に並行在来線を維持しなくても良い?)、青函トンネル等の高速化も果たせるのかもしれません。JR貨物にも影響を及ぼす、大きな話になるかもしれません。
(参考:産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/economy/news/201230/ecn2012300016-n1.html)

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国交省等、鉄道の国際規格策定を目指す

 日本の鉄道技術は世界でも有数のレベルでしょうが、これをそのまま外国に持って行っても、使えるとは限りません。それぞれの国にはそれぞれの規格があり、それに合わせないといけません。

 もちろん、世界で統一した規格があれば、それに合わせたものをつくればいいです。それができつつあるのは、国土が比較的狭く、国際列車が多数行き来しているヨーロッパ。ただし、フランスもドイツもイギリスも全く同じ規格というわけではなく、信号システムを例にとって説明すれば、それぞれ別々の規格になっています。複数の国に対応できるようにしておかないといけません。日本からヨーロッパに鉄道車両を輸出しようとしても、ヨーロッパの規格に合わせないといけないのです。当然その分だけ、コストがかかります。

 そこで国交省やJR各社などが考えているのが、国際規格を定めること。国際規格を満たしていれば、ヨーロッパのものでも日本のものでも良い、とするのです。規格化する対象は保守点検のやりかたも含まれるので、数百にもなりますが、それでもメリット大きいと考えているようです。どうやら、国際規格を定めることによって、アジアの新興国に日本の鉄道システムを輸出したいと考えているようです。
(参考:「鉄道ファン」2021年1月号 交友社)

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阿佐海岸鉄道のDMV導入は2021年度に

 今のところ、今年(2021年)に開業する鉄道はありません。しかし、阿佐海岸鉄道に線路と道路の両方を走ることのできる乗りもの、DMVが導入されます。

 そのDMV、2020年度中に運行を開始する予定でしたが、延期になりました。2020年12月25日に徳島市内で開かれた関係自治体による阿佐東線DMV協議会で決まったもので、夏の東京オリンピック・パラリンピックまでの運行開始を目指しています。

 なぜ遅くなったのでしょうか? 徳島県によれば、新型コロナウイルスの影響で関係機関との協議や必要な認可手続きがずれて、工事に着手するのが遅れたようです。また、DMVの本格的な営業運行は世界初のことなので、性能試験の項目は予定していたのよりも増えます。追加の安全対策、マニュアルづくりなどにも時間がかかります。

 事業費も増えます。約13.9億円だったのですが、約16.3億円に増えます。費用が増えた主な原因は、(1)無人駅に遮断機開閉装置を設置するなどの安全対策を行ったこと (2)牟岐線から編入した区間で老朽化した線路を交換したこと (3)代替バスを運行する期間が延びて、費用が増えたこと です。

 それでは、2020年11月まで使われていたディーゼルカー2両はどうなるのでしょうか? 1992年の開業当初から使われていた「しおかぜ」は海部駅で展示されるようです。高千穂鉄道が廃止になった後譲られて2009年から走ってきた「たかちほ」については、新たな譲渡先を探しているようです。

 2020年7月から代替バスが走り始めた牟岐-海部間の内、JRのままで残る牟岐-阿波海南間については、当初の予定通り、2月1日からディーゼルカーでの運行に戻ります。1日9往復走ります。
(参考:JR四国ホームページ https://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/pdf/20201223_mugi_jikoku.pdf、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASNDT6RT6NDTPTLC00G.html)

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「nimoca」で錬金術

 「Go To イート」でポイントがもらえる基準の金額より少し高いものを注文することによって、ただ同然で回転寿司を食べることができる裏技がありました(あまりにもこのような類の裏技が流行したため、あっという間に予算を食い尽くし、「Go To イート」は終わってしまいました)。これと同じような裏技が鉄道のICカードにもありました。

 それができたのは、西鉄のICカード、「nimoca」。記名式の「nimoca」を購入するとポイントがもらえるキャンペーンを利用してお金を稼いでいたのです。どうするのでしょうか? 一旦、記名式の「nimoca」を買います。こうすると電車やバスの乗車もしくは電子マネーとして使うことのできる500円分のポイントがもらえます。この「nimoca」を払い戻せば220円の手数料が差し引かれますが、この負担をしても280円分儲かるということになります。同一人物がたくさんの「nimoca」を購入し、その後売却してポイントを稼ぐ事例が明るみに出たので、問題になったのです。もちろん10月末まで行われる予定だったキャンペーンは10月9日に打ち切られましたが、ポイントはそのような方法でもちゃんともらえるのです。

