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「nimoca」で錬金術

 「Go To イート」でポイントがもらえる基準の金額より少し高いものを注文することによって、ただ同然で回転寿司を食べることができる裏技がありました(あまりにもこのような類の裏技が流行したため、あっという間に予算を食い尽くし、「Go To イート」は終わってしまいました)。これと同じような裏技が鉄道のICカードにもありました。

 それができたのは、西鉄のICカード、「nimoca」。記名式の「nimoca」を購入するとポイントがもらえるキャンペーンを利用してお金を稼いでいたのです。どうするのでしょうか? 一旦、記名式の「nimoca」を買います。こうすると電車やバスの乗車もしくは電子マネーとして使うことのできる500円分のポイントがもらえます。この「nimoca」を払い戻せば220円の手数料が差し引かれますが、この負担をしても280円分儲かるということになります。同一人物がたくさんの「nimoca」を購入し、その後売却してポイントを稼ぐ事例が明るみに出たので、問題になったのです。もちろん10月末まで行われる予定だったキャンペーンは10月9日に打ち切られましたが、ポイントはそのような方法でもちゃんともらえるのです。

 西鉄によれば、「nimoca」を買えばポイントがもらえることにしたのは、今回が初めてだったようです。すぐに大量に払い戻す客の存在は想定していなかったとのことです。
(参考:「鉄道ファン」2021年1月号 交友社、西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/653730/)

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