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貝塚線との直通運転は凍結、天神と天神南の乗り継ぎ制度を廃止へ

 福岡市交通局の話題を2つ。

 たびたび出ている福岡市地下鉄箱崎線と西鉄貝塚線の直通構想ですが、幻と消えることになりました。その理由は、乗り入れによる費用対効果が悪かったからです。収支が均衡する水準は1ですが、この直通構想は0.42しかなかったのです。

 なぜこんなにも悪いのでしょうか? 箱崎線と貝塚線との直通は、双方の需要の差に合わせて貝塚で連結や切り離しを行います。箱崎線は6両で走り、貝塚線は2両のままです。連結や切り離しを行う貝塚の改修や連結用車両の整備に約155億円ものお金がかかり、それに見合う収益を上げることができないのです。連結や切り離しを行うため所要時間の短縮が見込めず(1.3分程度しか短縮できません)、思ったような効果は挙げられないと判断したのです。

 話は変わりまして、福岡市地下鉄空港線と七隈線の乗り換えの話。現在は天神と天神南の間で改札外での乗り継ぎができます。しかし、七隈線の博多延伸は2022年度に行われます。そうなると、博多で空港線と改札内で乗り換えできるようになるのです。そうなると天神、天神南経由かあるいは博多経由か、どちらで運賃を計算すれば良いのかわからなくなります。2通りできるのです。国から乗車距離に応じた運賃にならないと指摘を受けたこともあり、天神と天神南の間での乗り継ぎを廃止し、改札を出た場合は通常と同じように初乗り運賃を再び請求することにしました。

 ところが、単純に初乗り運賃を請求した場合、利用区間によっては運賃が上がり、利便性が低下するところがあります。そこで福岡市地下鉄は天神と天神南の乗り継ぎを認める定期券を導入したり、何らかのかたちで負担緩和策を行ったりすることを検討しているようです。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20210122/k00/00m/040/035000c、西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/683651/、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASP1T72GKP1QTIPE04K.html)

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