 西鉄によれば、「nimoca」を買えばポイントがもらえることにしたのは、今回が初めてだったようです。すぐに大量に払い戻す客の存在は想定していなかったとのことです。
(参考:「鉄道ファン」2021年1月号 交友社、西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/653730/)

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近江鉄道バス等に「ICOCA」、近江鉄道には導入せず

 近江鉄道は3月27日から、近江鉄道バス(一部のコミュニティバスは使えません)と湖国バス(彦根営業所の路線バスとコミュニティバスのみ使えます)において、「ICOCA」を導入することにしました。ほかの交通系ICカードも使えます。

 「ICOCA」を導入する路線では、定期券も「ICOCA」になります。バスの定期券とJR西日本の定期券を1枚にまとめることもできます。ただ、バスの定期券のほうはバス単独の定期券も含めて券面に印字することができないため、別に内容控を出してそちらで確認することができるようになっています。

 また、「ICOCA」導入に伴い、近江鉄道バスや湖国バスで「ICOCA」を導入する路線については、紙の定期券や回数券がなくなります。定期券は区間の表示ではなく金額式になり(同じ金額ならどの区間でも乗車できます)、回数券の代わりに利用度合に応じてポイントが付与されます。「近江鉄道バスICカード」も2021年3月31日で利用を終了します。

 なお、多額の設備投資費用がかかるため、鉄道については「ICOCA」の導入は行わないようです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/201014_00_sougoriyou.pdf、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2020/10/15/339398.html)

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大阪空港交通がなんば駅前-大阪駅前-宝塚駅間にバス

 伊丹や関空へのリムジンバスを運行している大阪空港交通ですが、4日から空港とは関係ないところにバスを走らせます。1963年の創立以来、初めてのことです。

 1月4日から運行を開始するのは、「宝塚大阪ライナー」。平日の通勤時間帯に阪神高速や中国道を経由して、なんば駅前-大阪駅前-宝塚駅間を走ります(休日や年末年始は運休します)。朝になんば駅前行きを2本、夕方に宝塚駅行きを2本走らせます。行き、帰りともになんば駅前-大阪駅前間のみの乗車はできません。なんば駅前-宝塚駅間の所要時間は60分、運賃は1000円(子供半額)です。現金のほか、交通系ICカードも使うことができます。なお、バス停は親会社の阪急バスから借用するようです。

 「宝塚大阪ライナー」は高速道路を走るため、リムジンバスで使われる約50~55人乗りの車両を使用します。座席定員制(先着順)なので、座って通勤することができます。混雑した満員電車に乗らなくても良いのです。

(追記)
 その「宝塚大阪ライナー」ですが、3月31日で休止することになりました。3か月しか走らなかったのです。
(参考:大阪空港交通ホームページ https://www.okkbus.co.jp/uploads/AdminNews/200/body_pdf/HP1225%E3%80%80takarazuka%20press%2020201225.pdf、https://www.okkbus.co.jp/news/detail/217/、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/103014)

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ハイブリッド鉄道車両の免許

 みなさん、あけましておめでとうございます。2021年もよろしくお願いします。

 鉄道車両を動かすにも、免許が必要です。電車なら電車の免許、ディーゼルカーならディーゼルカーの免許が必要です。ただ最近は電車かディーゼルカーかよくわからない車両が出ています(JR東日本によれば、観光用の車両を除いて液体式気動車はキハE130系が最後となるようです)。JR東日本を中心に、それらの新しい車両の免許についてみていきたいと思います。

 新潟や秋田で走っているGV-E400系は、JR東日本では電気式気動車としています。従来からある液体式気動車は、エンジンでつくった動力を液体式変速機を通って機械的な仕組みで車輪に伝えていました。ところが電気式気動車はエンジンで発電機を動かし、発生した電力をコンバータやインバータで制御して台車のモーターに送って走らせます。発電機で電気をつくった後は、電車のシステムで動くのです。国鉄時代にも電気式のディーゼル機関車はつくられましたが、パワーがないのに重たく、普及しませんでした。DD51やキハ58のように、液体式が主流となったのです。半導体の技術開発が進んで、電気式気動車がつくられるようになったのです。なぜ後述するハイブリッド車両の技術があるのに電気式気動車を採用したのかと言えば、蓄電池を搭載すると高いからです。JR東日本によると、ハイブリッド車両の値段は普通のディーゼルカーに比べて1.5倍ほどします。さらに蓄電池はある程度使ったら消耗し、交換する必要があります。おまけに、今のところランニングコストは、液体式気動車も電気式気動車もハイブリッド車両もあまり変わりありません。そこで、エンジンは今まで通り積むことにして、そこから先を電車と同じシステムにすることにしたのです。実はディーゼルカーの生産量は驚くほど少ないのです。日本鉄道車輌工業会によれば、2019年度の国内生産実績は106両ですが、これでもかなり多い部類。2011年度は8両しかつくられませんでした。これでは将来にわたって生産を維持することは難しいです。そこで車や船でも使うエンジンはともかく、それ以外はできるだけ電車の技術を使う方向に進んでいるのです。

 男鹿線で走っているEV-E801系は、ディーゼルカーではありません。時刻表でもわかるとおり、電車となっています。電化区間ではパンタグラフで集電し、電気を貯めます(終点の駅にも充電用の架線が張られており、そこでも充電します)。非電化区間ではその貯めた電気を使って走るのです。烏山線のEV-E301系も同じ仕組みですが、EV-E801系はJR九州の蓄電池電車、BEC819系をベースにしています。同じ蓄電池電車でも直流と交流とでは搭載機器等が異なり、一から設計し直さないといけません。それなら、すでに使われているJR九州の技術をベースにしたほうがコストが下がるのです。

 鉄道車両としては世界初となる、ディーゼルエンジンと蓄電池の両方で走るハイブリッド車両、キハE200形は、2007年7月に小海線で運転を開始しました。そのときは「キハ」と名乗っていましたが、その後に生まれた観光用車両は、HB-E300系となっています。東北、新潟、長野と走る場所は違いますが、観光用の列車に使われることは同じです。観光用車両でないものもできました。仙石東北ラインに使われる、HB-E210系です。交流の東北線と直流の仙石線を直通するためにつくられた車両ですが、交直流電車にしなかったのは、東北線と仙石線をつなぐ連絡線が地形の都合上短く、連絡線にデッドセクションを設けた場合、連絡線で列車を停めることができないからです。信号の都合で列車を停めてしまえば(2018年8月までは踏切制御の都合上、連絡線で一旦停止しなければなりませんでした)、そこから再び動かせるのが難しいのです。

 「四季島」に使われるE001系は電化区間(青函トンネル以南)では電車として走り、非電化区間はエンジンで発電した電力で走ります。非電化区間では電気式気動車ということになりますが、EDC方式としています。他社に話を移すとさらにややこしく、JR西日本の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」はハイブリッド式のディーゼルカー、87系です。JR北海道のH100形は電気式気動車、JR九州のYC1系はハイブリッド車です。JR東海のHC85系はハイブリッド車ですが、車両の形式番号はモハなどと、電車と一緒になっています。バラバラな形式名の付けかたですが、国交省によれば、車両の形式についての規定は特になく、車両を区別できれば良いとのことです。ですから、新しくつくる電車にC62と命名しても法令上は特に問題はないとのことです。

 さて、話が長くなりました。肝心の運転士の免許についてですが、電車とディーゼルカーではっきりとした区別はないようです。運転のほか故障に対応するための知識を持つことが免許を持つための要件です。ですから厳密に言えば、電気式気動車あたりは電車とディーゼルカーの両方の免許が必要と言えますが、現実的ではありません。そこでキハE200系が登場したときに整理され、通達で対応することになりました。つまり、事業者が必要な知識を教育することで、電車の免許でもエンジンを備えた車両の運転ができるようになり、ディーゼルカーの免許でもモーターを備えた車両の運転ができるようになりました。こうなると電車とディーゼルカーで免許を分ける意味がなくなり、将来的には統合されるかもしれません。
(参考:「鉄道ジャーナル」2020年10月号 鉄道ジャーナル社

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